オルマンのキャラバン
雨のち晴れ、風強し。
3月に入り、予想されたもの突発的なものなどさまざまな難題が降りかかってくる。
本日夕方から来年度の動向を決める重要な会議。
今でもやっているかもしれないが、自分が小学生の時にクラス別に曲を決めて器楽合奏のコンクールをやっていた。指揮はクラス担任の先生。
曲は「クシコスの郵便馬車」や「おもちゃの交響曲」などの軽いもので、小学生でもできるような易しいものばかりだった。
そんな中で、あるクラスが取り上げた曲が印象に残っていて、今でも時折メロディーを思い出しては、あの曲名は何だったのだろうかと思う時がある。
ところが、かなり前にリサイクルショップで108円で発掘したレコードをなにげなく聞いていたら、なんとその曲が出てきた!
レコードは秋山和慶指揮コロンビア・プロムナードオーケストラによる「ペルシャの市場にて」というLP。1965年頃に出たもの。
収録曲は、
SIDE-1
1.ペルシャの市場にて(ケテルビー)
2.天然の美(田中穂積)
3.オリエンタル
SIDE-1
1.ペルシャの市場にて(ケテルビー)
2.天然の美(田中穂積)
3.オリエンタル
4.キャラバン(オルマン)
5.ビヤ樽ポルカ(ブラウン&ヴォダ)
5.ビヤ樽ポルカ(ブラウン&ヴォダ)
SIDE-2
1.口笛吹きと犬(ブリヨール)
2.女学生(ワルトトイフェル)
3.カルメン・シルヴァ(イヴァノヴィッチ)
4.波濤を超えて((ローザス)
5.エスパニア・カーニ(マルキーナ)
というもの。
この頃はステレオ装置が一般家庭に急速に普及し始めた時期で、この録音も効果音を入れて、ステレオ効果をことさら強調したものになっている。
解説に載っている録音時のオケの配置表を見ると、普通のオケ配置ではなく、オケが完全に2群に分割されていて、収録曲全部をこの編成で録音したとも思えないが、見ようによっては、バルトークの弦チェレのような前衛的な配置に見えないことはない。
チンドン屋さんの音楽として有名な「天然の美」など、ガクタイが左の遠くから登場してしだいに近づいて右側に移動していったりしている。
「ビヤダルポルカ」では、シャンパンの栓を抜くシュポン!と言う音やプライヤーの曲には犬の吠える声まで入っていた。
オケは録音用臨時編成オケでかなり小編成と想像する。
ところで判明した問題の曲の名は「キャラバン」。
オルマンという人が作った曲だった。
このレコードの藁科雅美さんの解説文にオルマンという作曲家は知らない。と正直に書いてあるほど今では忘れられた無名なヒト。
いろいろと調べてみたら、オルマン(Abe Olman 1887~1984)は、ポピュラーソングや軽いダンス音楽のような曲をたくさん書いた人で、「キャラバン」("Karavan"(1919年))は、Abe OlmanとRudy Wiedoeftの共作。
無声映画時代に日本の映画館でさかんに演奏された曲らしい。
当時の映画館には活弁士のほかに座付の楽団があって、映画の劇伴の他に幕間にカルメンやスッペなどのクラシック音楽や、軽いダンス音楽などを演奏していた。
さらにこの曲は、梶井基次郎の短編「ある崖上の感情」のカフェのシーンにも出てきた曲だということまで芋づる式に判った。
この「キャラバン」を聴いてみるとズンチャカズンチャカの単調なリズムに乗って、東洋的なメロディーが続いているだけの2分程度の曲。
この曲が入っていなければ、そのまま処分してしまったかもしれないレコード。
長年の疑問が氷解したので、とっておくことにしました。
3.カルメン・シルヴァ(イヴァノヴィッチ)
4.波濤を超えて((ローザス)
5.エスパニア・カーニ(マルキーナ)
というもの。
この頃はステレオ装置が一般家庭に急速に普及し始めた時期で、この録音も効果音を入れて、ステレオ効果をことさら強調したものになっている。
解説に載っている録音時のオケの配置表を見ると、普通のオケ配置ではなく、オケが完全に2群に分割されていて、収録曲全部をこの編成で録音したとも思えないが、見ようによっては、バルトークの弦チェレのような前衛的な配置に見えないことはない。
チンドン屋さんの音楽として有名な「天然の美」など、ガクタイが左の遠くから登場してしだいに近づいて右側に移動していったりしている。
「ビヤダルポルカ」では、シャンパンの栓を抜くシュポン!と言う音やプライヤーの曲には犬の吠える声まで入っていた。
オケは録音用臨時編成オケでかなり小編成と想像する。
ところで判明した問題の曲の名は「キャラバン」。
オルマンという人が作った曲だった。
このレコードの藁科雅美さんの解説文にオルマンという作曲家は知らない。と正直に書いてあるほど今では忘れられた無名なヒト。

無声映画時代に日本の映画館でさかんに演奏された曲らしい。
当時の映画館には活弁士のほかに座付の楽団があって、映画の劇伴の他に幕間にカルメンやスッペなどのクラシック音楽や、軽いダンス音楽などを演奏していた。
さらにこの曲は、梶井基次郎の短編「ある崖上の感情」のカフェのシーンにも出てきた曲だということまで芋づる式に判った。
この「キャラバン」を聴いてみるとズンチャカズンチャカの単調なリズムに乗って、東洋的なメロディーが続いているだけの2分程度の曲。
この曲が入っていなければ、そのまま処分してしまったかもしれないレコード。
長年の疑問が氷解したので、とっておくことにしました。
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