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2015年3月15日 (日)

喫茶「あずみ野」で聴く

曇りのち晴れ午後から風が出てきた。
娘と家内は仕事関係の打ち合わせで出かけて行った。
自分だけの簡単な食事を済ませながら昼まで部屋を集中的に掃除。

午後、近くの牛臥山公園に行ってみると駐車場は満車だった。

小さな子供を連れた家族連れ、アベック、お年寄り、犬の散歩・・・ 風が強く、遠くにはヨット近くにはウィンドサーファーの人たち。

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日本唯一の小型帆船ami号も帆走中。

Sdsc03107 日曜の午後のくつろぎの風景。


そのまま近くの喫茶「あずみ野」にふらりと行ってみた。
開業して今年で41年目の老舗。


ここで聴くモノラル録音の素晴らしさは今や全国的に知られ、遠方から聴きに来る人も少なくない。




Azu 家の近くだが2年ぶりの訪問。

若いカップルと初老の男性が静かに音楽を聴いている。
コーヒーはおすすめの「ジャマイカブレンド」。 ・・・・
S20150315_144600 コーヒーも美味しい。店ではショパンブレンドが人気らしい。
 
私が店に入ると店主さんはブッシュカルテットのベートーヴェンの弦楽四重奏曲第15番のアダージョをかけてくれた。
仏パテレファランスのLP。 自分の手持ちは東芝GR盤

とても1937年録音とは思えぬほどの生々しさ。

ここで聴く往年の巨匠の演奏は神が降りてくる場。

続いてドレパーのクラリネットにレナーカルテットのモーツァルトのクラリネット五重奏曲、キャニオンのアルティスコ盤、パハマンのショパンGR盤などを次々とかけてくれる。

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忙しそうにコーヒーを入れている店主さんとカウンターでしばしの音楽談義。

オーディオシステムは送信管845を使用したアンプにタンノイのスピーカーにガラード301。

パハマンのショパンは1915年録音。

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今からちょうど100年前の録音なのに、羽毛のようなパハマンのふわりとした音がリアルに聞き取れ、信じられないことに今この場でパハマンが弾いているかのように響く。

しばらくして以前聴いて感動したエネスコのヘンデルをお願いした。

見たこともないレーベルの復刻LP。

ここで聴くエネスコはまさに神が間近に舞い降りてくる。
横に座った店主さんもうつむき加減に聴き入っている。

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あまりの感動的な演奏に涙がこぼれそうになってきた。

いつのまにか店に入って2時間を超えていた。

さて帰ろうかなと思ったら。
店主さん「これからメンゲルベルクのマタイをかけますね」
私「・・・・・」

さすがにこれから3時間は辛いので。
私「ちょっと時間が・・・・」

そのうちメンゲルベルクの「マタイ受難曲」の最も有名な場面。 「憐れみ給え、わが神よ」のアルトソロが流れてきた。
聴衆のすすり泣きの声が聞こえる有名な演奏だ。

再び座り直して拝聴しました。



今日は家に帰っても音楽は聴けないな・・・・・。


と思いました。


Youtubeはエネスコの弾くヘンデルのヴァイオリンソナタ第4番

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