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2015年4月14日 (火)

マックス・ゴーバーマンのブランデンブルク協奏曲

今日も一日雨。 海水温の上昇に加え、季節外れの寒気が南下し雨雲が発生しやすくなっているという。

仕事は年度初めの慌ただしさが落ち着き、新しいメンバーたちも自分のペースを掴みつつある様子。
今日は通院した母を車に乗せて帰宅。

音楽はマックス・ゴーバーマン指揮のブランデンブルク協奏曲集を聴いていた。

マックス・ゴーバーマンはアメリカの指揮者。 レオポルド・アウアーにヴァイオリンを学び10代でフイラデルフィア管に入団。
後にフリッツ・ライナーの勧めで指揮者に転向。

   
アメリカン・バレェシアターの音楽監督となる一方、ブロードウェイで「ウエストサイドストーリー」の初演を振ったりしている。

LP期に自主レーベル「The Library of Recorded Masterpieces」を立ち上げ、ウィーン国立歌劇場管を振って史上初のハイドンの交響曲全集録音に挑んだが志半ばの51才で急逝。


ヴィヴァルディとコレルリ、ウイリアム・ボイスの全作品録音プロジェクトも同時進行で進めていて録音はかなりの量が残っているが、結局全部中途半端な形で終わってしまった。


もし完成していればもっと知られていた指揮者になっていたと思う。

ハイドンの交響曲録音は45曲の録音が残され、その一部はかつて米コロンビアからオディッセイレーベルの廉価盤LPが発売されていて、中古レコード店では時折見かけていた。

律儀に交響曲第1番から録音していったので、有名どころの番号まで到達しないうちにプロジェクトは頓挫。

せっかくの偉業も忘れ去られてしまっていたが最近CDで復刻されている。 

ブランデンブルク協奏曲は全曲きちんと録音されている。
オケはニューヨークシンフォニエッタ。

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手持ちはCBSソニーが出した2枚組2600円の廉価シリーズLPで、このシリーズはカッティングレベルが高く、オーマンディの一連の録音などは後に出た1300円の廉価盤シリーズよりも音が良いので見つけたら極力購入するようにしている。

ゴーバーマンのバッハも、演奏者よりも音に興味があって購入したもの。

ところがこの録音に関しては音像が不自然で、時としてモノラル録音のように響く。

妙に音が乾いた雰囲気なのは録音に原因があるのかもしれない。

録音年は、ニューヨークフィルやロサンゼルスフィルに属し、ソリストとしての録音もあったものの、1957年に歯の治療中の事故により唇を損傷してキャリアを絶たれたホルン奏者のジョセフ・エッガーが加わっているので、1957年以前のモノラルからステレオ録音の移行時期のものと推測できる。オリジナルはモノラル録音かもしれない。

もしステレオ録音だとすると、ホルン奏者としてのエッガーのほとんど最後の時期の録音ということになる。


演奏は当時最新の研究成果を取り上げたもので、編成を最小限に刈り込み、鋭角的に切り込んだピリオド演奏にも通じる当時としては画期的なものだ。

ソリストはウィーンフィルの団員を経てトスカニーニが率いていたNBC響のコンマスとなったFelix Galimirが第5番のソロヴァイオリン、フルートはNBC響を経てニューヨークフィルの首席奏者となったJohn WummerなどのNBC響の残党をはじめ50年代後半の名手が集まっている。
第5番のチェンバロがクライスラーの伴奏者だったFranz Ruppなのも珍しいかもしれない。

演奏としては第3,4、5番が傑出。


第1番では、この曲の原型となったシンフォニアBWV1071(今はBWV1046aとされている)のアダージヨとメヌエットを別録音で収録。

さらに第5番の第一楽章で出てくるチェンバロの長大なカデンツァ部分については、オリジナルの別バージョンを通常バージョンと並行して演奏しているのも面白い。

BWV1046aについては。この録音より後にヴィンシャーマンの録音をはじめとしたいくつかの録音があるが、第5番のカデンツァのオリジナルバージョンについては、この録音以外のものはリナルト・アレッサンドリーニ指揮のコンチェルト・イタリアーノによる2005年録音の登場までなかったのではないだろうか。

Youtubeはゴーバーマンが指揮するハイドンの交響曲第41番

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コメント

 ご無沙汰しております。同世代のご活躍を毎日楽しみに拝見しております。とくにグルメ関係の記事は羨ましい。

 ゴーバーマンのブランデンブルク協奏曲はLP時代(子供の頃)愛聴しておりました。こんな凄いメンバーだったとは!ステレオかモノラルか怪しいということも知りませんでした。また聴きたいものです。

 第5番の短いチェンバロ・ソロはホグウッドのが有名ですが、あれとはまた別物ですか?

投稿: 林 侘助。 | 2015年4月14日 (火) 21時56分

林さん、コメントありがとうございます。

私も林さんのHPを毎日楽しく拝見しています。サラリーマン生活山あり谷ありですが、とにかく健康第一であります。

ホグウッドのブランデンブルクは未聴です。
短いソロということは同じものであることが濃厚ですね。今度聴いてみます。

投稿: 山本晴望 | 2015年4月15日 (水) 20時37分

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