ゴーバーマンのハイドン
朝から断続的な雨、気温は下がり過ごしやすい一日。
本日来月から始まる重要な会議へ向けての各方面への調整。
鹿児島県、口永良部島が噴火。列島各地の火山はさらにアクティヴな活動期。
近所のトンネル工事は本格的になり、岩石を運び出す大型ダンプの交通量が増えてきた。
工事関係者の話によると、安山岩が主だとのこと。
20万年ほど前に伊豆半島が日本列島に衝突した時の活発な火山活動の名残り。
先月購入したマックス・ゴーバーマン指揮するハイドン交響曲選集を聴いている。
1960年代前半の録音でオケはウィーン国立歌劇場管弦楽団。
最近SONYクラシカルからCD化されたセットもの。
史上初のハイドン交響曲全集を目指しながら、ゴーバーマンの急逝により頓挫してしまった録音。
曲は初期の曲を中心とする交響曲45曲に、マイナーな3曲の歌劇の序曲というもの。
まだ全部は聴き切れていないが、いずれも高水準の演奏で穴がないのが驚き。
ハイドンの初期の交響曲も、後期の有名曲に引けを取らない良さがあることを如実に教えてくれる名演揃いだ。
60年代前半のハイドン演奏と言えば、ビーチャムやクレンペラーのように大編成のオケによるロマンティックな演奏が主流の時代に、ゴーバーマンは必要最小限の精鋭メンバーによる、現代のピリオド系の演奏にも通じるスリムで端正な演奏を展開している。
当時評判にならなかったのは、あまりにも時代を先取りしていたからだろう。
ここでのウィーン国立歌劇場管も非常に良い。
ホルンの高音域の超絶技巧など見事なものだ。
フォルクスオパーのオケではなくウィーンフィルの母体のシュターツオパーのメンバーなのだろう。
ほぼ同時期に米ヴァンガードによって録音された、ウエルディケ指揮ウィーンフォルクスオパー管によるハイドンの後期交響曲選集のオケとは響きがかなり異なっていた。
歌劇の序曲の何曲かが収録されているのが不思議だった。
実際にこれらの序曲を聴いてみると、いずれも急緩急の続けて演奏される単楽章の交響曲のような大規模な曲だった。
ゴーバーマンは交響曲に準じる曲として選択したのだろう。
その慧眼とリサーチの深さにも感服。
録音も多少硬質だが良い状態で、初期の交響曲で聴かれるチェンバロのバランスも非常に良い。
Youtubeは大町陽一郎指揮バンベルク響のハイドンの交響曲第31番「ホルン信号」
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