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2015年5月11日 (月)

ケックラン、民衆のためのコラール

連休明けの月曜日、外気は爽やかでよく晴れた。台風接近で明日遅くから崩れる予報。

土曜日朝は、自宅近くのトンネル工事の現地説明会だった。

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工事中のトンネルの中に入ることは一般人には稀有なこと。

外からでは防音壁に囲まれて全く見えないが、中は広大なスペースに巨大なセメントプラント。

Sdsc03581 大きな町工場の雰囲気だった。

青白い照明に浮かび上がったトンネル内部は幻想的な風景。

60年代アメリカのテレビドラマ「タイムトンネル」の世界そのものだった。


その後は足が痛いという母を病院に連れて行き、待ち時間の間に沼津港の水産祭り。

魚市場での魚介類の安売りと屋台の数々。

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通常は県外の観光者で賑わう沼津港だが、この催しに来る人の多くは地元の人たち。


会場で合った何人かの知人に挨拶しながら、サザエを10個ほど(1,000円)とアサリご飯などを買って帰宅。
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今年はいつもよりも人出が少ないようだ。行った時間が遅かったからかしらん。



昨日の日曜は、母の日ということで家族と家内の両親も招いて最近馴染みの清水町の「よし多」で鰻。

ここは蕎麦屋だが、鰻もできるということを聞いて蕎麦屋のうな重を是非食べてみたかったもの。

出てきた鰻は期待以上の出来具合。

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蕎麦屋だけにタレの味が絶妙だ。


付け合せの蕎麦もよく、良い鰹が入ったということでタタキも出してくれた。


音楽はケックランの「民衆のためのコラール」をドンディーヌ指揮のパリ警視庁音楽隊による演奏。手持ちはカリオペ盤LP。

F.シュミットの「デユオニソスの祭り」とフォーレの挽歌とのカップリング。

「民衆のためのコラール」はこのパリ警視庁音楽隊が初演している。

全曲は、I. 遊戯  II. 勝利  III. 戸外の祭りのためのコラール  IV. 民衆の祭りのためのプレリュードの4曲。

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フランスルネサンス期の作曲家、ダカンやグリニーらの軽く明るい響きのオルガン曲にも似た独特の響きで聴かせる。


ファンファーレ風の華やかさの中に威厳も感じさせる素晴らしい曲だが、音源は極端に少ない。

昨年、陸上自衛隊中央音楽隊が演奏した際は、初演団体であるパリ警視庁音楽隊から直筆譜面の写真の提供を受けて演奏しているので未出版かもしれない。

実は全曲ではないがもうひとつの音源がある。

鈴木孝佳指揮,福岡工業大学附属高校による吹奏楽コンクールの実況録音で、ここでは2曲を演奏している。

この演奏についてはネット上に熱狂的な賞賛の記事があって、前から聴きたいと思っていた。 

CDで出ていることは知っていたが、この1曲のために3,000円近く出すのに逡巡してそのままにしていた。
先日リサイクルショップの100円均一LPジャンクコーナーで、1981年の吹奏楽コンクールの実況録音盤を見つけ、この中に収録されていた。

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今日はこちらも合わせて聴いてみた。

まず,福岡工業大学附属高校の演奏、実に立派なものだ。
全国大会で金賞受賞も納得。

ただ正直なところネット上の賞賛記事ほどは手放しでの共感できなかった。

ドンディーヌ盤は確かにアンサンブルの精度のアバウトな部分をぼやけた録音で誤魔化しているように感じられなくもないが、この演奏に漂う馥郁とした柔らかなオーラのようなものは何事にも替え難い魅力だ。

ドンディーヌの演奏を聴いているうちに、フォーレのレクイエムのいくつかの演奏を思いだしていた。
Sdsc00202 マルタン指揮のシャルラン録音やクリュイタンスのモノラルの旧録音など、いずれもオケは不ぞろいで合唱も素人っぽいにもかかわらず、独特の香りが漂う魅力的な演奏で世評も高い。


フランス音楽の演奏には時々このようなものがあるから不思議。
http://harumochi.cocolog-nifty.com/horn/2008/06/rp_b6cb.html 
Youtubeはケックランの「民衆のためのコラール」第4曲、ドンディーヌの指揮

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