キリル・ペトレンコのことなど
今日は晴れたが梅雨は未だ明けず降水確率高めの日々。
今週はかなりハードな週で、昨日月曜日から外部委員による強烈な審議が始まった。
ギャラリーも多く気苦労多し。
事前準備は十分のつもりが即応すべき返答に窮する場面も有り、いまだ未熟であることを痛感。
昨年来の懸案事項の終末点の目途がついたことでよしとしよう。
本日は本部長を交えた内部会議のみの中休み。
明日から三日連続再び難しい会議その他、今年前半の大きな山場の週。
昨日、ベルリンフィルの新しい首席指揮者決定のニュースが飛び込んできた。
先月の団員会議では決まらず、難航の末の選出。
ラトルが意外に早くに辞意を表明したので、今回は特に誰が本命なのか全く見当がつかなかった。
候補者がどのような顔ぶれだったのか興味深いところだが、NHKのニュースではドイツとベネズエラなどの音楽家が候補として挙がっていたとのこと。
前評判の高かったベネズエラのドウダメルと、ドイツのティーレマンを連想するのが普通だろうが、どちらに決まったとしても面白くないな、というのが自分としては正直なところだった。
この2人が団員の過半数を取れなかったのもなんとなくわかる。
決まったのはロシアのキリル・ペトレンコ。
意外な人選だ。
日本版ウイキペディアにはわずか数行の記事しかないほど日本には馴染みのない人。
最初ペトレンコと聴いた時に、昨年オスロフィルと来日したヴァシリー・ペトレンコだと思ったくらいだ。
経歴を見ると、ウィーンフォルクスオパーのアシスタントから始まり、マイニンゲン、ベルリンコミュッショオパーの総監督と、オペラハウスで着実にキャリアを広げその間バイロイトに登場してリングも振っている。
現在はワルターやクナッパーツブッシュ、サヴァリッシュ、といった大物指揮者がいたバイエルン国立歌劇場の総監督。
ウルム、アーヘンなどの地方歌劇場から実績を積み上げていき、ベルリン国立歌劇場からベルリンフィルの音楽監督になっていったカラヤンを思い浮かべた。
キリル・ペトレンコの演奏は聴いたことがない。
CDではコミッショオパーのオケを振ったスークやリャードフ(先日、沼響で演奏した「魔法にかけられた湖」も入っていた!)が出ているくらい。
そこでベルリンフィルのデジタルコンサートホールにアップされている。「法悦の詩」やYoutubeのR.シュトラウスのオペラ「影のない女」を部分的に聴いて(視て)みた。
「法悦の詩」はベルリンフィルの威力に圧倒されて、これがペトレンコの力なのかはよくわからない。
残像しか見えないティンパニのトレモロが凄い!
「影のない女」では、狂気をも感じさせる尋常ならざる公演であることはわずかなシーンだけでもよくわかる。
全く未知数な指揮者なだけに、新しい時代の始まりの予感。
これから面白くなってきた。
Youtubeはペトレンコ指揮ベルリンフィルのスクリャービン「法悦の詩」
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コメント
ご無沙汰しています。クラシックに碩学のブログ、毎日が楽しみです。
会議、お察しします。当方は今週の月曜日に終わりました。一息ついているところです。頑張って下さい。
投稿: 武田晴美 | 2015年6月24日 (水) 07時15分
仕事とはいえお互い悩ましいことですね。
明日が後半の大きなヤマ場。
もうひとふんばりです。
夜はオケの練習が待ってます。
コメントありがとう。
投稿: 山本晴望 | 2015年6月24日 (水) 23時12分