フランツ・アンドレのことなど
今日から8月。今日は涼しい朝のうち畑作業。
見上げると柿の木が実をつけていた。
昨年は不作だったが今年は当たり年かな?
その後娘と洋服の青山に行ったり母を病院に連れて行ったりと平凡で平和な週末。
音楽は70年年代にキングレコードが出していた廉価盤LPの「世界の名曲1000」シリーズを聴いていた。
噴水のジャケット写真が夏らしく涼しげ。
その頃のキングレコードは、自社が保有していたテレフンケンやウエストミンスター、 オイロディスクなどの音源を編集して種々雑多な廉価盤を発売している。
カイルベルトやシェルヘンのような大家のほか、ローター、クルト・ヴェス、グリューバーといったドイツ・オーストリー系のベテラン、イタリアのクワドリなど、マイナーながら知る人ぞ知る今から見るとなかなか面白そうな音源が揃っている。
今回はテレフンケンの家庭名曲の大部分の録音を担っていた、ベルギーの指揮者フランツ・アンドレに注目しながら聴いてみた。
今日聴いたのは2枚
・「くるみ割り人形」組曲
・「コッペリア」組曲
フランツ・アンドレ指揮
ベルギー国立放送管弦楽団
・「ペール・ギュント」組曲から4曲
ヨゼフ・カイルベルト指揮
ハンブルグ国立フィルハーモニー管弦楽団
・「真夏の夜の夢」序曲、スケルツォと結婚行進曲
アルトゥール・ローター指揮
ベルリン市立歌劇場管弦楽団
そして

・喜歌劇「天国と地獄」序曲
・喜歌劇「詩人と農夫」序曲
・喜歌劇「軽騎兵」序曲
フランツ・アンドレ指揮
ベルギー国立放送管弦楽団
・舞踏への勧誘
クルト・ウェス指揮
バンベルグ交響楽団
・歌劇「イーゴリ公」から だったん人の踊り
・中央アジアの草原にて
・イタリア奇想曲
フランツ・アンドレ指揮
ベルギー国立放送管弦楽団
このシリーズの常として詰め込みすぎの音のレベルの低さが気になるが、概ね普通のステレオ録音。
アンドレの演奏をあらためて聴いてみると極めて個性的。
「くるみ割り人形」のアラビアの踊りでは、中間部でタンブリンではなく中太鼓を使用してドン・ドコドコドン・ドン・ドコドコドンと重く鳴っているのには驚いた。
中東的な濃厚さを出したかったのだろうか。
こんなの初めて聴いた。
「イタリア奇想曲」の勢いを去勢してしまうかのような独特のレガートで聴かせる中間部も面白い。
「だったん人の踊り」ではパンチの利いた合唱がなかなか効果的。
シンフォニックで雄大、重戦車のような堂々たる「コッペリア」は、バレー音楽の演奏としては勘違いのような気がするものの、他に同種の演奏がないだけに楽しめた。
Youtubeは「イタリア奇想曲」、フェドセーエフの指揮
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