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2015年8月26日 (水)

シューリヒトのブルックナー、「ロマンティック」

夕べからの雨は朝には上がり夏の日差しが戻ってきた。
帰宅時には再び雨。

新たな改革についての組織トップの了解も得て、今年後半は大きな節目となりそうな予感。

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娘は今日からパリ。


比較的涼しいようだ。



しばらくご無沙汰していたブルックナーが聴きたくなった。
聴いたのは交響曲第4番「ロマンティック」。


「ロマンティック」は、チェリビダッケのお弟子さんの斎藤純一郎先生の指揮で演奏した。

単純な音のパーツが積み重なって巨大な宇宙に成長していくブルックナーの音楽はなかなか録音には入りきれない。


今日はシューリヒトの演奏でArchphonから出ていたCDで1955年ライヴ。
オケはシュトゥットガルト放送響というもの。



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シューリヒトやホーレンシュタイン、チェリビダッケといった、今まで日の当たらなかった巨匠のライヴが大量に出てきたのは、LP末期からCD勃興期にかけての80年代後半から90年代初めのこと。


その頃雨後の筍のように新興マイナーレ―ベルが勃興し、出所が怪しげなライヴがたくさん出てきた。

その多くは音の状態も怪しげだったが、やがて放送局の音源からの比較的良好な音のCDが出始めると自然と淘汰が進み、おかしなCDは駆逐されていった。


まとまった量のシューリヒトのCDを出していたArchphonは比較的良心的なレーベルだった。

今手元にはその頃大枚を叩いて買ったその類のCDがかなりある。
今ではHenslerやAndoromedaから出ているが音の状態はどうなんだろう。



シューリヒトは交響曲第4番のスタジオ録音は残さなかったので、何種かあるシューリヒトのこの曲の演奏の中では条件の良い方だろう。


枯れた響きに軽く飄々とした音楽運びの晩年のシューリヒト独特のブルックナー。

ベーム指揮ウィーンフィルの名盤の演奏時間を超える70分近くにもなる悠然たる演奏だが、冗長さを感じさせないのはシューリヒトの力だろう。


ひとつひとつの音が意味深く、心の奥を濃い滋養が満たしてくるような第2、4楽章が特に感動的だ。
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Youtubeはブロムシュテット指揮ドレスデンシュターツカペレの「ロマンティック」

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コメント

ロマンティック、大学1年の折、北大オケの定演がこれでしたよね。懐かしいなー。この作曲家を知らず、レコードを買って予習した後、会場へ行ったことを覚えています。以来、彼のファンになりました。

投稿: 武田晴美 | 2015年8月27日 (木) 06時43分

そうそう、あの時私は1年生でまだ楽器運びの裏方でした。

「エグモント」序曲にシベリウスの交響曲第7番、そして最後にブルックナーの「ロマンティック」というすごいプログラムでした。

その後実際に自分の属するオケで「ロマンティック」を演奏することが出来たのはおよそ20年後のことでした。

投稿: 山本晴望 | 2015年8月27日 (木) 23時22分

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