ボドのオネゲル「火刑台上のジャンヌ・ダルク」
中秋の名月の今日も曇天。
朝、静岡市へ行く家内を駅まで送りついでに千本海岸へ。
雨がポツリポツリ。
防潮堤上にはいつもより多くのランニングの人々。
涼しくて絶好のランニング日和だ。
遠くに海上自衛隊の護衛艦のシルエットが見える。
LCAC(ホバークラフト型揚陸艇)の姿もあり上陸訓練があるようだ。
隣の小父さんが、昨晩イノシシが降りてきて畑の芋がかなりやられたとのこと。
もう秋です。
音楽はオネゲルの大作、オラトリオ「火刑台上のジャンヌダルク」を聴いていた。
演奏はオネゲルのスペシャリスト、セルジュ・ボド指揮するチェコフィル。
ボドの交響曲全集を含む一連のスプラフォンへのオネゲル録音中の1枚。
手持ちは国内盤LP2枚組。
劇的オラトリオ「火刑台上のジャンヌ・ダルク」
語り:ジャンヌ・ダルク:Nelly Borgeaud
修道士ドミニク:Michel Favory 他
聖処女(ソプラノ):Christianne Chateau
マルグリート(ソプラノ):Anne-Marie Rodde 他
セルジュ・ボド指揮
チェコフィルハーモニー管弦楽団
チェコ・フィルハーモニー合唱団
キューン少年合唱団
1974.10.14-20録音
ボドは今や齢90近くだが消息を聴かなくなって久しい。
ボドは、学生時代にFMで聴いたリヨン管とのラヴェルの管弦楽曲集の演奏が非常に良くて、貧乏で滅多に買えなかったレギュラー価格のレコードを迷うことなく買ったのも懐かしい思い出だ。
その仏アラベラ原盤の国内盤LPは今でも大切に持っている。
まさに理想的な音色で鳴っていた「ダフニスとクロエ」の夜明けが忘れ難い。
1987年にN響へボドが来演することを知り、NHKホールまで聴きに行った。
その時のプログラムにあの「ダフニスとクロエ」もあったのだが、リヨン管独特の柔らかで品格のある響きが聴くことができず失望した記憶しか残っていない。
ボドの演奏では、FMで聴いた世界中の若者の演奏家たちで結成されたジュネスミュジカルオーケストラの「ローマの松」が圧倒的な演奏だった。
これはテレビでも放映されたと思う。
ひた押しに押してくる「アッピア街道の松」での音を割ったバストロンボーンも凄まじく、カセットに録音した当時のエアチェックテープは今でも家のどこかにあるはずだ。
この「火刑台のジャンヌ・ダルク」も劇的で壮大な演奏。
オンド・マルトノのヒョヨヨーンという音も良く撮れている。
終曲の感動的な盛り上がりも印象深い。
ACCディスク大賞、エディソン賞、文化庁芸術祭優秀賞を受賞した名盤だ。
Youtubeはオネゲルの「夏の牧歌」
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