辻井伸行、井上道義「悲しみのモーツァルト」
シルバーウィーク4日目。
連休も後半となりなんとなく名残惜しいような寂しいような・・・
今日は父の命日なので、朝は墓参り。お寺までは徒歩5分の至近距離。
リビングの庭に尺取虫が動いていた。
墓参りの時に服に付いてきたらしい。
美しく無駄のない規則正しい動きにしばらく見とれていた。
午後はアンサンブル金沢の演奏会に家内と上の娘と行ってきた
場所は沼津市民文化センター大ホール。
井上道義指揮、ピアノは辻井伸行の豪華な顔ぶれでチケットは完売。
久々のオケの公演しかも満席。
会場でご挨拶したセンターの所長さんも御機嫌だ。
客層は沼響の時と明らかに違う。
曲はオールモーツァルトプロ。
・交響曲第25番 ト短調
・ピアノ協奏曲第20番 ニ短調
・交響曲第40番 ト短調
ピアノ:辻井伸行
井上道義指揮
アンサンブル金沢
オール短調で、コンサートのタイトルは「悲しみのモーツァルト」
18日のミューザ川崎を皮切りに大田原から大分、佐賀までの一連の公演の4日目。
アンサンブル金沢を聴いたのは10年以上前に三島で聴いた岩城宏之指揮のオールベートヴェンプロ以来2回目。
自分の興味は病癒えた井上道義のモーツァルト。
井上道義は若いころにザルツブルク・モーツァルテウム管を振ってまとまった数のモーツァルトの交響曲録音を残していて、 爽やかで自然な音楽造りの良い演奏だった。
そして今日の演奏。
オケの演奏は厳しくも引き締まった響き、ビブラート少な目にティンパニは小さめの古楽器風。
激しくもデモーニッシュな名演だった。
チェロとベースの内声を浮き上がらせて暗い闇を垣間見させる場面もあり、コンチェルトでのトランペットとティンパニの強烈なアクセントも見事に決まっていた。
曲の合間の井上道義のトークに独特のユーモアがあって会場も和んだ雰囲気だ。
そして辻井伸行のピアノ。
純粋無垢で美しい音はモーツァルトのニ短調にぴったり。
会場の聴衆も心打たれてアンコールのショパンでは曲が終わってもしばらくシーンとしていた。
アンコールはトルコ行進曲の編曲版とショパンのノクターン第2番。
海瀬京子さんの時のヴォロドス版といい、トルコ行進曲は今流行なんだろうか。
オケのアンコールは行進曲ニ長調。
ピアノのカデンツァはベートーヴェン作
40番はクラリネット版。
| 固定リンク
「コンサート感想」カテゴリの記事
- 「東京・春・音楽祭2025」、ムーティの指揮でオール・イタリア・プログラム(2025.04.12)
- 札幌交響楽団東京公演2025(2025.02.04)
- 今年最後の冬の音楽会(2024.12.29)
- ルミエ・サクソフォンクアルテット沼津公演(2024.12.07)
- 團伊玖磨の交響曲第5番「駿河、復活再演のことなど(2024.10.20)
コメント