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2015年11月に作成された記事

2015年11月30日 (月)

水木しげるさん逝く

11月も今日で終わりの月曜日。

よく晴れて自宅近くからは富士山が良く見える。

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昨日の日曜は休みだったものの土曜出勤の疲れが充分に取れず、
今日は起きた直後から体が重いことを自覚。



漫画家の水木しげるさんが亡くなった。

幼い時からのファンだっただけに大往生とはいえ非常に寂しい。


最近読んだ水木さんの自伝「ほんまにオレはアホやろか

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他に比べようがない型破りの生き方には、ただただ驚きと畏敬の気持ちのみであります。

この本は本当に面白かった。








昨日は「全国子守歌フェスタ」の開会式に紀州根来の鉄砲隊研究会の演武があるというので市民文化センター横の香陵グラウンドへ行ってみた。

宣伝が充分でなかったためかギャラリーは50人ほど。

僧兵の装いの鉄砲隊の方々は6名。

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戦国時代に雑賀衆とならび鉄砲傭兵集団として勇名を馳せた根来衆。

火縄銃の一斉射撃の轟音はなかなかの迫力だった。

夜にEテレで、リントウ指揮フィンランド放送響の演奏を放送していた。

自分が聴いた翌日の11月4日、サントリーホールでのライヴ。

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プログラムはアンコール以外は同一。

実演ではよくわからなかったリントウの表情がよく見えて面白い。
オケのやる気がテレビ画面を通じてよく伝わってくる。

演奏全体の印象は実演とあまり変わらぬものの、諏訪内晶子のヴァイオリンは、3日の静岡よりもサントリーホールでの演奏の方が良かったようだ。





先日まとめて購入したフィリップスのオーディオクリニックシリーズから何枚か聴いてみた。

1枚目はコロンビア出身のラファエル・プヤーナのチェンバロでクープランの楽曲。

プヤーナの演奏は典雅というよりも豪快に弾く古いスタイル。
実演ではこれほど大きな音ではチェンバロは聞こえない。

生々しい響きを見事に捉えた録音が良い。

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オリジナルは、マーキュリーのリビング・プレゼンスシリーズ。



そして同じシリーズでもう一枚は、ハイティンクの指揮でマーラーの歌曲。

交響曲第4番の第4楽章(天上の音楽)と「さすらう若人の歌」のカップリング。 アメリンクとヘルマン・プライの歌。

交響曲第4番の演奏は国内盤で全曲を所有済。

通常盤の国内盤も良い音だが、オーディオクリニックシリーズの音はコンセルトヘボウのホールの空気感がそのまま部屋の中に充満するような錯覚に陥るほどの音。

演奏もハイティンクの旧全集中でも出色の1枚だ。

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2015年11月28日 (土)

ルーカス・フォス指揮ミルウォーキー響のアメリカ音楽

本日快晴、土曜日とはいえ今日は一日仕事だった。

かなりシビアな内容だったが、夜には知人の通夜が入っていたので夕方には仕事場を後にした。


今日はアメリカのメジャーオケのひとつミルウォーキー響の演奏で、現代アメリカの作曲家たちの作品。


  米ProArteが録音したものでCD初期にビクターが国内発売。
定価3200円の表記があるが、これは20年ほど前に沼津駅前の富士急デパートのCDワゴンセールの時に1000円で買ったもの。

きっとどこかで売れ残っていたCDなのだろう。
未開封新品だったことを覚えている。


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「アメリカ音楽の祭典」


・キャンディード序曲    :バーンスタイン

・ニュース映画       :ウイリアム・シューマン

・答えのない質問     :アイヴス

・もし・・・その時  :ルッジェリ

・市民のためのファンファーレ  :コープランド

・「アパラチアの春」~シェーカー教徒の讃美歌による変奏曲

・弦楽のためのアダージョ   :バーバー

・消防士の土曜の夜   :カウエル

・サーカスバンドマーチ  :アイヴス

ルーカス・フォス指揮

  ミルウォーキー交響楽団

1983年のデジタル録音


現代作品とはいえ比較的親しみやすい曲をそろえている。

ウイリアム・シューマンの「ニュース映画」のオリジナルは吹奏楽曲で、1960年代に天理高校がコンクールで取り上げていてこの時のライヴ録音がかつてLPで出ていた。

オケ版はこのCDが唯一の録音ではなかろうか。


ミルウォーキー響は1959年創設の若いオケ。

アメリカのメジャーオケのひとつとはいえ、来日したこともなく紹介されたレコーディングは少ない。
その実力の程度はほとんど知られてないように思う。


歴代の指揮者の中にはスクロヴァチェフスキーの名が見える。
現在の音楽監督はエド・デ・ワールト。


この面々を見ただけで並みのオケでないことは想像できる。


作曲家として著名なルーカス・フォスは、1981年と82年のシーズンの音楽監督で1986年にはこのオケを率いてのヨーロッパツアーも成功させている。


この録音を聴く限りではミルウォーキー響はシカゴやフィラデルフィア管などのアメリカのトップオケに引けを取らない実力を備えているようだ。



バーバーの「弦楽のためのアダージョ」で、ライナーノート出谷啓氏が書かれている「これほどまでに弦楽器のピッチが完璧に揃った演奏は聴いたことがない」という言葉に全面的に賛同する。

実際この「アダージョ」の精密なアンサンブルは鳥肌が立つほど凄いものだ。


フォスは短期間で辞任したために、ミルウォーキー響との録音はCD2枚分しかないとのことだが、これほどまでの完璧な音を出すには、1音1音のバランスとピッチを揃えるための気の遠くなるような練習を課したことが想像できる。

フォスがミルウォーキー響の音楽監督を短期間で辞任したのは、あまりにもシビアな練習にオケが音を上げてしまったのではなかろうか。


録音も驚くほど鮮明。


コープランドの「市民のためのファンファーレ」では目の覚めるような輝かしい世界が目の前に広がる。


Youtubeはダブリン空港で突然演奏されたフラッシュモブ的市民のためのファンファーレ

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2015年11月27日 (金)

アーヴィングの「くるみ割り人形」

寒波到来。

昨晩遅くに小雨が降り、朝の富士は裾まで真っ白な新雪に覆われていた。

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先日人口減少社会についての講演を聴いた。

講師は静岡県立大学学長の鬼頭宏氏。 


日本の人口のピークは2008年の1億2,808万人。

その後減少に転じ、このままのペースで少子化が進行すると、2110年には4286万人まで減少するのだという。
仮に今すぐに少子化問題が解決されたとしても、人口減少が止まり安定人口となるのは2050年。


縄文時代の紀元前2300年頃、日本には約26万人の人が住んでいた。

寒冷化による食糧の枯渇で一時8万人ほどに減少したものの、稲作の普及で弥生期には60万人、その後増え続け平安前期には700万人まで達している。


ところが末法思想の広がる平安中期以降人口は減少に転じ鎌倉期の終わりまで停滞する。
これは気候の寒冷化や自然災害に加え、心理的な影響が大きいのだという。


ちなみに東日本大震災に匹敵する規模だった貞観地震の発生は平安初期の864年。


室町期から戦国期にかけては、築城による土木技術の進歩で農業生産が上がり、人口は再び増加傾向となる。
関ヶ原の合戦の頃は1500万人、江戸後期には3200万人となり、ここで人口の増加はピタリと止まる。

鎖国下の閉鎖された自給自足の社会では、3200万人が国内で養える最大値だったということらしい。


その後明治維新となり、海外からの新たな食糧とエネルギーの調達が実現、明治末期には5000万人に達し人口増加は高度経済成長期まで続く。


今では信じられぬことだが、1974年の人口白書では人口増加への懸念を報じている。

すなわち現在の少子化は、人口増による食糧と資源の不足を解決するために政府主導ではじまったものだという。
(この部分は講演では触れなかった。氏の著書による)


鬼頭氏曰く、これからの社会に必要なことは幸福感。
それもGDPなどの経済的な価値ではない「幸福の新しい価値観」を持つことだ。 という趣旨だった。


今の日本は歴史上何度目かの先の見えない停滞の時代に入り、社会に先行きへの不安感が漂う。
これは長い人口停滞期にあった平安時代に似ているようにも思う。


この時は室町時代の停滞の脱却まで実に400年以上の年月を要している。



悲観的なことを書いてしまいました。


音楽は「くるみ割り人形」についてもうひとつ。

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ムラヴィンスキーとロジェストヴェンスキーの「くるみ割り人形」をレコード棚に戻そうとしたら、すぐ隣のロバート・アーヴィング指揮の「くるみ割り人形」が目に入った。


アーヴィングはバレエ音楽のスペシャリストでLP時代はかなりの録音が出ていた。


レパートリーは軽いものにほぼ限定されていたが、曲を厳選していたので駄作といったものがなかった。

代表作としては、CD化もされた振付師バランシンの主要なレパートリーを集めた ノンサッチから出ていた「バランシン・アルバム」だろう。


他に米キャピトルに残したストラヴィンスキーの「アゴン」や「火の鳥(1911年版)」、ウォルトンの「優雅な貴婦人だち」など非常な名演だった。


冴えたリズムの中に聴かせる格調高い音楽造りで好きな指揮者だ。

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この「くるみ割り人形」は主兵のニューヨークシティバレエのオケを振ったもの。

組曲第1番、第2番といった選曲が珍しいが全曲盤からのセレクトのようだ。
組曲第1番は通常演奏される組曲版と全く同じ。 組曲第2番は独自の選曲。


手持ちは米KAPP原盤の国内盤LPでモノラル。
ステレオ録音もあるかもしれない。



軽やかで流れが良く精密なテンポ感と曖昧さのないフレージング。

踊り手はさぞや踊り易かろう。


腕利きのオケを自在にドライヴした爽快な演奏だ。

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2015年11月26日 (木)

ロジェストヴェンスキーの「くるみ割り人形」

昨晩遅くからの雨は朝まで残り通勤時まで冷たい雨。昼前から晴れてきた。


昨日聴いたムラヴィンスキーの「くるみ割り人形」が意外な展開だったので、他のロシア人指揮者の演奏も聴いてみた。

聴いたのはロジェストヴェンスキーの指揮のボリショイ劇場のオケ。


メロディア原盤だが、手持ちは古いSONO RECORDという国内レーベルから出たLP。

ユーリ・ファイエル指揮の「白鳥の湖」とのカップリング。


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いずれも全曲盤から組曲部分を抜粋したもの。


くるみ割り人形は1960年、白鳥の湖は1957年の録音。


ファイエル指揮の「白鳥の湖」は自分が幼いころに父がソノシートを買っていて、それが今でも手元にある。

そのソノシートの解説文の横にロジェストヴェンスキーの「くるみ割り人形」の広告も乗っているので、同じ頃にLP化されたものだろう。

SONOとはソノシートの略????
このソノシートはモノラルだが、このLPはステレオ。



驚いたことにロジェストヴェンスキーの「花のワルツ」は、ハープのド派手なカデンツァはなかったもののムラヴィンスキーと瓜二つのほとんど同じと言ってよい解釈だった。


オケは異なるがホルン四重奏のフレージングは全く同じだ。

この頃のロシアのオケの共通したスタイルだったのだろうか?


Youtubeはロジェストヴェンスキーのユーモラスなリハーサル

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2015年11月25日 (水)

ムラヴィンスキーの「くるみ割り人形」

曇り夜から雨。気温も下がり12月初旬なみの寒さ。
午前中は外部委員による例月の監査。



日曜が本番だったファミリーコンサートの曲目から「くるみ割り人形」を聴いていた。

演奏はムラヴィンスキー指揮レニングラードフィルによるロシアメロディア原盤の国内盤ビクターのLPと「メロディア未発表録音集第2巻」CD4枚組から。
1946、48年の録音。


ここでムラヴィンスキーは組曲版でなく、ムラヴィンスキー独自の抜粋版を演奏している。

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収録されているのは、


①情景(お客様の退場、子どもたちは寝室へ、魔法のはじまり)


②情景(くるみ割り人形とねずみの王様との戦闘、くるみ割り人形の勝利)


③情景(冬の松林)


④雪片のワルツ


⑤花のワルツ


⑥終曲のワルツ


でほぼ全曲の進行そのままの選曲。

組曲の中に含まれている曲は「花のワルツ」のみ。他に有名曲といえば雪片のワルツくらい。



ムラヴィンスキーの「くるみ割り人形」には1981年の再録音もあるが、こちらも抜粋版とはいえLPの収録とは曲が異なり、再録音では「花のワルツ」は取り上げていない。



実はムラヴィンスキーの「メロディア未発表録音集第2巻」の組み物CDにもこのモノラル録音の「くるみ割り人形」が含まれていて、こちらは以上の6曲のほか長らくお蔵入りしていた7曲を加えたものになっている。


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未発表だった7曲は、


行進曲


アラビアの踊り


中国の踊り


トレパーク


葦笛の踊り


パドドウ


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というもの。


*なおこのCDの曲目表記には「トレパーク」の次の曲が「金平糖の踊り」とあるが、実際に収録されているのは「葦笛の踊り」。


明らかな誤植で、このCD発売当時の音楽雑誌の演奏評に、この誤りを指摘したものはなかったと記憶している。

なお、最後の曲のヴァリアシオン2が実際の
「金平糖の踊り」。


録音年がバラバラなので、計画的に録音していたのではなく1曲ずつ録音していくうちに溜まっていったという印象を受ける。

結局、通常の組曲でムラヴィンスキーが録音しなかった曲は、「小序曲」のみだった。



ムラヴィンスキーは若い頃パントマイムのダンサーで糊口をしのいだり、指揮のキャリアの初期はマリンスキー劇場でバレエを指揮したりしているので、それなりにバレエ曲に理解はありそうだが、いわゆるチャイコフスキーの三大バレエは「くるみ割り人形」の録音しかないようだ。




この「くるみ割り人形」の演奏は、ムラヴィンスキーならではの切り込みの鋭い部分もあるけれども、多くの曲で優雅で華やか、そして幻想的なメルヘンの世界を描いた穏やかな演奏となっている。



「花のワルツ」では、ハープが楽譜の指定を離れた長大で華麗なカデンツァを聴かせ、続くホルンの四重奏から柔らかで優しげな音楽に変貌する。


あの近寄りがたいムラヴィンスキーの風貌からは想像もできないロマンティックで甘い演奏になっていた。


バレエ曲を振るときは、リラックスしてにこやかに指揮していたのではなかろうか。




未発表録音では妖しくも不気味な「アラビアの踊り」がユニーク。

タンブリンの音がガラスを引っ掻くような音を出していた。
「トレパーク」は意外に大人しい。

youtubeはムラヴィンスキーのブラームス、交響曲第4番のリハーサル

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2015年11月24日 (火)

アンチェル&チェコフィルの来日公演

昨晩の雨は朝には上がり暖かな一日。

通勤時に見えた富士はすっぽり雪をかぶっていた。
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写真は今日友人が撮った富士山です。


ついでに3年前の今日、仕事で行っていた沼津市の南部、戸田地区からの美しい日没。


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出勤すると早速システムトラブルの報告。来年の更新を控え最近特に増えてきた。



先日、Eテレでチェコフィル来日の模様が放送されていた。

ビエロフラーベクの指揮で「わが祖国」全曲。

ビエロフラーベクの演奏は奇を衒わず、さりとてローカルな伝統墨守に陥ることのないいぶし銀の正統派の名演だった。


先月聴いたチェコフィルコレギウム合奏団のメンバーもちらほらと画面に出ている。


放送の最後に、NHKの過去のライブラリーから1959年のチェコフィル初来日時の映像が紹介されていた。


指揮は名匠カレル・アンチェル。


曲はスメタナの歌劇「売られた花嫁」序曲に「新世界から」からの第1楽章というもの。
場所は東京体育館。


びっしり隙間なく埋まった客席からは、当時の聴衆たちの1音も聴き逃すまいという真剣な表情が古い映像から伝わってくる。


この時のチェコフィルの来日は、奇しくもカラヤン率いるウィーンフィルの来日とぶつかっていた。


アンチェルとチェコフィルの気合いの入り方も尋常でない様子。

聴衆も演奏者も一期一会の機会に燃えた熱い時代の記録。


今日はアンチェルの指揮でストラヴィンスキーの「ペトルーシュカ」

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1962年の録音の国内盤LP。1947年版使用。


フルートの古雅な音色に独特の色気が漂う。


各声部を明確に浮かび上がらせ明晰でいて温かさも感じさせる苦労人のアンチェルらしい名演だ。


Youtubeはアンチェル指揮チェコフィルの「モルダウ」

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2015年11月23日 (月)

明電舎ファミリーコンサート本番終わる。

三連休の最終日は薄曇り。

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庭の皇帝ダリアが咲いている。


今日は畑に実った蜜柑を採ったりしていた。
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昨日は明電舎ファミリーコンサートだった。


土曜の夜の前日練習が終わり、昼間の法事と夜の練習にいささか疲れ気味だったので、寝る前にワインを飲んだのがまずかった。


早朝、突然の右足のこむら返りの激痛で目が覚めた。
まずい!・・・水分不足か・・・

右足のつま先をマッサージしているうちに今度は左足!
それがいつもの腿ではなく足の甲。

足の甲の痙攣は全く初めてなのでどう対応して良いのかわからない。

しばらく強烈な痛みに耐えているうちに家内が漢方薬の「芍薬甘草湯」を持ってきた。

筋肉の急な痛みに効くらしい。 飲んだらしだいに痛みが和らいできた。
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足の痛みを残しながら練習のゲネプロは10時開始。


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今回の曲は

・歌劇「イーゴリ公」序曲    :ボロディン~グラズノフ

・組曲「ピーターとおおかみ」  :プロコフィエフ

・バレエ「くるみ割り人形」抜粋


井田勝大指揮

沼津交響楽団

江川バレエアートスタジオ

三島少年少女合唱隊、La Mer、ジュニアコーラス函南


今回はバレエと合唱、そしてナレーションも入る多彩なプログラム。



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いつもながら本番へ向けての高揚感と緊張感がなんともいえない快感。
時間の経過が異様なほど速く感じるのも毎度の事だ。

いつの間にか足の痛みも忘れてしまっていた。


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ゲネプロは手際よく過ぎ、あっという間に開演の13時半。

開場の13時前にはホールロビーは長蛇の列だった。

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本番は魔物が住んでいるとはよく言ったもので、いろいろな細かな事故はあったものの、 「ピーターとおおかみ」のホルンセクションのおおかみはパート練習の成果?もあって、なんとか無難に終わったと思う。




後半の「くるみ割り人形」は降り番だったので客席で見ることができた。

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終演後のレセプションで見たバレリーナたちはあどけなさの残る少女たちだったが、舞台ではプロ顔負けの美しくも華麗な演技を見せてくれた。

彼女たちが登場するとホール全体かぱっと明るくなったかのよう。

華やかな雰囲気にお客様たちも楽しんでいる様子だ。

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今回は直前まで練習が思うようにいかなかった。 正直なところオケの演奏の出来はけっして良い出来ではなかったと思う。


好評のうちに終わったのは、熊川哲也のバレエ団の指揮者である井田勝大先生の力と、江川バレエスタジオの少女バレリーナたちの力が大きい。


自分もオケの皆もお客さまたちも楽しんでくれたので、結果はオーライだったがいろい ろと考えさせられた演奏会。

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2015年11月21日 (土)

本日の練習、明日は本番。バレエ合わせ

久しぶりの快晴。

ポコは気持ちよさげに昼寝をして御機嫌の様子。

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今日は昼から午後にかけて親戚の法事だった



親戚とはいえ江戸期に分かれた家でご近所なので未だに付き合いは続いている。

昼食は家の近くの翠泉閣
拙宅からも見える至近距離の温泉宿。


かつては石原軍団が駿河湾でヨットを楽しんだ後によく宿泊していた。


温泉宿とはいえ昭和のローカル宿と言った趣で、伊豆の観光地から隔絶していることもあり孤軍奮闘という印象だった。

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女将さんの話では楽天トラベルに登録してから客は増えたとのことでこの三連休は満室。

外国からのお客も増えたようだ。


以前よりも食事も豪華になっていた。

いつもならばご近所のお馴染みも多いので、昼間からの酒で気持ちよくヨッパライたいところだが、明日に沼響の本番を控えて夜はオケの練習が入っているのでウーロン茶でがまん。



そして夜はオケの練習。
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バレー団と地元の少年少女合唱団も入って、「くるみ割り人形」と「イーゴリ公」序曲、そして「ピーターと狼」の3曲。


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沼響はバレエとの合わせが不慣れなので、バレリーナの少女たちは合わせにくそう。


それでも皆嫌な顔もせずに何度も繰り返して踊ってくれていた。


バレエの華やかな雰囲気に舞台に可憐な花が咲いたかのようだ。

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雛段に乗ったら響きがかなり変わってしまった。


いよいよ明日が本番です。

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2015年11月20日 (金)

本日の練習、ナレーションが入った

ここ数日雨模様、今日も朝のうちは雨がぱらついていた。

昨晩はオケの練習。場所は沼津市民文化センター大ホール。


曲は本番を振っていただく井田先生の指揮でボロディンの歌劇「イーゴリ公」序曲に「ピーターと狼」。


時は無情に過ぎ、本番前の練習は残り土曜の前日練習のみとなってしまった。


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今回の「ピーターと狼」は、今回のナレーターの高橋恵子さんも参加した本格的な練習。


彼女は高校吹奏楽部の2学年後輩で、現在は中国国際放送局(北京放送)のアナウンサー。
沼響の演奏会では同郷のよしみで過去何回かMCをお願いしている。


  沼響としては久しぶりの共演。
以前に比べ、落ち着きと風格の感じられるナレーション。



井田先生の明確な指揮と指導にアンサンブルにだいぶまとまりが出てきたものの、オケ全体の音程の悪さがどうしても気になる。

どこを基準に合わせたらよいか迷うほど。

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ホルンは、席の後ろに反射用の椅子を置いたりしたらだいぶ合わせやすくなった。


今日はスコアを見ながら、ロシアの指揮者、エフレム・クルツ指揮の「ピーターと狼」を聴いたりしていた。

オケはフィルハーモニア管で手持ちは仏EMIのLPと英国製CD.


フランス語のナレーションが入る。


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実は今まで「ピーターと狼」のスコアを真剣にあたったことはなかった。

聴くだけだとこの曲はプロコフィエフの曲の中ではシンプルなようにも聞こえるが、スコアを見ると小さい編成で最大の効果を狙った緻密な内容。



こんな大変な曲だったのか・・・
というのが実際に演奏してみてスコアを見た正直な告白です。


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クルツの指揮は高い次元での職人的な良いお仕事。

フィルハーモニア管の各楽器のソロは非常にうまい。
沼響のメンバーが苦労している個所も楽々と吹いていて聴き惚れるほど。


これでは簡単な曲に聴こえるわけだ。

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2015年11月17日 (火)

カラヤン、1977年の第九

晴れ夜から雨。
先日近所のスーパーで自分が社会人になりたての頃にお世話になった上司に偶然会った。

定年退職されて久しくもう70も半ば、ウォーキングと趣味の詩吟も欠かさず、今でも楽しみながら働いているという。
声に張りがありスリムにもなり、現役の時よりも生き生きしているように見えた。

自分もかくありたいもの。


今日はカラヤンの「第九」をLDで。
1977年12月31日のシルヴェスターコンサートの記録。


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ヘルベルト・フォン・カラヤン 

ベルリンフィルハーモニー管弦楽団

ベルリンドイツオペラ合唱団

アンナ・トモワ=シントウ(S)
アグネス・バルツァ(A)
ルネ・コロ(T)
ジョゼ・ヴァン・ダム(Bs)

  カラヤンの映像作品は音声を後取りしたものが多く、映像も実際にはありえないようなアングルのものが多かったりして、見ていて不自然なものが多い。
晩年のカラヤンのドキュメンタリーを見ると、映像作品の編集にかなりの労力を費やしているが、今となっては貴重な時間を浪費してしまったようにも思える。


この「第九」は多少の編集はありそうだが、ライヴの模様がごく自然に映像化されているので安心してみることができる。

映像で見ると、木管は倍管で4本ずつ、ホルンも8本で弦楽器もかなり増員していて、通常のベルリンフィルの団員以外のエキストラも多いようだ。

ティンパニを二人で叩いていたのには驚いた。

これはマーラー版の「第九」とほとんど同じ編成だ。

磨き抜かれた音にレガート多用の流れるような第九。

それを強力なチェロとコントラバスセクションが重厚な低音で支えている。

合唱は、カラヤンが好んで起用したウィーン楽友協会ではなくベルリン・ドイツオペラ合唱団なのが良い。

少ない人数ながら巨大なオケにも負けずに底力のある合唱を聴かせてくれる。


ヴァイオリンの最後列のプルトにこの年ベルリンフィルに入団した安永徹氏の姿が見えるが、 氏は1983年からベルリンフィルのコンマスに就任している。

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2015年11月16日 (月)

フィリップス・オーディオクリニックシリーズ

ここ二日ほど雨模様だったのが今日は朝からよく晴れた。

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気温が下がったらしく通勤時には市街地から愛鷹山系にかけて深い霧。
濃霧注意報が出ていた。


今日は午後から隣町の長泉町へ出張。

東日本大震災以来海岸部の人口が激減し、人口流出が全国ワースト10以内のわが市に比べて、住みやすさで国内上位にランキングされている長泉町。


昨日は、契約しているケーブルテレビ局主催の展示フェアがプラザヴェルデであり家内と行っていた。
お目当ては、記念品の抽選と、もれなくもらえる牛肉・・・


会場に着くと立体駐車場の入口前から車の行列ができていた。
みなさん同じような考えの人たち。

さっさと帰る人が多く回転が良くてすぐに入れた。
今年最悪の運勢の自分は引く籤はことごとくハズレ。

時間はちょうどお昼時。

西武デパート跡地でラーメンフェスタをやっているのを思い出し、そこでラーメンを食べようということになった。


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今にも雨が降りそうな中、会場に着くとすごい行列。


「最後尾はこちら」のプラカードを持った人が立っている。

ヘェーと感心しながら最後尾に着きしばらく並んでいたらなんとなく様子がおかしい。

プラカードを見ると「東府屋ベーカリー」の文字。

「?????」

周りの人に聞いたら今日は「沼津パンマルシェ」で、ここは「東府屋ベーカリー」のパンを買う人の行列だという。


「ラーメンはありますか?」とプラカードの人に小さな声で聞いたら、「パン屋です。「ラーメンフェスタ」は5時からです。」との冷たい返事。


「パンでも買うか?」と家内に聞いたら。
「いらない。」との不機嫌な声が返ってきた。

「東府屋ベーカリー」のブドーパンは大ファンだが、先日のホルンのパート練習時にも食べたりしたので列から離脱。


20110519221959 会場の目の前の「わたやす」の2階で西武デパートがこの時期限定で出店を出しているのでついでに寄って「舟和」の芋ようかんと崎陽軒のシウマイを買った。




だがどうしてもラーメンが食べたくなって、結局近くの「八福」に入って肉ソバを食べた。




先週、リサイクルショップに行ってみたら、100円均一のLPジャンクコーナーにクラシックLPの出物があった。

80年代に日本フォノグラムが出したフィリップスやマーキュリー、コニサーソサエティなどの音源から優秀録音をピクアップした「オーディオクリニックシリーズ」のシリーズ20枚ほどのほとんど全て。


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既に所有しているパレーの行進曲集やストラスブール・パーカションアンサンブルのチェベスなどを除き全て購入。


今日はその中からモラヴェッツのドビュッシーとシュタルケルの無伴奏チェロ組曲第3番、そしてハイティンクの「春の祭典」を聴いていた。


シュタルケルはマーキュリーの35ミリマグネチックテープによる録音で、こちらは全曲をCDで所有済。


モラヴェッツのドビュッシーは米コニサーソサエティの音源、こちらも国内盤LPを所有済。

このシリーズは片面収録時間は20分を超えることがなく、カッティングレベルもかなり高い。
手持ちの音盤の再生音とは別の次元の音が鳴っている。


シュタルケルはCDと比べて多少高音寄りのバランスのように思えるが、実際はどのような音だったのだろう。

モラヴェッツは今でのビクターが出した古い国内盤LPとは雲泥の差だ。
横の広がりとホールの明らかな違いもはっきり分かった。


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モラヴェッツの息づかいまでも聞こえてきて、ピアニストの姿が幻影のように目の前に浮かぶ。

ハイティンクの「春の祭典」はコンセルトヘボウ管ではなく、ロンドンフィルを振ったロンドンでの録音。

解説によると、各楽器の明快な響きが欲しくて残響の多いコンセルトヘボウのホールを使用せずに、ロンドンのホールを使用したと書いてあるが、そのあたりの真偽のほどはわからない。


この頃のハイティンクはロンドンフィルの首席指揮者となり、精力的にレコーディングしていた。

ヴォーン・ウイリアムスの交響曲全集は良い仕事だったし、「シェエラザード」や「惑星」も快演だった。
だがその後のコンセルトヘボウ管の録音に比べると、ロンドンフィルはコンセルトヘボウ管に比べると、多少影が薄いようなイメージがあるがどうだろうか。


Youtubeはモラヴェッツの弾くドビュッシーのパゴダ

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2015年11月14日 (土)

アドニのグリーグ、抒情小曲集

今日は一日雨、娘は友達とN響を聴きに東京へ


今日は社会人吹奏楽団の雄、須川展也指揮ヤマハ吹奏楽団の演奏会が沼津市民文化センターであり、チケットも買ってあったのだが、お寺の役員会が入ってしまい、とても聴けそうにもないのでかつての部下に譲った。


急遽召集されたお寺の役員会は、今修行に行っている若いお坊さんの激励の見舞いと帰山式の打ち合わせ。


最も若輩の自分は末席で大人しくしていた


3年前にも1度行っているが非常に寒かった記憶しかない。



今日はグリーグの抒情小曲集をしみじみと聴いていた。

   演奏はイスラエルのピアニスト、ダニエル・アドニ。
手持ちはEMI原盤の国内盤LP4枚組の全集もの。
1973年の録音。

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リヒテルが晩年好んで弾いていたグリーグの抒情小曲集は、全集となるとLP時代で全66曲収録はこのアドニが最初だったように思う。

この後まもなく舘野泉の録音が出ているが、このアドニ盤は全曲が聴けるものとして貴重な存在だった。

今では何種かの優れた演奏が出ている。


この曲はリヒテルの実演を聴いてすっかり虜になった。


アドニの演奏は、瑞々しい音色に明快な解釈。

曖昧さもなく爽やかに1曲1曲を丁寧に弾いていて、聴いていて飽きさせないのが良い。


Youtubeはグリーグの夜想曲

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2015年11月13日 (金)

イタリアカルテットのボロディン

朝晩涼しく秋から冬への移ろいを感じさせる日々。

今日は 午後から外に出て外部団体との打ち合わせ。

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途中で内浦漁協直営の「いけすや」で昼食。

開店以来評判のよい店だが、漁協関係者によると良い食材を使っているので原価が高く、お客さんが入っているわりには利益は少ないとのこと。


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店の前のいけすには大きなエイとタコが遊弋している。
こちらは鑑賞用。

打ち合わせ終了後直帰。


オケは本番が近くなり緊張感が徐々に増す中で来年の定演の曲も決まり、多少落ち着いた気配。


ソニーがベータのテープを来年3月で出荷停止のニュース。

未だに製造されていたのには驚いた。

放送用で世界の標準テープだった同じベータのテープを使用したベーカムも使わなれなくなったということだろうか。


我が家のベータのデッキは未だ健在。
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VHSよりも画質の劣化が少ないので、30年前に撮った映像も十分見れる。



今日はイタリア弦楽四重奏団によるボロディンの弦楽四重奏曲第2番。


フィリップス原盤の国内盤LPで、カップリングはドヴォルジャークの「アメリカ」


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この曲は有名なノクターンを第3楽章に持つ曲だ。


このレコードは大学時代に購入したLPでもう30年以上前からの愛聴盤。



これを聴くと北海道の凍てついた冬の夜、窓の外を降りしきる雪を見ながら、しんみり聴いていた大学時代を思い出す。


ボロディンの弦楽四重奏曲に関しては明るい音色の幾分甘いこの雰囲気が刷り込みだ。


購入してまもなくの頃、第三楽章でレコード面に傷を付けてしまって、今でも同じ個所になるとプツリプツリとノイズが聞こえてくるのも懐かしい。


Youtubeはボロディンカルテットのノクターン


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2015年11月12日 (木)

本日の練習、曲目団員投票。今年も割れました。

曇りのち晴れ。

昨日は午後から富士宮で近隣同業他社との会議。
JR身延線に乗るのは久しぶりのことだ。

富士宮は曇り空、標高が高く沼津よりも多少寒かった。

夜は出席者による懇親会があり有益な情報交換の場。

組織風土は変われど悩みどころは一緒、ということで妙な安心感と連帯感が生まれた。

富士宮からの帰宅は夜遅く。


今日の 夜はオケの練習。場所は沼津市民文化センター大ホール。
本番まであと10日となった。

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先週のパート練習の成果を生かそうと意気込んで出たものの、チャイコフスキーの1番ホルンが急な仕事で本日欠席。Orz

残念だがこれが社会人オケの宿命のようなものだ。

1番ホルンは今回本番に乗らないメンバーが代奏することになった。
彼は沼響ホルンパートのエース格なので楽々の代奏。


自分が降り番の「くるみ割り人形」からだったので客席から練習を聴いていた。


本番メンバーがそろったプロコフィエフは特訓の成果はそれなりに出ていたかどうかは正直疑問の出来。

最初トレーナーの永原先生のテンポ感に乗ることが出来ずに崩壊状態。

後ろの反響版がないためにとても合わせにくい。



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そして 練習の休憩時間には来年の定演の曲目決定の団員投票があった。
「田園」はすでに決まっている。

沼響の団員投票はいつも票がきれいに割れる。


昨年は最終候補に残った3曲の結果は、

・ ブラームスの1番     17票

・ 田園             17票

・ チャイコフスキーの4番  16票


結局決選投票でブラームス。

今回は前年同数1位だった「田園」をやることには既に決まっているので、「田園」に組み合わせる曲を決める投票となっている。


先日の技術委員会で絞り込んだ候補は


第1案:「田園」-楽劇「トリスタンとイゾルデ」前奏曲と愛の死―組曲「火の鳥」

第2案:「田園」-エニグマ変奏曲

第3案:交響詩「前奏曲」-組曲「カレリア」-「田園」 というもの。


今まで候補になったことのない「エニグマ」が出てきたのは、今年の定演のアンコールで「ニムロッド」をやった影響だろう。


そして気になる結果は?


練習終了後発表になったのは・・・・

第1案    19票
 
第2案     8票

第3案    19票


ガァーーン!!!


またも割れてしまった。

帰ってしまった団員もいたが残ったメンバーで決戦投票の結果は。。。。

第1案  19票

第3案  21票

僅差で第3案に決定。


練習の終わりが管楽器の出番の少ないプロコフィエフだったので、降り番の管楽器奏者がかなり帰ってしまったのが決選投票の結果に影響したようだ。

Youtubeは「カレリア」から、巨漢セーゲルスタムのひょうきんな指揮

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2015年11月10日 (火)

ツヴィツカー・グリーグのシベリウス

今日も朝から厚い雲の垂れこめた暖かな1日。
夕方から雷を伴った強い雨。



先日諏訪内晶子の実演を聴いたシベリウスのヴァイオリン協奏曲が聴きたくなった。

取り出したのは、かつてPILZから出ていたCD2枚組からグリーグとシベリウスの作品を集めたもの。


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購入記録を見ると1993年7月5日、1000円で購入。

うーむ、高い。

それでも当時CD2枚組で1000円は画期的な廉さであった。


内容はいわゆる幽霊演奏家によるもので実体はわからない。

ヴァイオリンソロはブルーノ・ツヴィッツカー・グリーグと書いてあるが、最後のグリーグは交響的舞曲第4番の作曲者名がかぶっているようだ。

このいいかげんさが当時のPILZ盤の特徴で、伴奏はパンテルリ指揮フィルハーモニア・スラヴォニカ。


こちらも実在しない演奏家たちだ。

演奏家を偽って格安で提供していたPILZは社長が逮捕されて倒産。
その後その音源たちはさまよいながら世界中に拡散していった。


今ではデ・アゴスティーニのクラシックコレクションシリーズで多くを聴くことができる。

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このシベリウスはインターネットがなかった当時、パソコン通信のニフティのクラシクフォーラムで非常に話題になっていたのも懐かしい思い出だ。

ソロは極めて情熱的、テクニックも申し分なく狂気すら漂う尋常でない熱気が吹き上げている。

オケも多少荒削りながら燃えた伴奏を展開している。


遅いテンポでドスの利いた低音で始まる第3楽章など、聴いていて今後の展開を期待させる緊張感に満ちたもの。


実在のペシェクのホルベルク組曲は、軽快さの中にじっくりと歌い上げ、清々しい抒情も漂う優れものだ。



・組曲「ホルベアの時代より」


ペシェク/スロヴァキア・フィルハーモニー

・ 「ノルウェイの結婚式の踊り」(6曲)
・ ノルウェイの民謡による変奏曲形式のバラード ト短調 作品24

イェシュコ(p)


・ヴァイオリン協奏曲ニ短調

パンテルリ/フィルハーモニア・スラヴォニカ/ツヴィッカー(v)

(悲しきワルツ)曲名、演奏者表記なし。


GRIEG 交響的舞曲 作品64~第4曲

ショルツ/ニュルンベルク交響楽団


叙情小曲集より6曲

ピヴカ(p)



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沼響のHPの聴き比べコラム「ブラームスの1番を聴く」にワインガルトナー指揮ロンドン響の演奏の感想をアップしました。


youtubeはヒラリー・ハーンのシベリウス

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2015年11月 9日 (月)

柳田邦男読書週間講演会

曇り夜から雨。

今にも雨が降りそうで降らない、朝から湿気を含んだ生暖かな風の吹くおかしな1日だった。

今週は出張その他仕事上の夜の酒席もあり変化の多い週。

今日は出張時の説明資料の精査など終日オフィスへ貼り付け。




立冬の昨日は1日雨だった。


早朝5時前に起きて、名古屋で開催されているジブリ大博覧会へ行くという娘を駅まで送る。


周りは真っ暗、6時になってもまだ暗い。



帰りに千本海岸へ寄ろうと思い近くまで行ってはみたが、人の気配もなく不気味な様子だったのでそのまま車から降りずにスルーした。


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途中で通り過ぎた沼津港では市場の明かりが煌々と灯り、軽トラックが盛んに行きかっていた。


未だ眠りについている静かな周辺とは別世界。



昨日の午後は雨の中、沼津市立図書館の読書週間企画の柳田邦男さんの講演会に行っていた。柳田ファンの母も同行。

演題は「大人の気づき、子供の成長」

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柳田先生は、ノンフィクション作家として航空機事故や医療問題、原発事故の関係書など、辛口の評論の印象が強く、絵本や幼児教育のイメージはなかった。



今回の講演で絵本の翻訳や紹介などの活動を盛んにおこなっていることをはじめて知った。


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駐車場の満車が予想されたので早めに図書館に行き、本を借りたり、NAXOSの更新手続きをしたりしていた。


図書館でNMLのパスワードを申請すると2週間NMLが聴きたい放題。しかも無料。




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会場ロビーでは、今回の柳田先生の招聘にご尽力された、読み聞かせボランティアの会長さんに久しぶりにお会いしたのでご挨拶。



柳田先生の話は、絵本に秘められた深い文学性と芸術性を紹介した興味深い内容だった。

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先生は何冊かの絵本と呼んだ方の反響を紹介していたが、その中の「ちょっとだけ」は、物語の内容と鈴木永子さんの絵がほのぼのとして実にすばらしく、先生が紹介されたこの本を読んだ若いお母さんたちのいくつかのエピソードも実に感動的なものだった。




この講演会のことを小児科医の親しい友人に伝えたら、彼の医院では、二人目以降のお子さんの乳児健診の際に来た母親にはこの本を読んでもらっているという。

読んで思わず涙する母親も多いと聞いた。



早速Amazonで、講演会で紹介されていたもう一冊の「ごくらくごくらく」とこの「ちょっとだけ」を購入。



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講演会場4階フロアの展示ケースでは、図書館職員による「大人のための絵本」展も同時開催中だった。


こちらも素晴らしい展示。

これを見て柳田先生は激賞されていたという。



講演終了後、読み聞かせボランティアの会長さんと一緒にいた柳田先生に少しご挨拶をすることができた。
一緒にいた柳田ファンの母は実物を目の前にして感激の様子。


帰りになじみのガス屋の展示フェアに寄って帰宅。

お目当てのお楽しみ抽選会はハズレのティッシュボックス。


この秋の町内のお祭りで1等を当てたくじ運の強い母を同行したのだが・・・・。

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2015年11月 7日 (土)

沼響ホルンセクションわが家で特訓

休日はいつも早くに目が覚める。


昨晩は本業を終えた後に市民文化センターでレコードコンサートの解説だった。

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内容は年末が近いので「第九」。


新しいお客様も多く、遠くは静岡市からも来ている。

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皆さん素直に喜んでくれて 、
書かれたアンケートは今回特に参考になるコメントが多かった。

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終わった後のビールがうまい。



そして今日の夜は沼響ホルンセクションの7名が我が家の音楽部屋に集合してパート練習。

11月22日の明電舎ファミリーコンサートに向けての特訓だ。
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最近メンバーが多忙になり、毎週木曜のオケの練習に全員がそろった日は数えるほど。


さすがに危機的状態なのでパート練習をセッティング。

それでも皆のスケジュールがなかなか合わず、今日の5時から7時までのわずか2時間が全員揃って練習できる時間であることを発見。

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時間に限りがあるので、練習は「ピーターと狼」の狼の部分の16小節ほど。



「くるみ割り人形」は「花のワルツ」のホルンの有名な旋律の10小節に絞った短期決戦の練習とした。


普段のオケ全体の練習では気が付かなかったが、あらためて聴いてみるとひどいものだ。

特にプロコフィエフが非常に難しい。

花のワルツ」では参考音源としてフィストラーリ指揮ロンドン響の演奏を使用。
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今日はスペンドールのスピーカーが調子よく鳴っている。


1音1音をとにかく丁寧に合わせていくうちに、しだいにまともな響きになってきた。


時間に限りがあったので十分とはいえなかったが、目標とするところが明確になっただけでも大きな収穫だ。

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所用のある3人が帰った後、ニコライ・マルコ指揮フィルハーモニア管の演奏で「イーゴリ公」序曲を聴きながらしばらく4人でホルン談義。



この演奏の有名なホルンソロはあのデニス・ブレイン。




音楽の流れとは別のテンポで自由に歌いあげる天才的なソロに、一同唖然としながら聴いていた。

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2015年11月 5日 (木)

ヴォーン・ウイリアムズの「田園」

朝の最低気温が10度を切ったものの日中は気温が上昇。

長年愛用していたビジネスバッグが壊れた。

Valentinoの皮製バッグで大きさの割に物が沢山入ったので重宝していたのだが、持ち手の部分が突然切れてしまった。

ネットで無名メーカーの同じようなものを買ってみたら値段の割にはずいぶんと安っぽかった。

これでは修理に出した方がよかったかもしれない。失敗。


今日はオケの練習だが弦楽器分奏のためお休み。

ホルンパートとしては今回非常に不安が残るので、パート練習をやることで日程調整に入っている。
皆それぞれ忙しく、 なかなか日がとれない・・・・



オケの来年の定演の曲を決める候補曲アンケートの中で、ヴォーン・ウイリアムスの交響曲第3番を上げている人が2人いた。


この曲はヴォーン・ウイリアムスの田園交響曲とも呼ばれている。


おそらく決定しているベートーヴェンの「田園」に合わせた選曲なんだろう。

ヴォーン・ウイリアムスの9曲の交響曲は私にはどれも同じような曲に聞こえる。
第3番がどんな曲だったか思い出せない。

手持ちの音源はアンドリュー・デーヴィス指揮BBC響の1種しかなかった。


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これはワーナーが発売したヴォーン・ウイリアムス交響曲全集中の1枚。


トランペットやホルンのソロや終楽章にはソプラノソロのヴォカリーズも入る。


薄く靄のかかったような響きの中にゆったりとした美しい田園風景が浮き上がって見える名作。


A.デーヴィスの演奏もこれ1枚があれば十分と思わせる名演だ。


youtubeはヴォーン・ウイリアムズの田園交響曲

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2015年11月 4日 (水)

リントゥ指揮 フィンランド放送交響楽団&諏訪内晶子コンサート

本日快晴、夕方から重要な会議ほか。
仕事終了後は文化センターに寄って金曜日のレコードコンサートの打ち合わせ。

今回は「第九」と辻井伸行の演奏を紹介する予定。


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文化の日の昨日も快晴。

朝の愛犬ポコとの散歩はちょいと遠出をして裏山の中腹まで登っていた。


下り始めの家が数件建っているあたりでポコが用足しを始めたので海を眺めていると、海の手前の民家が密集しているあたりから、すーっと白煙が上がった。


しばらくして、もくもくとした黒煙に変わっていった。


こりゃ火事だ! と眺めているうちに後ろに何人かの人が集まり始めた。

ポコはしゃがんでうんちをボトボトと排出している。

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サイレンが鳴り始めたのは煙が出始めてからおよそ5分後。
火元は中学生の同級生の実家の裏だった。




昨日の午後はフィンランド放送響のコンサートに行っていた。
場所は静岡市のグランシップ。中ホール。

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曲目はシベリウス生誕150年にちなんでオールシベリウスプロ、  ソリストは諏訪内晶子。


指揮はフィンランドのハンヌ・リントウ。


   フィンランド放送響といえばヘルシンキフィルと並びフィンランドを代表するオケ。
ベルグルンドやカム、セーゲルスタムといった国際的な指揮者が歴代のシェフに名を連ねている。


リントゥの演奏は初めて聴くが、DVDによるシベリウス交響曲全集も出しているので、シベリウスのスペシャリストといっても良いかもしれない。
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ソリストの諏訪内晶子もシベリウスのコンチェルトのCDを出している。

期待も大きく、チケットは完売。

チケットは本番1週間前割引で購入、その時既に残券は数枚だった。
買えた席は14列39番目、A席だがステージから遠くもなく、オケ全体が見渡せる良い場所だった。

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・交響詩「フィンランディア」

・ヴァイオリン協奏曲  
   諏訪内晶子のアンコール(曲名不明)

・交響曲第2番ニ長調

・交響詩「レミンカイネンの帰郷」(アンコール)



最初のフィンランディアは彼らにとっては特別な曲。

うねるような弦楽器群の動きになみなみならぬ気合いが感じられ、最初から全力投球。

リントウの指揮は身振りの大きな明快なもの。


内声部を浮き上がらせじっくり歌いながらブラスを効果的に響かせて熱い感動を盛り上げていた。
この曲でホルンのベルアップは初めて見た。


ヴァイオリン協奏曲のソロは、ヴァイオリンのきりりとした中に艶っぽさもある美しい音色と落ち着いた音楽運びの名演。


ハイフェッツが使用していたというストラディバリウス「ドルフィン」の鳴りはさほど良いとは思わなかったが、これは会場のせいかもしれない。


以前五嶋みどりの実演を聴いた時の全身全霊を傾けて大きな音を出していた演奏とは対照的な演奏だった。


鳴り止まぬ拍手に応えて演奏した無伴奏のアンコール曲は初めて聴くもの。
バッハのようでバッハでないロマンティックな曲だった。

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後半のシベ2も彼らの音楽。


こちらも 熱い演奏だったが、この曲は自分が実際に演奏して、いろいろな演奏を聴き比べたりしているので、どうしても聴く耳が厳しいものになってしまう。


リントウの指揮は要所をしっかり引き締め、ここぞといった強奏が見事に決まった優れたものだが、オケ全体に前半の緊張の張りが後半では多少緩くなった印象。


水準も弦楽器は良いが管楽器には奏者の技量にばらつきがありそうだ。
第4楽章では、中間部の始まりで重要なオーボエソロが落ちて危うく大事故になりそうだった。


これには聴いていてヒヤリとしたぜ。


ともあれフィナーレの後半は全力投球の盛り上がりを見せ、クライマックスの頂点の輝かしさは感動的なものでした。

アンコールは大太鼓がステージにあったので、「カレリア」でもやるのかな?と思っていたが、実際には同じシベリウスの交響詩「レミンカイネンの帰郷」。


この曲をアンコールに持ってくるとは、フィンランドのオケの面目躍如。


猛烈なスピードで駆け抜けたノリノリの快演だった。



帰りの電車は、静岡市でおこなわれた大道芸ワールドカップの最終日と重なり非常な混雑。



富士まで座ることができなかった。


Youtubeは諏訪内晶子のシベリウス

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2015年11月 2日 (月)

ドイツフェスティバル2015

今日は朝から雨。クールビズも終わり今日からネクタイ着用。
本日午後から先月とは別組織の外部委員の調査が入り、緊張感漂う1日だった。



昨日は娘の通う大学の学園祭を見るために家内と東京に行っていた。


朝早くの電車に乗り、前日に娘の学生マンションに泊まっていた家内と合流。



大学に着くと早い時間だったので、模擬店は学生がたむろしているだけの準備中。


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学内が解放されているので記念館や礼拝堂のパイプオルガンなどを見学していた。

ここのオルガンはオランダの職人によって17~18世紀の工法で製作されたもので2045本のパイプによる本格的なもの。

完成からまだ日は浅いものの、大正5年に建築された礼拝堂内にあたかも建設時から存在していたかのように溶け込んでいた。




ぜひ音を聴いてみたかった。

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しばらく大学構内をぶらついた後、青山公園で開催されているドイツフェスティバル2015へ。

 

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公園内の両脇にはドイツ企業の出店によるブースと、ドイツビールにソーセージを売る四阿がズラリと並び、その間のベンチには人がびっしり座っている。


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ステージには軽い音楽の演奏もあり日曜の昼下がりのフェスティバルのにぎわい。



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ブース内にはアルプホルンが雨樋のような姿で飾られていた。


ベルの先端から今にも水がバシャバシャ出そうな雰囲気だ。


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ソーセージを買うのに30分以上並んだりしたものの、天気も良くて風もなく、何種類かのドイツビールを気持ちよくぐいぐいと飲んでいた。



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ほろ酔い気分で会場を後にしたのは、そろそろ暗くなり始めの4時を過ぎたあたり。



帰りの電車の中で気持ち良くなってほとんど寝ていました。


適度な酔いが残ったまま帰宅、早い時間に就寝。

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