ペーター・マークのサン・サーンス
晴れ、気温が高く、12月も下旬だというのにこの暖かさは今まで経験のないもの。
この冬はまだ一度もコートを着ていない。
本日午前中は今年最後の外部委員による監査。
その後は来年度の組織のありかたについての重い会議など、ノンキに年末年始を迎える気分にはほど遠い1日。
帰宅後聴いたのはスイスの名指揮者ペーター・マーク(1919~2001)でサン・サーンスの交響曲第3番。
オケはベルン交響楽団にダニエル・コルゼンパというもの。
ファンハウスから出ていた国内盤CD.
若いころにDECCAに録音したモーツァルトやメンデルスゾーンで名演を聴かせ、何度か来日して都響を振ってくれたマークも逝って久しく、話題になることも少なくなった。
実演で聴いた都響とのモーツァルトの「プラハ」とレクイエムの作為のないごく自然体の音楽は今でも鮮明に思い起こされる。
晩年のマークは、ベルンやパドヴァなどのマイナーなオケを振ってマイナーレーベルにかなりまとまった量の録音を残している。
ベルン響とはこの録音のほかに得意のメンデルスゾーンの「イタリア」「スコットランド」といくつかの序曲があった。
このサン・サーンスはスペクタクルな音響の饗宴とは対極にある端正にして穏やかな演奏。
第一部アダージョの深い祈り、そして対位法的なメロディラインを明確に浮かび上がらせ、時としてバッハを思わせるような厳しさも感じられる、この曲の隠れた1面を浮き彫りにした名演だと思う。
Youtubeはモーツァルトの「劇場支配人」序曲、マークの指揮
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