フェヴリエのラヴェル二題
曇り、昼ごろから雷と雨。
2月も終わり。今年は雪が降ることもなく暖かな冬だった。
今日から新車に代えて新たな気持ちで出勤。
自分は車にはさほどこだわらないタイプで、今までは大衆車カローラを13年ほど乗っていて今回も同じカローラで色も同じ。
外観はあまり変わり映えしないが、いろいろな機能も加わり車が最新ハイテク技術の集積であることを実感。
今日はフランスのピアニスト、ジャック・フェヴリエの弾くラヴェル。
左手のためのピアノ協奏曲を聴いた。
伴奏はカーンと同じツィピーヌの指揮でオケはフランス国立放送管。
仏コロンビアのLPは高価だが、手持ちはペラジャケの安い国内盤とACCORDのCD.
このLPはこの作品の本邦初出の演奏だったはず。
カップリングはドビュッシーのピアノとオーケストラのための幻想曲。
フェヴリエの父、アンリ・フェヴリエはパリ音楽院の作曲クラスでラヴェルと同級だった。
「左手のためのピアノ協奏曲」を委嘱者であるパウル・ウィットゲンシュタインが初演した時に、ウィットゲンシュタインは自分が弾きやすいように勝手に手を加えてしまった。
これに失望したラヴェルが弾けるピアニストを探した時に見つけたのが同級生の息子で、まだパリ音楽院の学生だったジャック・フェヴリエだった。
この曲の実質的な初演はラヴェルの指揮でこのジャック・フェヴリエがおこなっている。
フェヴリエには同曲のミュンシュ指揮の録音もあるが、このツィピーヌ伴奏盤は1952年録音の再録音。
フェヴリエのラヴェルは、晩年のピアノ曲全集など技巧の衰えが目立つものもあるけれどこのコンチェルトの演奏はさほどでもない。
師匠の音楽を世に知らしめる使命感に燃えたような、 ある種凄みのある演奏で気合の入り方が尋常でない。
ツィピーヌの伴奏はやはり素晴らしい。
フェヴリエ晩年の録音から「クープランの墓」も聴いてみたが指が極端に動かず、こちらは聴いていて辛くなるような出来だった。
Youtubeはフェヴリエの弾く「ジムノペディ」
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