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2016年3月に作成された記事

2016年3月31日 (木)

本日の練習は3週間ぶり

今年度最後の1日、自分は異動とはいえ通勤場所は変わらず仕事内容が変わったのみ。

今までの上司と明日からの部署の前任者が退職の挨拶に来た。
2人とも明日から新たな職場に出勤だという。


今日は身の回りの品を新しい部屋の席に運び、明日の新入社員向けのオリエンテーションでの講話の案を練っていたりしているうちにあっというまの1日。


夜は久しぶりのオケの練習。

場所は沼津市民文化センター小ホール。

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先週日曜日にあった本番を今回は降りたためにほぼ一か月ぶりの参加だ。


曲は「田園」、「レ・プレリュード」に「カレリア」組曲。

練習の前半は自分が降り番の「田園」だったので、ゆっくりロビーでウォーミングアップするつもりだったのだが、ロビーでは「田園」降り番のホルン3人が合奏をして遊んでいる。


さすがにしばらく吹いていなかったので、10分ほど音出しをしてからホルンアンサンブルに参加。

ところが1曲目の半ばあたりで息が上がってきた。

ぜえぜえぜえ・・・これではとても遊ぶどころではない。

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このままでは本練習のシベリウスとリストに影響が出そうだったので、早々にリタイア。


しばらくの間リハビリが必要だ。

練習に加わったシベリウスの「カレリア」組曲は、以前感じた部分は全く変わりなく、絃と管楽器が完全に分離状態。

音程の悪さもそのままだ。

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2016年3月30日 (水)

リー&リンガイセンのドビュッシー

晴れて暖かな1日、最高気温は20度を超えて冬はすっかり遠のいた気配。

今の部門長と異動先部署の管理職は退職、結局自分は現部門在籍2年にして最古参となってしまった。

緊急の課題が多く、自分はしばらく現部署と新しい部署との両方の面倒を見ることになりそうだ。

今日はかなりの時間をかけて退職する部門長と、組織内部の問題と今後の目指すべき方向についての雑談を交えての話し合い。

部門長は、サラリーマン生活の半分以上を現組織で過ごしただけに生き字引的な存在の頼れる上司だった。



ノエル・リーとリンガイセンの弾く4手のためのドビュッシー、ピアノ曲集を聴いた。
仏ヴァロアのLP。

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・白と黒で

・リンダラハ

・牧神の午後への前奏曲

・小組曲


ピアノ:ノエル・リー、ベルナール・リンガイセン

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ノエル・リーの最初のドビュッシーピアノ曲全集はディスク大賞を受けているし、ラヴェルのピアノ曲集も非常によかった。

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リンガイセンもプーランクのピアノ曲全集があったりするので期待して聴いたものの、このディスクの演奏はあまり良くない。


2人ともどちらかといえば技巧派のクール系のピアニストで、音はしっかりと鳴っている明晰な演奏であるものの、音楽の流れに堅苦しさが感じられ音も無表情な冷たさが前面に出ていた。


自分の今の精神状態がこの種の音楽を受け付けないのだろうか。


車中で聴いていたアンドレ・ギャニオンのピアノの方がすんなりと入ってくる。


Youtubeはアンドレ・ギャニオン

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2016年3月28日 (月)

歌劇の黄金時代

3月最後の週初めは朝から雨。遠くで雷が聞こえるほどの荒れ模様。


午前中にトラブル1件、午後から遅くまで組織幹部を集めた会議。
今週は月曜から多忙な1日。



先週土曜から母の退院祝いで伊豆長岡の温泉に家族で1泊。
宿はホテルサンバレー伊豆長岡

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ここは1昨年職場の有志と泊まった宿。

あの頃は池にシラサギが来たりしていたのだが、今回泊まったところ池の表面に大きな網が被せてあった。
 

きっと池の鯉を鷺にさらわれたのだろう。

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伊豆長岡に行く前に、箱根の入口に最近できた「三島スカイウォーク」に行ってみた。

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場所は箱根登り口の山中城址の手前あたり。


かなり混んでいたが、駐車場が広くすんなり入ることができた。

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ここは観光用に架けられたつり橋で、歩行者用としては日本最長らしい。
通行料は1000円。

人が多かったのでかなり揺れていた。

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景色はさすがに絶景。


富士山は雲に隠れていたが、西は静岡方面から遠く御前崎まで、南東方面も大瀬埼が良く見えた。

つり橋の幅は2メートルほどでちょいと狭い。

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膝の手術をした母はゆっくり歩いていたので後ろから渋滞気味。

このような時のために追い越し車線が欲しいところ。

つり橋を後にして伊豆長岡温泉へ。

ここサンバレーはバイキングが良いことで知られる。

下の娘は大浴場2階の「マンガ図書館」に入りびたり状態。

母も深い温泉にすっかりくつろいだ様子。


伊豆長岡温泉は自宅から車で20分ほどの至近距離。



翌日は世界遺産に登録された韮山反射炉に寄りながら帰宅。


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かつては閑散としていて、川でアヒルがガァガアと鳴く声のみが響いていた場所が、
今や新しい施設もできて、県外の観光バスや遠く奈良や青森などの県外ナンバーの車が並ぶ一大観光スポットと化していた。

地元ナンバーの車は私の車くらい。

一番驚いているのは地元の人たちだろう。


世界遺産の威力は凄いものだ。



音楽はイタリアRCAが出していた「歌劇の黄金時代」シリーズのLPから、1900年から1909年までの歌手の録音を集めたもの。

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いずれも19世紀末から20世紀初頭に活躍した歌手たちで、今から100年以上前の歌唱の数々。

高音部分を気が遠くなるほど延ばしたりする、技巧をことさら誇示している歌手の歌など、さすがにスタイルは古めかしい。


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こうして何人かの歌手を聴き比べてみると、エンリコ・カルーソの声は傑出している。

録音状態も年代を考えると音は驚異的に良く、カルーソの時代を超えた偉大さは十分に伝わってくる。



聴いているうちに、沼津にあるスパゲティの店、ボルカノのスパゲティ「カルーソ」を思い出した。

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歌手のカルーソと関係があるのだろうか?



Youtubeはカルーソの歌うトゥーランドット「誰も寝てはならぬ」

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2016年3月25日 (金)

レコードコンサートのことなど

3月最後の週末は桜の開花宣言も各地で聞かれた暖かな日々。

金曜夜は「クラシックレコードコンサート」の解説。
場所は市民文化センターの視聴覚室。

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本業で夕方に突発的な会議が入ってしまったが、こちらは代理の出席として早めに仕事場を後にして会場へ。


前回のアンケートで再生の音量について辛辣な批判があったので、今回は早めに会場入りして念入りに調整。

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アンケートでは「音量がかなり大きくて落ち着いて聴けない。
ナマはもっと音が小さい」との指摘だった。


視聴覚室の再生装置は、スピーカーがJBLの4343であるものの、アンプがパナソニックの安物のAVアンプというアンバランスな代物。

文化センター建設当時はアキュフェーズの高価なアンプが入り、それなりのバランスの良い音で鳴っていたのだが、操作が難しいというので安物のアンプに変えられてしまった。
厳重に抗議したもののあとのまつり。

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ホールで鳴る音とLPやCDの再生音では、音の質が異なるので単純に比べられない。

とはいえお客さんを失望させたくはない。

アンケートの主が来るかどうかわからないが、前回の8割くらいにしておいた。 アンプが良ければもう少し音量を上げたいところだが・・・・


コンサート終了後のアンケートにその方のものがあった。

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「小さくしてくれてありがとう」という内容。
だが小さいという人も何人かいた。


同じ部屋で近い席に座っていても、音量の感じ方は人によって違う。


「大きい」と言う人もあり「小さい」と言う人もあり。難しいものだ。


Youtubeは当日使用したギトリスの弾く「ユモレスク」

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2016年3月24日 (木)

ブールのモーツァルト

薄曇り夜から雨。気温は下がり通勤時の車の外気温は10度。

本日午前中は外部委員による審査、午後は本部で大きな打ち合わせ、そして夜は外部講師を招いての講義と年度末の多忙な1日。


ここのところ通勤の車中でエルネスト・ブール指揮のモーツァルトの交響曲集を聴いている。

クアドロマニアから出ていたCD4枚組。


モーツァルト:交響曲選集

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・ 第25番・第28番・第29番・第33番 第35番

・第36番・第38番・第39番・第40番・第41番

エルネスト・ブール指揮

南西ドイツ放送交響楽団

他に21番と31番の録音もあるようだ。


録音時期不詳の大きな編成の古いスタイル。

オケは多少粗いがいずれも水準は高い。



第28番の格調高い爽やかさ、第38番「プラハ」での時にホルンの音を割った緊張感に満ちた音楽の自然な流れが印象に残る。

第40番第1楽章の主題がこれほど切実な悲しみで胸に迫って来る演奏も珍しい。


Youtubeはブールの演奏するモーツァルトの交響曲第28番

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2016年3月22日 (火)

チッコリーニのラフマニノフ

晴れ杉花粉かなり飛散。

彼岸も明けて各地で桜開花の便り。

今朝は透き通るようなウグイスの声で目が醒めた。


異動が決まり後任への引き継ぎ書類の整理しながらのいつもの日常。
午前中は旧メンバー最後の部門内の打ち合わせ。

新たに来る部門長は、自分が若い頃同じセクションで指導を受けた旧知の上司。厳しさで知られる人故に会議でもなんとなく漂う緊張感。


昨日は午前中に庭木の剪定をしていた。


楠や金木犀などがかなり大きくなってきたので、家に触れる枝を脚立に乗り鋸で小枝を切り落とす。

小枝とはいえかなりの太さで、2時間ほど作業しているうちに腕が痛くなってきた。

切っているうちにチェーンソーがあれば楽だろうなぁと頭に浮かび、作業終了後にさっそくネットで物色。

チェーンソー初心者なので安いものでも良いかなと思いつつ、身の安全にも係ることを考え旧友のブログにその優秀さが書かれていたハスクバーナにした。

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買ったのはハスクバーナの中では初心者向けと書かれている135e。

今日帰宅したら早くも到着していた。


うまく使いこなして、物置の肥やしにならないようにしよう。


昨日、家内は仕事で出ていたので、昼食は娘と一緒に近所のラーメン店「銕(クロガネ)」へ。

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国道414号沿いのこの店は開店してまだ2年ほどだったと思う。


ちょうど昼時でお客はたくさん入っていた。


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「あっさりの白」は鶏と香味海老油のスープ、「こってりの黒」は豚骨と燻製魚油のスープ。

もっちりした水餃子も良い味だ。



この連休はあまり音楽を聴いていない。

今日は先日ラヴェルのコンチェルトの演奏を聴いたチッコリーニの演奏。
曲はラフマニノフのピアノ協奏曲第2番。


EMIへの録音で手持ちは国内盤初出のXLP番号のLP.
1957年11月録音。
XLP番号はモノラル仕様だがステレオ録音もあるかもしれない。

今はチッコリーニのEMI録音を集大成したCD56枚組の中に含まれている。


カップリングはチャイコフスキーのピアノ協奏曲第1番。
伴奏はシルヴェストリ指揮のフランス国立放送管。

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これは素晴らしい演奏だった。

強靭な打鍵にテクニックもお見事。

雄弁なシルヴェストリの伴奏に乗って速いテンポで音楽がうねるように流れていく。

終楽章の大詰めの有名なテーマがフルオーケストラで咆哮する部分での直前のタメの間が実に絶妙。

続く最初の1音でのトロンボーンの音を割った壮絶な響きには鳥肌がゾゾゾっと立った。


この演奏が録音された1957年といえば、ディスク大賞を受賞したシルヴェストリの最初の「新世界より」が録音された年。


シルヴェストリが最もノッテいた時期の演奏だ。



Youtubeはチッコリーニのドビュッシー「夢」

続きを読む "チッコリーニのラフマニノフ"

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2016年3月20日 (日)

静岡県立美術館「ウィーン美術史美術館展」

曇り時々雨。連休二日目。

かなり前に招待券をいただいた静岡県立美術館特別展「ウィーン美術史美術館展」が21日までだったことに気が付いた。

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これは昨年までBUNKAMURAザ・ミュージーアムで催されたものと同じ内容。


県立美術館までは60キロ余り。

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買ったばかりのカローラ・アクシオでまだ高速を走っていなかったので、一般道を使わず東名高速道で行くことにした。


所用時間は一時間半ほど。

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ウィーン美術史美術館は、30年ほど前に家内とウィーンに行った際に行っている。

膨大な量のハプスブルク家の至宝の数々はとても1日で見切れるものではないが、有名なピーテル・ブリューゲルの「バベルの塔」や「雪中の狩人」など今でも印象に残る名品は少なくない。



今回の展示は15世紀から17世紀までの画家たちによる風景画の数々。

超有名な作品は来ていない。

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ピーターの二男とその息子のヤン.ブリューゲル親子の宗教的な題材の作品よりも、ヒエロムニス・ボスの幻想的な作品やレアンドロ・パッサーノが描いた12か月の庶民の生活を活写した月暦画が興味深かった。

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アヒルなどの家畜類、農民たちの表情やしぐさの生々しさ、15世紀頃のヨーロッパの豚は痩せていてほとんどイノシシのようだったことなど、細かな部分が面白い。


ミュージアムショップにはその頃の音楽のCD。

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家内はクリムトのブローチを買ったりしていた。


ランチは美術館館内のレストラン「ESTA」で。


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帰りは再び東名で19日に開通したばかりの愛鷹スマートインターチェンジ経由で自宅へ。
到着は16時過ぎ沼津は雨。


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車中で聴いていた音楽は「坂本龍一 サウンドトラックス」


youtubeは「ラストエンペラー」のテーマ

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2016年3月19日 (土)

トンネル工事を見学する

春の連休初日は朝から雨。

町内を通る国道414号バイパス静浦1号トンネル(仮称)工事見学会に行ってきた。



雨だからさほど多くは集まらないだろうと、集合時間9時半ギリギリに行ってみるとかなりの人。

受付の現場事務所内では人がびっしり。
同じ町内とはいえ初めて会う人たちも多い。

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トンネルの全長は1100メートル。切羽は既に870メートルまで達している。


かなり歩くのかなと思っていたら、マイクロバスが用意されていた。

入ってみるとトンネル内部はぽかぽかの暖かさで 地上から隔絶された別世界。

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巨大な工作特殊機械はSFの世界のよう。


天井からの換気用の長大なパイプから外気が入るとはいえ、粉塵が漂う空間は過酷な労働環境が想像できる。

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説明を聞くと1.2メートルずつ発破をかけながらの着実な歩み。

開通は来年。


午後から晴れたので家族で墓参り。


夕方、家内がガラケーが限界だというので機種変更しようとドコモショップに行ってみた。
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ちょうど春のセール中だというので70分待ちの混みようだ。

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機械オンチの家内なのでそのままガラケーにしようとしたらかなり高価。
これは驚いた。

スマホ切り替えならばキャンペーン中で0円だという。
もうガラケーは終わりだよとの方針が見え見えだ。

結局0円に釣られてスマホに切り替えることにした。

0円とはいえ、ドコモショップの若い店員さんの早口の説明で充電器その他付属品、ノートンその他で金額がどんどん上乗せされていく。


家に帰ってからは家内にスマホの操作を教えるだけでかなり消耗。


娘曰く「ガラケーの方が良かったんじゃないの?」


自分はそのまま今のガラケーを使うつもり。タブレットがあるからね。

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2016年3月18日 (金)

ブラームスのピアノ四重奏曲第3番

昨日の彼岸の入りから4月中旬の暖かさ。

良く晴れて富士山も美しい。

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夜は職場の退職者を送る送別会。

会場のホテルの他の部屋では、別セクションや同じ業界の送別会の立看板が乱立状態。

今回は部門トップが退職するため、組織トップその他組織内異業種幹部の出席多数。

今日は〆の挨拶をすることになっていたので、アルコールは控えめにしておいた。

1次会終了後外に出たら雨。


帰宅後、ほろ酔い気分で聴いたのはブラームスのピアノ四重奏曲第3番。

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バルトーク弦楽四重奏曲とシャンドール・ファルバイのピアノ。
フンガトロン原盤の国内盤LP.

酔いを吹き飛ばすほどのド迫力。

とても室内楽とは思えないほどの充実した響きの名演だ。


youtubeはメナム・プレスラーのピアノほかによるブラームスのピアノ四重奏曲第3番から

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2016年3月16日 (水)

マルティノンとチッコリーニのラヴェル

今日も晴れた。
異動が決まり、その日を境に今までの仕事が対岸の出来事のように思えてきた。

池宮彰一郎さんの小説「平家」読了。


完結した小説としては氏の最後の作品だ。

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長く続いた律令体制も藤原氏の官僚体制が腐敗の極に達し、国として成り立たなくなっていた時代。
古代から中世への幕開けを切り開いた平清盛の事績にスポットを当てた長編小説。

盤石の体制と思われた藤原氏との葛藤、そして後白河院との心理的な対決が活写されたいわば政治小説のような内容だった。


清盛の死後、小説の主軸は後白河院と源頼朝との対立に移る。
清盛の偉業を継ぐだけの見識も力量もない平家は、彗星の如く現れた源義経の天才的な軍略により滅亡への道へ。

そして後白河院は、義経を清盛の精神的な後継者として頼朝への対抗馬として押し立てていく。


ここでの後白河院の存在は、最初悪玉だったザラストロがいつのまにか良い人になっていたモーツァルトの「魔笛」ようだ。


池宮彰一郎さんは沼津育ちということもあり、晩年に仕事で一度お会いしてお話を伺ったことがあった。

忠臣蔵のことを書くには「最低読まなければならない本が千冊ほどあるんだよ」と話されていたことが印象に残っている。




今日はここのところ続けて聴いていたラヴェルの左手のための協奏曲。


マルティノンがパリ管を振った管弦楽曲全集から、チッコリーニのソロによる録音。

手持ちは英EMIのCDBOXセットと国内盤LP5枚組。

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これは1975年のラヴェル生誕100年に合わせた発売だったと記憶している。 録音は1974年で、フランス国立放送管を振ったドビュッシーの全集に引き続いて録音された。

この時期クリュイタンス、ミュンシュの二大巨頭既になく、EMIに録音していたフランス系の指揮者といえば、ほかにはプレートル、デルヴォー、ボドあたりだった。


ここでのマルティノンの選択は順当だったのかもしれないが、ドビュッシーはともかく、ラヴェルの全集は、同時期にEMIへオッフェンバックの録音をしていたラヴェルの直弟子ロザンタールを起用して欲しかった。

   
チッコリーニとの協奏曲は、フェヴリエやカサドシュの演奏と異なり、オケとがっぷり4つに組んだ強靭な打鍵でスケール感のある演奏。


優れた演奏ではあると思うものの、時として力が入りすぎて曲と懸命に格闘しているようにも感じられる。
それが特にト長調の協奏曲で顕著。


サティやドビュッシーではセンスの良い演奏をしていたチッコリーニだが、 ラヴェルになると音楽がチッコリーニと相性はあまりよくないようにも思う。


チッコリーニではCD56枚組のEMI録音集も出ているけれど、この中でラヴェルの独奏曲録音はない。


ラヴェルのピアノ協奏曲ではト長調のミケランジェリは別格として、モニク・アースのピアノ、ポール・パレー指揮フランス国立放送管との演奏が刷り込み。


続きを読む "マルティノンとチッコリーニのラヴェル"

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2016年3月15日 (火)

ゲルヴィッヒのリュート音楽

晴れて春めいた爽やかな朝。昨日来の雨は山間部では雪だったようだ。

富士山の前に聳える愛鷹山の頂は白く染っていた。


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昨日内示があり突然の異動を告げられた。このところ異動のサイクルが短くなってきた。

異動先は同じ部門の他部署なので仕事内容は変われどメンバーは全て旧知の仲。



今日は先日購入したワルター・ゲルヴィッヒのリュートを聴いていた。

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ゲルヴィッヒはもう30年以上前の学生時代に購入したバッハの演奏が忘れられない。
日本コロンビアのLPだった。

今でもよい音で鳴っている。

http://harumochi.cocolog-nifty.com/horn/2008/10/post-2803.html 

このティチクのLPも1962年頃の録音。

穏やかで哀愁を帯びたしっとりとした響きに心洗われる1枚。

ルネサンス期の典雅な曲の数々は、バッハよりもよりリュートにふさわしいかもしれない。

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A面最初の作者不詳の曲が、いきなりレスピーキの「リュートのための古風な舞曲とアリア第3番」の有名なシチリアーナの旋律で始まったのには驚いた。


同じく作者不詳の曲で同曲の組曲第2番で使用された曲も出てくる。

イザークの有名曲「インスブルックよさようなら」の編曲版でB面最後が終わるのも心憎い選曲だ。

レスピーギもイザークの曲の両曲とも、このアルバムが録音された1960年代初めには今ほど人口に膾炙されていなかった。

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2016年3月14日 (月)

ライトナーのブルックナー、第9番

今日は朝から雨、先週金曜から気温の低い日々が続き本日の最高気温は9度。

年度末の大きな山も終わり、一息ついたエアポケットのような1日。

昨日の日曜日、「やいづ屋」のカレーボールが急に食べたくなって朝から沼津港へ。

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家内と娘は従妹が主催するイベントに参加するために熱海に出かけて留守。


沼津港までは自宅から車で10分ほど。

まだ観光用の店が開き切っていない10時前に行ったものの、無料駐車スペースは既に満車。多くは関東ナンバーの車だった。


やむなく有料駐車場に入れてしばらくあたりをぶらつくと、天気も良く港内からは富士山が良く見えた。

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シラスの釜揚げとアジの開きを買い、お目当ての「やいづ屋」ではカレーボールのほかに卵入りのバクダン、イカのすりみ揚げ、その他揚げ物数種類。



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昼前に帰宅すると母がイトーヨーカドーに行きたいと言い出したので、「はま寿司」によって二人で昼食の後、買い物の付き合いで帰宅は結局4時過ぎだった。



家内たちは夕食も食べてくるというので、録画していた「おとこはつらいよ 寅次郎 わすれな草」を見ながら、一人でカレーボールをつまみに日本酒をチビリチビリやっていた。


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音楽は最近遠ざかっていたブルックナー。


棚から取り出したのはHANSLERのCDで、フェルディナント・ライトナーがシュトゥットガルトの放送響を振った1983年ライヴ。

ライトナーはかつてテレビで視たN響との第九が非常によかった。


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N響にはしばしば来演して、バランス感覚の優れた名指揮者だとの印象があったものの、録音ではあまりにも整いすぎて、面白みに欠けるような演奏もあったと思う。

生真面目な学者さんタイプで音楽一筋、非常に博識な指揮者なんだろうなぁと勝手に想像している。

このブルックナーは期待のとおり気を衒わない地味な演奏。
バランス良く磨き抜かれたオケの響きがライトナーの腕の確かさを証明している。

巨大でありながら透明度の高いフォルティシモの響き、音楽の流れも自然で、これこそブルックナーに浸る醍醐味だ。


Youtubeはライトナー指揮のR.シュトラウス「家庭交響曲」

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2016年3月11日 (金)

杉本裕乃&海瀬京子コンサート

曇り時々雨。


気温は昨日よりもさらに下がり最高気温7度。


本日外部委員による大きな会議。


英気を養おうと昨晩早くに床に入ったものの、逆に寝過ぎて朝起きたら頭はぼうっと飽和状態。会議の始まる直前まで眠気が落ちなかった。

会議終了後に別部署の長と組織内の会議。





今日は3.11。



ちょうどあの日も金曜日で、今日のような小雨まじりの寒い日だった。


地震発生の2時46分頃にオフィス内で自然と5年前の話になった。

5年前のその時に何をしていたのか(皆仕事中だったのだが)
帰宅後どう行動したのか、原発事故とのかかわりなど・・・・

自分は↓
http://harumochi.cocolog-nifty.com/horn/2011/03/post-5c74.html 

夥しい犠牲者のことを思い皆しんみり。


今日は定時に退社し隣町長泉町の音楽ホール、ベルフォーレへ。


海瀬京子さんとアメリカ在住のヴァイオリニスト、杉本裕乃さんのコンサート。
 
場所はベルフォーレ内のイベントホール。キャパは200名ほど。

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曲は


・ピアノソナタ 変ホ長調 K.282  第1楽章 :モーツァルト

・春の歌     ヴァイオリンとピアノ版   :メンデルスゾーン


・スケルツォ                 :ブラームス


・シャコンヌ                 :バッハ~シャコンヌ


・5つのメロディから第1曲          :プロコフィエフ


・ヴァイオリンソナタ第5番「春」       :ベートーヴェン



~アンコール


・シンコペーション              :クライスラー


・愛の挨拶                  :エルガー



S20160311_183738 最初に震災の犠牲者への追悼の思いを込めてモーツァルトのピアノソナタK.282の第1楽章が演奏された。


しみじみとした良い演奏だった。

杉本さんのヴァイオリンは一本芯の通った鋭さでぐいぐいと引っ張る力強いもの。
プロコフィエフのメロディには妖艶さも垣間見える。


あの細い体から放射される生き生きとした音の輝きは見事なもの。




海瀬さんのシャコンヌは6年前にトッパンホールで聴いている。

テクニックだけでなくより深いバッハの世界を探り出そうとする姿勢が今回はより鮮明に見えてきた。

ピアノの音も粒立ちのはっきりした硬質な響きでバッハの各声部の動きが浮き彫りになっている。

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「春」は若々しさから大人の世界に脱皮していく過程のベートーヴェン演奏といった趣。



二人ともテクニックは申し分ない。



互いの個性を丁々発止とぶつける過程で音楽の同じ方向性を見い出だして、1+1が2以上になる室内楽の面白さを聴き手に示すことができれば、さらに勧興深い演奏になるだろう。



アンコールで演奏されたクライスラーの「シンコペーション」は実演では初めて聴いた。


アメリカンスタイルの軽妙な演奏で、杉本さんはこの種の音楽がすごく得意なんだろうな、と感じた。


二人のトークも楽しく、聴きごたえのあるコンサートでした。

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2016年3月10日 (木)

ジェミニアーニのコンチェルト・グロッソ

曇り時々霧雨。寒さが戻り本日最高気温14度。

今日は明日の大きな会議に備えて組織内での意見調整。

各部署の隙間に入り込んでしまった案件の対応が自分の部署に集まるのは不本意だが、
このままでは前に進まないのでやむを得ないか。


イタリアの後期バロック期の作曲家、ジェミニアーニの合奏協奏曲集を聴く。
 

イ・ムジチ合奏団による国内盤LP3枚組から。


この曲はジェミニアーニの師、コレッリの12曲のヴァイオリンソナタ作品5を合奏協奏曲に編曲したもの。

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このコレッリのヴァイオリンソナタは終曲に有名な「ラ・フォリア」を含むことで知られる。




イ・ムジチの演奏は明るい音色でひたすら楽天的。




オリジナルの合奏協奏曲のように聞こえるのは、ジェミニアーニの確かな技だと思うものの、ヴァイオリンソナタでも十分効果的なので、編曲した意図がよくわからない。



延々と続く
同じような心地よい響き、聴いているうちに眠くなってきた。




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沼響のHPの聴き比べコラム「ブラームスの1番を聴く」に、カラヤン指揮コンセルトヘボウ管弦楽団とのスタジオ録音の感想をアップしました。



Youtubeはジェミニアーニの「ラ・フォリア」

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2016年3月 8日 (火)

ボベスコの1965年ライヴ

早朝透き通るようなウグイスの声で目が覚めた。
寝室すぐ外の梅ノ木に停まっているらしい。

本日の最高気温は24度、5月中旬の気温だ。
通勤途中の富士山から市街地にかけて深い霧がかかっていた。

午前中に昨年春退職した会社の先輩がオフィスに訪れた。
この方は現在、社内の別部署で仕事をしている。

チェロの名手でもあり県内の老舗アマオケの首席奏者。
沼響にも時々エキストラで参加いただいていた。

ちょっと近くに寄ったので、ということでしばらく四方山話。

同じオケでヴァイオリン弾く奥様も今年退職とのことで、最近聴いたバレンボイムの来日公演の感想や、来年皆既日食をアメリカまで見に行く話など・・・・

仕事の合間にコンサートや旅行を楽しんでいる様子。

いいなあ・・・・

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今日は女流ヴァイオリニスト、ローラ・ボベスコのヴァイオリンと、彼女率いる室内合奏団で、ビバルディ、マルチェルロ、ルクレールの作品を聴く。

手持ちは独グラモフォンの廉価レーベル、ヘルオドールのLP。
オリジナルLPは非常に高価。




・三重協奏曲       :ビバルディ
・シンフォニア      :ビバルディ
・オーボエ協奏曲     :ルクレール
・序奏・アリアとプレスト :マルチェッロ

ローラ・ボベスコ(vn)
ソリスト・ド・ブリュッセルEns. 
ハインツ・ホリガー(ob)

幾分古風でロマンティックな中に力強さも感じられる名演。

教会の中で聴くような、しっとりと落ち着いた雰囲気が自然な感覚で伝わってくる。

1965年のライヴ録音だがオリジナルはモノラル。

このヘリオドールのLPはステレオ化されているが、残響を加えているのみなので、
不自然さは感じられない。

聴衆のざわめきも拍手もリアルな音だ。

Youtubeはボベスコの弾くヘンデル

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2016年3月 7日 (月)

ピリスのモーツァルト、岡本愛子のディティユーなど

昨日から引き続き雨模様。

気温は高く、最低気温14度は先週の最高気温並み。

今週後半に大きな山場。とはいえスロースターターの自分は月曜ということもありエンジンがかからず気分的に何とも中途半端な一日。


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昨日、日曜は3・11を前に市内一斉の津波避難訓練だった。

5年前のあの日以来日本人の海を見る目が変わってしまった。

市内の大半を海に接する沼津は、海岸部の若い世代での人口流出が止まらず。 ここ数年人口転出割合は全国ワースト第10位以内。

昨年ようやくワースト20位を脱したものの、幼稚園の廃園話など良い話は聞かない。
地価は大幅に下がって昨年従妹が比較的海の近い土地に大きな家を建てた。

昨日の訓練は炊き出しもなく、ただ集まるだけだったので参加者は少なかった。

集合して点呼しただけで解散。
自分は愛犬ポコを引き連れながらの参加。


そのうち雨が降ってきた。

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土曜の仕事帰りに寄ったリサイクルショップのジャンクコーナーで見つけたLPから。


ワルター・ゲルヴィッヒのリュートによる「ルネッサンス期のリュート音楽」、ハルモニア・ムンディ原盤ティチク発売の国内盤。


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エラート原盤日本ビクター盤ではピリスの弾くモーツァルト。
ピアノ協奏曲第12番、第19番で伴奏はジョルダン指揮ローザンヌ室内管。


そしてアンドレのトランペットでフィッシャーとクレプスの作品など。

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リヒテルの弾く1979年東京ライヴからシューベルトの第13、14番のソナタ。
日本ビクター盤。


私はこの2年後の来日公演を聴いた。(オール・ベートーヴェンプログラム)

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プーランクのピアノ曲全集録音もある岡本愛子の弾くディティユーのピアノソナタ、DENON盤。
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カップリングはドビュッシーの「ベルガマスク」組曲、「喜びの島」
ジャケットにディティユー自身の賛辞が載っている。


以上5点で税別500円。


Youtubeはピリスの弾くバッハ

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2016年3月 5日 (土)

第10回ショパンコンクールの記録

3月最初の土曜日の最高気温は19度。雲がちとはいえ暖房のいらない1日。

午後から仕事で会合がひとつ。

2月23日は富士山の日だったということで、会場の図書館のイベントホールでは写真家和田賢一氏の撮った美しい富士山の写真が展示されていた。

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ちょうど和田氏が来ていてレクチャーの最中。


美しい写真はさすがにプロのお仕事。

1枚1枚に物語を想像させるような見事なもの。
 

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帰宅途中リサイクルショップに寄りジャンクの出物LPを数枚購入。


帰宅してからは、1980年、第10回ショパンコンクールの記録を聴いていた。

CBSから出ていたLP4枚組。
 


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第10回ショパンコンクールといえば、あのポゴレリッチが出場し、本選に選出されなかったことにアルゲリッチが抗議して審査員を降りていることで知られる。


この時の第1位はダン・タイソン。

日本の海老彰子が4位なしの第5位に入賞している。


4枚のLPの内訳は、1位のダン・タイソン、2位のショバンノワ、第5位の海老彰子がそれぞれ1枚ずつ本選で弾いたコンチェルトに加えて予選から数曲を収録。

残りの1枚はイーヴォ・ポゴレリッチの予選からセレクトされた演奏という日本向けの選曲。

解説書が非常に充実していて、コンクールの歴史の他、実際にコンクールを聴いた音楽評論の大家野村光一のポゴレリッチを含んだ出場者の感想に始まり、審査員として参加した安川加寿子の感想、他の審査員たちと上位入賞者のコメント。


中でもコンクールを全て聞いたポーランド・インタープレス誌のAnna Suruzonの審査経過が非常に面白い。


そこには2次予選以降の全出演者名とコメントが書かれている。



この解説で、ポゴレリッチ絡みで審査員を辞退したのはアルゲリッチだけでなく、もう一人いたことを初めて知った。


その人はルイス・ケントナー。

この人も名の知られたピアニストで、シューベルトの演奏が手元にもある。

ところがケントナーが辞任した理由がポゴレリッチを高く評価した結果ではなく、彼が1次予選を通過したことに対してだという。

もっともこの時出場したケントナーの弟子4人が揃って1次予選で落ちたことも理由のひとつだったらしいが・・・・・

この第10回ショパンコンクールは、後のショパンコンクールの方向を決める分岐点的な年であったように思う。


日本や中国、台湾などアジアからの出場者の数も多かったのも象徴的で、結局優勝したのはベトナム人のダン・タイソン。


伝統的なスタイルのショパン演奏を尊重していくか、それとも従来のスタイルに固執せず新たなショパン演奏の可能性を探っていくか・・・

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ダン・タイソンの演奏にはどちらかというと保守的な印象を持った。


落ち着いていて繊細にしてしっとりとした抒情。

コンチェルトが終わった後には観客のブラボーの嵐。

2位のシェバノワとは非常に僅差で、順位が入れ替わっても不自然ではないと思う。

野村光一氏はシェバノワの方を高く評価していた。

安定し老成していたショバノワの演奏よりも、ダン・タイソンの将来性を審査員が買ったのかもしれない。


ポゴレリッチは確かに個性的だが、今の耳で聴くとさほど革新的だとは思わない。

他のピアニストと異なるのは、特異な個性がすでに確立していることと、ショパンからかなり距離を置いている印象。

これならなにもショパンを弾かなくても良いかな・・・


自分としては、同胞としての贔屓を差し引いても5位の海老彰子の演奏が最も良かった。

解説によると、本選では演奏が止まってしまうというアクシデントがあったそうだが、おそらくそれがなければ3位以内に食い込んだ内容だと思う。
(このLPではそのあたりは編集されている)


多少荒削りな中に清潔な抒情が漂い良い演奏だった。


予選出演者の顔ぶれが非常に面白い。


ブーニンが登場した年に入賞したフランス人のルイサダの名が見える。

彼は2次予選で姿を消していた。


3次予選には今や大家となったアンジェラ・ヒューイットの名があるし、ケヴィン・ケナー、ポブロッカなどの名が見える。



審査員も豪華だった。

アルゲリッチ、ケントナーのほかには、スコダ、マガロフ、ユージン・リスト、安川加寿子、ステファンスカ、ドレンスキーなど26名。



Youtubeはポレリッチの弾くラヴェルの「スカルボ」

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2016年3月 4日 (金)

本日の練習、小森先生との初練習

昨日の疲れがどんよりと残る朝。ひな祭りも過ぎて日中は暖かになった。

今週も早くも金曜日。

朝、社会人2年目の娘が「今週は長かったなぁ」と嘆息。
自分にはあっという間の一週間。

年齢によって時間の流れの感覚が違うのだろう。


昨日午前中からの外部委員による会議は自分の出番はなく終日聞き役。

今日は来週に備えての内部会議。
午後は早退して病院へ。


昨晩はオケの練習だった。

今回は本番を振っていただく小森先生の初練習。
場所は沼津市民文化センター小ホール。


「田園」から練習という話を聞いていたので、降り番の自分は退社後市街地へ出て書店に寄ったりしていた。

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そこで地元の郷土史家の書いた「駿河伊豆の城と中世」という本を見つけた。


値段はちょいと高いが、この種の出版物は再販もなく、古書になると高い値が付いたりする。
図書館にも入っているはずだが、自分の住んでいる周辺についての比較的詳細な記述があったので購入。

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そのままスパゲティの店「ボルカノ」へ寄り、今買ったばかりの本を眺めながらの夕食。

練習会場に着くとちょうど「田園」の第4楽章の練習中。

楽器を組み立て、定演のチラシ原稿のゲラ刷りに目を通しながら、演奏を聴いていると、小森先生との最初の合わせながら、それなりの曲の形にはなっていた。

軽くウォーミングアップの後、自分の乗り番の「カレリア」組曲から参加。

曲そのものは単純なものの、第1曲のホルン四重奏の音程がどうしても決まらない。

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小森先生の棒からのテンポの感じ方が弦楽器と管楽器との間でかなり違うようだ。
第3曲の「行進曲ふうに」の中間部など、弦楽器の刻みに乗る木管楽器が微妙に遅れている。
双方がお互いの音をきちんと聞いていないものだから、ずれたまま曲が進行していくのが非常に滑稽。

金管楽器も同じようなものだが。


リストの「レ・プレリュード」では、とうとう表面化して何度も止まることになってしまった。


みんな疲れているのだろうか?


自分もリストの後半では、疲れが表面化して高音部分が当たらなくなってきた。

まだまだ道のりは遠い。


Youtubeはヴァンスカ指揮の「カレリア」組曲

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2016年3月 2日 (水)

グッドマン&マルティノンのウェーバー

3月に入った。ここ数日は寒い日々。
晴れた青空を見上げたらくしゃみ三連発。

いよいよ花粉症も本格的だ。


今日は夕方から組織幹部を集めての会議。 自分からの提案事項が4件。
いずれも組織の今後に大きな影響を与える内容なだけに喧々諤々。
なかなかこちらのペースに持ち込めず辛うじての3勝1敗。


帰宅後はウェーバーの二つのクラリネット協奏曲をジャズ界の大御所ベニー・グッドマンの演奏で。

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マルティノン指揮のシカゴ響の伴奏による国内盤LP。

昨年、リサイクルショップの100円均一ジャンクコーナーから救出したもの。
グッドマンのクラシック分野の演奏では70年代にRCA廉価盤シリーズで出ていたミュンシュ指揮のモーツァルトの協奏曲と五重奏曲が有名だった。

ウェーバーの録音があることは現物を見つけるまで知らなかった。

CDでは国内外で何度も出ているらしい。


明るく芯の強い音色と変幻自在にして柔軟なフレージング。

ウェーバーの曲は、演奏によってはすきま風の吹くようなスカスカとした印象を受けることもあるが、聴かせ上手なグッドマンとマルティノンのコンビはこの曲を面白く聴かせる点で最右翼の演奏ではなかろうか。

そもそもマルティノンは何をやってもある一定の水準を保っていたが、特にシカゴ響時代のルーセルの豪快にして緻密な演奏などは、後のフランス国立放送管の再録音よりも良いと思う。

シカゴ響時代のマルティノンは本人にとっては不本意なものであったようだが、残された録音を聴く限りは駄作というものがなかった。


Youtubeはマルティノン指揮のドビュッシー、「子供の領分」

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