ヘンデル「エジプトのイスラエル人」
本日快晴。今週突然発生した台風13号は温帯低気圧に変わって北方へ。
東北、北海道地方は再度の大雨状態。被災地の人たちの大変な苦労を思う。
昨日、わが部署主催の大きなイベントがあり今週はほとんど準備に忙殺されていた。
悪天候の影響もあり直前での変更も多く難儀。
ほぼ予定通りに事は終わったものの、昨日のオケの練習には出ることができなかった。
来週からはハードな会議の連続。
家の中で家守(ヤモリ)を見つけた。
全く動かず始めはゴム製のおもちゃかと思ったほど人工的な造り。
家の中では「かわいい!」「気持ち悪い!」の賛否両論。
人に似た5本の指と赤いつぶらな瞳はなかなか良いとは思うのだが、
結局飼うことはせず家の軒先に放すことにした。
家付きヤモリとして害虫を捕食してくれるだろう。
今日はヘンデルのオラトリオ『エジプトのイスラエル人』 HWV.54 全曲
演奏はガーディナー指揮のモンテヴェルディ合唱団によるエラート原盤の国内盤CD2枚組
これはメサイアの前年に作曲された旧約聖書の「出エジプト記」を題材とした合唱曲が中心の宗教的オラトリオ。
合唱が中心なのは、この曲が特定の人物を対象とした作品ではなく、イスラエルの民を讃える内容であることからだ。
「キャロライン女王のための葬儀アンセム」を転用した第1部「ヨセフの死を悼むイスラエルの嘆き」、第2部「出エジプト」第3部「モーセの歌」を続けた3部からなる大作。
初演の不評のために第1部の部分をオラトリオ「サウル」の一部を改作したものに差し替えたものの再演はさらに不評。
結局、「エジプトのイスラエル人」の自筆譜は現在第2部と第3部しか残っていない。
このガーディナーの録音は、最初に「キャロライン女王のための葬儀アンセム」のシンフォニアを序曲として演奏して第2部に続けている。
第2部だけだといきなりテノールソロから始まるのでこれは妥当な選択だろう。
他の作曲家やヘンデル自身の他の作品からの流用が多いこともこの曲の特徴で、
「メサイア」より前の作品だが「メサイア」に使われた素材がいくつも出てくる。
ハレルヤコーラスの中間部と同じ主題でフーガで壮麗に盛り上がる終曲は感動的だ。
演奏は曲の魅力を伝えるのに十分な出来。
このCDには第1部の原曲となった「キャロライン女王のための葬儀アンセム」全曲も収録している。
2曲に共通しているシンフォニアは別に録音したもの。
オラトリオに使われているシンフォニア演奏はヴィヴラート少な目のピリオド系、一方のアンセム全曲の演奏は同じ曲ながらロマンティックなスタイルで、全く別の曲のように聞える。
ガーディナーは「エジプトのイスラエル人」を90年に再録音している。
Youtubeは「エジプトのイスラエル人」終曲
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コメント
ヤモリ、懐かしいというか、内地に戻ってからは遭遇していません。「ケッケッケッケッ」と人をあざ笑うかのように鳴くのが気に障ります。沖縄在住のときの思い出話。
投稿: ぶりちょふ | 2016年9月 9日 (金) 23時47分
つかまえたヤモリをほとんど動かず、まるで作り物のようでした。
ヤモリの鳴き声一度聴いてみたいです。
家のそばに放したから聴けるかな?
投稿: 山本晴望 | 2016年9月14日 (水) 20時08分