バックハウスとナットの「田園」ソナタ
曇りのち晴れ。
昨日午後に外部で会議があり、帰りに見えた静浦漁港からの中空の富士。
そして漁港内の瓜島の風景。
休日には市内外の釣り人でにぎわうこの場所も、平日の夕方はさすがに人影はまばらだ。
バックハウスとイーヴ・ナットの弾くベートーヴェンの「田園」ソナタを聴いた。
バックハウスはモノラルの第1回目の全集録音から国内盤MZ番号の廉価盤LP.
このシリーズはメンゲルベルクの「悲愴」を聴き比べた時に音の悪さに気が付いたものの、この演奏はモノラルとはいえDECCAの優秀録音でさほど音は気にならなかった。
ナットはディスコフィルフランセ原盤の国内盤LP。
70年代後半に発売された10枚ばら売りの廉価盤で、当時の国内の音楽ライター10人がライナーノートを書いていた。
それぞれのライターによるイーヴ・ナット演奏論になっているのが興味深い。
ベートーヴェンのピアノソナタの中でこの第15番のソナタが一番好きだ。
牧歌的なのびやかな第1楽章冒頭、続く淡々とわが道を行くような第2楽章。
いずれも聞いていて遥かな異国を連想させるような夢幻の音楽。
バックハウスはがっちりとした隙のない強面の演奏を展開している。
一方のナットの演奏は端正にして柔らかなベートーヴェン。
バックハウスに比べると技巧に甘さはあるが、「田園の」曲想にはこちらの方が似合っているかもしれない。
モノラル専用に使用しているDENONのモノラル専用カートリッジDL102を使用しているビクターの古いダイレクトドラブのプレーヤーと、トーレンスのTD302とで聴き比べてみたらトーレンスが幾分ピッチが低いのに気が付いた。
多少音もふらついているようだ。
ターンテーブルのゴムベルトが交換時期に来ているのかもしれない。
前回替えたのは2年と3か月前。
その前は3年半でベルトを交換している。
Youtubeはナットの弾く「田園ソナタ」
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