明日から入院、そしてデュリュフレのことなど
曇りのち雨。
デュリュフレのレクイエムの旋律が頭から離れない。
これをデュリュフレロスと言うらしい。
デュリュフレのレクイエムに出会ったのは二十歳のころ。
FM放送、アンドリュー・デーヴィス指揮の演奏。

聴いた瞬間から数あるレクイエムの中で最も好きな曲となりました。
これほど清楚で純粋な美しさに満ちたレクイエムは珍しいと思います。
それでいてダイナミックレンジも広く、ある種大衆性のあることは否定しません。
練習当初に戸惑い気味だったオケのメンバーが、曲の全貌が明らかになるにつれてしだいに曲の虜になっていくのもよくわかりました。
知る人ぞ知る秘密の名曲。
それが、まさか自分が演奏できる時が来るとは思いもよりませんでした。

実はひと月ほど前から体調不良となり、結局入院し手術することになってしまったのですが、このデュリュフレだけはなんとか演奏したいと思い、演奏会の終了を待って入院することにしました。
本番では、曲のあまりの美しさとステージに乗った人たちの集中力に刺激され、体調の事は全く忘れて演奏することができました。
今まで数多くの宗教曲の演奏を聴いてきたものの、デュリュフレのレクイエムを演奏して宗教曲の本質的な意味が初めてわかったような気がしました。
宗教曲が自分の内面、そして他人への思いを込めた、民族や宗教の垣根を越えた深い祈りの音楽だということがこの年になって初めて実感することができました。
この演奏会は、今年の最後を締めくくるいろいろな意味で思い出深い演奏会となりました。
指揮の名島先生をはじめ関係された多くの人たちに感謝いたします。
明日から入院のためしばらく更新ができなくなります。
3週間ほどの予定です。
CDプレーヤーは持ち込むつもりなので、入院中に停滞している沼津交響楽団のサイトの聴き比べコラムを集中的に仕上げようとも思ったりしていますが、実際のところどうなるかわかりません。
それでは、皆さま良いお年を・・・・・
Youtubeはデュリュフレのレクイエムから「ピエ・イエズ」
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コメント
演奏会、満足のいくものになり、先ずは祝着ですね。入院・手術、平気前進といきましょう。ブログ更新、待っています。
投稿: 武田晴美 | 2016年12月15日 (木) 20時36分
ありがとう。まだ手術前なのでコメントできる状態です。
演奏会が終わって心置きなく療養できます。
ひまをもて余し気味なので大量の本とCDを持ち込んでしまいました。
投稿: 山本晴望 | 2016年12月19日 (月) 21時17分