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2017年3月に作成された記事

2017年3月31日 (金)

本日の練習、小森先生との初練習

曇りのち午後から冷たい雨、本日今年度最終日。

午前中はここで退職する方々が次々と挨拶にきた。
そのまま再雇用の人たちもいれば悠々自適の生活に入る人たち。

午後は自分が関係各所へ異動の挨拶回り。
夜は沼津市民文化センターでレコードコンサートの解説と、慌ただしい中に一抹の寂しさが残る一日。

昨日は新たな部署に行って仕事の引き継ぎ。前任者はここで退職。

午前中で終わる予定が昼食抜きで2時頃まで。
以前経験していた部署だが、細かなところまで確認しているうちに時間がかかってしまった。

現在の仕事場に帰ろうとすると、オフィスに20年ほど前にお世話になった方がたまたま来客としてきていた。

お互い奇遇に驚き4月からこの自分が部署に異動となることを報告。

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遅い昼食は老舗洋食屋「千楽」のハヤシライス。


ここでも懐かしい人に再開。
かつてさまざまなコンサートや演劇などの文化センターでの催し物をプロデユースしていた方。

沼津のような地方都市に、若き日のサイモン・ラトルやマリス・ヤンソンス、ベテランのネヴィル・マリナー、コシュラー、チェロのゲリンガスなど一流の実力派演奏家たちを招いてくれた辣腕のプロモーターだった。

クラシック音楽ばかりではなく、パントマイムのマルセル・マルソーなども(しかも2回!)

自分のわがままも聞いてくれて、渡辺暁雄N響という珍しい組み合わせの時はシベリウスの交響曲第2番をメインにしたプログラムを組んでいただいた。

一緒に食事をしながら、ブルノのオペラを呼ぶためにブルノやモスクワまで行った話や有名演奏家のエピソードなどを話してくれた。

今は齢80を越えいまは引退している。

この方が引退してからは見るべき演奏家が沼津に来ることはなくなってしまった。

いずれも10年以上のご無沙汰の、思いがけない人たちとの再会。

なんという一日だろう。

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そして昨晩はオケの練習にも参加することができた。

いろいろあって実に3週間ぶり。場所は市民文化センター小ホール。

指揮は本番を振っていただく小森先生。


定演の曲をひととおり振っていただき、先生の解釈の概略を掴む練習となった。
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曲はドヴォルジャークの交響曲第7番、チャイコフスキーのヴァイオリン協奏曲にスラヴ行進曲。


自分は3週間ぶりの参加でしかも疲労が蓄積。結果はボロボロの状態。

オケ全体としても音程がふらつき、やっと曲が通る程度の精彩を欠く内容だった。

先生のテンポは全体に速め。

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先生曰く交響曲第7番はドヴォルジャークの「わが祖国」だとのこと。


第8番や「新世界」よりもドヴォルジャークの故郷への想いが強く出ているという。

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2017年3月27日 (月)

スコラ・フンガリカの聖歌集

雨のち晴れ。先週末から気温が下がり天気も不安定。昼頃には雷も鳴っていた。

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南アルプスの山々は真っ白だった。

土曜日の朝、千本海岸からは富士山も見えていた。

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その後天気は崩れ日曜日は一日雨。



土曜の午後は入院しているオケのホルン仲間の見舞いに行っていた。


彼は自分と同年配で沼響設立時からの盟友。

数年前にくも膜下出血で倒れパーキンソン症候群も発症してしまい、今は症状が進行して寝たきりになり、呼吸も会話も自力でできない状況となってしまった。


そのような状態でも頭脳は今でも明晰。

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枕元には、昨年の定演の写真をしらった今年の定演のチラシが張られていた。

彼は昨年まではなんとか定演には参加していた。


目でお互いに会話をしながら、彼は不自由な手を口元にもってきてホルンを吹く姿勢を見せてくれた。
今年もさぞやホルンを吹きたかろう。

歩いたり食べたりしている日頃の何気ない動作が普通にできることの幸せをあらためて思う。




今日はスコラ・フンガリカのグレゴリオ聖歌を聴いていた。


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HUNGAROTONの外盤LP。

ハンガリーの団体スコラ・フンガリカのシリーズもので出ているグレゴリオ聖歌集の1枚。



「Plainchant from Prague」

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残響豊かな録音と柔らかでロマンティックな聖歌の数々。

時として加わる少年合唱の響きも心地よい。


youtubeはスコラフンガリカの「グレゴリオ聖歌」

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2017年3月24日 (金)

ブイケンス、クラリネットアンサンブル

晴れ、朝夜は未だ冷えて昼は暖かな毎日。
オオシマザクラの開花の知らせもチラホラと耳に入ってきた。

異動は決まれど多忙な日常は変わらず。

月曜休みの週は時間の経過が速い。

今日は早くも金曜日。

仕事の合間を新たな仕事場周辺の駐車場探し。
幸い3年前に借りていた場所の空きがありすんなりと決定。

4月からは通勤距離は半分、所要時間は3分の一ほど。
若い頃同じ部署にいる時にはバイクで通っていた。

木曜のオケの練習は弦分奏が主体で管打楽器は自由参加ということで、欠席させていただいた。

そして夜は事業所内の同じ部門退職者の送別会。
会場はかつて結婚式場としてにぎわったセレモニー会場。

出席者は100名ほどで、退職者は定年、転職、寿退社その他の9名。

継続雇用で残る人もあり、新たな道を歩む人もあり。


自分は異動でこの部門を去ることになるものの、この会では送る側の立場で〆の挨拶。


ここ数日気持ちが落ち着かず、ゆっくりと音楽を聴けていない。

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そんな中で聴いた癒し系の音楽。


ベルギーのクラリネット奏者、ワルター・ブイケンス率いるクラリネットアンサンブルによる演奏。

フォンテックから発売されていた外盤LP


ブイケンスはベルギー放送フィルの首席クラリネット奏者。
自らクラリネットのみの合奏団を結成しレコーディングも残している。

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曲はビバルディ、サティ、ロッシーニのほかベネットその他の20世紀の作品。

アンサンブルは全てベルギーの奏者のようだ。

あたかもオルガンを聴くような、均一にしてまろやかで暖かな木質の響きに酔う一枚。

曲によっては出来不出来が多いように思う。

ジムノペディは調性が異なり別の曲のように響いていた。

Youtubeはブイケンス・クラリネットアンサンブル

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2017年3月22日 (水)

モッフォのモーツァルト

晴れ、彼岸も過ぎて暖かな毎日。
年度末の大きな山も終わり人事異動の季節。

金曜に予想外の異動を告げられた。

現在の部署は昨年変わったばかりだが、考えてみれば部門としては3年目にして最古参になっていた。

昨日社長に直接呼ばれて行先を示され、行先は若い頃から数度勤務していた部署。


今日は仕事を定時に終わらせ次の仕事場へ寄ってみた。

前任者はここで退職。

立場は変われど
自分の知識と経験が生かせる勝手知ったる場所。

おそらくここがサラリーマン生活最後の場所となるだろう。


音楽は美貌のソプラノ、アンナ・モッフォの歌うモーツァルトのアリア集。
手持ちは米セラフィムのLP.

伴奏は、名匠ガリエラの指揮フィルハーモニア管。
1958年録音

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・フィガロの結婚 より

〔自分で自分が解らない/恋とはどんな物かしら/恋人よ早くここへ〕

・コジ・ファン・トゥッテ より

〔男や兵士に/女も15になれば〕

・後宮からの逃走~ああ私の恋は 


・ドン・ジョヴァンニ より

 〔ぶってよマゼット/楽屋の歌〕

・魔笛~愛の喜びは露と消え 


・牧人の王~穏やかな空気と晴れた日々


・コンサート・アリア「ああ、語るは我ならず」 


・ミサ曲ハ短調~主を称えよ


・エクスルターテ・ユビラーテ~アレルヤ


モッフォの容姿と同じような艶っぽさの漂うのが魅力。

ガリエラの伴奏が非常に良く、弦のふわりとした絹のような響きに気持ち良さげに乗るモッフォの色気のある声がなんとも心地よい。


Youtubeは1980年にNHKFMで流れた「夜の停車駅」の

エンディング。
モッフォの歌うラフマニノフのヴォカリーズ


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2017年3月19日 (日)

河口湖、オルゴールの森美術館

彼岸の暖かな三連休。

年度末の大きな山場は金曜に無事終了。
先週後半はその準備に追われる毎日でオケの練習も出ることができなかった。

結果は良い方向に落ち着いたもののもう少しスマートに進めたかった。

 


ともあれ今年度も実質終了。

この土日は家族で温泉旅行に行っていた。

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下の娘がここで大学を卒業、母と家内の両親も加わって、にぎやかな道中となった。

旅行の立案が遅かったので、この三連休で大人数が泊まれる宿がなかなか見つからない。


結局大人数が泊まれる宿が見つかった河口湖畔になった。




朝出発前に墓参りに行き、道中の無事を祈り車2台に分乗し出発。


道は連休初日としては空いていて、東名高速経由で河口湖まで1時間半弱。

車から降りると沼津とはだいぶ気温の差が有り寒い。
年寄が加わっているのでちょっとした移動にも気を使う。

この時期の富士五湖周辺は花も咲かずオフシーズン。

宿が獲れた理由もよくわかった。

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チェックインまで時間があったので「なんでも鑑定団」で知られる北原照久氏のコレクションを集めた「北原ミュージアム」に入ってみた。


多彩なアイテムと膨大なコレクションの数。
昭和中期の懐かしい品々に母たちも懐かしそうに見入っている。

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コレクションだけではなく、気鋭のイラストレーターら紹介コーナーもあり、充実した博物館。


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階段のイラストも素晴らしい。全館アートそのもの。



ネットで予約した宿は写真と実物の落差がかなり大きく第一印象は悪かった。

ちょいと高めだし・・・・・


だが良く見ると平成初期のバブル末期の頃の建築らしく、レトロな雰囲気が漂い始めている施設や調度品にはお金がかかっている様子。
部屋の中の巨大な浴槽にも驚いた。(お湯を張るのに2時間近くかかった)

夕食は懐石風。

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これが非常に美味だった。


さりげない煮物類やお吸い物が良くて、ありきたりの温泉旅館の食事とは一線を画した味。
口コミの評価が比較的良かった理由がわかった。

お年寄りたちも満足の様子。

翌日曜日は同行のお年寄りたちを意識して、「猿まわし劇場」へ。


14歳の「勇次」と4歳の「おむすび」の2匹の日本猿による30分余りのショー。

「勇次」は阿蘇の猿まわし劇場からの出張。

熊本地震や噴火でお客が減ってしまった影響だという。

続いて近くの「オルゴールの森美術館」。

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ヨーロッパ風の建物が立ち並び、各種オルゴールや自動ピアノなど、

 

20世紀初頭の自動演奏楽器を集めた、音楽美術館。

ここの売りはタイタニック号に積み込まれるはずだった自動演奏楽器。

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パイプオルガンに打楽器が付いたような楽器で、80人編成のオケに匹敵するらしい。

完成がタイタニックの出航に間に合わず海没をまぬがれたとのこと。

その代り急遽本物の楽団が乗り込むことになり、映画「タイタニック」では沈没間際まで演奏を続けていた楽団員の姿が描かれていた。

自動演奏を聴きながら、「完成が間に合っていれば、あの楽団員たちがあの海難に遭遇することもなかっただろうな」などと考えていた。


自動演奏は歌劇「フィガロの結婚」序曲に続いて、メゾソプラノ歌手とのコラボでグノー、マスカーニ、シューベルトの「アヴェ・マリア」の3曲。

マスカーニは歌劇「カヴァレリア・ルスティカーナ」間奏曲のメロディからの借用。

シューベルトではウエルテ・ミニヨンの自動ピアノによる伴奏。

ピアニストはブルマイスターと紹介されていた。

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「お!リストの弟子だ。Richard Burmeister(1860~1944)」


ブルマイスターの演奏は聴いたことがなかったので、歌よりも伴奏の方に耳が寄っていた。 1905年に紙ロールに記録された演奏。


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別の巨大なダンスオルガンが設置された会場では、ヴァイオリンの伴奏でサンドアートの「白雪姫」。


ヴァオリンはビゼーやサラサーテなど。

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ヴァイオリンの方は上手かったです。


その後テレビで紹介された有名なパン屋に行きたいという家内のリクエストで「レイクベイク」へ。

予想通りの混みようで駐車場には交通整理の警備員が出ていた。

遅い昼食は「ほうとう 小作」。ここも混んでいた。

外はすっかり春の気温。

ほうとうのシーズンが過ぎたことを実感しながら食べていた。


帰りも順調で帰宅は6時前。

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2017年3月14日 (火)

Reader's Digest の「 Light Classical Gold」

曇り、朝のうち雨。

今日はあれやこれやで遅い帰宅。

Reader's Digest の「 Light Classical Gold」CD4枚組を通勤の車中で聴いている。

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かなり以前に中古本屋で420円で買ったもので、CD4枚に古今東西の有名無名のオーケストラ曲60数曲をびっしり収録。


1987年発売の記載があり、1987年と言えばCDが出始めの頃で国内盤は1枚3,000以上していた時期のもの。


パッケージには演奏者の記載はなかったものの、リーダーズダイジェスト音源ということで、この種のアルバムにありがちな正体不明の幽霊演奏家や全く無名の人たちではなかろうと想像して購入。


購入直後に中を開いてみるとCD以外はなにもなく、解説書も演奏者名もわからない。

カーステレオで鳴らしてみると、グリーグの「トロルドハウゲンの婚礼の日」の華やかな演奏で始まった。


この曲の原曲は「抒情小曲集第8巻」からのピアノ曲。

いくつかのオケ版の録音は出ているものの、ここで収録されているのはピアノとオケのための聴いたことのない版だった。

合唱入りの「ソルヴェイグの歌」も味のあるもの。


録音は鮮明オケも非常にうまい。

うーん、演奏者の詳細と版の情報が無性に知りたくなってきた。


ネットで探してみるとこのCDの元になったLPの存在が判明。
こちらは1983年の発売で詳細な演奏者の情報も見つかった。


一連のグリーグは、イギリスのPeter Knight (23 June 1917 – 30 July 1985)のという名の指揮者。

アレンジャーでもあり映画やテレビドラマの音楽などを書いていた人らしい。
オケはロイヤルフィルとその合唱団。

他の曲の演奏者はと見ると、出るわ出るわレイボビッツ、ボールトにホーレンシュタインなどの巨匠、アレクサンダー・ギブソン、オスカー・ダノン、バジーレ、フレッチャなどのいぶし銀の人たちに、マンデール、グリューバーら、60年代から70年代までのリーダーズ・ダイジェストの一連のクラシカルな録音に係った演奏家たち。

予想されたとはいえなかなか壮観なメンバー。


レイボヴィッツの「ミニヨン」序曲のように、Scribendumの13CDセットにも収録されていない演奏までも含まれている。


オスカー・ダノンのプロフィエフも珍しい。

RCAのプロデューサー、チャールズ・ゲルハルト、エンジニアのケネス・E・ウィルキンスンによる録音も非常に良い。


Youtubeはグリーグのトロルドハウゲンの婚礼の日

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2017年3月13日 (月)

河出書房新社の「世界大音楽全集」

曇り。一日が飛ぶように過ぎていく年度末。

仕事では今週来週が今年度最後の大きな山場。

昨日、日曜の朝、お寺の院主さんの訃報が突然飛び込んできた。

90を越えたご高齢ながら先月まで散歩しているのを見かけていたのに・・・・・・

お寺の目の前が我が家の畑だったりするので、自分の幼い頃からも知っている近所のおじさんといった存在で、畑作業をしているとよく話しかけてきた。

訃報を聞きお寺に線香を上げに行った。
仏様になった安らかな表情を見ているうちに涙がこぼれそうになってきた。


お寺そのものは息子の住職、孫の副住職が継いでいるのでご隠居状態だったとはいえ、
実質お寺を仕切っていたのはこのご院主さん。


自分は役員の末席を汚しているので午後に緊急役員会、そして同じ町内の組内なので夜は葬儀その他の役割決め、とあわただしい一日となった。


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「世界大音楽全集 全30巻 河出書房新社 発行」のうち第2巻バッハから

・ハープシコード、フルート、ヴァイオリンのための協奏曲イ短調 
   ルドルフ・バルシャイ指揮 
   モスクワ室内管弦楽団

・ピアノ協奏曲第5番 ヘ短調    
   マリア・グリンベルグ(ピアノ)
   ゲンナジー・ロジェストヴェンスキー指揮 
   モスクワ放送交響楽団

・チェロとハープシコードのためのソナタ第1番 ト長調 
    ダニール・シャフラン(チェロ)
    アンドレ・ポルコンスキー(ハープシコード)
    

などをしんみり聴いていた。


70年代初頭の高度経済成長期に小学館や講談社など大手出版社が競って出していた名曲全集の中のひとつ。


この河出書房新社のシリーズは1969年の発行。 
当時売れたらしく、いろいろなところで見かける音楽全集。


1巻の定価が2,800円で、この年の大卒初任給は34,100円。

全30巻揃えるには当時の大卒初任給の2か月半ほどの計算だ。



豪華な装丁と分厚い解説書、そしてLP2枚のセットで一巻一巻が重く嵩張っていて、今となっては持て余してしまっている人も多いと思う。

手持ちのものも、親戚から邪魔だから言われてやむなく引き取ったもの。

どうも我が家がレコードの最終処分場になりつつあるようだ。

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この河出書房のシリーズの音源は、主に日本ビクターが供給していたRCA原盤のもので
モントゥ、ミュンシュやライナーなど、おなじみの指揮者に加え、ロシアメロディア原盤の国内では主に新世界レコード名で出していたものが半数近く。

こちらはロジェストヴェンスキーやバルシャイらが主なもので、イワーノフやスヴェトラーノフらの顔ぶれ。

そんな中に若き日のネーメ・ヤルヴィのハイドンやグリンベルクやシャフランのバッハ、
潮田益子のパガニーニなど面白い音源が入っていたりする。


新世界レコードの音は固めの音だった印象があったのだけれど、今の自宅の装置で聴くと、
適度な艶と柔らかさも感じられ、それでいて鮮明な良い音で鳴っている。

グリンベルクのピアノもしっかりとした良い演奏だ。


Youtubeはグールドの弾くバッハ、ピアノ協奏曲第5番のラルゴ

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2017年3月11日 (土)

3.11のことなど

曇り一時雨。

朝、東京に行く娘を駅まで送り帰りに千本海岸に寄ってみた。

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昨年まではレアなポケモンが出る場所だということで、土日は相当な人出だったのが、 今日はだいぶ空いている。

熱しやすく冷めやすい日本人。


今日は土曜日。そして3.11.

あの日一日の記憶は今でも強烈だ。

午後3時前の、永久に続くかと思うほどの長い大きな横揺れ。

ちょうどその日の夜に「文化センター」でのレコードコンサートを予定していた。


夕方文化センターに行き、まず実施するか否を話し合い、その時点ではあれほどの甚大な被害が出ているとは思っていなかったので、予定通り実施することにした。

大ホールではタレントの「コロッケ」の公演が入っていていた。

コロッケのマネージャーさんも交えて、もし公演中に大きな余震があった場合の避難誘導の方法などを文化センターの職員と打ち合わせた。

マネージャーさんの話では、昼の部の公演の最中に地震となったがお客さんたちは落ち着いていたという。

レコードコンサートは普段通りにお客様が来てくれた。

いつものように9時頃に終わり仕事場に寄った後に帰宅。

テレビを見ると暗闇の中で大炎上する気仙沼市の空撮映像が出ていて、これは尋常ならざることになっていることがわかった。

それからは原発事故の影響で目の回るような日々。


今日の地震発生の時間は畑仕事をしていた。心の中で黙とう。


音楽は大好きなデュリュフレのレクイエム。

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アンドリュー・ディヴィス指揮ニューフィルハーモニア管のLPを聴いていた。



Youtubeはデュリュフレのレクイエムから「楽園にて」

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2017年3月10日 (金)

本日の練習、下田先生とホルンのパート練習

昨日から寒さの戻りで朝の気温は朝の気温は4度ほど。

今日は先週から始まった一連の大きな会議で朝から缶詰め。
自分の関係する部分もあり終始緊張状態。

会議は早めに終わりほぼ定時の帰宅。

家内と娘の一人が買い物に出かけているので、夕食はもうひとりの娘と近くのファミレス五味八珍

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ちょうど浜松餃子フェアをやっていた。



木曜は、翌日に大事な場面を控えていたけれど仕事を早めに畳んでオケの練習には参加。

正直なところこれ以上準備しても、もどうでも良いような後は野となれ山となれの開き直りの気持ちが勝ってしまったというところかな。

練習はトレーナーの下田先生を迎えてのホルンパートのみのスペシャルな指導なので、なおさら休めなかった。ということにしておこう。

沼響の練習枠の中で、トレーナーを招いてホルンのみのパート練習なんて、他のパートに恨まれそうだな。

練習には30分遅れで到着。

娘を含めホルンのメンバーは7人。

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ナチュラルホルンの奏法を取り入れた基本練習でじっくりと7人の音を合わせていく。


先生のアドヴァイスで、7人の響きが明らかにまとまっていくのが面白い。

練習はほとんど基礎練習なのがありがたい。

高音を出す時に自分の首周りに力が入りすぎているのに気が付いた。

この年になっても未だ基本ができていないことを自覚。

ドヴォルジャークの交響曲第7番は、先生の経験を生かしたのホルンのみの難所部分のみ。

Youtubeはナチュラルホルンでベートーヴェンの交響曲第8番、ブリュッヘンの指揮

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2017年3月 7日 (火)

イレーヌ・ベルティエの歌

寒い風が吹いていた一日。

譲っていただいた、まとまった数のタンゴのレコードを中にシャンソンのLPが数枚入っている。


その中のシャンソンベスト24というRCAから出ていた国内盤LP2枚組を聴いていた。


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枯葉(アラン・バリエール)
バラ色の人生(イベット・ジロー)
愛の讃歌(イベット・ジロー)
あわれなジャンの歌(イレーヌ・ベルティエ)
パダム・パダム(イレーヌ・ベルティエ)
私の回転木馬(イレーヌ・ベルティエ)
ラ・メール(イベット・ジロー)
パリのお嬢さん(アンヌ・サンドリーヌ)
ラ・セーヌ(アンヌ・サンドリーヌ)
パリの空の下(イベット・ジロー)
ミラボー橋(シモーヌ・ラングロア)
モンマルトルの丘(ヴィヴィアンヌ・シャンテル)
風船売り(ギレーヌ・ギイ)
ドミノ(アラン・バリエール)
セ・シ・ボン(ジョージ・メラクリーノ楽団)
パリの屋根の下(モーリス・シュバリエ)
パリ祭(モーリス・シュバリエ)
モン・パリ(シモーヌ・ラングロア)
サ・セ・パリ(モーリス・シュバリエ)
フルー・フルー(カトリーヌ・メイス)
聞かせてよ愛の言葉を(シュジー・ドレール)
私の心はヴァイオリン(ギレーヌ・ギイ)
待ちましょう(アニー・グールド)
パリの橋の下(モーリス・シュバリエ)


ジローとかシュバリエとか、どこかで聞いたような名前の歌手が並んでいる。

部屋の中にBGM的に流しながら藤沢周平の本なんぞを読んでいた。

すると突然、ミレイユ・マチューのような強烈な巻き舌とパンチのある歌声が飛び込んできた。


あれ?マチューの名前があったかな?

とジャケットを見たらイレーヌ・ベルティエという知らない名前。
マチューに似ているけれど幾分太く翳りのある声。

「なかなか良いな」と思い、ネットで検索してみたがこの歌手の情報がほとんどない。

CDも「シャンソンベストアルバム」のようなこのLPに似た、いろいろな歌手によるオムニバスしか国内盤はないようだ。

同じように疑問に感じている人のブログが少々。




外国のサイトでもほとんど情報が拾えない。

何枚かのアルバムを出していた痕跡はあるものの、かろうじてYoutubeで、若い頃の白黒映像と最近のものらしい不鮮明な映像が数件。

最近の歌手で、そこそこの実力がありながらこれほど経歴がわからない歌手も珍しいのではなかろうか。


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2017年3月 6日 (月)

豊増昇のゴールドベルク変奏曲

曇り時々雨、日に日に暖かくなってきた。

昨日大瀬岬に行った帰りに寄った富士山ビュースポットで一匹の猫が昼寝をしていた。

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あまりにも気持ちよさげなのでその寝顔に見入っていた。

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しばらくして気配を察しこちらを見上げた。

「ゴメン、起こしちゃったね。」


土曜日にリサイクルショップに寄り、いつものようにジャンクレコードコーナーを覗いていた。

100円均一コーナーで見つけたのは古いレコード2枚。


フルトヴェングラー指揮ウィーンフィルの「英雄」スタジオ録音盤。

言わずと知れた天下の名盤で、家にも同一音源異盤が何枚かある。

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見つけたのは国内Angel盤で。番号はHA5056.
1961年の発売らしい。マトリックス番号は2XVH 35-5N D
どんな音が鳴るか興味があったので購入。

そしてもう一枚。
以前書いた豊増昇の演奏


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豊増昇の弾く「ゴールドベルク変奏曲」


昨年キングから、ご遺族が保管していたマスターテープからCDが発売され、日本人演奏最初の「ゴルドベルク変奏曲」が発掘されたということで話題となった録音。

実は豊増昇の一周忌の昭和51年9月に、プライヴェート盤がご遺族によって制作されて関係者に配られていたのだ。

ジャケットの中に手書きで書かれたご遺族の謝辞とレコード制作のいきさつが印刷された紙が入っている。

こんな稀少盤が1枚108円(税込)。

思わず興奮。

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沼響HPの聴き比べコラム「デュリュフレのレクイエムを聴く」に
自作自演の演奏の感想をアップしました・

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2017年3月 5日 (日)

アーノルド・エディション

良く晴れた暖かな3月最初の日曜日。

朝から家内と上の娘とで大瀬岬まで海岸線を20キロ弱のドライヴ。


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風もなく雲もなく、運転中は右手に富士が絶えず見えていた。


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大瀬岬ではダイビングをする人たち。

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樹齢数百年の天然記念物のビャクシンの合間からの富士。

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偶然、知り合いの地元の観光協会の役員さんに出会い、しばらくの立ち話。
ちょうど雑誌の取材が入っていてアイドル系の若い女の子が3人。

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大瀬明神にお参りして神池に回ると餌を求めて鯉が寄ってきた。
近くでは亀がひなたぼっこ。



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昼食は内浦漁協直営の「いけすや」この場所はちょうど人気アニメ「ラブライブ!サンシャイン!!」の舞台となったところで、ラッピングバスが走っていた。

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1時間待ちで食べた「まご茶定食」は内浦漁港産の鰺。鮮度抜群でさすがにうまかった。


ドライヴの車中で流していたのはイギリスの作曲家、マルコム・アーノルドの作品集。

2006年にアーノルド85才を記念して英DECCAが出していたアーノルドエディション全3巻中の第3巻CD4枚組から吹奏楽とブラスアンサンブルを集めたもの。

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・吹奏楽のための音楽

・金管五重奏曲 op.73* 

フィリップ・ジョーンズ・ブラス・アンサンブル

・イギリス舞曲第1集 op.27
・イギリス舞曲第2集 op.33
・4つのスコットランド舞曲 op.59
・吹奏楽のためのファンタジー op.114
・吹奏楽のための小組曲第1番 op.80
・吹奏楽のための小組曲第2番 op.93
・4つのコーンウォル舞曲
・パドストウの救命ボート

グライムソープ・コリアリー・バンド
エルガー・ハワース(指揮)
録音:1993/4/15-16


フィリップ・ジョーンズ・ブラスアンサンブルの定評のある名演は既に架蔵済みであるものの、ハワース指揮の金管バンドの演奏が唖然とするほどうまかった。

民謡風の親しみやすさの中に、モダーンなテイストとウィットに富んだ魅力的な作品ばかり。

ドライヴのBGMにはぴったりの曲だ。

Youtubeはアーノルドの「スコットランド舞曲」

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2017年3月 3日 (金)

本日の練習、小ホールにて

今日は桃の節句、穏やかで暖かな一日だった。

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今年は久しぶりに雛人形を出してみた。

フルセットを飾るのはシンドイので主なものだけ。

昨日はオケの練習日。

先週から仕事が忙しくなってしまったので出席が危うかったものの、ひとつの区切りが付いて早めに帰宅することができた。

正式に入団した上の娘の帰りを待って一緒にオケの練習に参加。

場所は沼津市民文化センター小ホール。

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曲はドヴォルジャークの交響曲第7番の第3,4楽章にチャイコフスキーのヴァイオリン協奏曲。

今回の定演は自分の仕事の行方が不透明で出席率が低くなる可能性があるので、ドヴォルジャークは降り番とした。

ドヴォルジャークの間、客席にて演奏を観戦。

まだコメントできるほどの水準ではなく、特に第4楽章後半は個人個人が全くさらっていないのが見え見えの音。

ドヴォルジャークの第4楽章から、ウォーミングアップを兼ねて4番ホルンのアシストとして部分的に吹かせていただいた。

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後半のチャイコフスキーでは第1楽章の三連符のタンギングが思うように決まらない。


しばらく練習をサボっているとこのような箇所でボロが歴然と出てくる。

練習が終わり楽器を片付けていたら、コンミスのY女史がやってきて
「痩せたわねぇ・・遠くから見て別人かと思った」

前が太りすぎだったのでちょいと良い気分。

「だんだんと元に戻ってきちゃっています」と横にいた娘が余計なことを口走っている。






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2017年3月 1日 (水)

ピエール・ブゾンのピアノ

3月、曇り後雨。


年度替わりの慌ただしさの中でエアポケットのような一週間かと思っていたら、
昨日から多忙となり今日も先週並みの忙しさ。

準備すべきことはあれど集中力の欠如のために仕事は捗らず。

今週から娘がロサンゼルスに行っている。

到着の空港では警戒厳しく関税の所から全然前に進まなかったとのこと、トランプの影響は未だ甚大らしい。


今月初めにいただいたアルゼンチンタンゴの整理を少しずつ続けている。

タンゴというジャンルが意外と歴史が浅いことと、定評ある名演が1940年代以前に集中していることが少しずつわかってきた。

いただいたLPの総数はどうやら2千枚ほど、その中にタンゴ以外のジャンルもあり、
いただいた中に菅野沖彦氏のオーディオ・ラボが出していたLP2枚組。

「ラ・ヴィ」というタイトルのピエール・ブゾンの弾くピアノのバラード集。


マイウェイその他有名曲を集めたもの。

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1 Love Story
A2 Vivre Pour Vivre
A3 Un Homme Et Une Femme
A4 Les Parapluies De Cherbourg Valse DesLilas
A5 Concerto Pour La Fin D Un Amour
A6 Mourir D. Aimer
B1 Sl Tous Les Oiseaux Ca Narrive Qu'aux Autres
B2 Ne Me Quitte Pas
B3 Non Je Nal Rein Oublie
B4 Que Rest-T-Il De Nos Amours?
B5 Valse Du Mariage
B6 Sous Le Ciel De Paris
B7 Les Feuilles Mortes
C1 Non Coeur Est Un Violon
C2 Lara's Theme From Doctor Jivago
C3 C'est Si Bon
C4 Hymne A L'amour
C5 Parlez-Moi D'Amour
C6 La Mer
D1 Moulin Rouge
D2 Du Soleil Plein Les Yeux
D3 Comme Un Soleil
D4 Syracuse
D5 Et Maintenant
D6 Comme D'habitude (My Way)


ピエール・ブゾンの名は初めて聴いた。

フランス人ピアニストで、80年代に帝国ホテルのレストランや、今は閉店してしまったマキシム・ド・パリで弾いていたピアニストらしい。

映画評論家の荻昌弘氏がライナーノートを書いている。

荻氏はクラシック音楽に造詣が深く、氏が一時期使用していたスピーカーは我が家と同じスペンドールのBCⅡだったと思う。

 
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演奏は正直なところ菅野、荻両氏が絶賛しているほど良いとは思わなかった。

音はきれいだが演奏に起伏が乏しい。

たぶんマキシム・ド・パリや帝国ホテルのような高級な場所の中で、食事を楽しみながら聴く分には、気持ちよく聞ける演奏なのだろう。


ベーゼルファーの美しい音を捉えた録音は非常に良い。


Youtubeはブゾンの弾く「カヴァティーナ」

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