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2017年6月に作成された記事

2017年6月28日 (水)

珈舎の「蓄音機を聴く会」

今日は朝から雨。

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出勤時に庭の紫陽花の花を眺め、ふと足元を見ると大きなカタツムリが横断中。


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危うく踏んでしまうところだった。


上半期の大きな山場は終了したものの、大きく方向転換した現組織の今後の在り方について内外部からのヒアリングに加えて各種行事が目白押し。

今度の日曜も出勤確定。



先週の土曜日の夜、沼津御用邸近くの喫茶店「珈舎」が主催する「蓄音機を聴く会」に行っていた。


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いわゆるSPレコードコンサート。

曲はクラシックからポピュラーソングエトセトラ。


早めに到着したのでナビゲーター役の方と少しお話ができた。

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機種は日本ビクターのビクトローラとニッポノフォンの卓上機。
この催しも78回目だという。

針は鉄針を使用。

参加者は15名ほどで大部分は私の親ぐらいの年配の方々。

一組小学生の女の子を連れたお母さんが来ていたのが異色の存在。
女の子はずっとテーブル席で勉強していた。

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最初にエルマンのカヴァティーナから入っていったが、
音が荒れていて往年のエルマントーンは聴くことができない。
フォイアマンのチェロもいまひとつ。


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パデレフスキーの「ラ・カンパネラ」は音そのものよりも演奏の凄さに感心。

音はビクターよりもニッポノフォンの方がまとまりが良かった。

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一番良かったのがベラフォンテが歌う「バナナボート」。

これは1956年録音でこの頃既にLPが発売されていた。
RCAあたりではステレオ録音も始めていた時期だ。


結局、自分が昨年いただいた英コロンビアの蓄音機の優秀さを確認することになったものの、戦後初の日本音楽コンクール1位の三枝貴美子の歌うカンツォーネ「海に来たれ」や、往年の名歌手ダルモンテの「狂乱の場」など、珍しいものも聴かせていただきました。


Youtubeは紗良オットの弾く「ラ・カンパネラ」

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2017年6月27日 (火)

ステパニュック、海瀬京子 ジョイントコンサート

曇り時々晴れ。今年も早くも半分が終わろうとしている6月最後の週。

昨年末の入院を経て復帰。そして4月の異動でかつていた部署へ。

時の経つのは実に早い。


日曜は三島で、ウクライナ出身のソプラノ歌手のオクサーナ・ステパニュックさんとピアニストの海瀬京子さんのジョイントコンサートに行っていた。



場所は三島市民文化会館


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あいにくの雨の中、家内と昼前に家を出て、途中県知事選挙の投票を済ませ、 三島の喜多方ラーメン坂内小法師で昼食。

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かなり前から気にはなっていたが初めて入る店。
ちょうど昼時で行列ができていた。

開演時間が気になったものの行列ができるほどならば良い店だろうと最後尾に並ぶ。

意外と回転がよくて20分ほどで入ることができた。

ここは喜多方に本拠を置くお店のチェーン店。



味は可もなく不可もなく各種クーポンを使うと比較的安い金額になる。
人気の秘訣は味よりもそのあたりのようだ。


外に出ると雨。



会場到着は開演15分前。
ホールでは娘のピアノの先生に会いご挨拶。


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そして開演。


最初に会場に来ていた地元選出の民進党の細野豪志代議士が挨拶をした。

どうやらソプラノ歌手を応援している方の知り合いらしい。




プログラムは二部構成。

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最初に日本の歌曲数曲に海瀬さんのピアノソロによるウクライナの作曲家カスプーチンのピアノ2曲をはさんで、コロラトゥーラの技巧を散りばめた歌曲を数曲。




さながら多くのコロラトゥーラソプラノ歌手たちが覇を競っていた19世紀のコンサートプログラムのよう。




第二部は海瀬さんの弾く「熱情」ソナタに始まり「リゴレット」「椿姫」そして「ルチア」からの有名アリアの数々。


途中でフルート奏者の玉村三幸さんのフルートソロで「アルルの女」のメヌエット。



配られたプログラムの印刷が上下逆だったという変なところが気になったりしたのだが、
有名曲が多く、多彩な内容で楽しめました。



最初に日本の歌曲から「からまつ」「からたちの花」そしていずみたくの「見上げてごらん夜の星を」。


ステパニュックさんは美しい日本語で丁寧に歌い、海瀨さんの弾くカスプーチンの曲を挟みながらロシア民謡、そして「ヴェニスの謝肉祭」など。

多少線の細さは感じさせるものの可憐にして華やかな声。
声量も充分だ。



カスプーチンと言えばこの作曲家がほとんど知られていなかった20年ほど前。

ご近所にピアノが非常に達者なU君という東大生がいて、彼を通じて初めてロシアの作曲家カスプーチンのピアノ曲を知った。

U君のピアノはとても趣味というレベルではなく、プロ並みの水準であったと記憶している。

今にして思えばどこでカスプーチンを知り、どこから楽譜を入手したのだろうか?

U君一家は県外へ引っ越してしまい今や確かめる術もない。




カスプーチンの作品はジャズのテイスト漂う聴き当たりの良い作品。

京子さんは難曲カスプーチンをサラリと聴かせてくれたが、演奏はなかなか厄介だとU君が言っていたことを聴きながら思い出したりしていた。


そして第2部は「熱情」ソナタから。


お客さんは年配の方が多くてクラシックコンサートは初めての方が多かったようだ。

「熱情」の第一楽章の終わったところで盛大な拍手が入り、第二楽章が始まると
「あれ?まだあった」との声があちらこちらから聞こえてきた。



「熱情」では冒頭最初の3小節の主題の提示される部分で、やわらかで木質の肌触りを感じさせるような渋い響きのピアニシモで始まった。

京子さんのピアノで初めて聴いた音だ。



第一楽章では感情の振幅が大きくラプソディックなベートーヴェンで、時として音の流れに行き場を失った迷いのようなものも感じられたけれども、第二楽章のアンダンテのヴァリエーションからは落ち着いた祈りにも似た深い音楽聴かせ、続く怒涛の第三楽章にはお客さんたちも圧倒されていた。


まさに入魂の演奏でした。

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続く「リゴレット」「椿姫」のアリアは、自分としてはヴェルディの音楽としては楽天的すぎた。


「狂乱の場」は奇しくも前日に喫茶店「珈舎」で催された「蓄音機を聴く会」で往年の名歌手トティ・ダルモンテの歌を聴いたばかり。




ステパニュックさんはこの長い至難なアリアを華やかに歌いきっていた。

アンコールはショパンの「子犬のワルツ」の歌付きバージョン。


帰り間際に京子さん本人とご家族にご挨拶。


次は8月末に静岡交響楽団との共演でグリーグのコンチェルトを弾くという。



北欧の作曲家の作品は好きなのでこちらも楽しみ。

Youtubeはカプスーチンのトッカティーナ作品40

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2017年6月24日 (土)

片岡啓子のイタリア古典歌曲集

今日も一日よい天気。土曜日ながら仕事が入ってしまった。

睡眠不如意はいつものことながら、通勤時間が大幅に短縮されて出勤する時間が遅くなったので、多少は寝坊できるようになった。


ところが今までは通勤時の車中でCD2枚を往復で聴き通せていたのが、今では往復1枚も聴けなくなった。


車中で流す曲は自然と小品集が多くなっている。

今日聴いていたのは片岡啓子が歌ったイタリア古典歌曲集。

デンオンから出ていたCDで1990年福岡での録音。



片岡啓子は隣町の三島市出身で、家内の先輩でもあるので多少の贔屓はあるけれども、ヴェルディ歌いとして名を上げた片岡啓子の、太くドラマティックな存在感のある声、そして格調高く歌い上げた名唱の数々が印象深い。

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・いとしい女よ (カロ・ミオ・ベン)(ジョルダーニ)
・愛に満ちた処女よ(ドゥランテ)
・あなたへの愛を捨てることは(ガスパリーニ)
・私は心に感じる(A. スカルラッティ)
・樹木の蔭で(ラルゴ)(ヘンデル)
・お前は私を苦しめていなかったのに(チェスティ)
・もはや私の心には(うつろの心)(パイジェッロ)
・アマリッリ(カッチーニ)
・菫(A. スカルラッティ)
・いとしい絆よ(ガスパリーニ)
・たとえつれなくても(カルダーラ)
・眠っているのか,美しい女よ(バッサーニ)
・ああ私のやさしい熱情が(グルック)
・お前を賛える光栄のために(ボノンチーニ)
・私の偶像である人の回りに(君が姿をめぐりて)(チェスティ)
・もし貴方が私を愛してくれて(ペルゴレージ)
・陽はすでにガンジス川から(A. スカルラッティ)
・愛の喜びは(マルティーニ)

  片岡啓子(ソプラノ)
 
  ガブリエレ・ピサーニ(ピアノ)

  録音:1990年10月2~4日 福島市音楽堂


朝、小林麻央さんの悲しいニュースと市川海老蔵の涙の会見を見た後、車中でこのCDをかけた時に最初に流れてきたのが「カロ・ミオ・ベン(いとしいひとよ)」。

求愛の歌だけれども、悲しく切ないメロディにちょっとウルッと来ました。

伴奏のピアニスト、ガブリエレ・ピサーニはスカラ座付きのピアニスト。

よく知られたイタリア古典歌曲を集めた選曲も良い。


Youtubeはモンセラート・カバリエの歌う「カロ・ミオ・ベン」


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2017年6月23日 (金)

本日の練習、狭いリハーサル室にて

本日快晴。

先週の日曜から続く長い一週間もようやく終盤となったものの明日は関係団体の総会で挨拶を頼まれているので未だ気持ちは休めない。

今日は午後から日本IBMの元社長さんの話を聞いていた。

そして昨晩はオーケストラの練習。
場所は文化センター地下のリハーサル室。


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団内指揮者F君の指揮で「第九」の第3,4楽章。


特に第4楽章は最後のプレスティッシモ近辺を集中的に練習。

この部分は本番では勢いに任すままなだれ込んでいく箇所なので、練習時もラフになりがちだった。

基本に帰って各パートをゆっくりと反芻すると、弦楽器のみの部分などさながらバロック期のコンチェルトグロッソのように響いていてこれは新たな発見だった。

それにしても狭いリハーサル室で大勢の音が飽和状態。

自分の音が聞き取れずとにかく疲れた。

娘もぐったりした様子。

夏の第九の練習はとにかく暑い。

Youtubeは大指揮者ジュリーニ指揮の「第九」。

こんな映像が残っているとは思わなかった。

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2017年6月21日 (水)

ダイレクトカッティングディスクのことなど

朝から強い風雨で一時は大雨警報が出たほど。


通勤時、風雨の中駐車場から仕事場までの間にかなり濡れてしまったが、
晴天が続いていた畑には恵みの雨。



本日午後に会議ふたつ。

ひとつは他部署からの仕事の依頼。


コストのわりにはメリット少なくしかも細部の詰めも甘い。

とても受けられる状態ではなく、問題点を指摘してお引き取りを願った。



帰宅する頃には雨は上がっていたが風は強く狩野川もかなりの増水。

上流の伊豆の山間部では300ミリを超えたところもあったようだ。

台風並みの豪雨。



今日はアーサー・フィードラー指揮のボストンポップス。

曲はチャイコフスキーの「イタリア奇想曲」にリムスキーコルサコフの「スペイン奇想曲」のカップリング。


米クリスタルクリアレコードのダイレクトカッティングディスクで1977年録音。


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知り合いの方からのいただき物。

けっこう高価で取引されているらしい。



編集不可能、失敗の許されない一発取りのダイレクトカッティング録音では、フィードラーのような職人気質の指揮者が適任なのだろう。




同じようなダイレクトカッティングでは、米シェフィールドが出していたラインスルドルフ指揮のプロコフィエフやワーグナーも非常に成功していた。


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こちらも1977年録音。


そしてこのフィードラー盤。

最初はさほど良い音とは感じなかったが、いろいろアナログプレーヤーを調整していくうちに音がどんどん良くなっていった。



カッティングレベルも高く再生には針圧その他微細な調整が必要なディスクだった。



それだけいままでいい加減な環境でアナログを聴いていたということだが・・・・

低域から高音までの自然な音の伸び。

豊かなホールトーンに奥行きのある響き。

普通のアナログ盤やCDの音とも異なる別次元の音だった。


実際にホールで聴くオーケストラの音に非常に近い。

ただし演奏は職人技に終止した無難なもの。



70年代末期には、このようなダイレクトカッティングディスクが流行していた。

そのうち姿を消してCD時代に突入してしまったが、最近のアナログ復活の気運に乗って、最近ラトル指揮ベルリンフィルによるブラームスの交響曲全集のダイレクトカッティングディスクが出た。

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LP6枚組で世界で1833セット(ブラームスの誕生年)限定。


日本には500セットが入り値段は89,000円。


既に全セット売り切ったという。

とてもこちらまでは手が出ない。

Youtubeは「スペイン奇想曲」、デ・ブルゴスの指揮


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2017年6月20日 (火)

アカデミーロシア合唱団のビバルディ

曇り、天気は西から下り坂。

今年前期の大きな山場が始まり昨日はその前哨戦。

4月から部署が変わったものの、かつて経験がある場所なので精神的には負担は感じていない。



今日明日は予定もなく、ぽっかりと空いた空白の2日。

午後になって若い頃の上司が訪ねてきた。長くのご無沙汰で実に30年ぶり。

御年80歳。

矍鑠としていて現役時代とほとんど変わっていなかった。
自分もかくありたいもの。





今日はビバルディの「グローリア」RV589を聴いた。

20世紀にイタリアの作曲家カゼッラが発見し補筆した作品で、
ビバルディの宗教曲では一番有名な曲だろう。


演奏は、スヴェシコフ指揮のアカデミーロシア合唱団。
強力なパワーのロシア民謡で有名な合唱団。


手持ちはメロディア原盤の日本ビクターのLP。


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アレクサンドル・スヴェシニコフ指揮

ソビエト国立アカデミーロシア合唱団

モスクワ音楽院管弦楽団



ソプラノ、アルトの独唱部分を合唱に代えたユニークなもの。

最初から最後まで同じ音量の演奏に聞こえた。

大味なところもあるがアンサンブルは重厚にして緻密。

Youtubeはビバルディのグローリア

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2017年6月18日 (日)

ケルテスのシューマン

曇り、午後から雨の日曜日。
最近変則的な土日の出勤が入り曜日の感覚が鈍ってきた。

今日も仕事がで感覚としては新たな週の始まり。

帰ろうとすると外は雨だった。

今日は父の日ということで、上の娘からはささやかな上着のプレゼント。

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昨日は午後からお寺の役員会。

かつては市内の老舗料亭で宴会も兼ねて夜の開催だったのが、
料亭が廃業となってからはお寺の大座敷で簡単なものとなった。

これも時代の流れだろう。

議事は10分ほどで済んでしまったものの、お年寄りばかりで雑談が多くなかなかお開きにならない。

こちらは愛想笑いをしながら調子を合わせる感じ。


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ようやく終わった後に、近くの牛臥山公園へぶらりと行ってみた。

入り口に大きなバリケードがあり、もう閉まったのかな?
と思っていたら津波対策工事中で一時的に入り口が変わっていただけ。
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公園内からは海辺に遊ぶ親子連れ、傾いた日をバックにプレジャーボート。
そしてカワウの姿も見えた。

移動珈琲ショップも出ている。

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犬を連れた散歩の人たちも多かった。

さて帰ろうかなと歩き始めたら後ろから大きな悲鳴。

振り返ると、先ほどすれ違ったばかりのご婦人が連れていた大人しそうなラブラドールの首に茶色い大型犬が唸りながら噛みついている。

ご婦人が泣き叫びながら必死に引き離そうとするが、大型犬は首に食いついたまま離れない。
大型犬の飼い主らしい若夫婦もオロオロするばかり。
周りの人たちも手の施しようもなく見ているだけ。

そのうちやっと離れて、うろたえている飼い主を尻目にラブラドールは平然としていた。
どうやら噛みついた部分が首の皮の部分だったみたいだ。

一時騒然としたものの再び静かな海辺の公園の風景。



今日は40代前半で水難事故により急逝してしまったハンガリーのイシュトヴァン・ケルテスの指揮でシューマンを聴いた。

BBClegendsから出ていたCDで1965年のライヴ。

オケはロンドン交響楽団。

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・国王陛下のためのサックバットとコルネットのための音楽:ロック

・交響曲第1番変ロ長調  「春」 :シューマン*


・交響曲第2番ニ長調       :ブラームス


  イシュトヴァン・ケルテス指揮

  ロンドン交響楽団


  録音:1966年2月15日、1965年11月30日*


ケルテスがロンドン響の首席指揮者就任直後のライヴ。

瑞々しい音楽運びとやる気十分のオケの気合いが、ストレートで聴き手に迫る痛快な演奏。

ブリティッシュブラス威力全開の冒頭の輝かしいファンファーレもお見事。

別の日のライヴのロックとブラームスも良かった。
ブラームスでは曲が終わる直前から盛大な拍手が入っていた。

ケルテスの優れた音楽性を再確認する1枚。

良好なステレオ録音なのもありがたい。


Youtubeはシューマンの交響曲第1番、ジンマンの指揮

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2017年6月16日 (金)

本日の練習、第九2回目、そしてレコードコンサートのことなど

本日の最高気温31度。あいかわらず空気は乾燥していて雨の気配なし。

家のツバメは今年2回目の産卵のようだ。
最初に孵った雛たちは夜になっても帰って来なくなった。

昨日は市民文化センターの事務室へ行き来月のレコードコンサートの打ち合わせをしていた。

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このレコードコンサートの解説も年6回ペースでもう34年ほど続けている。

今にして思えば最初の頃、社会人なりたての20代の若僧の解説をよく我慢して聞いてくれたと思う。

最近いらっしゃるお客さんの数が増えたので、場所を小ホールでやったらどうかという申し出が文化センター側からあり、実際に小ホールで舞台の音響さんたちの専門家を交えて音を鳴らしてみた。


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巨大なスピーカーから鳴る音が空のホール全体に鳴り響く。

確かに雰囲気はありフルオーケストラなどは良い。
だが室内楽やソロでは問題がありそうだ。

そのうえいくらお客さんの数が増えたとはいえ、レコードコンサートでは500人の席では広すぎて落ち着かない。

今までの60人キャパの視聴覚室の方が、音楽を聴く環境としては最適のようだ。

そもそもレコードやCDは一度に大勢が聴くコンサートホールのような広い空間の環境を想定して作られていないと思う。

横須賀ではプロの評論家せんせらによるホールでのレコードコンサートがあるようだが、
こちらは今までの家庭的な雰囲気で行きたいと思う。



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そして夜は同じ市民文化センター小ホールで「第九」の第1,2楽章と「こうもり」序曲。

2回目の練習とはいえ4年前に演奏しているのでちゃんと曲の形にはなっていた。
娘もオケの雰囲気に多少慣れた様子。

今回の第九もベーレンライター版を使用する。

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2017年6月15日 (木)

夏の入り口の「ボエームの会」

今日も晴れた。
朝夕は涼しく今年は空梅雨かもしれない。

昨晩は定例ボエームの会。

 


場所は三島の小料理「はちまき」。

 

これまでは勤務地が遠かったので車で行って帰りは代行だった。
今の勤務地は幸い駅に近く仕事をさっさと切り上げ電車で直行。

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今回のメンバーは紅2点を含む7名の参加。

20代の酒豪女性クラリネット奏者のほかは酒量が多少減ってきたものの、
今回も日本酒4本に芋焼酎1本のラインナップ。

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越中富山の「純米酒 乙」、信州伊那の「純米酒 夜明け前」、越後の「厳選辛口吉乃川」、出羽の「純米吟醸 出羽桜」そして薩摩の芋焼酎「海童」。


最初はとろりとした独特の「純米酒 乙」に続く「純米酒 夜明け前」の サラリとした対比も素晴らしく、芋焼酎ウイルキンソンの炭酸割りも爽やかで今の季節にはふさわしい。

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料理は新鮮な刺身のほか唐竹の煮物、蓴菜など旬の食材のセンスの良い組み合わせ。

イサキの焼きものも極上の素材。

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最後は「はちまき」の裏メニュー「激辛焼きそば」と「テール素麺」でシメ。

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夏の入り口のさっぱり品の良い夜の宴。


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2017年6月12日 (月)

ピエモンテの真珠 - 18世紀イタリアのヴァイオリン音楽

晴れ時々曇り。今夜から明日にかけて雨のようだ。


昨日は畑のジャガイモを収穫したりしていた。


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種類はキタアカリ。


作付け開始が遅れてしまったので今年は小粒。
家で食すには十分だ。


聴いた音楽は「ピエモンテの真珠 - 18世紀イタリアのヴァイオリン音楽」


SYMPHONIAから出ていたCDで、18世紀イタリアで活躍していたソミス兄弟、
ジャルディーニその他のヴァイオリンやチェロのためのソナタを集めたもの。


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・ヴァイオリン・ソナタ イ短調 Op. 1, No. 1:

 ジョヴァンニ・ロレンツォ・ソミス

    - Giovanni Lorenzo Somis (1688-1775)

・室内ソナタ ハ長調 Op. 6, No. 4
 ジョヴァンニ・バッティスタ・ソミス
    - Giovanni Battista Somis (1686-1763)

・チェロ・ソナタ第3番 ヘ長調
 
     Gaetano Chiabrano (1725-1802)

・ヴァイオリン・ソナタ ト長調 Op. 31, No. 2
     フェリーチェ・ジャルディーニ
     - Felice Giardini (1716-1796)

・チェロ・ソナタ ニ短調 Op. 2, No. 2
 
     Jean-Baptiste Canavas (1713-1784)

・ヴァイオリン・ソナタ 変ロ長調 Op. 6, No. 1
        ガエターノ・プニャーニ   
     - Gaetano Pugnani (1731-1798)

   エンリコ・ガッティ - Enrico Gatti (ヴァイオリン)
   アントニオ・モスカ - Antonio Mosca (チェロ)
   ジョルジョ・タバッコ - Giorgio Tabacco (チェンバロ)

 録音: January 1992, Basilica of Santa Chiara, Naples, Italy


曲、演奏とも素晴らしい。

中でもコレルリの弟子で現代ヴァイオリン奏法に大きく貢献したソミスの作品が非常によい。

ソミス弟のヴァイオリン・ソナタはチェロも加えた三人の演奏だけれど、第二楽章のフーガ風の部分は二人で演奏しているように聞こえる超絶技巧だ。

バロックヴァイオリンの名手ガッティの見事な至芸と作品の素晴らしさに酔う1枚。
 録音も非常に良く長らくの愛聴盤になりそうだ。


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沼響HPの聴き比べコラム「デュリュフレのレクイエムを聴く」にヒコックス指揮の演奏の感想をアップしました。



YoutubeはG.B.ソミスのヴァイオリンコンチェルト

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2017年6月10日 (土)

槇原敬之in 富士

晴れのち曇り。
土曜日とはいえ午前中は仕事場に顔を出して過去の書類の精査。

昨年社長が交代して方針が180度方向転換することになり、関係各所との調整もありいろいろと難儀。

仕事を終えて夜は槇原敬之のコンサート。

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場所は富士ロゼシアター大ホール。

家内がファンクラブに入っていることもあり、お付き合いでマッキーのコンサートは5回目くらい。

到着は開演時間30分ほど前。

富士のホールは比較的駐車場が大きいので大丈夫だろうと思っていたら甘かった。
駐車場はどこも満車で結局遠くの駐車場。

会場に到着すると最初の曲が始まっていた。

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クラシックだとその曲が終わるまで入れないのだが、観客総立ちでガンガンと鳴っている状態だったので、係の方がペンライト片手で席まで案内してくれた。

見渡すと客層は小学生から自分よりも年上らしきご夫婦など。
平均すると30代半ばあたりかな・・・

席は最前列の左側で目の前にPAの巨大なスピーカーがあって轟音直撃状態。(@@)

5回目ともなるとこうなることは予想が出来ていたので、ダイソーで耳栓を買っておいた。

耳栓があっても歌は十分聞こえてくる。

腹に応える重低音。
後半はほとんど耳が麻痺していました。

席がオケピットの真上なので、お客総立ちでリズムに合わせて動いていると床がグラグラと揺れている。
恐ろしくなって座ることも出来ない。

バックバンドのミュージシャンたちももうおなじみの顔ぶれ。
さすがにうまいな。
最前列なので彼らの妙技が良く見えた。

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曲は新作が多く自分には知らない曲ばかり。


家内は全て曲を知っていた・・・

あえてよく知られたヒット作を出さずに、日々を新たに新作を問う姿勢に芸術家としての矜持を見た。

知らない曲ばかりだったけれど1曲1曲の完成度は高く、マッキーは2時間休憩なしで歌い切った。

凄いものだ。

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アンコールは名曲「どんなときも」。


やっと知っている曲の登場だ。

この曲がヒットしている時に日本はバブルに浮かれていた。
当時30代だった自分にフラッシュバック。

終演後には祭りが終わったかのような心地よい疲労感に包まれて帰宅。


youtubeは「どんなときも」、武道館ライヴ。

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2017年6月 9日 (金)

本日の練習、第九初見

本日晴天。
水曜から梅雨に入り、昨日は終日雨で通勤時は肌寒くて上着を着用。

今週から今期半ばの大きな山場の前哨戦。
外部委員から個別の接触もあり気の抜けぬ1週間だった。


昨夜は定演終了後の初練習。

場所は市民文化センター地下のリハーサル室。

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曲は11月の演奏会のベートーヴェンの「第九」と前プロの「こうもり」序曲。

仕事で遅刻となり、リハーサル室前に到着すると扉の奥から第三楽章の静かなメロディが聞こえてきた。


今回は初日なので初見大会。


沼響で第九を取り上げるのは北原幸男先生指揮の2001年以来今回で6回目の演奏。

ほぼ3年おきに演奏しているので、初見とはいえちゃんと曲の形にはなっているようだ。

ホルンのパート割りはまだ決まっていない。

中に入ると既にメンバー4人が吹いていて、遅刻の自分は1番アシスト席に着席。


ウォーミングアップなしなので、少しずつ探りながらの参加。




今回から参加の娘は2番ホルンを吹いている。

オケの初体験が「第九」とはちょいとキツイかな。


オケのホルン特有の読み替えに苦労しているようだ。


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歓喜の歌のメロディに早くも年末気分。

前プロの「こうもり」序曲は沼響としては久しぶりの演奏。
こちらは弦楽器パートが苦戦の様子。


「こうもり」序曲を練習しているちにクライバーの演奏の話題になった。


幸いにしてクライバー指揮の「こうもり」序曲は来日時のアンコールの実演を聴いている。

あの時は、猛烈な嵐が通り過ぎるような凄まじい演奏で、何だかよくわからないうちに曲が終わってしまった。


「こうもり」は指揮者のスコアとパート譜に少なからず違いがあるようだ。

時を告げる鐘が6つ鳴る箇所で、トランペットのパート譜では伸ばしたままなのに、スコアでは二分音符となっているという。

今度手持ちのスコアで確認してみよう。

Youtubeはクライバーの「こうもり」序曲、私が聴いた日とは別の日の演奏です。

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2017年6月 6日 (火)

アイヒホルンのグルック

晴れのち曇り、天気はしだいに下り坂。

家内の車を買い替えることになり昨日納車。


納車は午前中、その後お祓いのために三嶋大社へ。

途中に地元の鎮守、楊原神社に寄ってみた。

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ここに祀られているのは、三嶋大社と同じ大山祇命[おおやまつみのみこと]




規模は比較にならないローカル神社だが格式は高い式内社


だが大社とほぼ同時期の創建。

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ちょうど昼時になったので、カフェレストラン「シャノワール」で家内とランチ。


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ステーキランチとハンバーグランチのシェア。




週の初めからちょっと飛ばし気味。

月曜の三嶋大社は空いていた。



グルックのオペラ、「アウリスのイフィゲニア」全曲を聴く。


オイロディスク原盤の日本コロンビア盤LP2枚組

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・グルック:歌劇『アウリスのイフィゲニア』全曲

 アンナ・モッフォ
 ディートリヒ・フィッシャー=ディースカウ
 トマス・ステュアート
 アーリーン・オジェー
 ベルント・ヴァイクル、他
 バイエルン放送合唱団

制作予算の大部分は歌手野のギャラとなったのが見え見えの豪華な布陣。

ワーグナー編によるドイツ語版による演奏。

やはり名歌手たちの饗宴が聞き物だ。

前半は殆ど男声歌手ばかりなのが後半に至って女性陣の華やかさが加わるのはワーグナーの演出だろうか。


ここでのモッフォは色気を押さえて美しく清純な歌唱を聴かせてくれる。

伴奏の黒子に徹したアイヒホルンの指揮もよい。


Youtubeは「アウリスのイフィゲニア」序曲、ムーティの指揮

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2017年6月 4日 (日)

ルービンシュタイン大全集

爽やかなよい天気に恵まれた6月最初の日曜日。

気温は高いが湿度は低い。

夜は寒気すら感じさせるほど。

昼間飛行訓練中のツバメたちは夜になると巣に帰ってくる。
今年孵ったツバメは四羽。

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親子で合計六羽のはずが家に帰って来るのは五羽しかいない。

あとの一羽はどうなった?

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昨日土曜は朝からナスやピーマンに藁を敷いたりと畑作業。

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その後床屋でさっぱりとした後に一番近くのブックオフに行ったりしていた。



ブックオフのCDコーナーで外盤のルービンシュタイン全集の端本(端CD?)を見つけた。

1999年にRCAが出していた、ルービンシュタインが残したスタジオ録音のほぼ全録音を網羅したCD94枚組の全集で、2000年のレコードアカデミー賞を受賞していたもの。


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その当時は7万円ほどしていた。


2011年には未発売の音源も加えた大全集のCD142枚組が出ている。

大幅に枚数が増えているのは、新しい全集はアナログLP初出時のオリジナルカップリングで出しているため。


ブックオフに出ていたのはその中の20枚余り。

コンチェルトはなくて、ショパンやシューマン、ブラームスのほかにファリァやバッハなどのピアノ曲。


手持ちとダブっていたものもあるけれど1枚税別280円は安いと思い、結局全部買ってしまった。

勢いにまかせての大人買い。



今日はその中からグラナドスやファリァなどのスペインものを集めた1枚を聴いてみた。


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グラナドス:スペイン舞曲第5番《アンダルーサ》(1954年)
ファリャ:《三角帽子》~《粉屋の踊り》(1954年)
アルベニス:コルドバ OP.232-4(1953年)
グラナドス:組曲《ゴイェスカス》~第4曲《嘆き、またはマハと夜うぐいす》
(1949年)、モンポウ:歌と踊り第1番(1955年)
ファリャ:《スペイン風の小品》~《アンダルーサ》(1949年)
アルベニス:組曲《イベリア》~《エポカシオン》(1955年)
セビーリャ OP.47-3(1953年)
アルベニス(ルービンシュタイン編曲):ナバーラ(1941年)
ファリャ:《恋は魔術師》~《恐怖の踊り》(1947年)
モンポウ:歌と踊り第6番(1954年)
ファリャ:スペインの庭の夜(1949年)
《恋は魔術師》~《火祭りの踊り》(1947年)
ウラディミール・ゴルシュマン 指揮 セントルイス交響楽団


ゲットした中では唯一オケの伴奏が入っているもの。

モノラルながら音は非常に良く、ルービンシュタイン独特の艶やかな音の粒をよく捉えている。

「スペインの庭の夜」など、スペインの夏の夜の気怠い雰囲気があたりに漂うようだ。

Youtubeはルービンシュタインの弾く「火祭りの踊り」

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2017年6月 2日 (金)

デ・ワールトとオランダ管楽合奏団

6月の蒼い空。

気温は高めだが風は何故か冷たい。


夏が近づき、裏山の獣たちが山を下りてきている。

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昨日薄暮時での帰宅途中に、車の目の前を丸々と肥えたニホンアナグマがヒョコヒョコと横切り驚いた。

危うく轢いてしまうところだった。



今日はオランダ管楽合奏団の演奏を聴いていた。

若き日のエド・デ・ワールトの指揮。
ドヴォルジャーク、グノー、シューベルトの作品を集めたもの。

フィリップス原盤の日本フォノグラムの国内盤LP。

オランダ管楽合奏団は1963年にコンセルトヘボウ管の首席ファゴット奏者がオランダ国内の主要オケの奏者たちを集めて創設。


彼の死後、同じコンセルトヘボウ管のオーボエ奏者だったエド・デ・ワールトがその後を継いで指揮者として活動していた。

オランダ管楽合奏団の指揮者就任時のデ・ワールトは、オーボエ奏者としてだけではなく、ミトロプーロス指揮者コンクールの優勝者として、指揮者としてのキャリアも始まっている。

この録音はそのデ・ワールトの駆け出しの頃の1970年の録音。

同年の万博ではオランダ管楽合奏団と来日もしているらしい。

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・管楽セレナーデ ホ長調 ;ドヴォルジャーク

・小交響曲 変ロ長調    :グノー


・メヌエットとフィナーレ ;シューベルト


いずれも演奏したことのある曲。

シューベルトは大学1年目のオケでの夏合宿で吹いた曲で、この時が自分の室内楽初体験だった。

演奏はうまいとは思うけれども、数々の優れた録音が出ている今となっては語り口が生硬で、真面目すぎるのが気になった。

グノーなどもう少し遊びがあってもよいと思う。

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もう少し古い時期のバルビローリの録音には暖かさと余裕があった。



Youtubeはグノーの小交響曲

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2017年6月 1日 (木)

オーマンディ、コロンビア時代のレスピーギ

雨のち曇り。
家で孵ったツバメの子たちは盛んに飛行訓練中。

今年のツバメは饒舌で、巣の真下に立って見上げていると逃げもせずに、 こちらを見てピチュピチュとしきりに話しかけてくる。

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カメラを向けたら後ろを向いてしまった。


聴いた音楽は今日もオーマンディー。
曲はレスピーギとシベリウス。


米コロンビアのLPで、レスピーギの「ローマの祭」とシベリウスの交響曲第7番という意味不明のカップリング。


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・交響詩「ローマの祭」 :レスピーギ
・交響曲第7番     :シベリウス

ユージン・オーマンディー指揮
フィラデルフィア管弦楽団

オーマンディーのローマ三部作のステレオ録音は、RCAには73~74年録音の3曲そろいが1セット。


CBSでは「松」と「噴水」が57~58年録音と68年録音のそれぞれ2種あるものの、「祭」は60年録音の1回のみ。

手元にあるCBSソニーのオーマンディの国内盤廉価盤LPは、3曲詰め込みで音が悪く、特にこの「祭」は盤の内周のカッティングで他の2曲に比べ音が悪かった。



ところがこの米盤LPは、床を這うようなオルガンの低音がリアルで高音も十分に伸びていて演奏に対する印象が一変。

名人揃いのオーケストラをドライヴして豪快にして緻密に鳴らしきった名演だった。

一方のシベリウスは透明で純な響きの重なりに初夏の蒼く深い空を仰ぎ見るような感覚に導く演奏だ。

Youtubeはラトル&ベルリンフィルのシベリウス、交響曲第7番

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