ダイレクトカッティングディスクのことなど
朝から強い風雨で一時は大雨警報が出たほど。
通勤時、風雨の中駐車場から仕事場までの間にかなり濡れてしまったが、
晴天が続いていた畑には恵みの雨。
本日午後に会議ふたつ。
ひとつは他部署からの仕事の依頼。
コストのわりにはメリット少なくしかも細部の詰めも甘い。
とても受けられる状態ではなく、問題点を指摘してお引き取りを願った。
帰宅する頃には雨は上がっていたが風は強く狩野川もかなりの増水。
上流の伊豆の山間部では300ミリを超えたところもあったようだ。
台風並みの豪雨。
今日はアーサー・フィードラー指揮のボストンポップス。
曲はチャイコフスキーの「イタリア奇想曲」にリムスキーコルサコフの「スペイン奇想曲」のカップリング。
米クリスタルクリアレコードのダイレクトカッティングディスクで1977年録音。
知り合いの方からのいただき物。
けっこう高価で取引されているらしい。
編集不可能、失敗の許されない一発取りのダイレクトカッティング録音では、フィードラーのような職人気質の指揮者が適任なのだろう。
同じようなダイレクトカッティングでは、米シェフィールドが出していたラインスルドルフ指揮のプロコフィエフやワーグナーも非常に成功していた。

こちらも1977年録音。
そしてこのフィードラー盤。
最初はさほど良い音とは感じなかったが、いろいろアナログプレーヤーを調整していくうちに音がどんどん良くなっていった。
カッティングレベルも高く再生には針圧その他微細な調整が必要なディスクだった。
それだけいままでいい加減な環境でアナログを聴いていたということだが・・・・
低域から高音までの自然な音の伸び。
豊かなホールトーンに奥行きのある響き。
普通のアナログ盤やCDの音とも異なる別次元の音だった。
実際にホールで聴くオーケストラの音に非常に近い。
ただし演奏は職人技に終止した無難なもの。
70年代末期には、このようなダイレクトカッティングディスクが流行していた。
そのうち姿を消してCD時代に突入してしまったが、最近のアナログ復活の気運に乗って、最近ラトル指揮ベルリンフィルによるブラームスの交響曲全集のダイレクトカッティングディスクが出た。

LP6枚組で世界で1833セット(ブラームスの誕生年)限定。
日本には500セットが入り値段は89,000円。
既に全セット売り切ったという。
とてもこちらまでは手が出ない。
Youtubeは「スペイン奇想曲」、デ・ブルゴスの指揮
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