断捨離、そして「小椿」のとんかつ
三連休初日の土曜日、今日も暑さは続く。
連休とはいえ日曜に仕事が入っているのでなんとも中途半端な気分。
早朝、東京に行く娘を駅まで送りながら千本浜海岸に寄ってみた。
海水浴場の監視台もできている。
富士山は雲の中。
海をぼんやり眺めていると、妻からLINEで「何してるの!早く帰ってきて!植木屋さんが来ているのよ」
あっ、そうだった!
今日は植木屋が庭に入る日だった。
ちょうど一年前に、庭に屹立している樹齢80年余りの楠を切った。
この時はかなり大変だった。
あの楠は102才になる大叔母が二十歳の時に植えたもので、昨年のお盆には我が家にその大叔母が来ていろいろと思い出話を語ってくれた。
その大叔母はこの4月に天寿を全う、今はいない。
最近、温暖化の影響で樹木の生育が速まったような気がする。
庭木もだんだん巨大化して自分の手に負えなくなりつつあるので、
今年は思い切って古い木を数多く切ってしまうことにした。
紅梅、モミジ、ツツジ、ヒバ、その他・・・・
いずれも古い時代からの樹木でそれなりの愛着はあるものの、
このままでは家全体がジャングル状態になってしまうので、
家財の断捨離にあわせてこちらも断捨離。
そんなわけで昨日は終日家の内外片付けの一日。
古いパソコンが何台か出てきて、電源を入れたらまだ立ち上がったりしているものの、
Windows95 や98では今時使い物にならず。
電源コード類やアダプター類も、今やどの機種用のだったのかわからなくなっている。
アナログテレビや古い石油ファンヒーター、加湿器などなど(いずれもまだ使えるということで残っていた)
家電類は今使用しているもの以外は全て処分。
やたらとある椅子をリサイクルショップに持って行ったところ、
逆に処分料を請求されたので持ち帰った。
あとでバラして市のゴミに出す。
問題は音盤以上に溜まってしまった書籍類。
完全に部屋二つを占拠している。
古い本は故紙回収に出すしかないが、まだ読む可能性があることを考えるとなかなか簡単には棄てきれない。
逡巡していると、
横で家内が「どうせもう読まないんでしょ?これ全部読む時間があると思っているの!」
至言である・・・・
この言葉がレコード類に及ばぬうちにさっさと文庫本から処分することにした。
そのうち日が暮れて植木屋さんたちも帰って行った。
暑い一日だった。
夜は家内と老舗とんかつ屋の「小椿」で夕食。
ここは知る人ぞ知る名店で、中心市街地から離れた住宅街の中にひっそりと老夫婦が営んでいる店。
初めて訪れる人が探すのに苦労するような場所だ。
店内は3席ほどのカウンターにテーブル席がふたつだけ。
座れないかもしれないと心配だったが、店内に入ると誰もいなかった。
しばらくして若いカップルが一組入ってきた。
遠くの公園でカラオケ大会をやっているらしく、浮かれた歌声が微かに聞こえてくる。
外の俗世界と隔離した、和風のシックで静かな店内との不思議なコントラスト。
ここのとんかつは、厳選された上質のロース肉を自家製パン粉でじっくり揚げている。
肉厚の肉の端に一筋の透明な脂身が見える。
揚げ物なのに食べた後にさっぱりとした清涼感の残る逸品。
最初と最後に出たお茶の種類と濃さが異なっていて、こんなところにも御主人のこだわりを見た。
御主人は東京成城学園前の名店「椿」の初代だったという話もあるが真偽のほどはわからない。
確かに店構えとメニューは酷似していた。
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