国立西洋美術館のアルチンボルト展
曇り朝のうち雨。今日は朝から内外の打ち合わせ、会議が目白押し。
家内が突然断捨離に燃え始め、先週あたりから古いものを次々に捨て始めた。
自分は元来モノを捨てられないタチで、もう何年も使っていないものまで溜め込んでいる。
いろいろと見直しているうちに結局、初めからなくても不自由しないものばかりだったような気がしてきた。
家内の目が本やレコード類まで向き始めたのが怖い。
日曜は上京して上野の国立西洋美術館に行っていた。
企画展はアルチンボルト展。
朝早く三島駅の新幹線ホームを歩いていると、前の方にヴァイオリンとトロンボーンのケースを持った男性が歩いていた。
もしやと思って足早に追いつくと、やはりN君だった。
彼はヴァイオリン奏者として沼響にエキストラとして参加しながらトロンボーンも吹く器用な人物。
実は高校吹奏楽部の一学年後輩だったりするので、気心知れた仲だ。
東京までの車中ではいろいろと近況やら音楽談義。
今日は横浜のアマオケにエキストラとして頼まれたのだという。
演奏会では「未完成」をトロンボーンで参加しメンデルスゾーンの交響曲第4番ではヴァイオリンで参加とのこと。
西洋美術館到着は開館前、それにもかかわらず長蛇の列ができていた。
朝だというのに日差しが強く酷暑の予感。
ちょうど横に並んだご婦人が日傘に入れてくれた。
開くのを待ちながらしばしの立ち話。
ダリにも影響を与えた16世紀末の画家アルチンボルト。
野菜などの自然界の事物を組み合わせて肖像画にした画家だ。
「四季」と名付けた一連の作品は教科書に載るほどだが、今回はウィーン美術史美術館やイギリス王室、そして個人蔵のコレクションから集めた一大イベント。
連作「四季」が日本で一堂に会するのは今回が初めてだという。
アルチンボルトの作品は数百年の年月を経ても非常に鮮明。
四季と対になる作品集「四大元素」も展示。
影響を受けたダ・ヴィンチの作品まで揃えているのが凄い。
知的で洗練それでいてユーモアもありリアルにしてシュールな世界。
遊び心があふれているもかかわらず、その作品が語るものは深い。
連作「四大元素」のひとつ「水」に描かれた生魚からはそのまま匂いが立ち上るようなリアルさだ。
時代を超えた孤高の天才画家の面影を宿した自画像も印象深い。
Youtubeは会場にあった「アルチンボルトメーカー」。カメラの前に立つと自分の顔がアルチンボルトの寄せ絵になるというもの
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