雨のち曇り、午前中風雨強し。
つい最近まで夏のようだったのが今日は早くも9月も半ば。
ここ数年、時間の経つのが実に速い。
昨日は朝から腰の具合が悪くなった岳父を病院に連れて行ったりしていた。
総合病院の常として待ち時間が長く、会計を済ませたのはお昼時。
帰りに近くのスシローに寄りふたりで昼食。
限定メニューの「貝の豪華七貫盛り」がなかなか良かった。
岳父は80も半ばとはいえ頭脳明晰、
なかなかの健啖家で自分よりも沢山食べていた。
今日はペーター・ウィンター(1754~1825)作曲の
歌劇「マホメッド」。
ウィンターはマンハイム生まれでミュンヘンの宮廷楽長の地位にあった人。
モーツァルトと同時代の作曲家で、
その生涯の中にモーツァルト(1756~1791)
の一生がすっぽり収まる。
ウィーンではサリエリやシカネーダーとも付き合いがあった。
作品は30曲ほどのオペラに室内楽曲、宗教音楽など。
当時は人気のあった作曲家だったが、
今ではこの歌劇「マホメッド」がまれに上演されるくらいらしい。
ロッシーニとも関係があったようだ。
このオペラの初演とほぼ同時期に、ロッシーニは同じ台本で
歌劇「マホメッド2世」を作曲している(後に「コリントの包囲」に改作)。
聴いたのはチェコの演奏家達によるマルコポーロから出ているCD2枚組
・Maria Luigia Borsi (S) ・Antonio de Gobbi (Bs) ・Gloria Montanari (Ms) ・Sebastian Na (T) ・Cesare Ruta (T) ・Luca Salsi (Br)
・Czech Philharmonic Choir, Brno
・Czech Chamber Soloists, Brno
・Gabriele Bellini (con)
録音: 13 & 18 July 2002
ROSSINI in Wilbad Festival, Kurhaus Bad Wilbad, Germany
ライヴ。世界初録音。
このメンバーによるロッシーニの歌劇「マホメット2世」の録音も存在する。
2幕ものオペラで、演奏時間8分を超える序曲から始まる。
この序曲の初めの部分が、ハイドンの交響曲第104番「ロンドン」
第一楽章冒頭に非常によく似ていた。
その後はモーツァルトの歌劇「後宮への誘拐」のような
トルコ風の音楽が続く。
曲としてはモーツァルトからロッシーニへ至る過渡期のような作品。
ストーリーがわからないので、
正直なところ聴いていて忍耐を要する部分もなくはないが、
第一幕終盤のアリアのように部分的には優れた曲もあり、
忘れ去られるのは惜しい作品だ。
アリア毎に拍手が入るのが煩わしいけれども演奏は曲を知るには十分。
このCDは近所のブックオフの500円以下棚で見つけたもの。
多少の好奇心と安さに釣られて手を出したもののかなり楽しめた。
演奏が良ければさらに聞き応えのある作品なのかもしれない。
Youtubeはウィンターの歌劇「迷宮」序曲、
モーツァルトの「魔笛」の原作者シカネーダによる台本。
「魔笛」と同じ登場人物による「魔笛」の続編オペラ。
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