ヘンデルのオラトリオ「アタリア」
晦日は風もなく良く晴れた。
家の掃除、お稲荷さんと神棚のしめ縄を付け替えに正月飾りなど。
いつもの暮れのメニューを淡々とこなしながらの一日。
3時過ぎに車のガソリンを入れながら久しぶりに牛臥山公園に行ってみた。
無風状態で海は凪ぎ、サーファーたちの姿は見えず公園も散歩の人たちが数人程度。
西の大瀬岬付近、飛行機雲が交差した上に日が傾き始めている。
飛行機雲が天を翔る白龍のようにも見えた。
まだ明るい東の空の徳倉山の上には月が昇っている。
音楽はヘンデルのオラトリオ「アタリア」。
ヘンデルの3作目のオラトリオにして「メサイア」と同じく英語の歌詞で歌われる。
ユダヤの女王「アタリア」を主題にした旧約聖書を題材にした物語。
ヘンデルならではの格調の高さの中に大衆性を兼ね備えた音楽。
性格の異なる3人のソプラノを起用するというかなりマニアックな構成で、それぞれのアリアの掛け合いの妙がわかると非常に面白い。
だが対訳がないので、その面白さがなかなか理解できなかった。
最初聞いた時には、音楽は素晴らしいけれど「メサイア」に比べると盛り上がりに欠けるという印象。
何となく気になって昨日再聴。
音楽の1曲1曲は素晴らしい。
メサイアの名作アリアに匹敵するほどの名曲は数多くあれど、ソプラノ中心の進行に平板さを感じるのも事実。
これはテキストに問題があるのかもしれない。
聴いたのはNAXOSから出ているCD2枚組。
フランクフルトバロックオーケストラそのほかドイツの演奏家たち。
Barbara Schlick (ソプラノ)
Elisabeth Scholl (ソプラノ)
Friederike Holzhausen (ソプラノ)
Annette Reinhold (コントラルト)
Markus Brutscher (テノール)
Stephan MacLeod (バス)
Junge Kantorei
Frankfurt Baroque Orchestra
Joachim Carlos Martini (指揮)
演奏は非常に良い。
モダン楽器を使用しているようだが奏法は古楽器のスタイル。
リコーダーやテオルボの古雅な響きとトランペットの勇壮なファンファーレが好対照。
3人のソプラノの高水準で平準化しているのが良い。
ライヴとのことだが聴衆ノイズはほとんど聞こえない。
今年もあと1日を残すばかりとなりました。
Yoiutubeは「アタリア」から
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