モントゥーの「ペトルーシュカ」
良く晴れた日曜日。朝は恒例の地域防災訓練。
ビルの谷間から見える富士山には堂々たる笠雲が見えた。
富士に笠雲は古き言い伝えでは雨の前ぶれ。
週間天気予報ではここ一週間は晴れの予報。今日明日の降水確率10%
果たしてどちらが当たるのか。
下の工事の手すりにはユリカモメがずらりと並んでいた。
最近家にある古いLPを、さまざまなイコライザーカーヴに切り替えて聴き直している。
あまり音が良くなかったような印象のあるものを特に選んで視聴。
そのような中の1枚。
70年代に日本ビクターが出していたRCAグランプリクラシカルシリーズから聴いてみようと、一番最初に目が行ったのがこれ。
ストラヴィンスキーのバレー音楽「ペトルーシュカ」。
初演者モントゥーの指揮のボストン交響楽団。
1959年録音、モントゥーの3種ある同曲録音のうち最後のもの。
1911年版による演奏。
購入したのはもう30年以上前なので、ジャケットもだいぶ汚れている。
色彩豊かでリズムのノリも軽薄に鳴らない程度のキレの良さ。
歌い回しに色気の漂う独特の味のある貫禄の名演だ。
最初標準のRIAAカーヴで聴いてみた。
ステレオ初期のものとしてはこんなもんかなと妙に納得。
ところがコロンビアカーヴで聴いてみたら、とても同じ録音とは思えないほどの変貌ぶりに仰天!
キラキラと音が舞うグロッケンシュピールの高音の伸び、響きの奥行きも出ていてダブついていた低音部も引き締まった響きで演奏の印象も一変。
こんな凄い音が入っているとは思わなかった。
ついでに1956年のデッカへの演奏も聴いてみた。
オケはパリ音楽院管弦楽団。
ピアノをはジュリアス・カッチェン。
1911年版とされているが曲間のドラムロールはない。
こちらもキングレコードが出していた廉価盤LP。
家のレコード棚は作曲家別演奏家順。
モントゥーのストラヴィンスキーは続けて並べてあるのですぐに取り出せる。
こちらはおそらくデッカのffrrカーヴだろうと最初からこちらで聴いてみたら、高音がキンキンして良くない。
RIAAカーヴの方が明らかに落ち着いた音だった。
色彩の豊かさではボストン響盤よりもこちらが上。
音楽運びに若々しさが感じられるのは良いが、アンサンブルはかなりラフ。
ボストン盤の方が熟成された味わいがあり、僅か3年で再録音したのもわかるような気がする。
Youtubeはネルソンズ指揮コンセルトヘボウ管の「ペトルーシュカ」クライバーそっくりの指揮
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