ロジェストヴェンスキー逝く
曇りのち雨。
風は冷たく、4月並みの気温。母は部屋でストーヴを点けていた。
休日となるとなぜか朝早くに目が覚めるのが今日目覚めたのが9時近く。
それでもまた眠い。
肩も凝り胃のあたりもムカムカして調子が悪い。
天気も良くないので本日1日家の中で静かにしていた。
ロシアの指揮者ロジェストヴェンスキーの訃報が入ってきた。
1972年の5月、ゲンナジ・ロジェストヴェンスキー指揮モスクワ放送交響楽団の来日公演の模様がNHK総合テレビで放送されました。
この来日公演は、未だ存命だったショスタコーヴィッチの新作、交響曲第15番の西側初演を含むものとして大きな話題となりました。
当時中学生でクラシック音楽を聴き始めたばかりの私は、この時放送されたチャイコフスキーの交響曲第5番の圧倒的な演奏に非常に感激しました。
踊るような超個性的な指揮ぶりと当時絶頂期だったモスクワ放送響の鉄壁のアンサンブルと重戦車のような怒涛の響き、そしてフィナーレ終盤のファンファーレの豪快なホルンのベルアップの風景は今でもはっきりと目に焼き付いています。
曲そのものも初体験がこのロジェストヴェンスキーだった。
録音としてとして思い浮かぶのは、バッハ~ウェーベルンの「6声のリチェルカーレ」。
・「6声のリチェルカーレ」音楽の捧げものから :バッハ~ウェーベルン
・十の楽器のための狂詩曲 :イベール
・組曲「三文オペラ」 :ワイル
・ルーマニア民俗舞曲 :バルトーク
この曲は70年代後半のNHKFMの番組、「現代の音楽」のテーマ音楽に使われていました。
曲、演奏とも「現代の音楽」にふさわしく非常に印象的で、この演奏でウェーベルンに興味を持つようになった人も多かったと思います。
この頃の国内盤で入手しやすかったのはこのロジェストヴェンスキーぐらいで、 コロンビアが出していたロバート・クラフトのウェーベルン全集はとても手が出なかった。
イベールのようなフランス音楽も含めて、どの曲の演奏を聴いてもロジェストヴェンスキーは、強烈な個性を感じさせながらも説得力のある演奏を聴かせてくれた名匠だったと思います。
今日はソビエトメロディアのLPで、ヒンデミットの「ヴィオラと弦楽のための葬送音楽」を聴いてその偉業を偲ぶことにします。
アレキセイ・ルドヴィグ(ヴィオラ)
ゲンナジ・ロジェストヴェンスキー指揮
レニングラード室内管弦楽団
Youtubeはロジェストヴェンスキーのユニークなリハーサル
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コメント
ロジェストヴェンスキー、好きな指揮者でした。
本当にユニークなリハーサルですね。
ロシアの指揮者は、それぞれ独特な個性があって面白いです。
ロジェストヴェンスキー、ムラヴィンスキー、
スヴェトラーノフ、コンドラシン、フェドセーエフ等。
ロシアのオーケストラも独特なパワーがあって圧倒されますね。
投稿: よしお | 2018年8月 9日 (木) 09時45分
ロシアの指揮者たち。
これらの著名な指揮者の他にも実力者はいっぱいいて、それぞれが独特の存在感がありました。
投稿: 山本晴望 | 2018年8月11日 (土) 10時33分