外山雄三、静岡交響楽団とのシューベルト
東海地方は未だ梅雨明けにならず明日はからしばらく雨の予報。
昨日から家のリフォームが始まったものの雨で予定が大幅に狂いそうな気配。
金曜にふと見かけた静響コンサートのチラシ。
静岡交響楽団第79回定期演奏会
・序曲「マンフレッド」 シューマン
・組曲「道化師」 カバレフスキー
・交響曲第8番「ザ・グレート」 シューベルト
外山雄三 指揮
静岡市清水マリナート
6月3日 14時開演
外山雄三は「管弦楽のためのラプソディー」の作曲者にしてN響正指揮者。
御年87才は日本人指揮者として現役最長老だと思う。
手持ちで何枚かの音盤はあれど今まで実演に接したことはなかった。
恐ろしいほど耳のよい指揮者だと言うことは聞いていた。
厳しいトレーニングで静響がどのような演奏をするのか興味深く、知人の静響関係者に当日券の有無を確認。
聞けば妥協のない非常に厳しい練習で、オケの状態も良いので是非本番を聴いてほしいという。
土曜日は11時57分沼津発の静岡行きに乗るつもりがタッチの差で乗り遅れた。
次の電車が来るまでホームの立ち食い蕎麦で昼食。
下りホームの屋台は明治から続く老舗駅弁屋の「桃中軒」。
Tさんは第一回定期演奏会に自分と一緒に出演した古参の団員で、その後長いブランクがあったもの数年前に復活していた。
同じくチェロを弾いていた家内はチェロのことで大変お世話になっている。
レコードも大量にいただいている。
この度息子さんの住む茨城に転居することになり沼響を退団。
もうこれで静岡とは縁が切れてしまうのだという。
ホールのラウンジでドリンクしながらのしばし懐かしい話。
そして開演。
もうこれで静岡とは縁が切れてしまうのだという。
ホールのラウンジでドリンクしながらのしばし懐かしい話。
そして開演。
外山さんは指揮台を使わない。
87才とは思えないしっかりとした足取りでステージに登場すると
いきなり長い指揮棒を一閃。
いきなり長い指揮棒を一閃。
なんとなく唐突感はあるけれど、ホール内に豪然と響く引き締まった音。
今までの静響からは聞けなかった無駄のない凝縮した響きだ。
快適なテンポで緊張感に満ちた素晴らしいシューマンが鳴り響く。
カバレフスキーのような軽い曲も良い意味での職人技の光る快演。
カバレフスキーのような軽い曲も良い意味での職人技の光る快演。
休憩を挟んでのシューベルト冒頭のホルンは2本で吹かせていた。
こちらもステージに登場して足を止めたと同時に指揮棒をふりはじめた。
それでも2本のホルンがぴったり合っていたのが不思議。
今にして思えば外山さんがステージに足を踏み入れたその瞬間から、シューベルトへ指揮が始まっていたのだと思う。
こちらもステージに登場して足を止めたと同時に指揮棒をふりはじめた。
それでも2本のホルンがぴったり合っていたのが不思議。
今にして思えば外山さんがステージに足を踏み入れたその瞬間から、シューベルトへ指揮が始まっていたのだと思う。
速めのテンポでぐいぐいと引っ張っていく。
オケが必死に食らいついていくのがなんとも感動的だ。
オケが必死に食らいついていくのがなんとも感動的だ。
繰り返しは全て励行しているけれど停滞感はない。
集中力と、ほどよい緊張感が全曲を支配。
関係者の話では耳の良さと厳しい練習が有名で、楽団員はかなり恐れていたとのこと。
練習は全曲を通すことはなく、要所要所を何度も繰り返す練習だったらしい。
集中力と、ほどよい緊張感が全曲を支配。
関係者の話では耳の良さと厳しい練習が有名で、楽団員はかなり恐れていたとのこと。
練習は全曲を通すことはなく、要所要所を何度も繰り返す練習だったらしい。
アンコールはシューベルトのロザムンデ間奏曲。
オケを自由に歌わせてロマンティックで美しい演奏。
終わったあとの楽団員たちの指揮者を見つめる尊敬の眼差しが印象的だった。
次回は野平一郎指揮でフォーレのレクイエムをメインビゼーの交響曲などのフランスもの。
オケを自由に歌わせてロマンティックで美しい演奏。
終わったあとの楽団員たちの指揮者を見つめる尊敬の眼差しが印象的だった。
次回は野平一郎指揮でフォーレのレクイエムをメインビゼーの交響曲などのフランスもの。
その次は高関健指揮でシベリウスの交響曲第2番などの魅力的なプログラムが続く。
プロオケとしては未だに発展途上のオケだけれども、このような演奏が毎回聴けるのであれば定期会員も良いかなと思った。
プロオケとしては未だに発展途上のオケだけれども、このような演奏が毎回聴けるのであれば定期会員も良いかなと思った。
帰りの車中、Tさんと興奮覚めやらぬ中での立ちながらの音楽談義を小一時間。
転居先の茨城では、息子さんが所属するアマオケに入団するつもりだと言う。
Tさんお元気で、そしていろいろとありがとうございました。
youtubeは外山雄三指揮N響の「ラプソディー」。懐かしい顔ぶれです。
転居先の茨城では、息子さんが所属するアマオケに入団するつもりだと言う。
Tさんお元気で、そしていろいろとありがとうございました。
youtubeは外山雄三指揮N響の「ラプソディー」。懐かしい顔ぶれです。
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