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2018年7月 8日 (日)

鱧料理、そしてフルネのドビュッシーのことなど

曇り時々晴れ。湿度の高い日曜日。

 

来月の父の法事の会食場所に予定していた市内のホテルの和食処が取れなくていろいろ探した結果、比較的家に近い「吟水」の評判が良いので家内と昼に行ってみた。

 

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落ち着いた店内。

 

 

 

 

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メニューを眺めると、珍しい鯨料理や冬季には河豚などもあり幅広いレパートリー、ランチメニューも豊富だ。

家内はネギトロ丼をオーダー、ハーフうどんも付いている。



自分は夏限定の鱧懐石ランチ。

 

三種の料理と鮨に鱧のお汁物、そして梅ゼリー。


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なかなかの水準。


最後に付いたシフォンケーキもびっくりするほど美味かった。


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迷わず法事の食事をお願いすると、その日は別の法事客が30名ほど入っているとのことでがっくり。

どうも法事が多い日らしい。

ご主人と奥さんといろいろ世間話をしているうちに、息子さんが娘と同級生であることがわかり奥さんは娘の名前も知っていた。


結局その日にはお店は満席にもかかわらず、仕出し料理を用意して自宅に来てセッティングまでしていただけることになった。

ありがとうございます。これからご贔屓にさせていただきます。


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お店を後にして家内とショッピングのあと破れた網戸の張り替えなどをして過ごした日曜日。





そして夜の音楽はフランスの名指揮者フルネのドビュッシー。



最初にオランダ放送フィルを振った「イベリア」。
そして「夜想曲」、「牧神の午後への前奏曲」を聴いた。



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・イベリア

・牧神の午後への前奏曲
・夜想曲

オランダ放送フィルハーモニー

1973年録音


英DECCAのフェイズ4録音のLP。


かつてRIAAカーヴで聴いていた頃は、原色系のキツイ響きであまり良い印象は残っていない。

初めてffrrカーヴに切り替えて聴いてみると印象は一変した。


響きが明快なままでフルネ独特の音の柔らかさまでが聞き取れるようになった。



「夜想曲」のシレーヌではオケに美しく絡む女声合唱のバランスが絶妙。


結果があまりにも良かったので同じフルネの「夜想曲」を、チェコフィルの録音でも聴いてみる。

こちらはスプラフォン原盤の日本コロンビア盤LP。





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・海~3つの交響的スケッチ
・夜想曲

チェコフィルハーモニー管弦楽団
プラハフィルハーモニー合唱団
 1963年10月


こちらはAESカーヴが比較的良かった。

音は美しいが細部が明瞭でないのは録音の採り方によるのかもしれない。
それとも別のカーヴなのだろうか。


同じ指揮者でもこの2つの演奏の印象はかなり異なる。


スプラフォン盤は艶のある中での微妙な翳りを帯びた響きに多少の魅力は感じるものの、DECCA盤の方がより明晰でドビュッシーのオーケストレーションの妙がよくわかる。


思えば録音に関する限りこの頃のフルネが一番良かったのではないかと思う。


初めてフルネの実演を聴いたのは1984年。
都響との第178回 ファミリーコンサートだった。場所は練馬文化センター。



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・デュカス:交響詩《魔法使いの弟子》
・ショーソン:詩曲 op.25
・サン=サーンス:序奏とロンド・カプリチオーソ op.28
・ドビュッシー:牧神の午後への前奏曲
・ラヴェル:ボレロ

というプログラムで前橋汀子のソロのショーソンが非常に美しかった。
デュカスも傑出していたと思う。




フルネは80年以降毎年のように来日して都響とN響を振ってくれたので、都合のつく限り東京へ足を運びかなりの数の実演を聴いている。

ドビュッシー、ラヴェル、フォーレ、ショーソン、デユカ、ビゼー、フローラン・シュミット、ルーセルその他。


本場のフランス音楽の数々をフルネの指揮で聴けたことは非常に幸せだった。


だが都響とのいくつかの録音、特に最晩年の録音を聴くといまひとつしっくりこない。


最後の引退コンサートのライヴなど、音楽が爛熟から崩壊に向かっているのが見えてしまって悲しいほど。


この時ホールではどのように響いていたのだろうか。



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それでもフルネは大好きな指揮者で、EPICに残されたラムルー管との一連のモノラル録音のいくつかは今でも大切に聴いている。




Youtubeはフルネ指揮N響のショーソンの交響曲

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