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2018年9月に作成された記事

2018年9月30日 (日)

高関健、静響のシベリウス

曇のち台風。

台風は衰えぬままに来襲。
高潮の時と重なるタイミングが伊勢湾台風以来だという。


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本日予定されていたさまざまなイベントは事前に中止。
JRも早々と運行取りやめを決定。

今夜予定の沼響の練習も昨晩のうちに中止に決めた。




昨日は静岡交響楽団第81回定期演奏会。

前から楽しみにしていた高関健指揮のシベリウス。


昨日も朝から雨。

演奏会に行くついでに市立図書館で開催中の「白隠展」を観に行く。

白隠の寺、松陰寺秘蔵の逸品をセレクトした展示。

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白隠がこの場所にいるかのような気迫のこもった作品の数々。

この空間全体に漂う尋常でない霊気。

あまりの迫力に圧倒されてしばし立ち竦む。


気分が高揚したところで沼津駅へ。

本日の会場は清水駅近くの清水マリナート


その前に清水港近くの食堂街で昼食。

あいにくの雨模様のために昼時なのに観光客は少ない。

観光バスは一台のみ、カッパを羽織った交通整理役のガードマンも暇そうだ。



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適度に混んでいる店に入り海鮮五色丼をオーダー1200円。

希望の食材を5種類セレクトして載せてくれるというもの。

それなりの水準だけれど、ヴォリューム、魚の鮮度も沼津港周辺の店の方が良いと思った。

適度に満足したところでホールに向かう。
徒歩で5分ほどの至近距離。



曲は

・歌劇「オベロン」序曲
・クラリネット協奏曲第2番 :以上ウェーバー

・曲不明のクラリネットアンコール(無伴奏) 

・交響曲第2番       :シベリウス
・悲しきワルツ(アンコール)

というもの。


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演奏は期待以上の出来だった。

高関健は、その当時の最新のエディションの楽譜を使った群馬交響楽団とのベートーヴェン交響曲全集録音が非常に良くて、その頃から贔屓の指揮者。


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静響は要所要所のパートに比較的著名なゲスト奏者を招いている。

今回のゲストコンマスは藤原浜雄氏。
オケの配置はコントラバスを舞台向かって左側の古典的な対向配置。



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高関健のきっちりとした見やすい棒。

棒を見ているだけで指揮者の言いたいことがよく判るほど。

オケは管楽器に幾分不満を感じる部分があったとはいえ概ね健闘していた。

序曲ではキッチリ整理されたアンサンブルで、古典的な均整のとれたすっきりとした演奏。


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コンチェルトはクラリネットの吉田誠が素晴らしいなソロを聴かせてくれた。

抜群のテクニック、弱音部の美しさも秀逸。

あたかもロッシーニのオペラを彷彿させるような初期ロマン派の名曲を
歌心豊かに楽器を鳴らしていく。

ここでの伴奏も実に見事。

あの棒ならばソリストもさぞや演奏し易かろう。

鳴り止まぬ拍手に応えてアンコールは無伴奏のクラリネットソロの曲。



ここでの超絶技巧にも会場からブラボーと大きな拍手がわき上がっていた。


そして後半のシベリウス。

この曲は自分でも実際に演奏し、既に数え切れないほどの実演や音盤を聴いている。

それでも今日の演奏は随所に新しい発見が感じられる非凡なものだった。

幾分速めのテンポで始まった第1楽章。
要所でブラスの咆哮がピシッと決まり、端正な中にも意表を突くようなロマンティックなテンポの変化。

予測不能な音楽の流れの中でなるほどなぁ!
と思う説得力のある解釈が次々と出てくる。


これからどのように音楽が展開していくのだろうかと、わくわくするような期待感。

中でも大きく壮大に歌いあげた第2楽章には感動した。

フィナーレではじわりじわりと盛り上げていきながらの輝かしい終結部最後のコラールのも感動的。

そして大きな拍手とブラボーの声。

アンコールは「悲しきワルツ」で熱くなった会場をクールダウン。


客席は半分ほどの寂しい入りだったけれども来場のお客さんたちは満足した様子。

7月に聴いた外山雄三のシューベルトも良かった。

高関健がミュージカルアドバイザーに就任してから、静響に客演する指揮者やソリストが豪華になってきた。

県内の数少ないプロオケとして、これからも正統派の音楽を聴かせていただきたいと思う。       

今回のサブコンミスは、沼響第20回定演でサン・サーンスのヴァイオリン協奏曲第3番を弾いて下さった大森潤子さん。

第20回定演は、演奏会当日に巨大台風がピンポイントで付近を直撃するという大変な演奏会だった。

大森さんの姿を見ているうちに、当時のことと今来襲しつつある台風がオーバーラップ。

Youtubeは高関健指揮の伊福部昭

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2018年9月28日 (金)

本日の練習、下田先生で管打楽器分奏

良く晴れた金曜日。

出勤時車から出ると微かにキンモクセイの香り。

気温は上がり昼に外に出ると気温は30度。

今日は仕事を早めに終わらせ月に一回の定期健診。

雨の昨日の東京は11月並みの気温となり一昨日富士山は初冠雪。

これほどの気温の落差の大きな年は珍しい。

進路を北寄りに変え接近しつつある大型台風はこの週末に上陸の気配。
また大きな災害を呼び込みそうだ。


今月はじめの台風21号で破損した家の屋根は仮復旧の状態。

ちょうど来週の月曜日に保険会社が査定に来ることになっている。




昨日はオケの練習日だった。

12月のファミリーコンサートの練習。

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プロのホルン奏者下田先生の指導で管打楽器分奏。

曲は「ハリー・ポッター」と「スター・ウォーズ」。

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最初に基本的な部分をわかりやすく解説していただきながらの基本練習。

目指す方向が明確になりメンバーが同じ方向に集中していくのがよくわかる。

みるみると全体のサウンドが変わっていくのがよくわかる。


ハリー・ポッターのリズム音型がサン・サーンスの交響曲第3番と同じ、
という先生の言及あり。

偶然にも来年の定演のメインはサン・サーンスの3番。

先生も驚いていた。

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中身の濃い練習に2時間があっという間。
広い大ホールで気持ちのよい練習。


Youtubeは「ハリー・ポッター」のテーマ

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2018年9月26日 (水)

ヘスス・ロペス=コポスのレスピーギ

曇のち雨。これからしばらく秋の長雨。
来週あたりには台風の影響が有るかもしれない。


ここ数日夕方になると裏山から鹿の鳴き声が聞こえている。

「鹿だよ」と言っても家人は誰も信じない。

昨晩、狩野川の河川敷に鹿の群れが出たことがニュースになっていた。


文化センターのレコードコンサートと「暦師の館」での蓄音機コンサートが

無事に終わった。

引き続き本業が今年下半期最初の大きな山場。


昨晩は高校時代の後輩が来訪。

海外経験豊富な彼は、来るときにはいつも見たことのないようなレーベルの外盤LPを発掘してくる。

今回はシカゴ響とフィラデルフィア管の往年の名手達の室内楽のLPを数枚持参。

使わなくなった古いレコードプレーヤーとカートリッジを譲ったけれど無事動いただろうか。



今日は今年逝ってしまったスペインの名匠ロペス・コボスのレスピーギ。


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デッカへのデビューレコードで「リュートのための古風な舞曲とアリア」を聴く。

オケはロンドンフィル。1978年録音。

編成の異なる3つの組曲を美しく端正に聴かせている。

巨匠の風格さえ漂う老成した名演だ。

ロペス・コボスの演奏で期待を裏切られたことはない。

イコライザーカーヴはFFrr。

youtubeはロペス=コボスのブルックナー、第8番フィナーレ。名演です

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2018年9月24日 (月)

三島暦師の館での蓄音機レコードコンサート

晴れ、9月最後の週の月曜日。

今日は仲秋の名月。




昨日は隣町三島の大社近く「暦師の館」主催の「仲秋の名月コンサート」に招かれて解説。


内容は前半を蓄音機で聞くクラシック音楽、後半は沼響メンバーによる弦楽四重奏というもの。


当日は天気もよく気温も上昇。


建物は江戸時代末期の関所の建物を武家屋敷として改築したもので、

天井が高く冷暖房はなし。




午前中の早い時間に会場入りして用意していた蓄音機とCD再生のオーディオ類、
そして蓄音機のバックアップ用に78回転可能なポータブルプレーヤーなど、かなりハードな設営。

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セッティングしていたら年配のボランティアの方々がやって来て物珍しそうに見ている。

「懐かしい」

「子どもの頃家にあった」

意外と好評。


いただき物の1930年ころの日本コロンビア製グラフォノーラは幸いにして調子が良い。


音を出してみると40畳ほどの天井が高い武家屋敷の和室に良い音が鳴り響く

蓄音機が古い和室になんの違和感なく鎮座していて良い雰囲気だ。

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後ろの床の間にはススキ、そして名刹龍沢寺の高僧山本玄峰老師の月にちなんだ書。

「水を掬すれば 月は手に在り」

別室では沼響美女カルテットが最後の追い込み中。

彼女らの練習を聴きながら昼食を摂っていると

沼響コンミスのY嬢から


「山本さん、私たちの曲解説と司会もお願いね」

私「えー! 聞いてないよ。」

「ところで今日は何をやるの?」


断れない自分。


やがてお客さんが達が入ってきて蓄音機の周りに集まってきた。

小学生からお年寄りまでの幅広い年齢層。

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そして開演。


最初はクラシック音楽ではないけれど、全体のつかみとして

三島の代表的な民謡として著名な農兵節と同じメロディの野毛山節を紹介。

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このSPはたまたま家にあった日本の「流行歌謡集」というSP12枚組。


その中の最初の曲として収録されていたもの。

農兵節とのかかわりや周辺の歴史的な話をするとなかなかの反応。



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続いてポーランドの初代首相にして伝説的なピアニスト、

パデレフスキの「ラ・カンパネルラ」とベートーヴェンの「月光ソナタ」第一楽章。


仲秋の名月コンサートなので、月と空にちなんだ音楽が続く。


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チェロのマレシャルの来日時の録音から「荒城の月」


黒人歌手のマリアン・アンダーソンの歌う「故郷の空」


最後にバックハウスの弾く「幻想即興曲」などを蓄音機のしくみを交えながら説明。



古い蓄音機が良い音で鳴っていて皆さんもじっくりと聴いてくださっている。

中でもアンダーソンの暖かな声に感銘を受けた方多数。



最後に現代の演奏として今年没後100年のドビュッシーの「月の光」を

ポール・クロスリー、そしてバーブラ・ストライザンドの「クラシカル・バーブラ」から
ヘンデルのオペラ「リナルド」からのアリア「私を泣かさないでください」をCDで。


ここでは中国製格安デジタルアンプが活躍。

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休憩

第二部の弦楽四重奏では「アイネクライネナハトムジーク」第一楽章、
ボロディンの弦楽四重奏曲第2番第一楽章を思いつくままに作曲者と曲について解説。


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途中で咳がこみあげてきた。

あとはミュージカルやポップス系だったので軽い話で済ませた。


結局2時間を超える長丁場。




今回は叔父たちや古い親戚が楽しんでいて、たまたま家にあったSPを総動員。

自分にとって初めての会場、しかも蓄音機を使った解説は全く初。


準備に気を使ったけれども来てくださったお客様も満足していただいたし、

非常に勉強になった。


良い音を聴かせてくれた80年以上前に作られたグラフォノーラにも感謝。


帰るときに主催者の会長さんから「来年もお願いします」

私「え? もうネタがないんですけど」



Youtubeはマリアン・アンダーソンが歌う「マタイ受難曲」から

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2018年9月22日 (土)

皆川達夫先生の「洋楽事始」

曇、湿度が高く蒸し暑い。

今日は彼岸の墓参り。

金曜の夜は沼津市民文化センターでクラシックレコードコンサートの解説。

仕事を定時で上がり会場の沼津市民文化センターへ。

気温は下がりあいにくの雨模様。


今回は「長崎・天草の潜伏キリシタン」の世界遺産登録にちなんでグレゴリオ聖歌を取り上げた。

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皆川達夫先生の「洋楽事始」のレコードから、長崎生月島に260年にわたって伝えられたオラショ「ぐるりよざ」現地録音とその原曲のグレゴリオ聖歌の比較。

そしてデュリュフレやヴェルディ、モーツァルトの「レクイエム」の聴き比べ。
幻想交響曲の「怒りの日」など・・・



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凝った内容にもかかわらず来場された方々から熱心な質問も出て盛り上がった。

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明日は三島で蓄音機を使ったレコードコンサート。

今日は使用する80年前の古い蓄音機の調整。

ちゃんと動くかな?

ふぅ・・・・

Youtubeはバーンスタイン指揮のヴェルディ「レクイエム」

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2018年9月20日 (木)

中国製デジタルアンプで聴く

曇のち雨。

今月はじめの台風21号で屋根が破損。


とりあえず知り合いの建設会社で応急処置はすませていた。

本格的な補修の見積書が出てきたが意外と高い。



明細を見るとどうやら足場代がかなりの金額のようだ。

災害保険に入っておいて良かった。



秋分の日に予定している三島のレコードコンサートの会場にはオーディオの再生環境がない。


いろいろ考えて手持ちの蓄音機を持ち込んだSPレコードを中心としたけれど、

なんとなく古い蓄音機の調子に不安も感じて、アンプとスピーカーも持ち込むことにした。



こちらはあくまでも予備のバックアップ用なので、家のメインシステムは持ち込まずに
スピーカーはサブに使っているインフィニティの小型スピーカー。

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アンプは真空管アンプを持ち込むと大掛かりになってしまうので、

そこで迷った末に持ち運びに便利な小さなデジタルアンプをアマゾンで購入してみた。

中国製で数千円。


このアンプが到着したので、フィリップスのCDプレーヤーLHH700とスペンドールのスピーカーBCⅡに繋げCDを何枚か聴いてみた。


最初にベロフの弾くドビュッシー、デンオン盤。


電源を入れると左チャンネルの音が不安定でフラフラ。

「あーあ、だめかぁ・・」


しばらく流しているうちに音が安定してきた。


ノイズは全くなくSN比も良好。


意外なほど良い音だ。



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次にボド指揮ロンドンフィルのサンサーンスの交響曲第3番「オルガン付き」。


こちらもオルガンの低音がしっかり伸びている。

電源の極性を合わせてみたら奥行きも出てきた。

ただしボリュームを上げると強音で音が多少歪む。



バーブラ・ストライザンドの「クラシカル・バーブラ」やキース・ジャレットの「ケルンコンサート」なども良い雰囲気で鳴っている。






メインシステムの300Bの真空管アンプと比べてしまうと確かに差があるけれど、
ポップス系やピアノはなかなかいける。

CDプレーヤーとスピーカーに素性の良い物を使えば、色付けがないだけに素直な音が出るようだ。


価格を考えると驚異的な音ではなかろうか。

当日はマランツのCDプレーヤーとのセットでいこう。

Youtubeはバーブラ・ストライザンドの歌うドビュッシー「美しき夕ぐれ」

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2018年9月19日 (水)

失われた手稿譜~ヴィヴァルディをめぐる物語

晴れ、日がだいぶ短くなった。
日一日と秋は深まり夜になると虫の鳴く声が煩いほど。

適度な涼しさが読書の季節。


失われた手稿譜~ヴィヴァルディをめぐる物語
(フェデリーコ・サルデッリ 東京創元社)読了


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ヴィヴァルディの手稿譜が作曲者の死後に辿った運命をできるだけ史実に忠実に追跡したノンフィクションノベル。


ヴィヴァルディはその晩年多額の借財を残したままウィーンで客死。


ヴィヴァルディの弟フランチェスコが、兄の債権者たちから持ち去られようとする財産の中から手稿譜を救う場面からこの物語は始まる。



貴族を侮辱した罪でヴェネチアを追放された史料を最後に、フランチェスコの消息は歴史の彼方に消えてしまう。


その後愛書家の貴族によって集められたヴィヴァルディの作品を含む有名無名の作曲家たちの手稿譜が、貴族の死後子孫の遺産の騒動により分割されたり価値のわからぬ修道士の修道院で死蔵されたりと、何度か散逸の危機に遭いながらも再び収斂してトリノの図書館に収まるまでの顛末。


実在の登場人物の会話部分に作者のフィクションを織り交ぜながらのスリリングな事実の展開が面白い。


今聴くことのできる膨大なヴィヴァルディの作品の多くが、奇跡的な偶然と価値を知る人たちの非常な努力によって生き残った事実。


この本を読み、ヴィヴァルディの曲に対する自分の考え方が変わった。



これからは軽く聞き流さずにしっかりと聴いてみよう。



Youtubeは調和の幻想作品8-3

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2018年9月18日 (火)

山本正人指揮東京芸大OB吹奏楽団

晴れのち曇り。
頬に当たる秋の微風が心地よい。

今月は今週来週がカレンダー上で月曜休み。
ここ数年祝祭日の月曜日が増えて、数えてみると来年の月曜休みは11日。

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今日の夜は斎藤孝氏の講演会だった。

氏の講演を聞いたのは確か2回目。

最初は20年ほど前で氏が大ブレイクする直前だったと記憶する。
良くも悪くもその頃に比べて随分と物腰が柔らかくなった。


この三連休、土曜日の雨が翌日朝まで残り日曜日は一日曇りがち。

敬老の日の月曜には久しぶりに晴れて気温も上昇。
裏山からは出遅れたツクツクホウシが鳴いていた。


この休日は遠出はせずに家の中の棚を打ちつけたりと家の内外のメンテナンス。

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ついでに6年ほど経ったポコの家も分解掃除。

かなりガタがきていて中に抜け毛がいっぱい固まって溜まっていた。



散歩をねだるポコを連れていくと路傍に彼岸花が咲き始め。

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音楽は山本正人指揮芸大卒業生大吹奏楽団による演奏。

1986年にキングレコードが出していた「吹奏楽入門(中級編)」というLP2枚組。



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1枚目は
・組曲第2番 ;ホルスト
・組曲第1番 ;ホルスト
・笛吹きのパン;クレイジンガー
・歌劇「ローエングリン」第3幕前奏曲
・「アルヴァーマー」序曲

いずれも吹奏楽の定番曲。

ホルストの一部の演奏はCDでも出ているが、これがオリジナルアルバム。

指揮は長らく芸大で教鞭をとり多くの奏者を送り出した山本正人氏


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バンドのメンバーの顔写真と名簿がこのLPを見ると80年代を代表する日本の代表的な管楽奏者たちがずらりとならび壮観。


N響をはじめとするプロオケの首席奏者やソリストたち。


音も凄い音が出ている。

EQカーヴはNAB。

かってフィリップ・ジョーンズ・ブラスアンサンブルのメンバーを含むロンドンの代表的な管楽奏者を集めたデニス・ウイック指揮の同じようなアルバムを思い出した。

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2枚目は楽器別のアンサンブルを集めたもの。


フルート三重奏が小泉剛、金昌国、のクーラウ。

クラリネットアンサンブルが浜中浩一、山本正治その他、といった具合で実に豪華。


内容も教則的な模範演奏ではなく音楽的にも楽しめるもの。

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入手した中古LPには山本正人50周年記念コンサートのプログラムが挟まっていた。



前の持ち主は芸大の卒業生だったのかもしれない。

芸大吹奏楽団や東京吹奏楽団での全プログラムが記載されていた。


Youtubeはデニス・ウィック指揮のグレインジャー

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2018年9月15日 (土)

ショルティ、シカゴ響とのベートーヴェン

木曜夜からの雨が降り続く土曜日。
職場は未だクールビズ、とはいえもうすっかり秋の気配。

昨日は長袖ワイシャツ上着着用。

外部からのいくつかの来客対応に加え社長との打ち合わせ、来週からの大きな会議の準備など。



今週のオケの練習は休み。


自分の夏風邪は癒えたものの家内にうつしてしまった。
風邪は人にうつすと治るらしい。

巷は3連休とはいえ仕事関連で雨の中出勤。




ショルティ指揮のベートーヴェン。

シカゴ響との第一回目の交響曲全集録音から「運命」と「田園」。

手持ちはキングレコードが80年代に出していたLP2枚組。
地元ハードオフのジャンクコーナーから税込108円で入手したもの。


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ショルティのベートーヴェンは、音盤ではウィーンフィルとのステレオ初期の「英雄」と「運命」ぐらいしか手元になく、他にBBC響との「運命」やロンドンフィルとの第7番のライヴ映像くらい。

シカゴ響との一連のベートーヴェン録音は、聴く前からどのような演奏か想像できるような気がしてなんとなく敬遠していた。





手を出したのはジャンク物で安かったのとffrrカーヴでどのような音で鳴るのかが興味の中心。




あまり期待せずに「田園」から聴いてみた。

先入観は完全に裏切られた。


自由な音楽の流れの中に暖かみさえ感じられ、あたかも絶好調時のジョージ・セル指揮クリーヴランド管との演奏をさらにグレードアップしたかのような名演。



繊細にして緻密、しなやかにして快適な音楽運びの中に各楽器が完璧なバランスで鳴っているのが圧巻だ。


イコライザーカーヴはffrrだと高音が意外とキツイ。

むしろコロンビアカーヴの方が自然な良い音で鳴っていた。



録音自体もアナログの良さが感じられる見事なもの。

録音場所はウィーンのソフェンザール。

録音エンジニアは誰だろうと調べてみたら名人ケネス・ウイルキンソンだった。




一方の「運命」はシカゴでの録音。

こちらはffrrカーヴが自然。


録音会場の違いだろうか。



演奏は「運命」の緻密で隙のないスコアを見事に音化、鳥肌の立つようなオケのうまさに聴き慣れた曲が新鮮な感動を呼ぶ。


「運命」1曲を1枚にカッティングしていて音に力が有るのも良い。


Youtubeはショルティ&シカゴ響のマーラーの交響曲第5番

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2018年9月13日 (木)

モリコーネ・プレイズ・モリコーネ

晴れのち曇り。いつまでも続くかと思うほどの長かった夏は突然秋に切り替わり、
災害的な猛暑は遙か過去の出来事のよう。


今日は映画音楽の巨匠エンリコ・モリコーネの音楽。

1998年のローマでの自作自演ライヴ。



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・ニュー・シネマ・パラダイス メイン・テーマ

・ニュー・シネマ・パラダイス 愛のテーマ
・殺人捜査
・リコルダーレ
・バグジー
・H2S
・続・夕陽のガンマン
・ウエスタン
・夕陽のギャングたち
・ゴールドのエクスタシー
・ある夕食のテーブル
・心のそよ風
・労働者階級は天国に入る
・カジュアリティーズ
・アボリソン
・ガブリエルのオーボエ
・この地上が天国であるように


オケは、聖チェチーリア音楽院管弦楽団。

100人を超えるオケと合唱、その他多彩な顔触れ。



「ニューシネマパラダイス」のような抒情的な音楽から「HS2」のようにミニマルミュージックのようなものまで。

ボコボンボン・ボコボンボンとひたすら野性的に迫るアマゾンの世界を描いた「ケマダの戦い」はほとんどヴィラ・ロボスのショーロス第10番のようだ。



さまざまなスタイルを見事に消化した職人的にして多彩な音楽の世界。


映画の中身がまるで音楽に合わせたようにも聞こえる見事な名曲の数々。



Youtubeは「ニュー・シネマパラダイス」ヴェネチアでのライヴ

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2018年9月12日 (水)

クレンペラー、ライウBOX

曇のち夕方から雨。
出勤時にワイシャツを長袖にしようか迷うほどの気温。


Membranから出ているクレンペラーbox10枚組CDから。



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ベートーヴェンの交響曲全曲にピアノ協奏曲第4番、「エグモント」からの抜粋。

ブラームスの第1番、第3番、ピアノ協奏曲第2番、そしてブルックナーの交響曲第4,7,8番など。

エグモント以外は全てモノラルだが状態は良い。




オケはフィルハーモニア管とケルン放送交響楽団のライヴが中心で一部フィルハーモニア管とのセッション録音が含まれる。


ブルックナーの第7番のみウィーン交響楽団。



ここでは1950年代半ばの元気な頃のクレンペラーを聴くことができる。



この中のベートーヴェンをここ数日通勤時の車中で聴いていた。



いずれも豪毅にして熱く燃えながら突き進む魅力的な演奏ばかり。


中でもケルン放送響とは相性が良く、第九など感動的な出来だ。

ホッター以下の粒揃いの声楽陣も素晴らしい。



モノラルの1955年の「運命」は、緊迫感を最後まで持続しながらのフィナーレの開放感が見事で後のステレオ録音よりも良いと思う。

Youtubeはクレンペラーの田園

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2018年9月11日 (火)

ハイドンのオラトリオ「トビアの帰還」

晴れ後曇。
ここ数日雨続き今日も気温は下がったまま。

今まで裏山から盛んに聞こえていた蝉の声はもう消えている。



北海道では冬日を観測。

この時期の冬日は130年ぶりだという。



夏風邪は癒えたけれども、病み上がりのためか何気に体がフラフラする。


仕事は来週からの大きな山場へ向けての準備など。

その前に悩ましい案件がひとつ。




音楽は昨日からハイドンのオラトリオ「トビアの帰還」を聴いていた。

LP4枚分の長大なオラトリオ。


「四季」や「天地創造」ほど著名ではないけれど、若き日のハイドンの才能が見事に開花した名曲だ。



かの作曲家ボッケリーニの弟の台本による旧約聖書を題材としたドラマティックにして変化に富んだハイドンの音楽に冗長さは感じられない。


演奏はドラティ指揮のロイヤルフィルによる英ロンドン盤LP4枚組。


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 ・オラトリオ「トビアの帰還」

   アンタル・ドラティ指揮
   ロイヤルフィルハーモニー管弦楽団
   ブライトン・フェスティバル合唱団

   ソプラノ:バーバラ・ヘンドリクス
        リンダ・ゾーバイ
        デッラ・ジョーンズ
   テノール:フィリップ・ラングリッジ
   バス  :ベンジャミン・ラクソン

   1979年12月、ロンドン、キングスウェイ・ホール



演奏の良さもさることながら、これがffrrカーヴが見事に嵌まった名録音。



会場の空間の広さや演奏者の立ち位置までが見事に再現されている。


壮麗にして美しい響きに浸る幸せを満喫。




Youtubeは「トビアの帰還」、ノリントンの指揮

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2018年9月 9日 (日)

パデレフスキーの「ラ・カンパネッラ」

晴れのち曇り。
長かった夏風邪もようやく癒えた。




今日は午前中に隣町三島市にある「暦師の館」に行っていた。


ここは千年の歴史のある独自の暦、
三島暦を作成していた河合家のお屋敷。



ここでクラシックレコードコンサートを
開催することになり、解説を依頼されたので下見。

団体観光バスで賑う三島大社の駐車場に車を停めて、
最初に大社本殿に参拝。

ついでに引いた御神籤は中吉だった。

なにげに書かれたことが今の自分に当たっているような
気がして、境内の木に捧げずに持ち帰ることにした。




そして徒歩5分ほどで暦師の館。

マイナーな場所なのに意外と混んでいた。


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純和風建築、畳部屋しかなく、ここに80名も入るだろうか。



室内に佇んでいると、突然声をかけられた。

振り向くとかつてお世話になった職場のY先輩だった。


懐かしい。

JR主催の「さわやかウォーキング」に参加しているとのこと。
道理で人が多いわけだ。

しばし大社まで一緒に話しながらのウォーキング。


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帰宅後は古いSPレコードでポーランドのピアニスト、
パデレフスキーの弾くリストの「ラ・カンパネッラ」。


粒立ちのはっきりした音に幾分テンポ揺らしながらの演奏。


ダイナミックスの変化も絶妙でまさに大家の風格。



Youtubeはパデレフスキの弾く「ラ・カンパネッラ」

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2018年9月 8日 (土)

本日の練習、アンサンブル大会本番

曇り時々雨、土曜休み。


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今日は沼響団内のアンサンブル大会の本番だ。

娘と二人で市民文化センター小ホールへ。

今回の出演団体は10団体。

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カルテットあり、木管合奏あり、弦楽合奏あり。

金管楽器の出演は今回ホルンのみ。


リハーサルは時間がなく一回通すのみなので、主にメンバーの配置や響きのみのチェック。

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ホルンの曲は映画「ロビン・フッド」のテーマ。

金管アンサンブル用のアレンジをホルン六重奏でアレンジ。

曲に合わせてロビン・フッドのコスチュームを準備。

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手先が器用な女性メンバーが一晩でメンバーの帽子を縫い上げてくれた。

本場英国生まれのメンバーは庭木から作った即製の弓を持参。

演奏の技術はともかく形から入ろうというホルンの面々。

演奏の前に寸劇も入れてみた。

他のセクションが真面目な雰囲気なので、どれだけ受けたのかはわからない。



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演奏の出来は・・・うーむ

練習で出来ていないところは当然ながら本番でもだめ。

それでも楽しい雰囲気で演奏ができた。

打ち上げは体調不十分のために欠席。

夜になって雷雨。

Youtubeはホルンアンサンブルによる「ロビン・フッド」のテーマ

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2018年9月 7日 (金)

本日の練習、ロビン・フッド

雨のち曇り。
平成最後の夏に駆け込むように大きな台風と北海道で大きな地震。



我が家でも強風のため屋根の一部が剥がれていたのを今日になって発見。

リフォームをしたばかりだが屋根は手を付けていなかった。

今の緩い生活もいつ大災害によって潰えるかもしれないという自然の警告か。




夏風邪はようやく山場を超えて喉の痛みは薄らいできた。

結局、今週は月曜火曜と丸々二日間休んでしまった。


水曜は重要な来客と会議がありその時間帯のみ出勤。


なかなか快癒しないのは日ごろの不摂生からくる体力の衰えなのは十分理解しているつもり。


未だ体調は万全ではないものの食欲旺盛なのが救い。


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ともあれ土曜日は沼響団内アンサンブル大会の本番。

木曜の夜は練習に参加。

練習会場まで急ぐ途中の沼津城本丸跡地の中央公園と狩野川河畔では
沼津の美酒美食が集う「沼津自慢フェスタ2018」開催中。


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昨年よりも多少人出が少ないようだ。



今回はアンサンブル大会の練習なので、参加する各パートは
それぞれ文化センターの1室で合奏中。

小ホールでは弦楽セクションが練習している。



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ホルンの場所は文化センターの楽屋の1室。

曲は「ロビン・フッド」のテーマ。

前回日曜の練習は風邪で欠席しているので出遅れ感有り。
練習に込み上げる咳に耐えながらの辛い練習。


Youtubeは4本のホルンによる「ロビン・フッド」

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2018年9月 3日 (月)

夏風邪に罹る

9月最初の日曜日は早朝遠雷の響きで目が覚めた。

外は雨、予定されていた防災訓練は中止。

上陸必至の台風の影響は火曜日辺りから出てきそうな気配。




夏風邪が本格的になって喉も痛み始めた。

咳が止まらない。


土曜日から寝込んでしまった。


日曜の夜はホルンパートが我が家に集まって
アンサンブル大会の練習。

皆に風邪をうつすといけないので私は参加せず布団の中。


そして月曜日の今日、夏風邪ウィルスは体内でますます大暴れ。


仕事を休み朝かかりつけの医院へ行き薬をいただく。


咳のし過ぎで腹筋と腰が痛くなってきた。

今週は明日以降に大きな会議立て続け。
こんな時は音楽を聴く気にならない。

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