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2018年9月24日 (月)

三島暦師の館での蓄音機レコードコンサート

晴れ、9月最後の週の月曜日。

今日は仲秋の名月。




昨日は隣町三島の大社近く「暦師の館」主催の「仲秋の名月コンサート」に招かれて解説。


内容は前半を蓄音機で聞くクラシック音楽、後半は沼響メンバーによる弦楽四重奏というもの。


当日は天気もよく気温も上昇。


建物は江戸時代末期の関所の建物を武家屋敷として改築したもので、

天井が高く冷暖房はなし。




午前中の早い時間に会場入りして用意していた蓄音機とCD再生のオーディオ類、
そして蓄音機のバックアップ用に78回転可能なポータブルプレーヤーなど、かなりハードな設営。

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セッティングしていたら年配のボランティアの方々がやって来て物珍しそうに見ている。

「懐かしい」

「子どもの頃家にあった」

意外と好評。


いただき物の1930年ころの日本コロンビア製グラフォノーラは幸いにして調子が良い。


音を出してみると40畳ほどの天井が高い武家屋敷の和室に良い音が鳴り響く

蓄音機が古い和室になんの違和感なく鎮座していて良い雰囲気だ。

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後ろの床の間にはススキ、そして名刹龍沢寺の高僧山本玄峰老師の月にちなんだ書。

「水を掬すれば 月は手に在り」

別室では沼響美女カルテットが最後の追い込み中。

彼女らの練習を聴きながら昼食を摂っていると

沼響コンミスのY嬢から


「山本さん、私たちの曲解説と司会もお願いね」

私「えー! 聞いてないよ。」

「ところで今日は何をやるの?」


断れない自分。


やがてお客さんが達が入ってきて蓄音機の周りに集まってきた。

小学生からお年寄りまでの幅広い年齢層。

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そして開演。


最初はクラシック音楽ではないけれど、全体のつかみとして

三島の代表的な民謡として著名な農兵節と同じメロディの野毛山節を紹介。

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このSPはたまたま家にあった日本の「流行歌謡集」というSP12枚組。


その中の最初の曲として収録されていたもの。

農兵節とのかかわりや周辺の歴史的な話をするとなかなかの反応。



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続いてポーランドの初代首相にして伝説的なピアニスト、

パデレフスキの「ラ・カンパネルラ」とベートーヴェンの「月光ソナタ」第一楽章。


仲秋の名月コンサートなので、月と空にちなんだ音楽が続く。


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チェロのマレシャルの来日時の録音から「荒城の月」


黒人歌手のマリアン・アンダーソンの歌う「故郷の空」


最後にバックハウスの弾く「幻想即興曲」などを蓄音機のしくみを交えながら説明。



古い蓄音機が良い音で鳴っていて皆さんもじっくりと聴いてくださっている。

中でもアンダーソンの暖かな声に感銘を受けた方多数。



最後に現代の演奏として今年没後100年のドビュッシーの「月の光」を

ポール・クロスリー、そしてバーブラ・ストライザンドの「クラシカル・バーブラ」から
ヘンデルのオペラ「リナルド」からのアリア「私を泣かさないでください」をCDで。


ここでは中国製格安デジタルアンプが活躍。

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休憩

第二部の弦楽四重奏では「アイネクライネナハトムジーク」第一楽章、
ボロディンの弦楽四重奏曲第2番第一楽章を思いつくままに作曲者と曲について解説。


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途中で咳がこみあげてきた。

あとはミュージカルやポップス系だったので軽い話で済ませた。


結局2時間を超える長丁場。




今回は叔父たちや古い親戚が楽しんでいて、たまたま家にあったSPを総動員。

自分にとって初めての会場、しかも蓄音機を使った解説は全く初。


準備に気を使ったけれども来てくださったお客様も満足していただいたし、

非常に勉強になった。


良い音を聴かせてくれた80年以上前に作られたグラフォノーラにも感謝。


帰るときに主催者の会長さんから「来年もお願いします」

私「え? もうネタがないんですけど」



Youtubeはマリアン・アンダーソンが歌う「マタイ受難曲」から

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