マッケラス、3度目のメサイア
薄曇り、日中ほとんど気温上がらず。
通勤途中にビルの谷間から見える富士山は雪化粧。
画面中央には鳶、上空左側には軍用ヘリが飛んでいる。
微かに感じられる冬の訪れ。
仕事は内憂外患。
外へ打って出る以前に建前重視旧態依然の組織風土が悩ましいところ。
通勤途中の車内でヘンデルのメサイアを聴いている。
演奏はサー・チャールズ・マッケラス。
マッケラスはウィーンで実演を聴くことができた。
チャイコフスキーの弦楽セレナードの美演は今でも忘れ難い演奏の一つ。
マッケラスの「メサイア」全曲録音は3種。
・イギリス室内管、アンブロジアンシンガース
1965年録音 ラム校訂版
・オーストリア放送響、合唱団 1977年録音
モーツァルト編曲版 ドイツ語歌唱
・ロイヤルフィル、ハダーズフィールド合唱団
1988年録音 モーツァルト編曲版 英語歌唱
この中の3度目のロイヤルフィルとの演奏を聴いていた。
モーツァルト版との標記だが、モーツァルト版オリジナルのドイツ語ではなく
英語による歌唱。
しかも各所で伝統的なプラウト版を使用している折衷版。
オケ編成はモーツァルト版そのままのようでホルンの響きも聞こえてくる。
合唱はサージェントの「メサイア」でも充実の合唱を聴かせていたアマチュア合唱団のハダーズフィールド合唱団。
いわゆる古楽器的な小編成の「メサイア」ではなく、フル編成オケによる一時代前の演奏スタイル。
マッケラスの手慣れた音楽運びに熱く応える合唱団が聞きものだ。
ただし版の使用も含めて幾分中途半端な感は否めない。
自分としては少人数のオケと合唱で端正で格調高い最初のラム般の演奏が好ましい。
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