« 2018年12月 | トップページ | 2019年2月 »

2019年1月に作成された記事

2019年1月30日 (水)

クーベリックの水上の音楽

今日は午前中から会議漬け。

午後に遠方からの来客。

なんと私の拙いブログ記事を読んでくださっている方だった。




今日はクーベリックのヘンデル。


先日ハードオフのジャンクコーナーから救出したLPで「水上の音楽」



グラモフォンの独逸盤LP、108円。






Sdsc00341



・水上の音楽    ;ヘンデル
  (クリサンダー版)

ラファエル・クーベリック指揮

ベルリンフィルハーモニー管弦楽団

ウオルフガング・マイヤー(チェンバロ)


1963年3月 ベルリン、イエス・キリスト教会 録音




この演奏は国内盤の廉価盤LPが既に手元にあって。
ダブりを承知で独逸プレスの音との比較のために購入。



ところが聴き始めているうちに国内盤と収録曲が異なるのに気がついた。


独逸盤は「水上の音楽」のみ。


国内盤LPは「王宮の花火の音楽」とのカップリング。

二つをよく見ると独逸盤はクリサンダー版による演奏で全18曲。
国内盤は組曲標記で8曲。


どうやら国内盤はLPの収録可能時間の関係で全曲から8曲を抜粋して順序も変えていたようだ。


CDでは「水上の音楽」全曲に「王宮の花火の音楽」との組み合わせになっている。



演奏はモダンオケによる堅実なもの。

クーベリックはベルリンフィルのがっしりとしたアンサンブルをうまくドライヴ。

過度に重くならずに格調いヘンデルを聴かせてくれる。



同じ全曲録音でも20年後に同じベルリンフィルを振った、ムーティ盤のような華やかさとは異なるスタイル。ちなみにこちらはボイリング版。


そういえばベルリンフィルの「水上の音楽」全曲演奏にはモノラル時代にフリッツ・レーマン指揮の録音もあった。


さすがにこの演奏は手持ちにない。


他にはカラヤンの演奏もあったけれどあれはハーティ版による組曲だった。



このクーベリック盤を独逸盤と国内盤を聞き比べてみて音の違いに吃驚。

独逸盤は響きが凝縮した密度の濃い音。


一方の国内盤は音が左右に大きく広がる開放的な音。

独逸盤に比べて音そのものが甘い。


カッティングとプレスが異なるとこうも違うものか。


ちなみにイコライザーカーヴは両方ともffrr。



Youtubeはクーベリックのリハーサル

| | コメント (0)

2019年1月29日 (火)

東敦子の別宮貞雄「淡彩抄」

1月最後の週、雨は降らず富士山の雪も例年に比べて少ない。

家の近くの牛臥海岸でメガマウス打ち上がった


S_p9200651

ここは鯨とウミガメは時々打ち上がるがメガマウスは初めて。



駿河湾は奥が深い、古代鮫の潜む海。


先日日曜は家族で三保のテラコスタで食事。



20170306


若者でいっぱいの人気のイタリアン、前菜からしてヴォリュームたっぷり。





今日は東敦子の歌う日本歌曲を聴いていた。


Fontecが出していたCDで1989年のライヴ。



Sdsc00348



・別宮貞雄「淡彩抄」

・山田耕筰「風に寄せてうたへる春の歌」、

・高田三郎「ひとりの対話」

・平井康三郎「平城山」、

・日本古謡「さくらさくら」、

・山田耕筰「曼珠紗華」「中国地方の子守歌」

 
東敦子(ソプラノ)
横山修司(ピアノ)

 1989年10月7日 東京文化会館 ライヴ録音




東敦子は日本人として初めてウィーン国立歌劇場で「蝶々夫人」に出演。

その後メトロポリタン歌劇場やバイエルンやベルリン、ハンブルクの各国立歌劇場でも歌った国際的なソプラノ歌手。

体調を崩しオペラから引退し帰国してからはコンサート活動が中心になっていた。



このライヴもその時期の録音。


張りのある歌声の中に曲への共感がストレートに伝わるしみじみとした歌唱。

中でも別宮作品の「淡彩抄」が素晴らしい曲と演奏だ。

ピアノパートの美しい響きはラフマニノフを連想させる深い抒情が漂う。


youtubeは「淡彩抄」

| | コメント (2)

2019年1月26日 (土)

ドウアットとリステンパルトのテレマン

寒波襲来、伊豆大島では雪が降った。
今日も晴天、朝の部屋の湿度は42%


午後に熊本で再び震度5の地震。



どうも昨年暮れから睡眠不如意。

平均睡眠時間は4~5時間程度だが特に昼間に眠くなることもないので
睡眠不足ではないのだろう。





夕食は隣町の鮮魚店「魚龍」の鯖の醤油干。


Sdsc00299

「魚龍」は代々の鮮魚店の分家で本家はかなり以前に廃業している。



自分が幼い頃、母に連れられ本家の鮮魚店に行ったときの様子は今でもはっきり覚えている。



その中で当時高校生らしき今の「魚龍」の御主人が元気に手伝っていたことも覚えている。



昔ながらの鮮魚店はすっかり姿を消してしまった中で「魚龍」さんの存在は貴重。



確かな眼力で市場から競り落とした鮮魚は、スーパーに並ぶパック物とは次元の異なる
逸品ばかりで夕方になると鮮魚を求める人達の行列ができるほど。


いつものちょっとしたおまけのサービスが嬉しい。

この鯖干は醤油味と塩味の2種類。

 
丸々として脂の乗ったもので1本250円は安い。





今日はテレマンを聴いていた。

86歳まで長命し、その活動期にバッハとヘンデルの生涯がすっぽり収まるバロック期の作曲家テレマン。

膨大な作品を残し生前バッハを凌ぐほどの名声だったというが、今ではあまり演奏されなくなったように思う。



実演では名手ギュットラーがアンコールで吹いたトランペット協奏曲が印象深い。

暖かなぬくもりの感じられる感動的な演奏だった。



LP期には著名なターフェルムジーク集をはじめかなりの録音が出ていたが、

CDになって新録音はさほど出ていないと思う。



今日は2枚聴いてみた。


どちらも日本コロンビアから出ていたLPで1枚はローラン・ドウアット指揮。


Sdsc00325


・ターフェルムジーク第2集からトランペット、オーボエ、弦楽器、
 クラブサンのための序曲

・ターフェルムジーク第1集からフルート、ヴァイオリン、
 チェロのための三重協奏曲。
 
 モーリス・アンドレ(トランペット)
 ピエール・ピエルロ(オーボエ)
 ジャン・ピエール・ランパル(フルート)
 ロベール・ジャンドウル(ヴァイオリン)
 ジャック・ネイルス(チェロ)
 ローランス・プレ(チェンバロ)

  ローラン・ドウアット(指揮)
  コレギウム・ムジクム・ドゥ・パリ

仏ムジディスク原盤。

ソリストにはトランペットのアンドレ、フルートのランパルらの著名な人達。


もう1枚はカール・リステンパルト指揮ザール室内管弦楽団による
もの。

仏クラブ・ドゥ・フランス原盤だが手持ちの日本コロンビア
盤には米エヴェレスト標記。

こちらのソリストにはヘルムート・ヴィンシャーマンの名前。



Sdsc00329


・合奏協奏曲第1番ニ長調


・合奏協奏曲第2番ニ長調


・3つのオーボエと弦楽のための組曲



 ヘルムート・ヴィンシャーマン
 ボルツ
 トウレン   (以上オーボエ)

  カール・リステンパルト(指揮)
  ザール室内管弦楽団


正直なところ2枚ともいつどんな状況で買ったのかも記憶が飛んでしまっている。

演奏の印象も皆無。


ところが今回イコライザーカーヴを合わせて聴き直してみてあらためて名曲名演であることに気がついた。

ドウアット盤はNABがピタリとはまりリステンパルト盤はAESだった。


両方ともジャケットにはご丁寧に録音特性RIAAの表示。


ドウアット盤では明るい音色のアンドレのトランペットが突出するわけでもなく、暖色系の弦楽器のふくよかな響きにうまく溶け合って響くのが心地よい。


ランパルのフルートも合奏のひとつのパーツとして聞こえながら、それでいてソロの部分では雄弁に自己主張。

ヴァイオリンソロ、チェロソロとの掛け合いも美しい。



リステンパルト盤では第2番のアダージョ楽章でのチェンバロとファゴットソロに絡み合いながら流れていくオーボエ2本の美しさ。


これは素晴らしい曲だ。



ついでに同じ合奏曲第1番をオーマンディー指揮フィラデルフィア管弦楽団の演奏で聴く。


Sdsc00339



モノラル時代から何種類か出ているフィラデルフィア管弦楽団の首席奏者達の演奏を集めたファーストチェアーと題した一連の録音中の1枚。

RCAに録音されたテレマンの協奏曲を集めたもの。
1968年録音。


とても同じ曲とは思えない絢爛豪華な音の饗宴。


今ではこのような演奏でのバロック音楽はほとんど聴かれなくなった。




Youtubeはギュットラーの吹くテレマン、トランペット協奏曲

| | コメント (0)

2019年1月25日 (金)

本日の練習、下田先生で管打楽器分奏

1月も最終の週末。

乾燥した晴天が続きインフルエンザが全国的に流行中。


先週羅患した娘は日曜に見舞った様子では全快。

月曜から通勤している。


来月から今期最後の山場は一ヶ月を越える長丁場。


早くも我が部署に関係するいくつかの事案が予想されその調整で一日が終わる。




木曜は沼響の練習日。

Sdsc00166

このところ木曜に、仕事やらのっぴきならない所用とかで2回の練習を休んでしまった。


昨日も仕事が入り出席が危うい状況。

首席のF君も出張が入り欠席連絡が入っていた。



今回はプロのホルン奏者下田先生による管打楽器分奏だったので、

今回の定演には仕事関係で出演できない娘が急所代奏で練習に出ることになった。


娘は学生時代に下田先生にレッスンを受けている。





自分の仕事は何とか早めに目途が付き、練習会場の市民文化センターリハーサル室に到着したのは8時前。


サン・サーンスの交響曲第3番第2楽章後半を練習中。


練習を2回休んでいるうちに新しい団員が増えた。



ちょうど空いていた4番ホルン席に座る。

娘は横の3番ホルン席。


S20170309_202025335_2


娘に「今どこやってんの?」


娘「・・・・・・」



どうやら初見で曲も知らない娘は練習している場所を失っているようだ。

やむなく練習が止まった箇所から参加する。



ウォーミングアップ無しなので自分の音の酷さがよくわかる。

せっかくの下田先生の練習なのに申し訳ない気持ちに。



吹いているうちに20日に聴いた東大オケのサン・サーンスが頭に蘇ってきた。



youtubeはメータ指揮ベルリンフィルのサン・サーンス

| | コメント (0)

2019年1月21日 (月)

東京大学音楽部管弦楽団第104回定期演奏会のことなど

新たな週の始まり。本日快晴。

日曜は東京大学音楽部管弦楽団第104回定期演奏会に行っていた。

場所はサントリーホール。




9時50分沼津発高速バス新宿行に乗る。


途中足柄SAでトイレ休憩、渋滞で遅れることも予想して昼食用にホットドックとドリンクを購入。


定刻通りに渋谷に到着。地下鉄でサントリーホールへ。

S51044304_2049718668480843_51065758

東大オケは100年近くの歴史を誇る学生オケの雄。


かつて作曲家の柴田南雄氏が1978年に演奏された東大オケのマーラーの演奏を聴いた感想を書いていた。



・・技術的な出来栄えから言えば東京にいくつかある職業オーケストラの真ん中よりも上かもしれぬ。・・・

曲は早川正昭指揮の交響曲第6番。


この一文が頭に残っていて東大オケの同曲の私家版LPも手元に有る。(山岡重信指揮のもの)




今回の曲は


Sdsc00323_2



・組曲「マ・メール・ロワ」  :ラヴェル

・交響詩「死と変容」     :R.シュトラウス


・交響曲第3番 ハ長調「オルガン付き」 :サン・サーンス



   三石精一指揮
   東京大学音楽部管弦楽団
 
   オルガン:小島弥寧子

というもの。


チケットは完売。

今回の座席は1階前から6列13番、ほぼ理想的な場所だ。

 
マ・メール・ロワとサン・サーンスはかつてこのホールでプロオケの演奏を聴いている。


ラヴェルは1995年ブーレーズ指揮のロンドン交響楽団。
サン・サーンスは1989年バレンボイム指揮のパリ管弦楽団。

 
ブーレーズの時は共演予定のポリーニが体調を崩し、予定されていたバルトークのピアノ協奏曲第2番がシェーンベルクのピアノ協奏曲に変更になり、当日になって協奏曲も も弾くことが出来ず、結局シェーンベルクのピアノ小品を数曲弾くだけになってしまった。
その埋め合わせとして、当初プログラムになかった「マ・メール・ロワ」が演奏された。


演奏はこの組み合わせで悪かろうはずもなく手慣れた名演だったという印象。

ちなみにメイン曲は「春の祭典」だった。



バレンボイムの時のサン・サーンスは前プロで、メインはスクリャービンの「法悦の詩」。

中プロとして何かあったはずだが思い出せない。


この時はスクリャービンの巨大編成オケの印象が強烈で、サン・サーンスは透明で美しい演奏だったものの曲の弱点がさらけ出されてしまって期待外れが大きかった印象しか残っていない。




そんなことを思い出しながら、そして今練習中のサン・サーンスのホルンパートを反芻しながら聴いていた。




三石精一は隣町のアマオケ三島フィルの指揮者だったので何度か聴いている。


オケを手際よくまとめる職人的な手腕の中にもがっしりとした構成力で聴き手を掴む手練れの指揮者の印象。


そして開演。




S20190120_131632842



ステージに登場したのは自分の子どもたちと同じ世代の学生たち。


最初のラヴェルから初々しく清々しい響きがホールに漂う。

良くコントロールされた透明な弦楽器の響きに感心する。

コンマスのヴァイオリンソロなど立派なものだ。


巨大な編成の「死と変容」もクライマックスでの熱く巨大な響きも聴きごたえのあるもの。金管楽器の多少の混濁はやむなしか。



後半のサン・サーンスは手に汗握る白熱の演奏で、空気を揺るがすオルガンの巨大な響きの中で学生たちの熱き思いがストレートに伝わり、会場も興奮状態となっていた。


弦楽器もうまいがオーボエのソロが見事。


アンコールは歌劇「カヴァレリア・ルスティカーナ」間奏曲をオリジナルとおりのオルガン付きで。


目を真っ赤にしてヴァイオリンを弾いていた女性奏者たちはこれで卒団なのだろうな。


爽快にして気持ちの良いコンサートでした。


帰りはインフルエンザで臥せっていた娘のマンションに寄り、帰宅は10時少し前。

Youtubeはデュトワ指揮モントリオール響のサン・サーンス交響曲第3番 

| | コメント (0)

2019年1月19日 (土)

キース・ジャレット、「ソロ・コンサート」

1月半ばの土曜日。

阪神淡路大震災から24年。

当時は東海大地震など太平洋岸での地震が警戒されていた中での、突然の関西中心部の大地震だった。



あの日出勤前に見たNHKテレビのニュースの第一報は、北陸で大きな地震が観測されたという内容だったと思う。

その後神戸が大変なことになっているという情報が入ってきた。



この日はちょうど仕事で外回りをしていて、カーラジオから聞こえる実況から犠牲者がしだいに増えていくのを恐怖と驚きを持って聞いていた。



神戸在住の家内の叔母のことも気になった。

叔母は被害が大きかった長田区に住んでいた。


数日全く連絡が取れず、義兄が直接神戸まで安否を確かめに行く事になり、食糧事情も状況がわからない中で義兄は我が家の畑で取れたキュウリなどの野菜や食料をリュックに詰めて出発していった。


叔母の家は震災直前に新築していたので、幸い家が倒壊することもなく無事だったがご近所で多くの犠牲者が出たことを後に直接伺った。




そして8年前には東日本大震災。


思えば平成は大きな災害が続いた時代だった。




今日はキース・ジャレットのソロで「キース・ジャレット ソロコンサート」。

ECM原盤のトリオ発売の国内盤LP3枚組。


A

緑色の特徴的なジャケットは学生時代からよくレコード店で見かけていた。

これは1973年のブレーメンとローザンヌでの即興演奏からLP3枚分の記録。

この中からブレーメンのコンサートを聴く。



有名なケルンコンサートのような結晶化した純粋さというよりも、キースのパッションの奔流が熱い塊となって聴き手を包み込むようなパフォーマンス。


使用ピアノも録音の採り方もケルンコンサートは全く異なる。

ブレーメンでのピアノはケルンコンサートで聴かれた軽い音ではなく重心の低い重量級の音が鳴っている。


当初ブレーメンのコンサートは1度キャンセルが発表され、公演日の二日前に突然キャンセルが撤回された。

突然のことに当日集まった聴衆は200名ほどだったという。

イコライザーカーヴはAES。

Youtubeはキース・ジャレット1987ジャパンライヴから「サマータイム」

| | コメント (0)

2019年1月18日 (金)

田中希代子のサン・サーンス

晴れ、朝の気温は10°

対岸の火事と思っていた事案が、思わぬ飛び火で火消し役となる羽目に。


時々咳き込みクシャミが出ている。


風邪のようでもありアレルギーでもあり、この体調のまま週末を迎えたくないもの。


今日は早めの帰宅。




ピアニスト田中希代子のサン・サーンスを聴いていた。

キングレコードから出ていた田中希代子の芸術中の1枚。
音源はNHK.



341


・ピアノ協奏曲第5番ヘ長調 op.103『エジプト風』

・ピアノ協奏曲第4番ハ短調 op.44  *

 田中希代子(ピアノ)
 ピエール・デルヴォー(指揮)
 ディーン・ディクソン(指揮)*

 NHK交響楽団

録音:1965年1月27日、東京文化会館
:1968年1月16日、東京文化会館*


田中希代子は1952年ジュネーヴ国際音楽コンクール1位なしの2位。
この時同じ2位にイングリット・へブラー。

ロン・ティボー国際音楽コンクール1位なし4位。

大接戦として知られる1955年ショパン国際ピアノコンクール10位入賞。
この時の1位はハラシェビチ、2位アシュケナージ。



ところが30代半ばの1968年に膠原病を発病。
1970年に引退を余儀なくされた天才ピアニスト。

その活動歴は20年に満たない。


この演奏を聴くと並々ならぬ才能の持ち主であることが判る。



切れの良いテクニックだけではなく曲全単体をがっしりと掴んだ構成感。

触れれば血が吹き出るような鋼のような強靭な音

細かな音型の一音一音が意味を持って響いているのが凄い。



ショパンコンクールの時に審査員のミケランジェリがアシュケナージと田中希代子の同着優勝を主張し、認定書の署名を拒否した話も頷ける。


この2曲では第5番が特に素晴らしい。

発病間もない第4番は、輝かしい第5番に比べるて思わぬ場所でのミスタッチや音の粒立ちに微妙な衰えが感じられるのが悲しい。


デルヴォーの伴奏はソリストに触発された熱い出来。

第4番の黒人指揮者ディーン・ディクソンは録音が少ないだけに稀少。
こちらの伴奏もソリストをいたわりながらも細やかな伴奏を付けている。



ともあれこのような記録が残されている幸福を思う。

2曲ともステレオ録音なのが有り難い。

Youtubeは田中希代子のショパン

| | コメント (2)

2019年1月16日 (水)

大賀典雄指揮ベルリンフィルの「第九」

昨日の雨模様から一転、本日快晴。

蒼い空には鳶の姿。



Sdsc00308_1



インフルエンザが身の回りで猛威を振るっている。

月曜日に帰省し上京した娘が本日発症。

風邪がよくなりかけてきた自分も感染しているかもしれない。




このところ土日出勤が続いたので今日は休みをいただいた。

ぼーっとしつつも畑作業や家の雑事など。

合間にブックオフに行ってみた。


自宅直近のブックオフは数年前に廃業。

現在自宅から比較的近いエリアのブックオフは4軒ほど。


その中でも一番遠いお店に行き、最初に文庫新書コーナーを物色。

久しぶりの店なのでだいぶ在庫も様変わりしている。

Sdsc00315


あまり期待せずに楽譜コーナーを見てみると、ドレミ出版のヤナーチェク・ピアノ曲集が3冊。

3冊とも同じものでほぼ新品。

????

楽器屋が廃業したのだろうか?

値段を見るとなんと108円!!

内容は

・草かげの小径にて第1集、第2集
・ピアノソナタ「1905年10月1日」
・ズデンカ変奏曲


などヤナーチェクのピアノ曲では比較的知られた曲ばかり。


おまけに「シンフォニエッタ」の第一楽章のピアノ版。


譜面を見ると自分のレベルでもなんとかなりそうだ。




同じ棚から見つけたのはシューベルトの「ピアノのための舞曲集」。



そして「シャンソン・フランセーズ(フランス愛唱歌集)」


こちらはラモーの宮廷歌曲からペルゴレージ、マルティーニらを経てボアルディユーやサティ、オーリックらの著名作曲家によるシャンソン、いわゆる通俗的な歌曲を集めたもの。

全て新品同様108円

しばらく遊べるぞ。



すっかり気持ちはハイなってCD棚に移動。


500円以下コーナーがぐっと増えていたけれども、さすがに自制して珍しいもの数点のみ。


Sdsc00318



ひとつは大賀典雄指揮ベルリンフィルのベートーヴェンの「第九」非売品。


未開封新品で280円。

へーえ・・こんなCDもあったのか・

ポツダムのソニーセンター落成時のライヴらしい。




大賀さんは同郷にして高校の大先輩。叔父とは同級。

東京フィルを引き連れて沼津で演奏会を開いたこともあった。



Sdsc00319



フランソワ・クープランの「ルソン・ド・テネブレ」

旧約聖書の哀歌に基づく名曲

ロック歌手から転向したジェレーヌ・レーヌのカウンターテナーほか。

280円




Sdsc00320


普通のコーナーからはウィーンフィルの首席ホルン奏者だったギューンター・ヘーグナー
率いるウィーンフィルのホルンセクションによるホルン四重奏曲集。

カメラータ盤。

こちらは高めで880円。


yOUTUBEはヤナーチェクの「草かげの小径」から

| | コメント (0)

2019年1月14日 (月)

金曜の夜はレコードコンサート

本日快晴、成人の日。


Sdsc00287


暮れあたりから咲き始めた庭の「白梅」が次々と咲き始めた。

「万両」の紅の実も鮮やかだ。


Sdsc00276


東京にいる娘が明日神戸に出張ということで、中間地点の我が家に昨日から一時帰省。

どうも風邪気味で咳が出る。肩も痛い。
熱はないのでインフルエンザではないと思う。

職場内の女性が先日熱の出ないインフルエンザに羅患したので気になるところ。


先週の金曜日は、木曜のオケの練習に引き続き市民文化センター。

今年最初のクラシックレコードコンサートの解説。


201811141500440001

打ち合わせのために文化センターの事務所に行くと1月20日の

ニューイヤーコンサートに出演する海瀬京子さんが
大ホールで打ち合わせ中だという。

行ってみると共演するピアニストの新井君とモーツァルトを合わせていた。

曲は2台のためのピアノソナタ。

しばし中断して雑談。

2台のスタインウェイのキャラが異なるので苦労しているらしい。

近況や地元音楽界の現状、その他往年の巨匠たちの音楽談義など話は尽きず。

練習を邪魔してしまった。




そして夜のレコードコンサートはカルロス・クライバーの特集。



名演として名高いベートーヴェンの交響曲第7番とウィーンフィルのニューイヤーコンサートを中心に、クライバーの経歴やエピソード、父エーリッヒとの関係や自分が接することができた実演での模様など。


Sdsc00288



第二楽章集結部の弦楽器の扱いの他の演奏との比較など。

とはいえこのレコードコンサートに来る方の多くはマニアではなく普通の音楽好きの方々。

カラヤン、バーンスタインは知っているけれどクライバーは初めてという方も多い。



Sdsc00275

なるべく分かり易い説明を心がけている。

それでも熱狂的なベト7の凄さはわかっていただいたと思う。

活発な質問もいただきました。

ありがとうございます。


Youtubeはクライバーのベートーヴェン、来日公演から

| | コメント (0)

2019年1月12日 (土)

沼響初練習はサン・サーンス

曇夕方から雨の土曜日。

朝、東京へ行く娘を送りながら外国からお客様が来ることに
なりその対応で出勤。


夜は沼響の新年会。


ここ数年欠席だったけれども会場が仕事場から近いことで
出席することにした。


同席の団員さんはご夫婦で団員。
ヨーロッパでの生活が長くコアなオペラファン。


バイロイトには数度足を運びメトでも聴いている。

いろいろと興味深い話を伺いながらの楽しい酒席。




木曜は沼響今年の初練習。

場所は市民文化センター地下のリハーサル室。

Sdsc00272


曲はサン・サーンスの交響曲第3番「オルガン付き」。


第1楽章はじめから細かな音符が小節内にはまらず
字余り状態。


苦戦です。

実際に演奏してみると至る所に落とし穴だらけ。

Sdsc00267


サン・サーンスの精緻な隠し味と職人的な作曲技法に
今まで名曲として生き残ってきたことに納得。
Sdsc00269
ティンパニに新しい団員が入団しそうなのが朗報だ。

Youtubeはチョン・ミョン・フムのサン・サーンスの交響曲第3番

| | コメント (0)

2019年1月 9日 (水)

ゴルシュマンの「展覧会の絵」

良く晴れた冬の一日。

昨晩九州で再び地震。

年末に娘が、友人の家に遊びに行ったときに友人の祖父が地震を研究していて
その方から九州と東北地方は歪がまだ解消されていない、再び大きな地震が来るとの話を聞いている。





夜は組織内の新年会。

参加は10数名ほど、個室で上品な懐石風料理。

5000


バスで帰ることの出来る時間で帰宅。


ゴルシュマンの「展覧会の絵」

この演奏は10数年前に沼響が演奏したとき聴き比べコラムに感想をアップしている。



イコライザーカーヴを選択することができるようになったので再聴。

手持ちはキングの廉価盤LP、世界の名曲1000シリーズ中の1枚。


Sdsc00261


このシリーズはかなりの詰め込みで悲愴とエロイカのLPは1枚のLPに収録した盤の最長記録としてギネスブックに記載されたという。



この盤もマリオ・ロッシ指揮の「シェヘラザード」との長時間カップリング。
どちらも米ヴァンガードがオリジナル。


RIAAカーヴで聴いたときはオケの響きのプアさが目立っていた。

今回NABで聴いたら全然違う演奏に聞こえて吃驚。

引き締まったオケの響きに洒落たフレージング。

「サミュエルゴールデンベルクとシュミイレ」のトランペットソロなどにオケの性能の限界は感じられるものの、オケが明るい響きで鳴り切っているのが爽快だ。

特に後半が良くて「キエフの大きな門」では感動的な盛り上がり。

ロシア系にしてパリ生まれ。

バレェリュスの指揮者として活躍し、ラヴェル、サティやフランス六人組とも直接親交のあったゴルシュマンにとって、この曲ほどふさわしい音楽はないだろう。

続いてB面のロッシ指揮の「シェへラザード」も聴いてみた。

こちらのカーヴはAES。

オケは同じくウィーン国立歌劇場管。

外盤のロッシ指揮のヴァンガード録音にはウィーンフォルクスオパー管と書いてあるものが多いのでおそらくこの演奏もフォルクスオパーのオケ。

もともと隠れた名盤だと印象があった演奏だがぴったりはまったイコライザーカーヴでますます確信は深まった。

大きな広がりと奥行きを伴った雄大な響き。

弦楽器のうねりの中から浮かび上がってくる黒光りするようなブラスの輝かしい音も見事なもの。

詰め込みLPでもこれだけの音が聞こえてくる。

P1010707

キングレコードは後にこの「シェへラザード」のみを1枚にカッティングし直して廉価盤で再発している。

こちらも聴いてみよう。

Youtubeはゴルシュマン指揮のボレロ

| | コメント (0)

2019年1月 8日 (火)

今年の初買いはアラフェス協奏曲の初録音

本日快晴、通勤途中の富士山もよく見えた。

このところ右膝が痛く階段を上るのが辛い。
加齢と運動不足。




先日ブックオフに寄った折にCDを数枚購入。


ここのブックオフのクラシックコーナーはかなり高め。

物によっては再発されたCDの定価以上の価格となっていたりする。


それでも500円以下のコーナーには時々面白いものが出るので油断はできない。


カタラーニのオペラ「ワリー」全曲盤のイタリアfoyer盤。



916o7ed8fl_sx450_


La Wally by Alfredo Catalani

Giovanni Foiani (Bass),
Magda Olivero (Soprano)
Laura Zanini (Mezzo Soprano),
Nicola Zaccaria (Bass)
Ida Farina (Soprano)
Amadeo Zambon (Tenor),
Silvano Carroli (Baritone)

Conductor: Ferruccio Scaglia
Orchestra/Ensemble: Bergamo Teatro Donizetti Orchestra
Bergamo Teatro Donizetti Chorus

Date of Recording: 10/09/1972
Live Donizetti Theater, Bergamo, Italy


ベルガモのオペラ劇場のライヴ。

80年代後半にかなりの数が出ていたイタリア製海賊版のようだ。


指揮者も歌手も知らない人だがこの曲の全曲盤は未架蔵のため購入。

500円。




旧東独逸のピアニスト、ペーター・レーゼルの弾くブラームスのピアノ曲全集録音から、
間奏曲などを収録の国内盤CD。

Images


ブラームス/ピアノ独奏曲全集5

 
 3つの間奏曲Op.117(1892)
 6つのピアノ小品Op.118(1892)
 4つのピアノ小品Op.119(1892)
 ペーター・レーゼル(ピアノ)
 録音:1972、1973年、ドレスデン・ルカ協会
 


500円超えるレギュラー?コーナーからは主に独逸グラモフォンの演奏家達による プロコフィエフの録音を集めた2枚組CD。
750円。


41qphwxpkkl


1) 交響曲 第1番 ニ長調 作品25《古典》

クラウディオ・アバド(指揮)
ヨーロッパ室内管弦楽団


2) ヴァイオリン協奏曲 第1番 ニ長調 作品19
シュロモ・ミンツ(ヴァイオリン)、
クラウディオ・アバド(指揮)、シカゴ交響楽団


3) 《ロメオとジュリエット》 組曲第1番作品64a/第2番作品64b(抜粋)
ムスティスラフ・ロストロポーヴィチ(指揮)
ワシントン・ナショナル交響楽団


4) カンタータ《アレクサンドル・ネフスキー》 作品78から激戦のあと
エレーナ・オブラスツォヴァ(メッゾ・ソプラノ)、
クラウディオ・アバド(指揮)、ロンドン交響楽団


5) ピアノ協奏曲 第3番 ハ長調 作品26
マルタ・アルゲリッチ(ピアノ)
クラウディオ・アバド(指揮)
ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団


6) 束の間の幻影作品22から第3番、第6番、第9番
スヴャトスラフ・リヒテル(ピアノ)

7) 交響曲 第5番 変ロ長調 作品100
ロリン・マゼール(指揮)
クリーヴランド管弦楽団



そしてクラシックコーナーではなく子供向けCDコーナーから発掘した
「音楽を夢見た少年ロドリーゴ」というCD。


ロドリーゴの少年時代をギタリストの村治佳織のナレーションで音楽を交えながら紹介。
オリジナルはスペイン・ユニバーサルが製作したアルバム。


Uccd1135_qee_extralarge


ギター4台とオーケストラのための「アンダルシア協奏曲」と名曲「アランフェス協奏曲」 は全曲の収録。



驚いたのは「アランフェス協奏曲」は初演者であるデ・ラ・マーサによる世界初録音。

伴奏は若くして急逝してしまったスペインの名指揮者アルヘンタだ。


レヒーノ・サインス・デ・ラ・マーサ(ギター)

アタウルフォ・アルヘンタ指揮
スペイン国立管弦楽団
1948年録音



かつて山野楽器が出したレコードからの板起こしと思われるCDがあったが、
録音データが誤っていた上に音が悪かった。

果たしてこのCDの音は?

一方の「アンダルシア協奏曲」の演奏はこの曲を捧げられたロメロ一家によるステレオ録音。

この貴重な録音が280円。


これが今年の音盤初買い。


Youtubeは村治佳織の弾くロドリーゴ

| | コメント (0)

2019年1月 6日 (日)

東京ブラスアンサンブルのファンファーレ集

今年最初の日曜日は雨がぱらつく曇り空。

部分日食は見ることができず遠くの箱根の山々は雪模様。



午前中は床屋、シャンプー付き1500円カットの店。

理容師は手練れの男性二人に20代とおぼしき若い女性。




選ぶことはできないがなんとなく慣れた人の方がいいなぁ、と思いながら順番を待っていた。


若い女性はもっぱら小学生の男の子を刈っている。


結局めぐりあわせで自分はその女性が担当。



スキップしながら店を出て行ったカリアゲ君風の小学生の男の子を横目で見ながら椅子に座る。


女性「どのようにしますか・・」


私「カリアゲはしないでください」


さらさらとした優しい手さばきに眠くなってきた。





S_pc270461


午後は古いお札を出しに家内と三島大社へ。



大社にはこの元日の夜に初詣に行ったものの古いお札を持って行くのを忘れていた。



松の内の日曜なので初詣の人々で混んでいる。
屋台もそのまま。


古いお札を持って行き新しいお札を入手。



Sdsc00247


ついでに「おみくじ」もひいたら「大吉」だった。



東京ブラスアンサンブルのファンファーレ集。



Sdsc00241


80年代初めの私家盤LPで製作は日本コロンビア。


祖堅方正さんが率いる当時在京オケの凄いメンバー。




トマジのファンファーレやリャードフ、グラズノフのファンファーレ集は最後に校訂者のアルトゥール・ラックによる4小節のファンファーレのおまけ付き。




Sdsc00244



フィリップジョーンズそのほかの、この頃の世界的なブラスアンサンブルと比べても全く遜色ない出来。




第1集のLPも手元にあるがこの第2集の方がアルバムとしてのまとまりも良く演奏も優れている。




Sdsc00243




今CD化すればかなり評判となるのではなかろうか。



トマジのファンファーレは意外と良い全曲演奏がないだけに貴重だ。




Youtubeはトマジのファンファーレ

| | コメント (0)

2019年1月 5日 (土)

小野リサ、アミーゴス

今朝の気温は高く3月上旬並みとのこと。



Sdsc00185



庭の白梅の開花が加速することだろう。

今日は土曜日とはいえ仕事が入り朝はいつもの時間に出勤。
家の者は未だ休眠状態。

年末年始はもう遠い世界。


最近の音盤買いは、ハードオフやブックオフで思いがけない出物を見つけるのが楽しみになっている。

はっきりお目当てのある場合はアマゾン、HMVなど、場合によってはオークション。

中学生のころからのお馴染みの町のレコード店は全てが廃業か倒産してしまい、駅ビルや商業施設のCDショップのクラシックコーナーはもはや見る影もない。

市内の書店も次々と姿を消している。
親しかった個人書店の店主さんも一昨年亡くなり店も無い。

平成の御代はネット社会。


昭和は遠くなりにけり。



今日はボサノヴァ。

小野リサのアルバム「アミーゴス」を通勤の車中で聴いていた。



Dsc


01踊ってごらん
02イパネマの娘
03春
04アイ・ヨヨ
05「黒いオルフェ」~カーニバルの朝
06デサフィナード
07アマポーラ
08ジンジ
09サンバの王国
10マリアーナ
11マラニョンのマリア
12朝のハーモニー



昨年BSで放送されていた小野リサのライヴが良くて図書館から借りたCD。

20年以上前に発売された彼女初期のアルバム未収録の歌を集めたもの。

ちょっぴり物憂げでお洒落な大人の音楽。

Youtubeは小野リサの「イパネマの娘」

| | コメント (0)

2019年1月 4日 (金)

オイストラフのバッハ

今日から仕事始めの金曜日。
朝の外気温3度、通勤時に握った車のハンドルが冷たかった。

道はいつもよりも空いている。
月曜から仕事の人が多いのかしらん。


風もなく良く晴れた正月三日間。


Sdsc00237_1


今日も蒼い空、富士山の周りには雲。


頂上だけが見えていた。


昨日はお昼に下の娘が草津土産のひもかわうどんを茹でてくれた。

きしめんの大型のような平たい独特の緬。


C90c8c9e121c32a298ffd11ee6a521e8de

コシがあってうまかった。

上の娘はヒレカツを揚げて家族そろって箱根駅伝を見ながらの昼食。


夕方に熊本周辺で比較的大きな地震。



夜は子供たちはそれぞれの友人と夕食。


帰省していた娘は今日上京していった。



本日出勤、社長の年頭の挨拶が終わるといつもの日常。
定時に帰宅。




先月まとめて一枚当たり108円で購入した外盤LPを聴いている。

国内盤で架蔵済みのものばかりだけれど、イコライザーカーヴを調整しながら
あらためて聴くと面白い。


今日はダイヴィッド・オイストラフの弾くバッハのヴァイオリン協奏曲集。

独逸グラモフォンのLPで国内盤ではヘリオドールのMH番号で廉価盤として出ていた。


Sdsc00240


・ヴァイオリン協奏曲第1番イ短調 BWV1041
・ヴァイオリン協奏曲第2番ホ長調BWV1042

  ダヴィッド・オイストラフ   :ヴァイオリンと指揮
  ウィーン交響楽団

  1962年6月 ウィーン・コンツェルトハウス

・2つのヴァイオリンのための協奏曲ニ短調BWV1043*

  ダヴィッド・オイストラフ
  イーゴリ・オイストラフ    :ヴァイオリン)

  ユージン・グーセンス  :指揮
  ロイヤルフィル

   1961年2月 ロンドン、ブレント・タウン・ホール


ここでオイストラフはウィーン響を弾き振りしている。

オケをよくコントロールしながら豊かな響きで鳴らし切るオイストラフのバッハ。


伴奏オケのヴァイオリンの響きとソロヴァイオリンの音が明らかに異なるのがよくわかる。



2つのヴァイオリン協奏曲は息子のイーゴリとの共演。



さすがに弾き振りはせずにここでの指揮はユージン・グーセンス。
オケはロイヤルフィル。

グラモフォン系でグーセンスとロイヤルフィルの組み合わせが珍しい。

いかなる経緯でこの組み合わせが実現したのかを知りたいところ。

こちらは父オイストラフの2つのバッハとは録音年も場所も別で、
ヴィヴァルディの2つのヴァイオリンのための協奏曲作品3の8とのカップリングで出ていた。


録音状態は弾き振りの1、2番の録音に比べると鮮度がかなり落ちる。

イコライザーカーヴはどちらもAES。

オイストラフの音がリッチに聴こえるのが良い。



オイストラフ父子のソロでこの4曲にはコンヴィチュニー指揮の伴奏で別の録音がある。


オケはBWV.1042のみベルリン国立歌劇場管で、他はライプツィヒ・ゲヴァントハウス管。
 
こちらは1950代後半のスタジオ録音でモノラル。

Youtubeはオイストラフとメニューインの2つのヴァイオリンのための協奏曲

| | コメント (0)

2019年1月 2日 (水)

今年の初聴きはモーツァルトとバッハ

暖かで穏やかな1月2日。

Ssdsc00217_1


朝、ポコの散歩ついでに家の近くの地蔵堂へお参り。

ご本尊は700年前の洪水の時にどこからか流れてきたお地蔵さん。

Sdsc00221

お堂の入り口にある17世紀に彫られた六面地蔵は大変珍しいものだそうだ。

Sdsc00214

空を見上げたら電線に白鷺の姿。


Sdsc00226

夕方のポコの散歩に行こうとすると突然の雨。

Sdsc00224_1


そして東の空に虹。


昨年暮れに立ち寄ったリサイクルショップに大量のクラシックの輸入盤LPが出ていた。
発売日が古いということで全て税込108円。

独逸グラモフォン、英EMI, 米RCA 米コロンビアなどメジャーレーベル中心でおよそ100枚余り。


クラシックのほか歴代アメリカ大統領のスピーチや英米文学朗読レコードなどが数十枚。


無駄のない正統派の大人のコレクション。

持ち主は自分よりも上の世代の海外経験のある教養ある人ではないかと想像する。

多くは定評のある名盤ばかりで自分の手持ちと重なるものも多かったけれども、自分のものは国内再発廉価盤中心。

Sdsc00229



レコード番号も同一な完全なダブリ以外はほとんど全部を大人買いしてしまった。






今年の初聴きはその中からバッハとモーツァルト。

最初に来たのはカサドシュの弾くモーツァルトのピアノ協奏曲。

第21番と第24番をセル指揮クリーヴランド管による伴奏の米コロンビア盤。


Sdsc00228


・ピアノ協奏曲 第21番 ハ長調 K.467
・ピアノ協奏曲 第24番 ハ短調 K.491  

  ロベール・カザドシュ(ピアノ)

  ジョージ・セル指揮
  クリーヴランド管弦楽団

   1961年録音


この演奏はCDと国内盤LPで架蔵済み。

軽いタッチのカサドシュのピアノ。

あたかもモーツァルトの時代のピアノフォルテで聴くような趣。

セルの伴奏もカサドシュのスタイルに合わせてオケの編成をかなり刈り込んでいるようだ。

24番のカデンツァはサン・サーンス、21番のカデンツァはカサドシュ独自のもの。

イコライザーカーヴはcolumbia カーヴ。




もう一枚は名ソプラノ、シュワルツコップの歌でバッハとモーツァルトの宗教曲。



Sdsc00231


・カンタータ第51番「全地よ、神にむかいて歓呼せよ 」 BWV 51:バッハ

 ピーター・ゲルホーン指揮
 フィルハーモニア管弦楽団

  ハロルド・ジャクソン(トランペット)、
  ジェレイント・ジェイムズ(オルガン)

  1950年10月録音


・「踊れ 喜べ 汝 幸いなる魂よ」K.165         :モーツァルト

 ワルター・ジュスキント指揮
 フィルハーモニア管弦楽団

 1948年5月 録音


バッハの曲では冒頭から名手ハロルド・ジャクソンの輝かしいトランペットソロが大活躍。

若々しいシュワルツコップの声、そして完璧なまでの歌。

イコライザーカーヴはOld78。


YoutubeはバッハのカンタータBWV.51,グルベローヴァの歌

| | コメント (0)

2019年1月 1日 (火)

平成最後の正月は神社めぐり

明けましておめでとうございます。
穏やかで温かな平成最後の正月です。

元日の朝は帰省してきた下の娘を駅に迎えに行くことからの始まり。

友人と川崎大師にお参りしてそのまま帰ってきたとのこと。
娘は車の中で熟睡。


昼には弟夫婦と甥も来ていつもの元日のわが家。
今年は上の娘の友人も加わりにぎやかな正月。

楽しい会食の後、陽が傾いた頃に村の鎮守へ初詣。



Sdsc00199


9世紀創建という古社「楊原神社」と、幕末にコレラ退散を祈願して京都吉田神社を祈請して建てられた「吉田神社」。





Sdsc00200_2


この二つの神社が並んでいる。


夕方の境内は静か、昨晩の大焚火の跡に微かに熾り火が残っていた。


そのまま娘の友人を駅に送りながら家内の実家近くの叔父の家へ。



家内の従妹たちと話し込み岳父の家に行くのが遅れてしまった。


Sdsc00202


待ちかねた岳父はすっかり出来上がって赤ら顔。


義兄家族も交えての会食の後三島大社へ。



昼間は相当混みあった境内は10時近くになってもそれなりの人。


今年の冬は風もなく暖かだ。 

| | コメント (0)

« 2018年12月 | トップページ | 2019年2月 »