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2019年1月21日 (月)

東京大学音楽部管弦楽団第104回定期演奏会のことなど

新たな週の始まり。本日快晴。

日曜は東京大学音楽部管弦楽団第104回定期演奏会に行っていた。

場所はサントリーホール。




9時50分沼津発高速バス新宿行に乗る。


途中足柄SAでトイレ休憩、渋滞で遅れることも予想して昼食用にホットドックとドリンクを購入。


定刻通りに渋谷に到着。地下鉄でサントリーホールへ。

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東大オケは100年近くの歴史を誇る学生オケの雄。


かつて作曲家の柴田南雄氏が1978年に演奏された東大オケのマーラーの演奏を聴いた感想を書いていた。



・・技術的な出来栄えから言えば東京にいくつかある職業オーケストラの真ん中よりも上かもしれぬ。・・・

曲は早川正昭指揮の交響曲第6番。


この一文が頭に残っていて東大オケの同曲の私家版LPも手元に有る。(山岡重信指揮のもの)




今回の曲は


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・組曲「マ・メール・ロワ」  :ラヴェル

・交響詩「死と変容」     :R.シュトラウス


・交響曲第3番 ハ長調「オルガン付き」 :サン・サーンス



   三石精一指揮
   東京大学音楽部管弦楽団
 
   オルガン:小島弥寧子

というもの。


チケットは完売。

今回の座席は1階前から6列13番、ほぼ理想的な場所だ。

 
マ・メール・ロワとサン・サーンスはかつてこのホールでプロオケの演奏を聴いている。


ラヴェルは1995年ブーレーズ指揮のロンドン交響楽団。
サン・サーンスは1989年バレンボイム指揮のパリ管弦楽団。

 
ブーレーズの時は共演予定のポリーニが体調を崩し、予定されていたバルトークのピアノ協奏曲第2番がシェーンベルクのピアノ協奏曲に変更になり、当日になって協奏曲も も弾くことが出来ず、結局シェーンベルクのピアノ小品を数曲弾くだけになってしまった。
その埋め合わせとして、当初プログラムになかった「マ・メール・ロワ」が演奏された。


演奏はこの組み合わせで悪かろうはずもなく手慣れた名演だったという印象。

ちなみにメイン曲は「春の祭典」だった。



バレンボイムの時のサン・サーンスは前プロで、メインはスクリャービンの「法悦の詩」。

中プロとして何かあったはずだが思い出せない。


この時はスクリャービンの巨大編成オケの印象が強烈で、サン・サーンスは透明で美しい演奏だったものの曲の弱点がさらけ出されてしまって期待外れが大きかった印象しか残っていない。




そんなことを思い出しながら、そして今練習中のサン・サーンスのホルンパートを反芻しながら聴いていた。




三石精一は隣町のアマオケ三島フィルの指揮者だったので何度か聴いている。


オケを手際よくまとめる職人的な手腕の中にもがっしりとした構成力で聴き手を掴む手練れの指揮者の印象。


そして開演。




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ステージに登場したのは自分の子どもたちと同じ世代の学生たち。


最初のラヴェルから初々しく清々しい響きがホールに漂う。

良くコントロールされた透明な弦楽器の響きに感心する。

コンマスのヴァイオリンソロなど立派なものだ。


巨大な編成の「死と変容」もクライマックスでの熱く巨大な響きも聴きごたえのあるもの。金管楽器の多少の混濁はやむなしか。



後半のサン・サーンスは手に汗握る白熱の演奏で、空気を揺るがすオルガンの巨大な響きの中で学生たちの熱き思いがストレートに伝わり、会場も興奮状態となっていた。


弦楽器もうまいがオーボエのソロが見事。


アンコールは歌劇「カヴァレリア・ルスティカーナ」間奏曲をオリジナルとおりのオルガン付きで。


目を真っ赤にしてヴァイオリンを弾いていた女性奏者たちはこれで卒団なのだろうな。


爽快にして気持ちの良いコンサートでした。


帰りはインフルエンザで臥せっていた娘のマンションに寄り、帰宅は10時少し前。

Youtubeはデュトワ指揮モントリオール響のサン・サーンス交響曲第3番 

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