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2019年2月に作成された記事

2019年2月28日 (木)

1905年の自動ピアノ、ライゼナウアーのピアノのことなど

今日は朝から雨。

昨日は家の前の公共下水道その他工事立ち会いのために遅れて出勤。

その立ち会いの時に石に躓き顔面を強打。
唇を切って出血。

偶然そばにいた水道検針のおばさんがティッシュを差し出してくれた。

ありがとうございます。


傷は大したことはないが唇が腫れ上がってしまった。

もともと悪い運動神経が加齢でますます鈍っているようだ。

この状態でホルンを吹くと血を見そうなのでオケの練習は痛恨の欠席。



今日は下田先生による管打楽器分奏なので仕事の都合で定期演奏会の本番には出ることができない娘に楽譜を渡して急遽代奏を依頼。

幸い花粉症の季節、マスクで傷口は目立たない。



今日は1905年に演奏されたショパン演奏の記録、自動ピアノを聴く。


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ピアノロールに遺されたいくつかの演奏。




独Gruenthalレーベルから出ていたAusleseシリーズ中の1枚。



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・ポロネーズ第6番 嬰ヘ短調 「英雄」
 
  オイゲン・ダルベール (ピアノ)


・前奏曲第15番 ニ長調 作品28-15 「雨だれ」

  フェリッチョ・ブゾーニ (ピアノ)



・ワルツ第11番 ト長調

 ファニー・ブルームフィールド・ツァイスラー(ピアノ)



・練習曲第3番 ホ長調

  イグナツィ・ヤン・パデレフスキー(ピアノ)


・子守唄 ニ長調

 アルフレッド・ライゼナウアー (ピアノ)




B面はアシュケナージのステレオ録音。

・ピアノ協奏曲第2番 ヘ短調 
 
 ウラディミール・アシュケナージ (ピアノ)
 ディヴィッド・ジンマン (指揮)
 ロンドン交響楽団
 
   1965年 録音

協奏曲はデッカの音源。



1905年にウエルテミニヨンの自動ピアノのために記録された
19世紀末から20世紀初めにかけて活躍したピアニスト達によるショパンの演奏を集めたもの。



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いずれも歴史上のピアニスト達。


ダルベール(1864ー1932)はスコットランド生まれ、主にドイツで活動したリストの弟子。

作曲家としても歌劇「低地」の作曲家としても知られる。

バッハのシャコンヌのピアノ編曲者として著名なブゾーニ(1866ー1924)もその頃を代表するヴィルトオーゾ。



ブルームフィールド・ツァイスラー(1863ー1927)はオーストリア生まれでアメリカで活躍した女流ピアニスト。
ピアノロールを数多く残しているらしい。


パデレフスキー(1860ー1941)はポーランドの初代首相としても知られる当時人気のピアニスト。


ライゼナウアー(1863ー1907)もリストの弟子。

この1905年のピアノロールの演奏の2年後に旅先のロシアで酒の飲み過ぎのために頓死。

彼はいわゆる録音は残さず、現存する演奏はピアノロールのみなので貴重。



ピアノロールなので原理的にタッチの正確さは判らないものの、いずれも歴史の彼方の古いスタイル。


ダルベールやブゾーニなどヴィルトオーゾとして知られたピアニストの演奏がこのピアノロール復刻では去勢されたように大人しく聞こえる。



これはこのピアノロール固有の印象かもしれない。


再生速度が指定よりも遅いのではなかろうか。

とにかく生気が無く影が薄いのだ。


同じピアノロールでもコンドンコレクションのものはこれほどの違和感はなかった。




その中では、ファニー・ブルームフィールドのサロン的なワルツに19世紀の残り香のようなものが感じられて良いと思った。


一種面妖な独特の雰囲気のあるライゼナウアーの個性的な演奏にも惹かれる。

ライゼナウアーの演奏はコンドンコレクションでも聴くことができない。



それにしてもここで聞こえるのはあの世の人たちによる幻のような演奏。


B面に裏返しアシュケナージのショパンが聞こえた瞬間、黄泉の国から現実の世界に引き戻されたようでホッとした。


youtubeはピアノロールに記録されたガーシュインの演奏

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2019年2月26日 (火)

クレツキのボロディン

薄曇ったような春の空。2月も今週で終わり。

午後遅くから外部委員を交えた報告会議。

年度代わりの3月を控えて慌ただしくなってきた。


先週土曜のランチは大仁にある玄米レストラン「ぜんな」で家内とランチ。

「ぜんな」は2年ほど前にオープンした自然食レストラン。


その日の朝、家内が偶然目にした病院の機関誌に紹介された店の記事を見て突然行きたいと言い出した。


伊豆市大仁までは自宅から車で30分ほどの距離。


「えぇ!遠いじゃん、お昼は家にあるものでいいよ」と言いかけて。

記事を見ると良さげな店なので行くことにした。



江戸時代は豊富な金の採掘で賑わい、その後金鉱から温泉が噴出し金の採掘が出来なくなってからは温泉地として栄えた旧大仁町。



土曜日ということで伊豆観光お目当ての市外ナンバーの車で渋滞していた。

それにしても普段の土曜日よりも車が多い。

狩野川沿いを走っているうちに堤防沿いに咲く河津桜に気がついた。

今が盛りの河津桜を見に行くために河津方面に向かう車列だったのだ。




結局所要時間は40分ほど。

お店につくと駐車場は広く第2駐車場まで完備。

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それなりに人気のある店らしい。

玄関で靴を脱いで店内へ。

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昼過ぎなのにほぼ満席。

シニア層と女性が多い。

初めてなので本日のランチをオーダー。

自分は本日お魚に「ほうぼうの刺身」、家内はアコウダイの焼き物をセレクト。

玄米と味噌汁、品数は多いけれど一品一品は少量。

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見た目は地味です。

でも素材や調味料に非常なこだわりが感じられ、ひとつひとつが美味しい。

ゆっくり噛み締めると素材のよさに本物の良さが伝わってくる。


なるほど、これが人気の秘密なのだろう。

ただ油気がほとんどないので若者には物足りないかもしれない。

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あらためて店内を見渡すと常連さんらしき女性の二人組が何組かと観光客らしきグループ、


中年の紳士など。

年齢層は高い。

美味しかったけれど物足りない感もあったのでデザートもオーダー。

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タピオカの原料となるキャッサバのケーキにした。

もちもち感とサツマイモにも似た仄かな甘味が良い。

しばらくすると店主らしき女性がワインゼリーを持ってきて話しかけてきた。

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私「すいません、これたのんでないですけど」

店主さん「サービスです。今日はどちらから来られましたか?」

私「え? ありがとうございます。沼津からです」

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思いがけない気配りに饒舌となる家内。
無農薬の話、調味料の話エトセトラ。

特産のイチゴ入りして底には豆乳を固めたヨーグルトのワインゼリー。
これも絶品。

ささやかながら暖かで気持ちの良い対応に気分がよくなって店内販売の自家製ふりかけも購入。

お店の人気の秘密もわかりました。



今日はポーランドの指揮者、パウル・クレツキのロシアもの。

ボロディンとイッポリトフ=イワーノフ。

英コロンビアの外盤LP

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・交響曲第2番 ロ短調       :ボロディン

・「コーカサスの風景」組曲 Op.10  :イッポリトフ=イワーノフ*
 

 パウル・クレツキ  (指揮)
 フィルハーモニア管弦楽団

  録音  1954年 2月3日、12日
      1953年 6月16,23日 *



この時期のフィルハーモニア管弦楽団は、カラヤンやカンテルリといった当時注目の若手指揮者の録音の合間に、ガリエラやクレツキといった職人的な確かな腕の指揮者と優れた演奏を残していた。


創設して日が浅いオケのトレーナーとして最良の人たち。

だが録音の多くはモノラルだったために忘れ去られていた。


クレツキとの一連の演奏もそのひとつ。



いわゆるロシア的な民族色は希薄だが洗練された解釈が新鮮。

きっちり整えたアンサンブル、各楽器が完璧に近いバランスで鳴り響くのも圧巻だ。



野暮天に陥りがちな「酋長の行列」など、これほど品格を保って響いた演奏は聞いたことがない。


ボロディンの第3楽章やイッポリトフ=イワーノフの第1曲冒頭で聴けるデニス・ブレインのホルンソロはこれ以上ないほど見事なもの。


イコライザーカーヴはcolumbiaカーヴ。


youtubeはボロディンの交響曲第2番、フェドセーエフの指揮


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2019年2月24日 (日)

シベリウスのピアノ曲

晴れのち曇り、天気はゆっくり下り坂。

夜遅くから雨。

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庭の一つの木に4種類の花を咲かせる梅、「思いのまま」が今年も咲いている。

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ドナルド・キーン氏逝去。


日本を愛し、東日本大震災後には日本国籍を取得し余生を日本で過ごしていた。

音楽にも大変造詣が深かったキーンさん。


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今日はキーン氏の著書から「日本との出会い」をパラパラと読み返したりしていた。

多くの著書から感じられる暖かな人柄と日本人への深い愛情。

享年96歳とはいえ大きな存在感のある人だった。

心からご冥福をお祈りします。



デンマークのニールセンに続いて今日はシベリウスのピアノ曲。

NAXOSから出ているCDでフィンランドのピアニスト、リスト・ラウリアラによる演奏で。

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  『シベリウス: ピアノ作品集』

 ・「キュッリッキ」 - 3つの抒情小品 - Op.41
 ・5つの小品集(樹の組曲) Op.75
 ・5つの小品集(花の組曲) Op.85
 ・5つの特徴的な印象 Op.103
 ・6つの即興曲 Op.5
 ・交響詩「フィンランディア」 Op.26
    (作曲者によるピアノ用編曲)

    リスト・ラウリアラ(ピアノ)

     録音 1995年 10月 

ナクソスのシベリウスのピアノ曲集ではエーノ・ヘイノネンの全集録音があり、このラウリアラ盤は比較的演奏される曲を集めたハイライト版のようなもの。


素朴で民謡調の多くは3分程度の小品が続くなかで最後に作曲者自身の編曲による「フィンランディア」を収録。


演奏は多少硬質で平板な出来だった。

名作「アンダンテ・フェスティーボ」の旋律が顔を出す「村の教会」などはもっとじっくり歌わせほうがよいと思う。


この中では「樹の組曲」の第3曲「はこやなぎ」が清楚な美しさで印象に残る。


ピアノ版「フィンランディア」はオーケストラ版と比べると随分とシンプルで荒々しく聞こえる。

これは演奏にも責任がありそうだ。
youtubeは「アンダンテ・フェスティーボ」、サラステ指揮のラハティ交響楽団
 

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2019年2月22日 (金)

ニールセンのピアノ曲のことなど

2月もあと1週間を残すばかりの金曜日。

ここ数日暖かだ。
このまま春に突入かな・・・



昨晩再び北海道で大きな地震。




天皇の即位、東京オリンピック、大阪万博と大きなプロジェクトを控えていても
なんとなく醒めている日本。

お隣の韓国とは険悪な雰囲気だ。
ロシアその他との外交も先が見えず。


本日仕事が長引き帰宅は10時過ぎ。




今週木曜のオケ練習は、木管楽器と弦楽器の分奏で金管セクションは休みだった。



今日はデンマークの作曲家ニールセンのピアノ曲集。

米VOXから出ていたLP3枚組


演奏はデンマークのピアニスト、ラムスセンによるもの。

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・組曲    作品45
・5つの小品 作品3
・ユモレスクとバガテル 作品11
・交響的組曲   作品8
・祝典前奏曲 「世紀の変わり目にて」  
・シャコンヌ   作品32
・主題と変奏曲  作品40
・3つの小品   作品59
・若い人と年寄りのためのピアノ音楽 作品53

   アーネ・スキヨル・ラスムセン (ピアノ) 


ラスムセンはこれらの多くをモノラル期にデンマークのレーベル、DANACODにも録音をしていた。

ニールセンといえば5曲の交響曲とヴァイオリン協奏曲、序曲「ヘリオス」などオーケストラの大作と2年前にベルリンフィル八重奏団で聴いた室内楽曲くらいしか馴染みがなく、ここに収録されているピアノ曲で手持ちはは全て。


ここでの「シャコンヌ」や「交響的組曲」などがっしりとした労作を聴くと、ニールセンのピアノ曲はもう少し演奏されても良いと思う。



だが聴いていて退屈するような曲ではないが、生真面目で屈折した内省的な音楽で親しみにくいのも事実。


その中で「若い人から年寄りのための音楽」はピアノ初心者のための、ちょうどバルトークの「ミクロコスモス」のような作品だった。


親しみやすい民謡風の平易な作品から徐々に難易度が増していく音楽。



ここでのラムスセンの演奏は非常に良く、単に曲を紹介するレベルではなく、
曲への共感が素直に音になっているのが良い。


鋼のような強靭なピアノのタッチ、磨き抜かれた艶のある美しい音色。

イコライザーカーヴはNABにぴったりとはまり見事な再生音だ。

Youtubeはニールセンのホルンのための作品「厳粛な歌」
 

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2019年2月20日 (水)

佐野美術館「甦る名刀」展、そしてコリン・ディヴィスのシベリウス

昨日は二十四節気の「雨水」そのままに昼から雨。

今日は雨は上がり気温が上昇、最高気温22度。
雪を適度に被った富士は良い景色。

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いよいよ花粉症が始まり通勤途中の車中でクシャミ八連発。


先月観に行った三島の佐野美術館の主催「甦る名刀」展が非常に良かった。

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ここで展示替えがあったので月曜日に母の通院で休みを取った合間に観に行った。


美術館近くの池には真鴨が群れている。


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今や刀剣ブームだそうで美術館には平日にもかかわらず入館者が多い。

特に若い女性の姿が目立っている。


いわゆる刀剣女子。



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今回の展示は戦火や不慮の大火により被災した刀剣の特集。



紹介された刀剣が被ったのは本能寺の変、大坂夏の陣、日光東照宮の大火、明暦の大火、
関東大震災、秋葉山の大火など歴史的な大事件ばかり。


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被災して焼けてしまった刀剣で、後に刀鍛冶によって復元を試みられたもの(再刃)を中心に展示。

名のある刀鍛冶によって再び命を吹き込まれた刀剣の数々。

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歴史的な事件をくぐり抜けてきた、まさに歴史の生き証人たち。


中では「本能寺の変」で焼き出された「名物 不動行光」、「大坂の陣」のあと大坂城の堀から発見され、後の明暦の大火で焼け出されてしまった重要文化財「名物 骨喰藤四郎」が歴史的な由来のみならず形の美しさで印象に残る。


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展示替えで新たに加わったものでは、桶狭間の戦いで討ち取られてしまった今川義元の佩刀。

俗に「義元左文字」。

信長が義元を討ち取ったことの金象嵌を入れた名物だ。

これが見たかった。


所有者が三好政長ー武田信虎ー今川義元ー織田信長ー豊臣秀吉ー豊臣秀頼ー徳川家康 、歴史上の錚々たる人達が手に取った名刀だ。

この歴史的な名刀が明暦の大火を被っていたことを初めて知った。


一番古い物は平泉の古井戸から発見された奥州藤原氏時代の刀子と、中尊寺の藤原4代の棺に安置されていた刀。
いずれも重要文化財。

これらは片面だけ磨き上げられ、赤錆びた現在の状態と対比できるようになっている。


刀剣は一度火が入ってしまうと反りが無くなったりして本来の姿には戻らぬらしい。

再刃された刀の多くは、良く見ると刃の境目部分がのっぺりとした平板なものになっている。

痛みが激しく復元ができずにそのまま展示されている名刀もあり、
焼けて変形した状態が痛々しい。

いずれも元は選りぬきの名刀だったものばかり。

歴史の無情を直に感じることができたひととき。





今日はコリン・デーヴィスのシベリウス。
ロンドン交響楽団との再録音で交響詩を集めたもの。

RCAの外盤CD。

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・4つの伝説曲 作品22


・交響詩「ポヒョラの娘」 作品49


・交響詩「吟遊詩人」 作品64


  サー・コリン・デーヴィス 指揮
  ロンドン交響楽団


北欧の白夜に身を置くような錯覚に陥るほど、音の響きが純粋に結晶化していて美しい名演。

周辺が白っぽく感じられるような独特の音の世界。

中でも「吟遊詩人」が非常な名演でこの曲の魅力を初めて知ることができた。

そして交響詩「ポヒョラの娘」の緻密にして雄大な世界。



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この曲はアンソニー・コリンズ指揮ロンドン交響楽団で初めて接して以来、
シベリウスの交響詩中の一番のお気に入り。








Youtubeは交響詩「ポヒョラの娘」スウェーデンの学生オケ。

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2019年2月17日 (日)

日曜はオーケストラ三昧、木嶋真優のヴァイオリンそして沼響の練習

暖かなで穏やかな日曜日。

ポコも日なたで上機嫌。


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今日は静岡交響楽団定期演奏会、今回は三島。


開演前に、先月感銘を受けた三島の佐野美術館の「甦る刀剣」展に行くつもりで早めに家を出たけれども道路が渋滞。


とても観る時間はなく、やむなく直接ホールに向かうと近くの駐車場は満車。

幸い近くの駐車場に停めることができた。


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コンサートの内容は高関健指揮でオールショスタコーヴィチプログラム。


・組曲第1番

・ヴァイオリン協奏曲第1番 イ短調  作品77

・交響曲第5番 ハ短調        作品47


 高関健  指揮
 静岡交響楽団
 木嶋真優   (ヴァイオリン)


ヴァイオリンは今話題の木嶋真優。


席はほぼ中央前から4番目で完全にソリストがお目当て。

前日の清水公演での好調ぶりは事前情報で入っていた。


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最初の組曲ではフォルティシモでのオケの音の混濁が気になった。

ホールに慣れていないようだ。



そしてヴァイオリン協奏曲。


彼女の超絶のヴァイオリンは期待通り。

変幻自在の音色変化、そしてストラディヴァリウスが朗々と鳴っている。



第3楽章の幽玄な世界ではあたかも薪能の場に立ち会っているかの如し。

古代の巫女の儀式に立ち会っているかのようで、会場の聴衆も釘づけ状態。


パッサカリアの長大なカデンツァを経て終曲のブルレスケに突入するスリリングな瞬間ではゾゾゾっと鳥肌が立った。

これは凄い!


合わせ名人の高関健の棒さばきも見事なもの。


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後半の交響曲も手慣れた指揮にオケも良く応えた熱演だった。


フィナーレで指揮とオケとでテンポの齟齬はあったもののオケが壮大に鳴り切っていて 楽しむことが出来ました。


静響も高関さんが指揮者になってから面白くなってきた。


終演は5時過ぎ。




コンサートが終わった後、興奮冷めやらぬ中その足で沼津市民文化センターへ向かう。

沼響の日曜練習。

場所は小ホール。


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曲はフォーレの組曲「マスクとベルガマスク」の初合わせにラロのスペイン交響曲と サン・サーンスの交響曲第3番。


久しぶりの弦楽器、管打楽器の合奏だ。


なんとか練習開始の6時には間に合った。

静響のコンサートを聴いた沼響の団員が練習途中でポツリポツリと会場に入ってきた。


オーケストラ三昧の一日。



Youtubeは木嶋真優の弾くショスタコーヴィッチ、今日のソロはこの映像よりも凄かった。

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2019年2月16日 (土)

アリス=紗良・オットのことなど

2月も半ばを過ぎた土曜日は暖かな朝。
富士山には笠雲らしき雲。

アリス=紗良・オットのことなど。

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昨晩、ピアニストのアリス=紗良・オットが自身のホームページで多発性硬化症の発症を告げていた。



競泳の池江璃花子選手の白血病といい、若い才能になんとも酷な運命が待ち受けていたことかと、驚きと同時に悲しい。



多発性硬化症と言えば、自分の世代としてはチェリストのジャクリーヌ・デュプレのことが思い浮かぶ。

音楽を奪われた彼女の生涯を思う毎に心が痛む。


アリスは5年ほど前に隣町の富士市で実演を聴くことができた


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この時、遠くの客席のほんの微かなノイズにも反応する彼女の超人的な耳の良さと鋭い感性に驚き、音楽が瑞々しくも生き生きと躍動していて、若き才能の出演に嬉しくなった。


今日は録画してあった昨年11月のN響定期でのラヴェルのト調のピアノ協奏曲を見ていた。

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実演で聴いた時その頃よりも数段スケールアップされ洗練された演奏。




これから益々成長が期待されるピアニストだったのに天は彼女に酷な運命を与えてしまった。



医学の進歩を信じて早くの回復を心から祈ります。


youtubeはアリス=紗良・オットのラヴェル、ピアノ協奏曲

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2019年2月15日 (金)

本日の練習、下田先生との管打楽器分奏、バレンタインデーは焼酎ボンボン

昨日はバレンタインデー、娘からのプレゼント。

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今年は「薩摩蔵焼酎ボンボンショコラ」。


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鹿児島の焼酎40銘柄から10種を厳選した焼酎ボンボン。

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ランキング表を見ていたら全40銘柄を制覇したくなった。




木曜はオーケストラ。

オケの練習は前回に続いて下田先生の指揮で管打楽器分奏。

場所は市民文化センター小ホール



ラロのスペイン交響曲全曲にサン・サーンスの交響曲第3番は第2楽章前半部。

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今回の定演からホルンの配置は下手側(舞台向かって左側)になった。


沼響創立以来ホルンは殆ど上手だった。

80年代頃までのN響も上手だったけれども今は殆どのオケは下手。


上手はチェロとファゴットとは合わせやすかったけれども、

金管セクションまとまりとしてはどうかと思っていた。


下手の方が後ろからのトロンボーンの直撃もなく吹きやすい。


youtubeはP.ヤルヴィ指揮パリ管のサン・サーンス交響曲第3番

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2019年2月13日 (水)

シェルヘンのバッハ、ロ短調ミサ

最近、近所の猫がアクティヴ。

出勤間際に視線を感じたので見上げると近くの木の上に2匹の猫。


じっとこちらを見ていた。

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春遠からじ。


ヘルマン・シェルヘンの指揮でバッハのロ短調ミサ。

手持ちはウエストミンスター原盤の日本コロンビア国内盤LP2枚組。


ハードオフのジャンク100円均一コーナーで見つけたもの。


ジャケットは古く黄ばんでいたけれども盤面はきれいだった。


シェルヘンとしては再録音で1959年録音のステレオ。


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・ミサ曲ロ短調 BWV232

 ピエレット・アラリー(ソプラノ)
 ナン・メリマン(コントラルト)
 レオポルド・シモノー(テノール)
 グスタフ・ナイトリンガー(バス)
 
 ヘルマン・シェルヘン(指揮)
 ウィーン国立歌劇場管弦楽団
 ウィーン・アカデミー合唱団
 
    録音時期:1959年4-6月


ワナウゼクのフルート協奏曲と同じ時期の録音でこちらもウイーンの音楽家達。


遅いテンポの雄大なバッハ、それでいて音楽が弛緩していないのが凄い。

ボスコフスキーのヴァイオリンソロも美しい。


イコライザーカーヴは最初NABで聴いていたがffrrの方が聴きやすい。


Youtubeはバッハ・コレギウム・ジャパンのロ短調ミサ から終曲


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2019年2月12日 (火)

ワナウゼクのフルート

今日も曇天、朝の気温は10度。

ウィーンのフルート奏者ワナウゼクのフルートを聴く。

先日渋谷レコファンで420円の200円引きで購入。

米VOXのLPでモーツァルトのフルート協奏曲を2曲。



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・フルート協奏曲第1番ト長調 K.313(285c)
・フルート協奏曲第2番ニ長調 K. 314(285d)

  カミロ・ワナウゼク (フルート)

  ハンス・スワロフスキー指揮
  ウィーン・プロ・ムジカ室内管弦楽団

伴奏はアバドやメータの師として知られるハンス・スワロフスキー指揮のウィーン・プロムジカ室内管弦楽団。


50年代にアメリカに乱立したマイナーレーベルが、当時ギャラが安かったウィーンの一流奏者達を起用しての一連の録音。


この時VOXはホーレンシュタインやクレンペラーらを起用して、かなりの数の録音を残している。

ワナウゼクは当時のウィーン交響楽団の首席。

名手として知られ木製のフルートで吹いている。

1957年のベルリンフィルの初来日ではカラヤンと同行している。


しっとり渋い音色で深い余韻を保ったまま流れていくモーツァルト。


ランパルのような華やかでギャラントなフルートも良いけれど、このように落ち着いた演奏も良いものだ。


伴奏の弦楽器に自然に溶け込むフルートの響きがなんとも心地よい。



イコライザーカーヴはNABがぴったりはまった。



モノラルながらそれぞれの楽器とホールの美しい響きもしっかり聴き取れる。


ジャケット裏面をよく見ると済みに小さくNAB推奨としっかり書いてあった。

Youtubeはワナウゼクの吹くモーツァルト

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2019年2月10日 (日)

本日の練習、下田先生との管打楽器分奏、そして吟水の「とらふぐランチ」のことなど

曇時々雨。
昨日の東京は雪。


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5年前はここ沼津でも雪が降った。

 

昨日の昼は家族でちょっと贅沢。

 

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家の近くの「吟水」で季節限定「とらふぐランチ」。

ひとつは「てっさ」にとらふぐの皮、とらふぐとふきのとうの揚げ物、そして雑炊と、とらふぐずくし。


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自家製大きなシフォンケーキとアイスクリームにコーヒー付き。

 

 

 

 

 

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海鮮ちらし寿司はとらふぐの「遠江」入り。



こちらはとらふぐの椀物と揚げ物そして同じデザートが付きでした。


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日本酒も県内の良い銘柄を揃えていて、一杯やりながらのふぐ料理は最高だろうな。

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このブログ、前回に続き贅沢な食事。

日常は粗食です。




日曜の今日は現実に戻り一日仕事。


そして先週木曜はオケの練習。


今年に入って仕事や体調不良で連続して練習を休んでしまって
久しぶりの練習参加。


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自分が休んでいる間にオケの運営面で大きな変動があった。
かなり驚いた。

これからしばらく大変なことになりそうだ。

ともあれ練習。

今回はプロのホルン奏者の下田先生を招いての管打楽器分奏。

曲はサン・サーンスの交響曲第3番とラロのスペイン交響曲。




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管楽器のほぼ全員が出席、しばらく休団中だったホルンのI君も久しぶりの参加だ。

学生時代に下田先生に教えを受けた娘は急な通夜が入り痛恨の欠席。



最初は基本練習。

サン・サーンスとラロに頻繁に出てくる8分の6拍子のリズムから。

基本形から始めると曲に入っても飲み込みが早い。


曲の形がだいぶ見えてきた。

弦楽器は隣のリハーサル室で弦楽器分奏。

Youtubeはスペイン交響曲、第3楽章

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2019年2月 8日 (金)

今年最初のボエームの会はゲストを迎え夢のような一夜

薄曇りの金曜日。

今週は気温の乱高下が激しく、最高気温の前日差が10度を越える日の連続。

 

今朝早く地震で目が覚めた。震源地は静岡中北部山間地。M4.1.

 

スーパーボランティア尾畠さん、東京から大分へ向かう帰路の途中昨日沼津を通過。

 

今週はいろいろ刺激的なことがあってブログの更新もままならない。

 

水曜夜は親しい仲間とのボエームの会。

 

場所は三島の小料理「はちまき」

 

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今回はレギュラーの5人に加えて特別ゲスト3人を加えた8人。


新鮮な寒鱈を使った山形のどんがら汁を囲んで。





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酒は久保田生原酒、三重の地酒「作 穂乃智」その他。



 

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今回はゲストに世界的なピアニスト、リヒテルやミケランジェリの専属調律師だった瀬川宏さんに来ていただいた。

瀬川さんは三島市出身。




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ミケランジェリやリヒテルの歴史的な大ピアニストと演奏の現場で深く関わった瀬川さんから、巨匠の人間性や演奏の秘密など、普通では聴けない話をたくさん伺うことが出来た。



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晩年のサンソン・フランソワに客船でのコンサートツァーに同行した時のエピソードやフルトヴェングラーと共演したコンラート・ハンセンとの逸話。


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ヴァイオリニストのイダ・ヘンデル、アランフェス協奏曲の初演者デ・ラ・マーサの話など、歴史的な演奏者たちの話が次々と出てきて酒をいくら飲んでも酔うことができない。



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ピアノのハンマーに使われているフェルトについて、古いピアノに比べ今のフェルトは環境汚染のため羊毛の質が極端に落ちてしまった。


日本のホールの特性やホールの最上の響きの席の場所。



リヒテルのタッチをネイガウス以来のロシアピアニズムの伝統からの具体的な解説。


ミケランジェリには音符のひとつひとつに色が見えていたという興味深い話も。


彼の頭の中にひとつひとつの音が色彩化していて、モザイクのように曲のイメージが出来上がっていた。

 


自分の理想とする色を現実の世界に音として引き出すことに苦心していた・・・

気難しいと言われているミケランジェリは、実は人に対して非常に細やかな神経の持ち主だったことなど。



現場に居合わせた人のみが知る生々しい証言の数々。

話は尽きず、意気投合して次回のボエームの会にも参加してくださることになった。


帰りのタクシーの中では頭が火照りクラクラ状態。

夢のような一夜だった。


 

Youtubeはミケランジェリの弾くラヴェルのピアノ協奏曲

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2019年2月 5日 (火)

ラローチャのアルベニスのことなど

昨日は立春。
最高気温が20度を超えた4月並みの一日だった。


今日は一転冷えて薄曇り。


本日午後から外部委員を交えた長時間の会議。




ラローチャの弾くスペインの作曲家たちのピアノ曲集を聴く。



自身も優れたピアニストだったイザーク・アルベニス、グラナドス、ファリァの19世紀スペインを代表する作曲家たちの作品に、17世紀のマティアス・アルベニスと19世紀の作曲家トゥリーナの作品を集めたもの。


旧ロンドンレーベルの国内盤CD。


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Iアルベニス:


・入江のざわめき(組曲『旅の思い出』作品71-第6曲)

・パバーナ・カプリーチョ 作品12
・プエルタ・デ・ティエラ(組曲『旅の思い出』作品71-第5曲)
・マラゲーニャ(組曲『スペイン』作品165-第3曲)
・タンゴ(組曲『スペイン』作品165-第2曲)
・セビーリャ(『スペイン組曲』作品47-第3曲)
・アストゥーリアス(『スペインの歌』作品232-第1曲)
・セギディーリャ(『スペインの歌』作品232-第5曲)


M.アルベニス:

・ソナタ ニ長調


グラナドス:

・オリエンタル(スペイン舞曲集 作品37-第2曲)
・アンダルーサ(スペイン舞曲集 作品37-第3曲)


トゥリーナ:

・サクロ・モンテ(5つのジプシー舞曲 作品55-第5曲)
・サパテアード(3つのアンダルシア舞曲 作品8-第3曲)


ファリャ:

・組曲『恋は魔術師』

 アリシア・デ・ラローチャ(ピアノ)


ラローチャは実演を聴くことができた。


デ・ブルゴス指揮スペイン国立管弦楽団の来日公演で場所はサントリーホール。

「春の祭典」をメインとしたプログラムで、ラローチャはベートーヴェンのピアノ協奏曲第3番を弾いた。


夕飯の買い物をしている風の普通のおばちゃんがステージにさりげなく現れた様子。

そして、ピアノを弾き始めたときの柔らかでふわりとしていて、それでいて艶があり力強さにも不足しないタッチは今でも覚えている。




このCDでラローチャは5人のスペインの作曲家の個性を見事に弾き分けている。



イザーク・アルベニスでは、生来の遊び人だったアルベニスのちょっぴり崩したいなせな艶っぽさ。


グラナドスでは民族色の中に潜むドスの効いた黒光りのするような力強さを。


そして最後のファリァでの洗練された軽快さ。

このように比べると、ファリァの音楽がアルベニスとグラナドスよりも一歩上の階層の芸術性を保っていて、名声がスペイン国内に留まらずに時代と地域を越えた普遍性を獲得しているのもよく判る。



そしてマティアス・アルベニスのアルカイックな雰囲気と大衆的なトゥリーナ。


ラローチャが亡き今、スペインのピアノ曲をこのように弾けるピアニストはいない。


グラナドスやビニェス以来のスペインのピアノ演奏の伝統が絶えてしまった。



Youtubeはラローチャの弾くアルベニス「アストリアス」

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2019年2月 3日 (日)

イゴール・オジムのヴィヴァルディ

2月最初の日曜も快晴、自宅近くから見える富士山も大きく見える。
夕刻からまとまった雨。


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今日は節分。

豆を買っていない気がしたので夕方灯油を購入するついでにスーパーで豆を二袋購入。

総菜売り場では「恵方巻き」が沢山並んでいた。

今年も沢山売れ残るのだろうな・・・・

恵方巻きの習慣は自分の住む地方には馴染みのないことなので、どうしても見る目が冷やかになってしまう。



家に帰ると家内が豆を買ってありダブリ買い。


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6年前の2月3日には熊本城の節分祭に行っていた。


復元成ったばかりの本丸御殿からの豆まき。
そして熊本地震前の熊本城の雄姿。


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そのとき城内には紅梅が咲いていた。



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今日はスロヴェニアのヴァイオリニスト、イゴール・オジムによるヴィヴァルディの協奏曲集。

 
通販で販路を広げていたコンサートホールソサエティの国内盤LP.


有名な「四季」を含むヴィヴァルディのヴァイオリン協奏曲集「和声と創意の試み」作品8の10番から12番までの作品を集めたもの。



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・協奏曲 第10番 変ロ長調 RV 362「狩り」
・協奏曲 第11番 ニ長調 RV 210
・協奏曲 第12番 ハ長調 RV 178 / RV 44
・オーボエ協奏曲ハ長調

  イゴール・オジム(ヴァイオリン)

  デヴィッド・ジョセフォヴィッツ指揮
  コレギウム・アカデミクム・ジュネーヴ合奏団


ここでは12番の異稿であるオーボエ協奏曲も収録。


オジムのヴァイオリンでは同じコンサートホールソサエティにブラームスのヴァイオリンとチェロのための協奏曲の録音があり、渋い響きとしっとりとした抒情味あふれる非常に良い演奏だった。



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美しくもひとつひとつの音にしっかりとした芯があるオジムのソロ。



コンサートホールソサエティの国内盤LPは音が硬くやせ気味のイメージがあったけれども、AESカーヴで聴くと今までとは全く別の音が鳴っている。



コンサートホールソサエティの盤は、音が悪いとの評価が定着している。


リサイクルショップなどではゴミ同然の扱いだけれども、ちゃんとイコライザーカーヴを合わせると良い音で聴くことが出来ることを発見。

演奏内容も宝の山だ。


シューリヒトやモントゥー晩年の一連の録音も聴き直してみよう。


Youtubeは「和声と創意の試み」第8番

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2019年2月 2日 (土)

ドホナーニのバルトーク、「中国の不思議な役人」

本日快晴、適度な湿度で爽やかな朝。



社会の環境が変わり音楽の好みも多様化してクラシックを聴く人も自分から楽器を演奏する人も減ってしまった。


一極集中の東京には学生オケも含めてアマオケがひしめきあっているものの

地方のアマオケは慢性的な団員不足。


私が所属している沼響は創設36年。


団員数は60名ほどであるものの楽器により偏在傾向。


今ホルンは過去自分の記憶にないほどのピンチになっている。

運営に関わる人材も不足気味だ。


今日はクリストフ・フォン・ドホナーニのストラヴィンスキーとバルトーク。


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・バレエ《ペトルーシュカ》(1947年版) 

・ パントマイム《中国の不思議な役人》 Sz.73

  クリストフ・フォン・ドホナーニ指揮
  ウィーンフィルハーモニー管弦楽団

  録音:1977年12月、1977年12月、1979年9月 
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ロンドンレーベルの国内盤CD。

ドホナーニはクリーヴランド管弦楽団や北ドイツ放送交響楽団、フィルハーモニア管弦楽団の音楽監督や首席指揮者などの経歴の立派さもさることながら録音数もかなりの数を残している。


来日公演も数回。
それなのにあまり注目されていないような。



自分がドホナーニの演奏を初めて聴いたのはクラウディオ・アラウが弾いたグリーグとシューマンのピアノ協奏曲だった。1962年録音。




こちらはフィリップスへの録音で日本フォノグラムの廉価盤LP。

オケはコンセルトヘボウ管、ここでドホナーニはきっちり端正で壮大さにも欠けない良い伴奏を付けていた。



このストラヴィンスキーとバルトークでは特にバルトークが凄い。


緻密にして壮大、曲への共感がストレートに音化された気合い充分にして熱い演奏だ。

オケを圧倒するパイプオルガンの重厚な響きも凄まじい。


バルトークの組曲版はドホナーニの祖父、作曲家にして大ピアニストそして指揮者だったエルンスト・フォン・ドホナーニが初演を振っている。




「ペトルーシュカ」は1919年版でないのが惜しい。


こちらも良い演奏だが、バルトークの強烈な印象の前にこのCDでは前座的な存在になっている。

巨匠ドホナーニは現在89歳。


Youtubeはドホナーニのリハーサル「ローエングリン」第一幕前奏曲

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2019年2月 1日 (金)

東京音盤購入、渋谷レコファン

今日から2月。

昨日は久しぶりの雨。

富士山は今年初めての麓までの雪化粧。

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今日の夕刻千本海岸からの日没。



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富士山頂はちょうど雲の中



今週初めから胃腸の調子が悪く、昨日は一日仕事を休んでしまった。
オケの練習も欠席。



体調は万全ではないものの今日は出勤して来週末から始まる長丁場の審議の確認。

今年は年始めから公私ともに大きな激動の年になりそうだ。


長い間親しんだ沼響も組織上の大きな変革の時期。





1月の東大オケのコンサートのあとに渋谷レコファンに寄っていた。


若者と外国人の喧噪の中、渋谷BEAMへ。



行ってみると今までとは様変わりしてクラシックLPコーナーがかなり縮小。


ちょいと失望してえさ箱を漁っていてもワクワクするような出物は見つからない。

御茶ノ水ディスクユニオンに比べると多少は掘り出し物感もあったレコファンもLPは今や 縮小傾向で、これはという音盤にはそれなりの高値が付いていた。



ともあれレコファンは5枚買うと1枚あたり200円引きなので、半ば強引に新入荷コーナーから10枚ほどをセレクト。


今回音盤コレクションのデーターベースが検索できるタブレットを忘れてしまったので、
ダブり買いのチェックができない。



自分としては500円以下狙いが主なので200円引きならばダブっても落胆することもないだろうと安易に選んでしまって後悔することに。


新入荷には何故かウェーバーが多かった。


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歌劇「アブ・ハッサン」全曲


サヴァリッシュ指揮バイエルン国立歌劇場による東芝EMI盤。



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クラリネット協奏曲第1番、第2番をベニー・グッドマンのクラリネット、
マルティノン指揮シカゴ響の国内RVC盤。

以上ウェーバー。

協奏曲はダブり買いだった。


ウィーンのフルート奏者ワナウゼクの吹くモーツァルトの2曲のフルート協奏曲。
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VOX盤。

伴奏はスワロフスキー指揮ウィーン・プロムジカ管。


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同じくモーツァルトのフルート曲で初期のソナタ集。


クルト・レーデルのフルート、ルードウィヒ・ホフマンのハンマー・フリューゲルのARION盤。



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そしてペーター・ルーカス・グラーフの吹くシャミナードそのほか。

ピアノ伴奏は小林道夫のクラーヴェス盤。



こちらもだぶり。orz




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サキソフォーン奏者デファイエの吹く小品集の国内録音キング盤。


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オーリアコンブ指揮トゥルーズ室内管によるテレマンの2つのホルンのための協奏曲などの協奏曲集。 日本コロンビア盤。



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独逸テレフンケンのLP3枚組で独逸軍楽隊の500年。



今回は管楽器関連が多くて落ち穂拾い的なセレクト。



Youtubeはシャミナードのコンチェルティーノ。ゴールウェイのフルート。

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