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2019年2月20日 (水)

佐野美術館「甦る名刀」展、そしてコリン・ディヴィスのシベリウス

昨日は二十四節気の「雨水」そのままに昼から雨。

今日は雨は上がり気温が上昇、最高気温22度。
雪を適度に被った富士は良い景色。

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いよいよ花粉症が始まり通勤途中の車中でクシャミ八連発。


先月観に行った三島の佐野美術館の主催「甦る名刀」展が非常に良かった。

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ここで展示替えがあったので月曜日に母の通院で休みを取った合間に観に行った。


美術館近くの池には真鴨が群れている。


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今や刀剣ブームだそうで美術館には平日にもかかわらず入館者が多い。

特に若い女性の姿が目立っている。


いわゆる刀剣女子。



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今回の展示は戦火や不慮の大火により被災した刀剣の特集。



紹介された刀剣が被ったのは本能寺の変、大坂夏の陣、日光東照宮の大火、明暦の大火、
関東大震災、秋葉山の大火など歴史的な大事件ばかり。


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被災して焼けてしまった刀剣で、後に刀鍛冶によって復元を試みられたもの(再刃)を中心に展示。

名のある刀鍛冶によって再び命を吹き込まれた刀剣の数々。

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歴史的な事件をくぐり抜けてきた、まさに歴史の生き証人たち。


中では「本能寺の変」で焼き出された「名物 不動行光」、「大坂の陣」のあと大坂城の堀から発見され、後の明暦の大火で焼け出されてしまった重要文化財「名物 骨喰藤四郎」が歴史的な由来のみならず形の美しさで印象に残る。


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展示替えで新たに加わったものでは、桶狭間の戦いで討ち取られてしまった今川義元の佩刀。

俗に「義元左文字」。

信長が義元を討ち取ったことの金象嵌を入れた名物だ。

これが見たかった。


所有者が三好政長ー武田信虎ー今川義元ー織田信長ー豊臣秀吉ー豊臣秀頼ー徳川家康 、歴史上の錚々たる人達が手に取った名刀だ。

この歴史的な名刀が明暦の大火を被っていたことを初めて知った。


一番古い物は平泉の古井戸から発見された奥州藤原氏時代の刀子と、中尊寺の藤原4代の棺に安置されていた刀。
いずれも重要文化財。

これらは片面だけ磨き上げられ、赤錆びた現在の状態と対比できるようになっている。


刀剣は一度火が入ってしまうと反りが無くなったりして本来の姿には戻らぬらしい。

再刃された刀の多くは、良く見ると刃の境目部分がのっぺりとした平板なものになっている。

痛みが激しく復元ができずにそのまま展示されている名刀もあり、
焼けて変形した状態が痛々しい。

いずれも元は選りぬきの名刀だったものばかり。

歴史の無情を直に感じることができたひととき。





今日はコリン・デーヴィスのシベリウス。
ロンドン交響楽団との再録音で交響詩を集めたもの。

RCAの外盤CD。

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・4つの伝説曲 作品22


・交響詩「ポヒョラの娘」 作品49


・交響詩「吟遊詩人」 作品64


  サー・コリン・デーヴィス 指揮
  ロンドン交響楽団


北欧の白夜に身を置くような錯覚に陥るほど、音の響きが純粋に結晶化していて美しい名演。

周辺が白っぽく感じられるような独特の音の世界。

中でも「吟遊詩人」が非常な名演でこの曲の魅力を初めて知ることができた。

そして交響詩「ポヒョラの娘」の緻密にして雄大な世界。



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この曲はアンソニー・コリンズ指揮ロンドン交響楽団で初めて接して以来、
シベリウスの交響詩中の一番のお気に入り。








Youtubeは交響詩「ポヒョラの娘」スウェーデンの学生オケ。

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