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2019年3月に作成された記事

2019年3月31日 (日)

モーリス・ベジャール~時を超えて

平成最後の3月の日曜日は快晴、風が強い。

そして明日は新元号の発表。

 

午前中仕事場に顔を出すと何人かが出勤していた。

今まで使っていた机を雑巾で拭き周りを掃除。

 

既に机の横には後任者の荷物。

 

ただ今 我が家の庭の改造中。

帰宅後庭石を移動したりしているうちに腰が痛くなってきた。

 

土曜日はここで静岡市勤務となる娘の新居を母が見たいと言うので連れて行った。

娘の新居までは自宅から車で一時間余り。

家財道具もひと通り揃って迎えた娘はもうすっかり周りの環境になじんでいる。

勤務地までも近いし環境も良かったので安心する。

 

昼は近くの洋食喫茶「クロンボ」でランチ。

 

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ここは巨大なパフェが有名な店らしい。

 

 

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その後娘の新しい職場の外観をみて静岡市内の梶原山公園に行ってみた。

 

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細い山道を登って行くと標高300メートルの山頂からは静岡市内が一望のもとに見渡すことができた。

 

見事な眺めだ。

 

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ここは鎌倉武士梶原景時終焉の地。

 

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桜は五分咲き、赤白の源平桃が美しい花を咲かせていた。

 

帰りの道は空いていて1時間で自宅に到着。

 

DVDが届いていた。

 

「モーリス・ベジャール~時を超えて
/モーリス・ベジャール&20世紀バレエ団『春の祭典』『ボレロ』」

 

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振付師ベジャールの代表作「春の祭典」「ボレロ」の歴史的映像を2種類ずつの収録。

 

モーリス・ベジャール~時を超えて

 

ストラヴィンスキー:『春の祭典』

・ 収録:1960年(36分、モノクロ)
  出演:ジェルミナル・カサド、タニア・バリ、フラヴィオ・ベンナーティ、ピエール・ドブリエヴィッチ、
    モーリス・ベジャール、アントニオ・カーノ、マリー=クレール・カリエ、ローラ・プロエンサ、
    ジェニ・ランゲ、ニコレ・フローリス

・ 収録:1971年(36分、カラー)
  出演:タニア・バリ、ジェルミナル・カサド、パオロ・ボルトルッチ

 

ラヴェル:『ボレロ』

・収録:1962年(18分、モノクロ)
 出演:ディスカ・シフォニス

・収録:1977年(20分、カラー)
 出演:マイヤ・プリセツカヤ

 モーリス・ベジャール& 20世紀バレエ団(ベジャール・バレエ・ローザンヌ)

 

ベジャール振付の「春の祭典」は1959年初演。

この翌年の1960年収録はモノクロ。
演奏はマルケヴィッチ指揮フィルハーモニア管の歴史的名演を使用。

1970年のものはかつてBSでベジャールの特集があったときに放送されている。
演奏はアンドレ・ヴァンデルノート指揮のブリュッセルの放送オケ。

 

「ボレロ」は創作者のディスカ・シフォニスによる1962年の映像と20世紀を代表するバレリーナ、

マイヤ・プリセツカヤが1977年に収録した映像。

演奏は1962年のものはヴァンデルノート指揮。

プリセツカヤの1970年収録は演奏者の記載なし。

 

いずれも歴史的な超貴重映像だ。

 

Youtubeはプリセツカヤ、20世紀バレー団の「ボレロ」

 

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2019年3月29日 (金)

連日の送別会、そして沼響の練習

3月もいよいよ終わりの金曜日。

 

年度末の慌ただしさに本業のリタイアが加わり1日1日が短く感じた一週間。

 

新元号発表で4月1日が改元の日のような感覚だ。

ここで自分もひとつの大きな区切りの年。

 

 

今週は送別会の連続だった。

 

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いずれもかつての部下たちや今の部署の有志が計画したもの。


公式な送別会は4月に入ってから。

 

懐かしい顔ぶれと共に仕事をした頃の話に花が咲く。

 

同じ場面に居合わせた仲間たちの、それぞれの話が自分の記憶から抜け落ちていた部分にジグソーパズルのようにピースがはまり当時の場面が鮮明に甦る。

 

過去の出来事がたった今の事のように感じるしばしのタイムスリップ

 

苦しかったことも今となっては楽しい思い出だ。

 

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記念品として冷酒によさげな「ぐい呑み」をひと組いただいた。

 

ありがとうございます。

大切に使わせていただきます。

 

宴が終わりタクシーを拾いに出た繁華街には花束を持った酔客がちらほら。

春は別れの季節。

 

今年は家内と娘の異動もあり花束が溜まってきた。

 

そして木曜日の夜はオーケストラ。

沼響の練習です。

 

場所は文化センターリハーサル室でサン・サーンスとラロ。

 

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指揮は本番を振っていただく横島先生。

 

やはり狭いリハーサル練習では音が混濁して周りの音が良く聞こえない。

 

今はとても横島先生に振っていただけるレベルではないだけに申し訳ない気持ちになってきた。

 

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ポスターができて合宿も迫って来た。

 

オケのメンバーの中になんとなく浮き足立っている気配が感じられて心配だ。

 

Youtubeはルイージ指揮スイスロマンド管のサン・サーンス、交響曲第3番

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2019年3月25日 (月)

グレインジャーのパートソング集

3月も最後の週、ここ数日で寒の戻り午後から風が出てきた。

どうもココログの具合がおかしくて、せっかくコメントをいただいても反映されなかったり遅れたりしている。

Niftyに問い合わせをしたところ(電話がなかなかつながらない)

メンテナンスの後いろいろと障害が出ているらしい。

トラブル解消までにはまだ時間がかかるようだ。

 

今年の3月は娘の転勤、家内も異動自分も本業リタイアという節目の年。

昨日は東京にいる娘も一時帰省して大きな区切りとした。

祖父母たちや娘の友人家族も招いての祝いの席。

場所は家の近くの季節料理「吟水

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手練れの料理人による逸品の数々、そして磯自慢、初亀その他の銘酒などで

一同気持ち良く食べて酔いました。

 

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本日聴いた音楽はディーリアスとグレインジャーのパートソング集。

「Delius:Partsongs, Grainger:Folksongs for Chorus/Songs from the Jungle Book」

英CONIFERの音楽。

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"Delius -- Grainger"

ディーリアス:

真夏の歌

クレイグ・デューにて

水上で夏の夜を歌うために(二曲)

荘厳な光は城壁に落ちて(テニソン卿)

春の到来

陽光の歌

森を抜けて

グレインジャー:

ブリッグ・フェア

ジャングルの朝の歌(キップリング)

ダニー・ディーヴァー(キップリング)

ピオラ狩(キップリング)

スカイ・ボート・ソング

シャロー・ブラウン

アイルランド、デリー州の調べ

オーストラリア高地の歌

六人の公爵が釣りに出た

穴掘りに出た豚がいた(クリスマスの日の朝)

行方知れずのご婦人が見つかった

 

合唱:The CBSO Chorus

指揮:Simon Halsey

ピアノ:Richard Markham,David Nettle

テノールソロ:Charles Daniels

バリトンソロ:Patrick Wheatley

フルート:Colin Lilley

ハルモニウム:Peter King

 

1987年6月19~21日、バーミンガム、セント・ポールズ聖堂 録音

 

CBSOはイギリスのバーミンガム市交響楽団。

そのオケ所属の合唱団でこの時期はサイモン・ラトルが音楽監督。

合唱団は名匠フレモーが創設した団体。

 

いずれもイギリス合唱音楽特有の純な清潔さと清らかな音楽。

 

ラトル統治下の合唱団も見事なアンサンブルで聴かせる。

Youtubeはグレインジャーのパートソングから「行方不明のお嬢さんが見つかった」

吹奏楽曲「リンカンシャーの花束」終曲と同一の合唱版。

 

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2019年3月23日 (土)

金曜夜のレコードコンサート

曇り夜から雨。今日は冷えて昼間の外気温は10度。


夕方から雨が降りだして西の空に大きな虹。

箱根は雪が降った。

19日にココログの大規模なメンテナンスがあり、どうもそれ以降このブログに接続しにくくなっているらしい。


Googleでこのブログ名を検索すると「ページが見つかりません。」の表示。

ブックマークも無効になっている。


なぜだろう?


今日大手洋服チェーン店に行くと沼響の現運営委員長のH君に会った。

しばし沼響の現状についての立ち話。


金曜の夜は市民文化センターでクラシックレコードコンサートの解説。

今回のテーマは「春」


ディーリアス、シューベルト、ストラヴィンスキーなどの春にちなんだ曲に加えてイ・ムジチの「四季」ではCDとの聴き比べ。


終了の挨拶をしていたら常連のお一人から「これからも末永く続けてください。お願いします」と突然の発言。


どうやら私が本業を辞めることを知り、このレコードコンサートも終わりになると思ったらしい。



このレコードコンサートは市の主催行事のひとつだがあくまで自分の私のプライヴェートでの活動。


考えてみたら20代の若い頃から初めてもう35年ほど続いている。

仕事だったらこんなに続かない。
このひとことで来たお客さま方が誰も席を立たない。


今までの経緯などを説明して辞めないことを皆さんにお伝えした。


別の方からはウィーン旅行のお土産をいただいた。


嬉しかった。

Youtubeはディーリアス「春初めてのかっこうを聞いて」


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2019年3月21日 (木)

月暈(げつうん)と白昼夢そして「リンカンシャーの花束」

彼岸の中日は朝から雨。
「暑さ寒さも彼岸まで」そのままに昨日の外気温度は24度。



昨晩空を見上げたら月の周りに大きな輪が見えた。


これは「月暈(げつうん)」


薄い雲の中の氷の結晶と月の光による現象。


思わずカメラを向けて撮ったけれども腕の悪さとポンコツなカメラで良く写らない・・・


わかりにくいのでネット上からきれいな画像を拝借しました。




見た瞬間「あぁ明日は雨だな・・」

このあたりの言い伝え「富士山に傘雲がかかるとまもなく雨」を思い浮かべた。


午前中に霧雨の中、家族で父と先祖代々が眠る墓参りに行っていた。
お寺は家からほんの数分の至近距離。


お線香をお寺で購い若住職としばしの立ち話。


墓地の中、我が家の墓に行く途中に昨年若くして急逝した職場の部下が眠る墓所がある。

ちょうどご家族らしき人が花を供えていた。
線香に火を点けて手向けに行くとご家族の方はもういなかった。


このような天気なので外出もせず、部屋の片づけやら読書と音楽。


聴いたのはフェレデリック・フェネル指揮イーストマン・ウィンドアンサンブルの演奏のいくつか。



この中から


・「リンカンシャーの花束」   :P.グレインジャー

・イギリス民謡組曲       :ヴォーン・ウイリアムス
・シンフォニック・ソング    :ラッセル・ベネット
  フェレデリック・フェネル指揮
  イーストマン・ウィンドアンサンブル
手持ちは70年代に日本フォノグラムから出ていたLP.


いずれも1950年代から60年代、アメリカのマーキュリーレーベルの録音で吹奏楽の古典的な演奏。



買った当時は録音の古さが気になっていたのが、今回イコライザーカーヴをAESにして聴いてみてびっくり。

音楽がヴィヴィッドに躍動、グレインジャーの曲では木管楽器のブレンドされたメロウな響きが非常に美しい。

あらためて偉大な演奏の数々であることを確認。

これは大きな発見だった。


グレインジャーの心地よい響きを聴いていてうつらうつらと眠くなってきた。

ほんのわずかな時間におかしな夢を見た。

どこかの学校の体育館でオケの練習があり、始まる時間に遅れそうになった自分が雨の中車で体育館に到着。


急いで楽器をケースから取り出すとホルンが無残にもぺしゃんこになっていた。


あまりのショックに目が覚めた。

ベルカットの部分が大きくゆがんでいた映像があまりにも強烈。


今でも鮮明に思い出す。


「リンカンシャーの花束」は演奏時間20分弱、この短い間の白昼夢。


Youtubeは「リンカンシャーの花束」の終曲「行方不明のお嬢さんが見つかった」



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2019年3月18日 (月)

デ・ラ・マーサのロドリーゴ

3月も半ばを過ぎた月曜日。

仕事上の大きな山場を越えてひと区切り。
人事異動の発令もあって自分はここで大きな節目。



昨日は、沼響創立当時からのメンバーで運営委員長だったホルン仲間のWさん宅をホルンセクションで訪問していた。

 
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Wさんは今難病と闘っている。

自分とは沼響創立当時からの30年来の盟友だ。


今の沼響の充実ぶりは彼の力に寄ることが大きい。



沼響の近況や一緒に演奏したときの思い出を話や一発初見のホルン五重奏演奏など。

楽しい時間を過ごすことができた。




今日はスペインのギタリスト、デ・ラ・マーサのギターでロドリーゴの曲を聴いていた。

ミュンシュのサン・サーンスと同じRCAのグランプリシリーズの廉価盤LP.



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・アランフェス協奏曲
・ある貴紳のための幻想曲

  レヒーノ・サイン・デ・ラ・マーサ(G)
  クリストバル・アルフテル指揮
  マヌエル・デ・ファリャ管弦楽団


デ・ラ・マーサはアランフェス協奏曲の初演者として知られる。

先日、ミケランジェリやリヒテルの調律をなさっていた瀬川さんからデ・ラ・マーサの話を聞くことが出来た。



この演奏はデ・ラ・マーサのステレオ再録音。

技巧を誇るタイプではないけれどしっとり上品に仕上げた良い演奏だ。

伴奏のアルフテルの指揮はローカル色豊かで鄙の味わいの印象があったけれども、 今聞き直してみるときっちり端正なのが良い。

イコライザーカーヴはNABが良かった。


Youtubeはある貴紳のための幻想曲、ロメロのギター

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2019年3月16日 (土)

ミュンシュとコミュッショーナのサン・サーンス、交響曲第3番

曇りのち晴れ。気温は低い。
一週間ほど前から右膝あたりに強い痛み。
加齢と運動不足だろうな。


今日は今年沼響の定演で取り上げるサン・サーンスの交響曲第3番。


最初にシャルル・ミュンシュ指揮のボストン響によるもの。

この演奏が自分の刷り込み。




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・交響曲第3番ハ短調 op.78 「オルガン付き」

 シャルル・ミュンシュ指揮
 ボストン交響楽団

  ベルイ・ザムコヒアン (オルガン)
  バーナード・ジゲラ&

          ベルイ・ザムコヒアン (ピアノ)

  1959年4月 ボストン、シンフォニーホール

手持ちはRCAクラシカルグランプリシリーズの廉価盤LP1枚のほかCD初期のものとXRCDの3種。


今日は中学の頃に買った千円盤LPで聴く。


購入したのは1974年。


熱く燃えながら一気に駆け抜ける豪快な演奏。


息をつかせぬ張り詰めた緊張感、オケが限界まで鳴り響いていて録音の古さを忘れさせる名演。


初めて聞いた時から40年以上経過して何度聞いたかわかならないほど。
でも聴く度に大きな感銘を受ける不滅の名盤だ。

この演奏の第2楽章第一部の後半、讃歌風の旋律が低音楽器からフーガ風に積みあがって行く最初の部分でトロンボーンパートが音を外しているように聞こえるのがいつも気になる。




もう一枚、アメリカのオケで聴く。


ルーマニアの指揮者セルジュ・コミッショーナ指揮のボルティモア交響楽団によるヴァンガード盤CD。


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・交響曲第3番ハ短調 op.78 「オルガン付き」

 セルジュ・コミッショーナ 指揮
 ボルティモア交響楽団

 フレデリック・ミンガー (オルガン)

 1980年11月14日  ワシントンDC、長老派教会


LPでの発売時は録音の良さで評判になった。


ローカルはオケだったボルティモア響は、コミッショーナの音楽監督時代に大きく飛躍。

今やアメリカ有数のメジャーオケに成長している。



ミュンシュ時代のボストン響と比べてアンサンブルの緊密さでは上を行くほど。


オケのパーツのひとつひとつをきっちり鳴らし、バランスよく精密に積み上げ巨大な大伽藍を仰ぎ見るような壮大な演奏だ。


オルガンとオケのバランスも絶妙で、教会内での残響豊かな空間の中でも絡み合うオケの各パートが完璧に鳴り響いているのが圧巻。


これは隠れた名盤。


Youtubeは準メルクル指揮スペイン放送管のサン・サーンス、交響曲第3番第2楽章

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2019年3月14日 (木)

シャハムの「悪魔のダンス」

昨日帰宅時の風が冷たかったので今日はコート着用で出勤。
暑さ寒さも彼岸まで・・・



最近の音盤購入は、ハードオフやブックオフでの予期せぬ出会いが楽しみになってきている。

先日郊外のディスカウントショップに寄ったついでに古着やゲームソフトなどの若者向けの品々を扱っているショップを発見。

なんとなく気になって入ってみると予想とおりの中古CDコーナー。


400円以下のCD4枚で500円!
の表示に釣られて数少ないクラシックを漁って見つけたのが以下の4枚。


ギル・シャハムのヴァイオリンによる「悪魔のダンス」。



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・悪魔のダンス(ジョン・ウィリアムス/

        映画《イーストウィックの魔女たち》から)
・トランシルヴァニアの子守歌(ジョン・モリス)
          /映画《ヤング・フランケンシュタイン》から>
・小妖精(グリーグ:《叙情小品集》作品71 第3曲)

・死の舞踏 作品40(サン=サーンス)

・幻想的奇想曲(コルンゴルト/編曲:レーヴァイ) ・

・ワルプルギスの夜(ブラームス:4つのバラードとロマンス 作品75 第4曲)

・魔女の歌(メンデルスゾーン:12のリート作品8の8)

・妖精の踊り(バッジーニ:《幻想的なスケルツォ》 作品25)

・恵み深い亡霊(ボルコム)

・グノーの《ファウスト》による演奏会用幻想曲(サラサーテ)

・《24のカプリース》から 変ロ長調作品1の13(パガニーニ)

・ヴァイオリンソナタ《悪魔のトリル》(タルティーニ)

・妄想(イザイ:無伴奏ヴァイオリンソナタ イ短調 作品27の2 から)


これは悪魔をテーマにさまざまな曲を集めたもの。




テラークから出ていたラフマニノフの自作自演から、1919年から1929年までのピアノロールの記録を集めた最新録音。

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これは当時の自動ピアノを使わず、ロールをデータ解析して現代のピアノで自動演奏させたもの。

NASA開発の技術を使用したのだという。

「幻想的小品集」「音の絵」、からクライスラーの作品の編曲など全19曲。



セルのモーツァルト、交響曲第40番、第41番、ソニークラシカルのCD.


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これはLP時代のから名高い名盤。

未だ聞いたことがなかった。


最後の一枚はハイティンク若き日のブラームス、ハンガリー舞曲集。
マズア指揮のリストのハンガリー狂詩曲集とカップリング。


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500円への枚数合わせです。


以上4枚で500円。


Youtubeはセル&クリーヴランド管の「運命」リハーサル

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2019年3月13日 (水)

ネグリとアーヨの四季

3月半ばの週、月曜までの雨模様から一転火曜からは良く晴れた。

花粉も盛大に飛びマスクが手放せない。


今日は気温が下がり冷たい風が吹いた一日。


昨日は有休消化のため一日休みを取っていた。

朝、愛犬ポコをトリミングに連れて行き、あずけている間にだいぶボロになった犬小屋を修繕したりしていた。

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公共下水道への切り替えと、そのついでに庭にも手を加えることになり午前中は業者が来ていろいろと打ち合わせもあったりとそれなりに忙しい。


今日はヴィヴァルディの「四季」。


演奏はイタリアの指揮者ヴィットリオ・ネグリ指揮のベルリン室内管弦楽団。

手持ちはフィリップスレーベルの国内盤LP。


外盤では旧東独逸のETERNAから出ていた。


同じくフィリップスから出ていたドレスデン国立歌劇場管とのスゥイトナーのモーツァルトやサヴァリッシュのシューベルトなどと同様、旧東ドイツの国営音楽出版社VEBドイツ・シャルプラッテンとの共同制作録音だと思う。



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・ヴァイオリン協奏曲集 作品8-1~4 「四季」

 フェリックス・アーヨ(ヴァイオリン)
 ヴィットリオ・ネグリ(指揮)
 ベルリン室内管弦楽団
 ジェフリー・テイト(チェンバロ)
 フリッツ・クリンゲンシュタイン (チェロ)

 1975年録音


ヴァイオリンソロはイ・ムジチの「四季」で著名なフェリックス・アーヨ。

アーヨとしてはイ・ムジチの2種の録音に続く3回目の「四季」だ。



ベルリン室内管は旧東ドイツの団体で名指揮者ヘルムート・コッホが率いていた団体。



かつてすべてのジャンルの新譜やアーティストの情報を紹介していた「レコードマンスリー」という横長の月刊誌があり(1966年創刊1987年廃刊)レコード店で無料で配られていた。

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ここには月刊の売り上げ上位のレコードが紹介されていて、クラシック部門ではイ・ムジチの四季がずっと首位だった。

この不動の一位は10年以上続いたと思う。


独奏者がアーヨからロベルト・ミケルッチに代わっても、イムジチの「四季」はずっと独走状態だった。


ネグリはフィリップスのプロデューサーとしてイ・ムジチの「四季」をプロデュースした人。


ここでネグリは2匹め3匹めのどぜうを狙ったのだろうか、と思いきや、イムジチ(アーヨ独奏)の甘くロマンティックに歌う演奏とは対照的なドラマティックできっちりした演奏だった。


オケの渋く密度の濃い響きも良い雰囲気だ。


ここではチェンバロが非常に雄弁、メンバー表を見たら後に指揮者として名を上げたジェフリー・テイトだった。


Youtubeはアーヨの弾くパラディスの「シチリアーノ」

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2019年3月10日 (日)

英国近衛軍楽隊「グレナディアガーズ」

朝美しい富士山が見えていたのが午後から曇り始めて夕方から雨。

本日仕事のため出勤。

帰宅後聴いたのはイギリスの近衛軍楽隊。


ロンドンレーベルの国内盤キングレコードLP2枚組
1969年英国フェアのたすき付き。

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アメリカ、フランス、イギリスの著名な曲に加えてスペイン、イタリアなどの珍しいマーチなど全24曲を集めたもの

演奏はイングランドの近衛歩兵第1連隊「グレナディアガーズ」


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近衛歩兵の第2連隊は「コールドストリームガーズ」
以下「スコッツ」「アイリッシュ」「ウエルシュ」とイギリス陸軍歩兵近衛旅団に所属する5つの連隊それぞれに軍楽隊が存在する。




これら5つの軍楽隊はイギリス陸軍に80隊以上あるイギリス陸軍の連隊付き軍楽隊のうち、特に優秀とされ「スタッフバンド」と呼ばれている。


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「グレナディアガーズ」はイギリス最古の軍楽隊で、ヘンデルがこのバンドのために「近衛歩兵行進曲」を作曲しているほどでこのアルバムにも収録されている。




近衛歩兵第1連隊はナポレオンとのワーテルローの戦いにおいてナポレオンの親衛隊である「グレナディア騎兵隊」を打ち破り、以後名称を「近衛グレナディア連隊」と改めた。



近衛兵の象徴であるベアスキン(熊皮帽)は、この第1連隊「グレナディアガーズ」が

ワーテルローの戦いで相手のフランス兵の着用していた熊皮帽子を戦利品として得たのを始まりとする。




実演で聴いた近衛歩兵第2連隊のコールドストリームガーズは、軽快なアンサンブルと個別の奏者のソロの見事さで印象に残っている。


この「グレナディアガーズ」の演奏は雄渾にして威風堂々たる重厚なもの。
同じ近衛軍楽隊とはいえ連隊によって個性が異なるようだ。


この録音には歩兵の号令や行進する足音の効果音が入っていて臨場感豊かなのが良い

Youtubeはグレナディアガーズの軍旗敬礼式典

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2019年3月 9日 (土)

本日の練習、横島先生との再会

年度末の多忙な一週間が終わりほっと息をついた土曜日。

今週は雨の日が多かったが今日は晴れた。
寒かった昨日に比べて気温も高い。


午後になって親戚の大家族が幼い子供たちを大勢連れて畑の夏蜜柑を採りに来た。

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毎年恒例の行事になっていて血縁では自分のハトコたち。

ジャムを作るのだという。



そして木曜日の夜はオーケストラ、大ホールで沼響の練習。


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今回は本番を振っていただく横島勝人先生との初練習。


曲はフォーレの組曲「マスクとベルガマスク」、サン・サーンスの交響曲第3番とラロのスペイン交響曲の第1楽章。


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横島先生にはかつて10年ほど沼響の定演を指揮していただいた。
実に5年ぶりの再会だ。


練習の最初に団員の顔触れを見渡してひとこと。
「ホルンの皆さんは変わってないね」

この5年で沼響のメンバーに多少の入れ替わりはあったがホルンは不動のメンバーだ。

・・・・・でもだいぶロートルとなりました。

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しばらく先生の指揮で練習しているうちに5年前の沼響にタイムスリップ。



本番のテンポに先生の指揮についていくのがやっと。

まだまだ道のりは遠い。

Youtubeはレーピンの弾くスペイン交響曲

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2019年3月 5日 (火)

プレヴィンのフランセとR.シュトラウス

昨日まで降り続いた雨は朝早くに上がり日中は暖かな日差し。

冬はもうどこかへ去ってしまったようだ。
夕方から再び雨。

日曜日は102才で逝った大叔母の3回忌の法事で裾野市に行っていた。
亡くなるまで頭脳明晰、最晩年まで実家の我が家に来ていた。


宴席で遺影の前で親戚たちと思い出話をしていると今でも健在のよう。


アンドレ・プレヴィン逝く。

もう引退同然だったとはいえその喪失感は大きい。


モントゥーに師事し、特に晩年は素晴らしい円熟の演奏を聞かせてくれたことはネヴィル・マリナーと共通している。


二人とも指揮者として出発した時はさほど高い評価ではなかったと思う。


プレヴィンはクラシック界にその軸足を転じた60年代には伴奏ものの録音が多かった。


今日はその初期の頃の録音から2枚。


フランセその他のフランス音楽とR.シュトラウスを聴く。


オケはいずれもロンドン交響楽団、プレヴィンが音楽監督に就任する直前と就任直後の録音。



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・花時計             :フランセ:
・ジムノペディ第1番、第2番  :サティ/ドビュッシー編
・協奏交響曲          :イベール

  ジョン・デ・ランシー(オーボエ)

  アンドレ・プレヴィン(指揮)
  ロンドン交響楽団

   録音:1966年8月30日、9月2日 ロンドン、
      ウォルサムストウ・タウン・ホール



このフランスものを集めたアルバムはフィラデルフィア管弦楽団の首席オーボエ奏者、 ジョン・デ・ランシーのソロアルバム。

あくまでここでの主役はランシー。


手持ちはRCA原盤の国内盤LP。



学生時代の中古LP漁りに目覚めた頃の懐かしいレコード。

お目当てはサティのジムノペディのドビュッシー編のオケ版だった。


初めて聴くフランセの繊細にして洒落た美しい音楽に痺れて、その後この作曲家の録音を探し求めるきっかけになった思い出深いアルバムだ。


あらためて聴くとビロードのようなランシーのオーボエもさることながらプレヴィンの気品に満ちた伴奏も見事なもの。




そしてもう1枚はR.シュトラウス




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・『ばらの騎士』組曲
・交響詩『ドン ファン』
・ミュンヘン(式典のためのワルツ)

  アンドレ・プレヴィン(指揮)
  ロンドン交響楽団

  録音:1969年3月4,5日 ロンドン、
     ウォルサムストウ・アッセンブリー・ホール


中でも「ミュンヘン」はR.シュトラウスが同名の映画のために作曲した音楽で、結局映画の製作が中止になったために音楽もお蔵入りとなった珍しい作品。

このプレヴィンの録音が世界初録音だった。


この3曲の録音にあたってプレヴィンはホルンを通常の4本ではなく8本で録音に臨んだという。


実際「ばらの騎士」の序奏や「ドン・ファン」でのホルンはもの凄い響きが聞こえる。


オケを雄大にドライヴしながら官能的に歌わせた指揮者とオケが一体となった名演だ。

Youtubeはプラヴィン指揮N響のラフマニノフ、交響曲第2番

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2019年3月 2日 (土)

クライバーンのグリーグ、ショパンのことなど

3月最初の土曜日は薄曇り。

気温も高く裏山の河津桜も満開だ。


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そして花粉症の季節。

先日の唇の負傷もあってマスクが手放せない初春。

今日の午後、Proud NUMAZU CMコンテストの表彰式に行ってみた。




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沼津を題材にし「沼津の愛」を30秒のCMに表現した映像を集めたもの。


どの作品もそれぞれに工夫、見慣れた風景が全く違ったものに見えてくるのが新鮮だ。

面白かった。


最優秀賞と審査員特別賞受賞はそれぞれ市内の高校生が取った。

2作品ともにシンプルながら思わず引き込まれる力作。


特に最優秀賞作品は、審査員の「伊右衛門」のCMを演出している中島信也にして
「テレビで今すぐに流しても十分いける」とまで言わせた出来。

これからはこの若い才能たちの時代だ。




今日はクライバーンの弾くグリーグとリスト、ショパンを聴いていた。

昨年末にリサイクルショップのジャンクコーナーから救出した一連の外盤LP。



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・ピアノ協奏曲 イ短調   :グリーグ
・ピアノ協奏曲第1番変ホ長調S.124  :リスト

 ヴァン・クライバーン  (ピアノ)
 ユージン・オーマンディ(指揮)
 フィラデルフィア管弦楽団
 
   録音:1972年、フィラデルフィア


  
冷戦下の1958年、チャイコフスキー国際コンクール優勝抜きにはクライバーンは語れない。

そして大成すること無く終わってしまったその後のことも。


クライバーンの演奏はコンクール直後にとにかくよく売れた。

そこで専属だったRCAは著名なピアノ曲を次から次へとクライバーンに録音させた。


今でもクライバーンのチャイコフスキーのピアノ協奏曲やベートーヴェンの「皇帝」などのLPは、カラヤンの「運命」などと一緒にリサイクルショップのLPコーナーの常連だ。


このグリーグとリストはコンクールの後、10数年を経た演奏。


既にクライバーンが消耗してしまっていたことがグリーグ最初の冒頭部分からして顕著。


とにかく音楽に力がなく平板なのだ。


女性的でなよっとしていてタッチも弱く最後まで聞き通すのが辛いほど。


テクニックもこの程度では今ではとても通用しない。

オーマンディの伴奏もクライバーンに合わせたのか随分と存在感が薄い。



同じ頃の録音でショパンの2つのソナタも聞いてみた。



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・ピアノソナタ第2番変ロ短調 Op.35『葬送』 :ショパン
・ピアノソナタ第3番ロ短調 Op.58

  ヴァン・クライバーン  (ピアノ)

    録音:1972年


こちらも同じ日に購入した外盤LP.

存在感は薄いけれども、静かに丁寧に弾いている無表情さが一種白痴美のような雰囲気を漂わせているのが興味深い。


音はNABで聴いた。


かなり厳しい感想になってしまったのでもう一枚。

コンクール直後のチャイコフスキーを聴いてみる。

こちらはスタジオ録音。

手持ちはいろいろ。
国内盤LPとRCAの外盤LPなど。


・チャイコフスキー:ピアノ協奏曲第1番変ロ短調 op.23
 
  ヴァン・クライバーン(ピアノ)
  キリル・コンドラシン(指揮)
  RCA交響楽団

   録音:1958年 ニューヨーク、カーネギー・ホール


おそらく世界で一番売れたクラシック音楽のレコード。

純粋なまでの初々しさが好感を呼ぶその名に恥じない清々しくも爽やかな名演だ。


コンドラシンの伴奏も理想的なバック。


ここでは確かに天才の片鱗を聴くことができる。


結局この1枚がクライバーンにとっての最高傑作になってしまった。


処女作を越えられなかった作家のように。


Youtubeはクライバーンの弾くラフマニノフ、1962年モスクワライヴでのピアノ協奏曲第2番
 

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