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2019年5月 4日 (土)

「アンジュール」のグレン・グールド

晴れのち午後から雹混じりの雷雨の土曜日。

 

火曜日までは気温は低く灯油を買い足りしていたのが5月に入ってから天候が激変。
本日は夏日に迫る気温。

 

午後からは大粒の氷が降ってきた。
そしてカミナリと雨。

 

娘は海老名周辺で雷雨の中で野外ライヴに出演。

 

大型連休一週間が経過。

全国的に渋滞、わが家近くの国道も伊豆方面、沼津港方面に向け上下線とも滞り気味。
見ると県外ナンバーの車ばかり

 

空前の長休み、その上改元の浮かれ気分もあって皆さんとにかくどこかに出かけようという気分になっているのかもしれない。

 

128

 

ショートムービー「アンジュール」のサウンドトラックを聴いた。

 

これはベルギーの絵本作家ガブリエル・バンサン作の代表作「アンジュール・ある犬の一日」をアニメ化した作品。

 

「アンジュール」はエンピツで書かれたデッサンのみの文字のない絵本。

 

Dsc00936

 

車から投げ捨てられた一匹の犬が必死に車の後を追うシーンから物語は始まる。

 

この物語をアニメ化するにあたって音楽はグレン・グールドの演奏が使われた。

 

Dsc00935_1

 

プロデュース:多賀英典
監督:二階 健
音楽:グレン・グールド
メインテーマ曲:アヴェ・マリア(バッハ〜グノー)
/宮本笑里×グレン・グールド×坂本龍一
選曲監修:宮澤淳一

 

01ピアノソナタ ホ短調op.7 (グリーグ)

02ピアノソナタ第13番変ホ長調op.27-1「幻想曲風ソナタ」 (ベートーヴェン)

03平均律クラヴィーア曲集第1巻
         ~前奏曲とフーガ第22番変ロ短調BWV867 (J.S.バッハ)

04アヴェ・マリア (ショートムービー「アンジュール」メインテーマ曲)
(J.S.バッハ、グノー)

 

グレン・グールド(P) (4)宮本笑里(vn) 坂本龍一(syn)

 

この作品のメインテーマとなったグノーのアヴェ・マリアは、グールドの弾く平均律クラヴィーア曲集第1巻第1曲のハ長調の前奏曲の演奏に、宮本笑里の弾くヴァイオリンと坂本龍一のシンセサイザーをかぶせている。

 

ただしグノーの「アヴェ・マリア」とバッハの原曲では小節数が異なるため、グールドの演奏をコンピューター解析して足りない部分を新たに合成して自動ピアノで演奏させている。
したがってこの曲のみグールド独特の歌声は聞こえない。

 

グリーグのピアノソナタはグリーグ20代の作品。

これが非常に良い。

 

叙情小曲集のようなローカル色はあまり感じられず、ベートーヴェンのピアノソナタのような構成のがっしりした聴き応えのある曲。

あまり著名な曲ではないが演奏の良さで聞かせる。

 

スコットランド系のグールドの母は作曲家グリーグの遠縁だという。

 

「アヴェ・マリア」はさらっと聴くと合成加筆された部分はわからない。
が、やはり音楽だけではグールドの個性が際立っている。

 

Youtubeはグールドの弾くグリーグ、ピアノソナタ

 

 

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