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2019年6月25日 (火)

ガッゼローニ、プレイエル版のモーツァルト

晴れ、雨雲が去り久しぶりに青空を見た。

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東の箱根方面に入道雲。

仕事場近くのネムノキが咲き始めた。

ネムノキの葉は、夜に閉じて日中に開き、花は夕方になると大きく開く。

 

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沈黙している植物にも動物的な意志のようなものを感じさせる。

 

今日もモーツァルト。

イタリアのフルート奏者、セヴィリーノ・ガッゼローニの演奏で・
CAMERATAから発売された国内録音のLP.

 

Dsc01131

・フルートソナタ  ヘ長調 K.376(374d)
・フルートソナタ  ハ長調 K.296
・フルートソナタ  ヘ長調 K.377(374e)

  セヴェリーノ・ガッゼローニ(フルート)
  ブルーノ・カニーノ(ピアノ)

 

     録音 1977年11月3日,4日  入間市市民会館

 

ガッゼローニとカニーノは中学生のときに実演を聴くことができた。

 

自分が初めて聴いた世界的な音楽家だった。

 

場所は昭和20年代に出来た沼津の古い公会堂。

この二人が世界的な音楽家とは知らずに友人と聴きに行った。

 

そのときのプログラムはヴィヴァルディの「忠実な羊飼い」を前プロにして、後半はシュトックハウゼンや福島和夫の「冥」、ペトラッシの「スーフル」などの現代作曲家の作品が並んでいた。

 

当時の自分にこれらの作品を理解する力があったのか疑問だが、半世紀近く経った今でも、その場の雰囲気とガッゼローニとカニーノの演奏する様子、そしてアンコールに「ラヴェルのハバネラ形式の小品」があったことを覚えている。

 

この中では長い譜面を並べたペトラッシの「スーフル」と、ガッゼローニ自身が自分の名を叫びながらフルートを吹く松平,頼暁の「ガッゼローニのための韻」が視覚的にも非常に印象に残っている。

 

 

このアルバムは、モーツァルト初期のヴァイオリン・ソナタ集の3曲を同時代の作曲家プレイエルがフルート用に編曲したもの。
自分が実演を聴いた数年後、この版による初録音だった。

 

ピアノは原曲のままでヴァイオリンをフルートに置き換えている。

 

この編曲が非常によく出来ていて、あたかもオリジナルのフルートソナタのように響く。

この3曲はもともとヴァイオリン・オヴリガード付きのピアノソナタのようなもので、ピアノが主役。

 

そのカニーノのピアノが非常に良い。

 

じっくり表情豊かに歌い上げるピアノに乗って自由闊達に飛翔するガッゼローニのフルート。

 

Youtubeはガッゼローニの吹く「ダフニスとクロエ」からパントマイム 、アバドの指揮イタリアのRAI管弦楽団

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