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2019年7月23日 (火)

紀尾井ホール、MMCJコンサート

梅雨未だ空けず、昨晩も県西部で大雨。磐田では橋が流された。

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先日、ポコとの朝の散歩の途中で用水路の堤防上にカルガモを見た。

逃げずに下ばかり見ているので良く見ると川面にヒナの姿が。
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堤防上に上がれず、ピィピィ鳴きながら親の方を見ていた。

しばらくすると親が降りて一緒に流れていった。

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東京滞在二日目の土曜日、MMCJ(Music Masters Course Japan)のオーケストラコンサートに行っていた。
場所は四谷の紀尾井ホール。

 

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MMCJは指揮者の大友直人が中心となっている世界の若い音楽家たちを対象とした室内楽の中心の国際音楽教育セミナー。
今年で19回を迎えるという。

 

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講師陣ではニューヨークフィルの音楽監督を務め、現在ドイツのNDRエルプフィル(旧北ドイツ放送響)首席指揮者のアラン・ギルバート一家が目を引く。

本人のアラン・ギルバートをはじめ父のマイケル・ギルバート、ニューヨークフィルのヴァイオリン奏者だった建部洋子、妹のリヨン国立管のコンサートミストレルのジェニファー・ギルバートら一家総出の出演。

この日はセミナーの最後を飾るオーケストラコンサートで、セミナー参加者のほか講師陣や在京のプロオケ奏者などの混成オケ。

 

プログラムは

・交響曲第44番 ホ短調 「悲しみ」   (ハイドン)

・室内交響曲第1番 ホ長調       (シェーンベルク)

・Novelette for Violette ~ On a Theme by Scarlatti(2017) (荻森英明)

・交響曲第2番 ニ長調          (シベリウス)

 

というもの

 

最初のハイドンは指揮者なしでコンマスはアカデミー室内管の首席ハーヴィ・デ・スーザ
2曲目からのコンミスはジェニファー・ギルバート。

指揮はシェーンベルクはマイケル・ギルバート。
後半の2曲は大友直人が指揮。

最初のハイドンは指揮なし。


きっちりアンサンブルを整えた優等生的なハイドン。
前日の芸大の学生が中心だった演奏よりも、プロのテイストが多少上回るように聞こえたのは多国籍メンバーの集まりだからか。
第2楽章のホルンのハイトーンは見事。

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シェーンベルクの室内交響曲第1番の指揮はマイケル・ギルバート。

ニューヨークフィルのヴァイオリン奏者でストコフスキー時代のアメリカ交響楽団のコンマスだった人。ニューヨークフィルの音楽監督だったアラン・ギルバートの父。

このMMJCの講師陣の最長老にして中心的人物のようだ。
眼光鋭く見るからに只者でないオーラが漂う。

若い音楽家達への深い愛情と包容力も感じられ難曲をきっちりまとめた手堅い出来。

 

後半は大友直人の指揮で最初に日本の若い作曲家荻森英明によるNovelette for Violette ~ On a Theme by Scarlatti(2017) 

この曲はアレッサンドロ・スカルラッティの可愛らしい歌曲「すみれ」による自由な変奏曲。

かなり注意して聞いても「すみれ」のメロディはほとんど聞こえてこない。

前半は親しみやすい雰囲気の一幅の田園詩の趣。

後半になると壮大な映画音楽のような曲になっていた。
客席には作曲者の姿。

 

シベリウスは10型の小ぶりな編成ながらオケは必要十分な響き。
使用譜面は新全集版を使用しているらしく、木管楽器で聞き慣れぬ音が鳴っている。

要所要所にニューヨークフィルやロイヤルストックホルムフィルなどの海外オケやN響、都響の奏者を配して響きとアンサンブルを引き締めていた。

第2楽章の歌には聴いていて熱くなったほどフィナーレの熱い盛り上がりも壮大な出来だ。

 

若い音楽家達の音楽への熱き思いを堪能した二日間。

 

YoutubeはA.スカルラッティの「すみれ」、テバルディの歌

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