ラヴェルの付随音楽「アンタール」
週の始まりは晴れのち曇り、久しぶりに晴れた青空を見た。
今日は雨ばかりで手を付けられなかった庭のツツジの剪定など。
今年もツバメが車庫の天井の巣に5月末から2ヶ月近く住み着いている。
例年は1度に4羽以上同時に孵るのが今年は2羽しか孵らなかった。
今年2度目の誕生も2羽のようだ。
知らないうちに大きくなっていた。
巣立ちの日は近い。
NAXOSから出ているスラトキン指揮リヨン管によるラヴェル管弦楽曲全集から第5集、
付随音楽「アンタール」を聴く。
・付随音楽『アンタール』(原曲:リムスキー=コルサコフ)
第1番:リムスキー=コルサコフ 『アンタール』
第1楽章「砂漠は空ではなく・・・」
第1番b:ラヴェル Allegro
第2番:ラヴェル Cadenza ad libitum「この時・・・」
第3番:ラヴェル Allegretto「彼の母、ゼビバ・・・」
第5番:ラヴェル Allargando「名声は彼とともに」
第6番:リムスキー=コルサコフ 『アンタール』
第4楽章「ある日、彼は父に召還され・・・」
第7番:ラヴェル Allegretto
第8番:ラヴェル Andante「この戦い・・・」
第9番:ラヴェル Allegro-Quasi presto-Lent「彼の詩は彼を有名にした」
第10番:ラヴェル Allegro
第11番:リムスキー=コルサコフ 『アンタール』第3楽章
第11番b:ラヴェル Allegro, rythme「静かな一日・・・」
第12番:ラヴェル Allegro moderato - Piu mosso
「アンタールは聞く耳を持たず・・・」
第13番:リムスキー=コルサコフ 『ムラダ』第3幕より
「トリグラウ山にて」「その後、再び戦が・・・」
第14番:リムスキー=コルサコフ 『アンタール』
第2楽章「平野に達すると・・・」
第16番:ラヴェル Andante「夕暮れに・・・」
・ 歌曲集『シェエラザード』 (1903)
アンドレ・デュソリエ(ナレーター:アンタール)
イサベル・ドゥルエ(メゾ・ソプラノ:シェエラザード)
レナード・スラトキン(指揮)
フランス国立リヨン管弦楽団
録音 2014年6月11-14日 the Auditorium de Lyon, France ライヴ
この曲は未出版作品。
この形としては初録音。
内容はリムスキー・コルサコフの3曲ある交響曲のうち、交響曲第2番「アンタール」(第2稿)をラヴェルが劇音楽としたもの。
この録音では、2014年に書かれたアマン・マルーフによる新しいテキストを朗読として付け加えている。
ラヴェルの未発表作品!
ということで興味津々で聴き始めたものの、内容は「アンタール」の楽章の順番を入れ替え、歌劇「ムラダ」からの材料も取り入れながら曲間の接続部分をラヴェルが加えたもの。
要するに主要な音楽はリムスキー・コルサコフの作品。
スコアを見ながら聴いていないが「アンタール」の部分はリムスキー・コルサコフの作曲そのままで、ラヴェルの手は入っていないと思う。
接続部分はラヴェルの手によるものだが、モチーフの大部分はアンタールから派生したものなので曲全体の印象としてラヴェル色はきわめて薄い。
正直なところ期待はずれ感は大きかった。
ともあれラヴェルの珍しい未発表作品を聴くことができたのは貴重。
スラトキンの演奏は薄く軽い響きでサラリと流し、ロシア色というよりも極力ラヴェル色を出そうと、涙ぐましい努力が伺われるもの。
純粋なラヴェルの作品、歌曲集『シェエラザード』は、ラヴェルの個性に染まった東洋的でエキゾティックな感触が聴いていて心地よさを誘う。
YoutubeはR.コルサコフの交響曲第2番「アンタール」
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