ダルレとドワイアンのサン・サーンス
酷暑、昨年ほど苦痛を感じられなのは長く冷たい梅雨が続いたからだろう。
本日隣町の富士市へ出張。
軽い打ち合わせの後、昼食は静岡県内限定のハンバーグ店「さわやか」でランチ。
今日はサン・サーンス。
ピアノ協奏曲第2番と第4番をフランスの女流ピアニスト、ジャンヌ=マリー・ダルレの演奏で。
仏パテ原盤の国内盤LP.
・ピアノ協奏曲第2番 ト短調 作品22
・ピアノ協奏曲第4番 ハ短調 作品44
ジャンヌ=マリー・ダルレ(ピアノ)
ルイ・フレスティエ(指揮)
フランス国立放送局管弦楽団
ダルレは若い頃にサン・サーンスから直接ピアノの手ほどきを受けている。
サン・サーンスには特別な思い入れがあったのだろう。
モノラル期にピアノ協奏曲の5曲全曲に加えて七重奏曲の録音を残し、カーネギーホールでのアメリカデビューの曲もピアノ協奏曲第2番だった。
これはサン・サーンスのピアノ協奏曲の全集録音としては史上初のものであったと思う。
この2曲では第2番が印象に残る。
きっちり端正、男勝りの豪快さと快速のテンポの中に毅然とした確信が感じられる演奏だ。
フーレスティエの伴奏は学者肌の融通の効かなさはあるものの、所々ユルくなりがちなオケのアンサンブルをきっちりと引き締めてダルレのスタイルに沿った伴奏を付けている。
イコライザーカーヴはNAB。
もうひとつサン・サーンス。
ダルレと同世代のフランスのピアニスト、ジャン・ドワイアンで第2番を聴く。
蘭EPICのLPでダンディとのカップリング。
・ピアノ協奏曲第2番 ト短調 作品22 (サン・サーンス)
・フランス山人の歌による交響曲 (ダンディ)
ジャン・ドワイアン(p)
ジャン・フルネ指揮
ラムルー管弦楽団
ダルレと全く異なるスタイル。
一般的なフランス音楽のイメージそのもののテンポを揺らしふくよかな響きの中でロマンティックに仕上げていく。あまい砂糖菓子のような風情が漂う演奏だ。
イコライザーカーヴはAES.
バッハに始まりオッフェンバックに終わる、などと言われることもあるサン・サーンスのピアノ協奏曲第2番の演奏としてはダルレの方がこのイメージに近いと思う。
伴奏指揮はフルネが良い
Youtubeはサン・サーンスのピアノ協奏曲第2番、ソコロフのピアノ
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