台風一過、そして音盤購入の事など
今朝の静浦漁港、台風が去り蒼い空には秋の雲。
沖には地球深部探査船「ちきゅう」が停泊中。
昨日夜遅くに台風15号は伊豆半島東側を掠めて首都圏を直撃。
ここ沼津は緊急避難情報が出るほどだったけれども、結局風雨共にさほど強くはなかった。
畑も長身のモロヘイアが数本倒れた程度。
朝、東京で働く娘からは電車が止まって会社に行けないとのSNS通知。
ニュースを見ても東京、千葉のあたりはかなりの被害が出たようだ。
本日休みで朝、母の定期健診のためクリニックに連れて行き、自分もついでに他の医院で定期検査。
さほどの変化はないものの血糖値が高いのが気になった。
思えば今年は飽食の夏だった。
ご近所でお年寄りが亡くなり夜はお通夜。
音楽はまともに聴けていない。
昨年からの音盤購入のことなど。
昨年末にハードオフで輸入クラシックLPの大放出を発見。
以降適宜補充もあったのでこの半年ほどハードオフに通い詰めていた。
店側もそれなりに買う人間がいるとわかり最初100円均一だったのがやがて補充分が200円均一になってきた。
足元を見られた思い。
内心忸怩たるものもあったけれども、200円でも安く感じられるものをセレクトしてゲットしていた。
そのうち店員と親しくなりいろいろと話をしていると、売り主は数千枚のレコードコレクションがあり、
家人の強固な申し入れで一括処分となったとのこと。
店ではとても一度には処理しきれないので少しずつ持ち込みをお願いしているとの話だった。
地方ではクラシックはあまり売れそうもないし、古いものなのでジャンク扱いにしているという。
幾分持て余し気味の様子。
ふーん。
レコードは古いものが多くかなり塵や埃を被っていた。
おそらく長い間聞いていなかったようだ。
そのまま家の中に持ち込むと部屋の中が埃まみれになってしまうので、家に運び込む前に屋外で植木用のブロワー使って埃を吹き飛ばしたりしていた。
吹き飛ばした後はウエットティッシュでジャケットを拭く。
これが枚数が多いと大変。
ブロワーの音がかなり大きいので近所のおじさんが覗きに来たりしている。
一ヶ月ほど経つと他の売り主が参戦したようで、前の売り主とは明らかにキャラクターの異なる一群のコレクションが加わってきた。
こちらはヒストリカルもの中心で、国内盤中心のセット物20点余りに大量のクナッパーツブッシュとアーベントロートの国内盤LP群。
他にグラモフォンやコロンビアの外盤LPが数十枚。
グラモフォンやHMV盤の外盤は200円というお手頃価格。
状態は良い。
CDもあって、かなりまとまった量のトスカニーニとワルター、クナッパーツブッシュのライヴCDが50枚ほど。
大部分は1枚200円なのにアーベントロートのみ500円。
ベートーヴェンの交響曲全集だけでなんと6種類。
カラヤンの1977年録音、ワインガルトナー、メンゲルベルク、コンヴィチュニー、第2番がエーリッヒ・クライバーの演奏であった日本フォノグラムが出したフルトヴェングラー、
そしてスタインバーグのComanndoの全集。
このスタインバーグは「第九」がおそらく史上初のマーラー版による録音で、数年前にこのセットからの板起こしの外盤CDが出ていた。
まさか地元でお目にかかるとは!!
あまりにも思いがけない出会い。しかもセットで500円。
セット物は手持ちと盛大にダブるので、デ・ヴィトーのEMIへの集大成とワインガルトナーとスタインバーグのベートーヴェン全集物にとどめて置いた。
そんな調子で5枚、10枚とマイペースで少しずつ購入しているうちに、自分が買うのを躊躇したりしていた盤が次に来たときに無くなっているのに気がついた。
埃まみれのマイナーなクラシッく古レコードを買う自分のような物好きは、こんな地方都市に他にはいないだろうと安心していたが、どうやら同じような人が何人か出てきたようだ。
うーむ、ライバル現わる。
自分が手を出さなかった外盤LPが行くたびにみるみると無くなっていく。
獲物の有りかを嗅ぎ付けたハイエナのような目に見えぬ無数の意志の存在。
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コメント
凄いですねぇ、出物も購入意欲も競合相手も。おそらく熱心な愛好家がお亡くなりになって、家族が処分したのでしょうか。
需要と供給ぎりぎりバランスの時代なのでしょう。
音楽へのアツい思いに脱帽です。こちら押し寄せる猛暑になかなか集中力を維持できません。実演に裏打ちされた素晴らしい音楽の紹介を楽しみしております。おいしい食べ物の紹介も。
投稿: 林 侘助。 | 2019年9月10日 (火) 18時10分
林さん、コメントありがとうございます。
林さんの健康に留意した日々の鍛練には脱帽です。
私はこの夏は飽食の日々が祟って健診は惨憺たるものでした。
健康寿命を保つにますます節制が必要なのにあい変らずこんなことばかりです。
親しいオーディオ店の店主やハードオフの人の話では、クラシックはとにかく売れないそうです。
最近近隣のハードオフのジャンクコーナーに同じようなLPがあふれております。
かつて大枚をはたいて買ったレコードが百円均一で並んでいるところを見ると複雑な思いがします。
我が家の音盤たちも将来はこの道を辿るのでしょう。
もうその頃はハードオフでも引き取ってくれないかも・・・・
諸行無常。
投稿: 山本晴望 | 2019年9月10日 (火) 23時51分