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2019年11月に作成された記事

2019年11月29日 (金)

愛知県立芸大教授陣によるコンサート、そして思いがけない出会い

11月最後の金曜日。
雨は夜半には上がり本日快晴。


放射冷却のため冷えて朝の気温は4℃。

御殿場は氷点下まで下がったらしい。
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遠く箱根の駒ケ岳は初冠雪。

富士山も麓まで真っ白だ。

 

早朝胃の痛みで目が覚めた。
連日の暴飲暴食が効いたようだ。

 

 

先週の尾張、伊勢方面放浪記音楽編

 

宿にチェックインを済ませ部屋のベッドに横になるとそのまま寝入ってしまった。

目を覚ますと18時。

コンサートは19時開演。

急いで外に出ると非常に寒かった。

 

まずい!風邪をひきそうだ。

なんとなく足が重くなったところ正面に「味噌煮込みうどん」の看板が目に入った。
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ネットで調べると山本屋本店というに味噌煮込みうどんでは有名な店らしい。
(後から山本総本家という同じような店があることを知った)

 

開演時間が気になったもののそのまま店に吸い込まれる自分。

ここでは名古屋名物「名古屋コーチン入りの味噌煮込みうどん」をオーダー。
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アツアツのうどんにちょっぴり辛めの味噌味スープ。
トッピングの生卵も良い雰囲気だ。

 

体が温まったところでコンサート会場へ。

 

かなりマニアックな曲目なので満席はないだろう予想どおりの人の入り。

 

キャパ400人ほどのホールに半分ほどの客の入り。

 

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ホールはシューボックスタイプで音響もよさそうだ。

 

曲目は

・弦楽三重奏のためのセレナーデ    :ベートーヴェン

・弦楽四重奏曲第2番 ニ短調     :アレンスキー

・メタモルフォーゼン(弦楽七重奏版) :R.シュトラウス

~アンコール

・ファンタジア第4番(弦楽八重奏版) :パーセル

 

というもの。
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メンバーは愛知県立芸大の客員教授を含む教授陣。

ヴァイオリン:フェデリコ・アゴスティーニ、白石禮子、

ヴィオラ  :マティアス・ブッフホルツ、桐山建志、福本泰之

チェロ   :クラウス・カンギーサ、花崎薫

コントラバス:渡邉玲雄

 

アゴスティーニはイ・ムジチのコンマスの経験者、ブッフホルツとカンギーサーはケルン音楽大学の教授。

ヴァイオリンの白石はロン=ティボー、ヴィニエニアフスキなどの国際コンクールの入賞歴があり他のメンバーも新日フィル、大阪フィル首席など経験豊かな教授陣。

 

お客は大学の生徒さんや関係者が多いのだろう。

ヴァイオリンのケースを持った若者も多数。

皆さんかなり静かに聴いていた。

 

ベートーヴェンの最初では音が拡散し粗い響きに「あれ?」と思ったところ次第にアンサンブルが緻密になりヴァイオリンも歌い始めた。

 

さすがに年期を経た名人たち。

 

アレンスキーはチャイコフスキーの死を悼んで作曲された曲。

弦楽四重奏曲とはいえヴァイオリン、ヴィオラ各1チェロ2という特異な編成だ。
しかも3楽章形式。

ロシア正教の聖歌を意識したわかり易いメロディ満載の曲。

 

後に作曲者自身により編曲された通常の編成の版も存在するという。

冒頭のチェロ2本の朗々たる響きを聞いて、これはロシア正教の教会で歌われるバスを強調した無伴奏の聖歌の独特の響きを狙った編成であることを理解。

 

ちょうど先週チャイコフスキーやイッポリトフ・イワーノフらのロシア聖歌集を聴いたばかりで、ここでの強いバスの威力が非常に印象に残っていた。

 

ここでは深い悲しみに満ちた長大な変奏曲の第2楽章が秀逸。

この楽章はチャイコフスキーが1883年に作曲した歌曲集「子供のための16の歌Op.54 」の第5曲「伝説」の主題による変奏曲。
弦楽合奏にも編曲されているという。

第三楽章フィナーレはベートーヴェンのラズモフスキー第2番に引用されたロシア聖歌が使われている。

 

ここで休憩。

前半から重量級のプログラム。

 

多少聞き疲れてロビーに佇んでいるとどこかで見たような顔が前を横切った。

「はて?」

20年ほど前からネット上でいろいろと音楽上のやりとりしているTさんではないか?

そういえば彼は名古屋在住。

アマチュアのヴァイオリン弾きながらそのアクティヴな活躍で広く知られている存在だ。

 

彼と知り合ったのは古いけれども、今までネットと郵便でのお付き合いでしかなく直接会ったことはなかった。

ただFB仲間であるのでその顔は見知っていた。

 

声を掛けると彼は一瞬怪訝そうな表情。

 

正体不明の怪しげな男からいきなり声を掛けられたので無理もない。

私が名乗るといきなり驚愕の表情に変わった。

 

お互い初対面ながら全く違和感なく会話が進む。

 

短い休憩時間が終わり、終演後に再び待ち合わせることにして後半のプログラム。

 

何となく気分がハイになりながら深刻な曲想の「メタモルフォーゼン」しかも弦楽七重奏版を聴く。

 

きっちり緻密なアンサンブルで教授陣の熱演に酔った。

アンコールは今日の出演者8人全員でパーセルのファンタジア第4番をしっとりと聴かせてくれた。

 

アンコール後はTさんと待ち合わせ。

 

名古屋を熟知したTさんにカレーのうまいシガークラブに誘ってくれた。

 

私は「味噌煮込みうどん」を食べていたので、彼の食べるオムカレーをちょっとお裾分けしていただいた。
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さすがに名店を知り尽くしたTさん。

非常に美味だった。

続いてラヴェンダー入りチーズなどをつまみながらアマオケ事情や各種演奏家、音源の話から共通の知人の話など。
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そしてイコライザーカーヴの件まで。

いろいろと話が盛り上がり結局二時間を越えてしまった。

 

さすがに二人とも明日は仕事があるので名残を惜しみながらのお別れ。

土地勘のない自分を宿まで送ってくれました。

 

ありがとうございました。

楽しかった。

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2019年11月28日 (木)

本日の練習、太田先生との年内最後の練習、そして名古屋城本丸御殿のことなど

今日も朝から雨の木曜日。
帰宅時の外気温6℃、寒波到来。

 

肩の痛みが治まらず、昨日午前中に近くの整形外科病院でMRI検査。

 

若い専門医の見立てでは「腱板断裂」ではないがかなり広い範囲に炎症があるとのこと。
いわゆる五十肩が固まっている状態。
手術の選択肢も示されたけれど少し様子を見ることにした。

 

午後から出勤し会議2連発。

 

 

夜はそのままオケの練習へ。
今週来週のオケの練習は定例の木曜日ではなくて水曜日。

 

会場は市民文化センター小ホール。
来年1月の沼響ニューイヤーコンサートへ向けての練習だ。

 

仕事で遅れて到着すると既に「美しき青きドナウ」の練習が始まっていた。

 

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指揮は先日オータムコンサートを振っていただいた太田巡先生。

 

シュトラウスの後打ちのリズムを慎重に吹きながらのウォーミングアップ。

 

続いての曲は「新世界より」。

 

この曲は今までいったい何回吹いたかもうわからなくなっているほど。

 

ほとんど指が自然に覚えていた。

 

 

 

愛知遠征の続きです。

 

 

熱田でひつまぶしを食した後名古屋城へ。

 

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名古屋城は幾度か来た事があるけれど、今回のお目当ては昨年復元公開となった本丸御殿

 

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地下鉄を降りて城内に入ると本丸御殿玄関では忍者のお出迎え。

 

手荷物を預けて中に入ると最初に大きな狩野派による虎の屏風絵。

 

78217939_2586765751442796_13991627944141 狩野派による障壁画は奥に行くにつれて地味で落ち着いたものに変わっていく。

 

70137437_2586767744775930_77987617115356 反対に部屋の装飾は豪華なものに変化していく。
73399952_2586771671442204_61803743932401 考え抜かれた配置の妙。
78452074_2586770451442326_49190486184569 壁面の金具などの細工も凄い。
77377365_2586767098109328_90413701348070 中では最奥の徳川家光の上洛時の間の絢爛豪華さには圧倒された。

 

清洲城にあった家康の宿泊所を移築した黒木の間の渋く落ち着いた部屋も良い。

 

 

想像以上に良かった。

 

400年前の創建当時の状態を残された資料からよくぞここまで復元したと思う。

 

現代の名工たちの技術の高さと、復元に当たっての苦労を思うにつけ深い感動すら覚える。

 

そのまま宿に向かいながら名古屋市立美術館で開催中のカラヴァジョ展に行くつもりが、土地勘のなさの辛さ。
途中で路に迷ってしまい疲れてしまった。

 

 

 

寒くなってきたのでそのまま本日の宿へ。

 

 

彷徨っているときに見つけたのが電気文化会館という普通のビルの前のガラスケースにコンサートのチラシ。

 

 

どうやらここにはコンサートホールが併設されているらしい。

 

チラシを見ると本日の日付で地元の愛知県立芸大教授陣によるコンサート。

 

Img253 曲目がR.シュトラウスのメタモルフォーゼンの弦楽七重奏版!をメインとした極めてレアなもの。
全席自由2千円。

 

ちょうど夜は暇。
(実はこの日、P・ヤルヴィ指揮コンセルトヘボウ管の名古屋公演があることはリサーチ済みだったものの、ヤルヴィはこれからも聴けそうだしチケット代も高価だったので早々に行かないことにしていた)

 

宿で一服してから行ってみることにした。

 

この曲目では満席になるとは思えず、当日券も大丈夫だろう。

 

ところがこのコンサートで思いがけない出会いがあって、この日はより一層スペシャルな一日となりました。

 

その件とコンサートの感想その他は次回。

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2019年11月26日 (火)

尾張・伊勢放浪記(犬山、熱田編)

曇り時々雨。11月も最後の週。
今日は冷えて朝の気温は10℃。
暖房なしにはいられない。

 

 

先週の愛知・伊勢方面放浪記です。

 

 

先週後半、仕事からみで伊勢方面に行くことになり、ついでにということで前日を一日オフにして水曜日から出かけていた。

 

初日の水曜は名古屋の名所巡りと決めていた。
そしてご当地グルメも。

 

水曜は朝6時56分沼津発のスカイライナー静岡行きに乗車、
静岡から新幹線・名鉄線を乗り継いで最初の目的地犬山へ。

 

犬山駅には10時前に到着。

 

典型的な地方の駅前通りを犬山城方面へ歩く。
意外と歩くな、と思っていると旧城下町の面影を残す通りに到着。
76644704_2584793871639984_35421013877624 ここは旧家を改装した商店街。
通りをとぼとぼ歩くと車山(やま)のからくり人形の資料館。

 

登城とのセット券を買うとお徳だということで購入。600円也

 

ここでは犬山祭りの車山を見学。

 

Img_20191120_101539 散策しながら一般開放されている江戸時代の商家「磯部家」も見学。

 

曲線の屋根が独特。
Img_20191120_101644 これは「起り屋根(むくりやね)」。

 

この場所にいたおばさんの話によるとお金持ちの象徴だそうだ。
磯部家の人かな?

 

 

しばらく歩くと特徴的な犬山城の天守が見えてきた。

 

チケットのひとつ郷土資料館に入ろうとしたら臨時休館だった。
これでチケットの割引感はなし。
Img_20191120_102653 正面のからくり人形館に入る。

 

しばらく行くと大きな鳥居が見えてきた。
Img_20191120_102857 針鋼神社と三光稲荷。
Img_20191120_103851 予定外だったが2社のお参りしながら城内へ。
Img_20191120_103909 城は古い形を残し石垣の多くは野面積み。
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本丸内堀もわずかながら当時の様子をよく残している。
Img_20191120_103948 本丸に到達すると天守は作業の足場に囲まれていた。
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12月まで改修工事だという・・・・Orz

 

特徴的な天守を見ることができない。
70903078_2584797518306286_11885492118099 紅葉は美しかった。
幸い天守の中には入ることが出来た。

 

夏に行った松江城と共通する現存天守独特の戦いを前提とした雰囲気が漂う。

 

入口はかなり狭かったが中に入ると広間そのものは意外と広かった。

 

最上階からの景色はまさに絶景。
76943794_2584798464972858_44138972682985 木曽川を挟んで美濃方面、南には尾張方面が一望のもと見渡すことができた。

 

まさに戦略上の拠点。
76681723_2584796361639735_76283319675068 織田信長の美濃攻略の端緒となった木曽川対岸の伊木山城址
鵜沼城址も良く見える。

 

帰りは木曽川遊歩道から犬山遊園駅へ。
75419019_2584792924973412_72671970984858 ここからのお城の眺めも良い雰囲気だ。

 

これで現存12天守のうち未だ行ってないのは、丸岡城と宇和島城、備中松山城の3つになった。

 

 

名鉄線に乗ってそのまま熱田神宮駅へ。

 

ここでは初訪問となる熱田神宮。

 

ちょうど昼時なので、名物のひつまぶしを食べようとすると有名店「あつた蓬莱軒」はかなりの混雑。

 

 

受付で「2時半頃になります」とのことで「じゃあ、やめます」というと。

 

「お一人様ならばカウンター席がありますので多少早くなります」とのこと・

 

とりあえず予約をして熱田神宮へ。
Img_20191120_123732 お参りをしながら宝物館へ。

 

ちょうど「御大典奉祝 第24回 熱田の杜 東海現代刀匠刀剣展」開催中。

 

草薙の剣が奉納されているだけあって、刀と縁が深いのだろう。

 

お腹も空いたのでそのままあつた蓬莱軒へ。

 

20分待ちで食べることが出来た。

 

名物ひつまぶし。
Img_20191120_131746 うーん、正直なところ沼津・三島は鰻の激戦区で名店が多い。

 

鰻そのものの質は沼津の富久屋、あるいはうな繁桜屋などには及ばない。

 

 

店を出て次は名古屋城へ。

 

昨年復元公開となった本丸御殿が本日最大の目当て。

 

長くなりましたので続きは次回。

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2019年11月24日 (日)

海瀬京子、2019音楽の贈り物

朝から明るい雲の切れ目から霧雨の日曜日。
金曜から雨、秋霖の季節。

 

先週水曜日から仕事がらみで名古屋、伊勢方面へ行っていた。

思いがけない出会い、その他いろいろと刺激的なことがあったのでこの件は別にまとめて書きます。

 

昨日午後は海瀬京子さんのリサイタルに行っていた。

 

後援会主催のシリーズ企画「音楽の贈り物」

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場所は隣町伊豆の国市のアクシスかつらぎの多目的ホール。

 

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・水の戯れ

・夜のガスパールから オンディーヌ   以上ラヴェル

・バラード第2番 ヘ長調 Op.38

・バラード第3番変イ長調 Op.47   以上ショパン

 ~休憩~

・6つの小品Op.118から 1,2,3,5,6  :ブラームス

・ピアノソナタ第23番 ヘ短調 Op.57「熱情」 :ベートーヴェン

~アンコール

・エリーゼのために               :ベートーヴェン

・夜想曲第2番 変ホ長調 Op.9-2 :ショパン

 

海瀬京子さんを支える後援会主催の地元密着型コンサート。

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曲も有名曲が並ぶ。

 

前半では水をテーマにして、京子さんによるベルトランほかの詩の朗読つき。

 

最初のラヴェル2曲ではピアノのコンディションが原因なんだろうか?

響きに奥行きが感じられず京子さんも弾き辛らそう。

 

オンディーヌの後半あたりからは音の綾の中のきっちりとした旋律線が聞き取れてきた。

 

続くショパンでは優しくつぶやくように始まる部分からの静と動の対比も見事。

 

後半はブラームスとベートーヴェン。

 

ブラームスの6つの小品では作品にじっくりと落ち着いて取り組む姿勢が感じられ、ブラームス晩年の傑作の深い部分を描き出していて今回最も印象に残った演奏。

 

そして「熱情」。

 

ベルリン仕込みの独逸本流の安定した技巧と解釈で聴かせていただいた。

 

そしてゆっくりとそして着実に怒涛の終楽章へ向かってヴォルテージが上昇。

 

アンコールは「エリーゼのために」とショパンの夜想曲第2番。

 

 

曲解説の合間に来年1月の沼響が出演する沼津ニューイヤーコンサートの紹介までしていただきました。

 

隣の席には偶然にも娘たちにピアノを教えていただいた先生が。

 

先生は京子さんのピアノの師の一人。

先生には娘二人が非常にお世話になり、今にして思えば人間形成にも大きな影響を受けているように感じている。

 

休憩時間には娘たちの近況などいろいろと話をさせていただきました。

帰宅すると娘が帰省していた。

 

youtubeは海瀬京子と金子一朗のピアノでドビュッシー、白と黒で

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2019年11月18日 (月)

ベーム、ベルリンフィルとのベートーヴェン、交響曲第7番

晴れ夜から豪雨。11月も半ばを過ぎた月曜日。

 

今日は職場での研修。
今はセミリタイアの身、まさかこの年で研修を受けるとは思わなかった。

現役に交じり同じようなセミリタイアの面々も集まりなんとなく同期会の趣。

数人としか話はできなかったが、各自それぞれの配属先で仕事内容や処遇、人間関係でいろいろと思うところありの表情。
自分は勝手知ったる仕事と自由にものが言える職場環境なのでさしたる不満はない。

 

夜になって嵐のような雨と風。

 

音楽はベームの指揮でベートーヴェンの交響曲第7番。
ベルリンフィルとの1959年録音。

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・交響曲第7番 イ長調 op.92
・「コリオラン」序曲  op.62*

 カール・ベーム 指揮
 ベルリンフィルハーモニー管弦楽団

 録音 1958年4月17日、1958年12月4日*
   ベルリン、イエス・キリスト教会

 

この曲は沼響の聴き比べコラムで取り上げている。

初回が2008年3月。

20012年5月のヴァン・ベイヌムの第81回で現在中断中。

 

このベームの演奏はちょうど10年前に取り上げた。
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この時は国内盤LPでRIAAカーヴで聴いている。

 

今回聴いたのは独逸盤LPでイコライザーカーヴ はNAB。

演奏そのものの印象はさほど変わらないけれども、音は以前聴いたときほどベルリンフィルの独逸的な重厚さを感じなかった。

 

幾分の若々しさと抜群の安定度、自然な音楽の流れに風格も漂うベーム60代の堂々たるベートーヴェン。

NABで聴くと弦楽器の奥で響く管楽器の奥行感が定位置でばっちり決まっている。

 

「コリオラン」序曲は、ベルリンフィルの重厚な響きを強調。
SN比も良し。

オケが7番の時よりも厚みがあるようだ。

弦楽器の人数を増やしたのだろうか。

 

明日から数日ブログ休みます。

沼響のHPの聴き比べコラム「チャイコフスキーの第5番を聴く」に
サージェント指揮BBC響の演奏の感想をアップしました。
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チャイコフスキーの第5番聴き比べの再開は4年ぶり。

 

youtubeはベーム指揮のR.シュトラウス「エレクトラ」リハーサル。1981年ベーム最後の年の記録

 

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2019年11月17日 (日)

ヴェルサイユ宮、王の大宴会の音楽

今日も穏やかな日曜日。
朝は町内一斉清掃でご近所さんたちと談笑しながらゴミ拾い。

その後はポコの散歩。
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工事開始3年が経過して未だ未完の県道は公園化している。

使い古しのデジカメの具合が悪く、撮影する時にファインダーの映像が90度回転してしまう。

新しいものを物色するとお手頃価格のデジカメの新機種が極端に少なくなり、高級機種に完全にシフトしている。
スマホのカメラの解像度が上がり需要が減ったのだろう。

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午前中に家内と一緒に、というよりも連れられて「ららぽーと沼津」へ。
家内から言い出されるときは 大きく重い買い物 がある時と決まっている。

今回も無印良品で大きな鏡を購入。
駐車場まで荷役。
そして食品売り場でのまとめ買い。
ここでも重かった。

 

昼食は近くの 「スシロー」へ。
先日のテレビ番組では「スシロー」のコーン軍艦が自信作だということで絶賛されていた。
そこで最初にオーダーしてみた。

うーん、あの手の グルメ番組のタレントの反応はかなりオーバーだと承知しているけれども正直実際こんなものかというか予想通りの 味。
原価廉そうだな。

 

その後割引券が切れそうな日帰り温泉https://www.suruganoyu.co.jp/ 「駿河の湯」へ。

温泉から出た後に眠くなってきて、レストルームで仮眠しているうちに肩が再び痛くなってきた。

温泉に入ると潜んでいた悪い部分が出てくるのだろうか。

 

帰宅後、夜には大島沖を震源地とする地震。M4.9.

 

 

音楽はルイ14世から16世の時代のフランスの宮廷音楽家として活動したフランソワ・フランクールの音楽。

 

聴いたのは仏エラートの新空想の音楽会シリーズ第1集。

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「ヴェルサイユ宮の鏡の回廊における王室大宴会」

・アルトワ伯のための王の宴の音楽 組曲第4番より(フランクール編)
・アルトワ伯のための王の宴の音楽 組曲第2番  (フランクール編)

  ジャン=フランソワ・パイヤール指揮
  パイヤール室内管弦楽団

  録音 1966年

手持ちはエラート 原盤日本コロンビアのLP

ルイ15世の時代、後に シャルル10世に即位するアルトワ伯の婚礼の祝宴のために作曲された4曲の 組曲のうち第2と第4の組曲を収録。

原譜の表紙にはフランクール作曲ではなく編纂となっているという。

 

実際この組曲はフランクールのほか同時代のラモーやどドーヴェルニュ、ドゥ・ビュリ、モンドンヴィルらの作品を拝借し、フランクールの作品を加えて組曲としたもの。

 

フランス王宮の豪奢な大宴会を彷彿させる音楽の数々。

なかなか多彩で楽しめる。

組曲の各曲の合間にはトランペットやホルンによるムーレ作曲の華やかなファンファーレが入る。
いずれもフランスの管楽器独特の明るく軽い音色。

 

90近くまで生きたフランクールはこのとき75歳 。

他の作曲家の優れた作品を要領によく借用し手際よく?まとめた手腕に、フランス宮廷音楽家として長い間君臨した老作曲家の老獪さを見た。

 

もっともこの時の宴会は 夕立のため照明が台無しになって 大混乱だったという。

 

Youtubeはムーレ作曲のファンファーレ

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2019年11月16日 (土)

モントゥーの白鳥の湖

今朝の狩野川からの穏やかな晩秋の富士。

 

抜けるような蒼い空の土曜日。


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これといって何もない平板な一日だった。

 

けれどもこのような平穏な日々の連続が大事なのだろう。

 

「日本を造った男たち―財界創始者列伝」(竹内均著 同文書院)をぱらぱらと拾い読み。


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26人の旧財閥系企業の創業者や中興の祖たちを描いたもの。

発行は1993年10月のちょうどバブル崩壊期。

 

帯の文言の「経済大国ニッポン」には時代を感じさせるとはいえ、内容にはその片鱗すら感じられない。

地球物理科学者らしく客観的な事実のみを詳細なデータを基に描いているだけに、今読んでも内容の古さはない。


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発行時点のデータながら旧財閥系企業などの12グループの企業展開図から始まる内容も興味深い。

 

 

今日はフランスの大指揮者ピエール・モントゥーの「白鳥の湖」を聴いていた。

1962年のフィリップスへの一連の録音でモントゥー最晩年(87歳!)の記録。

 

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バレエ音楽『白鳥の湖』 op.20(抜粋)

 ピエール・モントゥー(指揮)
 ロンドン交響楽団
 
 録音:1962年6月28,29日
    ロンドン、ウォルサムストウ・アセンブリー・ホール

 

この録音の手持ちはいろいろあって、古くは日本フォノグラムが70年代に出した黄色の統一ジャケットのグロリアシリーズの廉価盤でこれが最初に聴いた盤。

 

その後モントゥーフィリップス録音集成のセットもの外盤LP。

今確かめていないけれど、こちらの「白鳥の湖」には初出時に含まれてなかった曲も入っていたと思う。
そしてCD.

 

今回聞いたのはそれとは別に日本フォノグラムが、オランダの輸入メタル原盤を用いてオーディオファイルシリーズとして出した国内盤LP。

 

この演奏を今聴く気になったのは、ネット上でこの録音の3ヶ月後に同じロンドン響でDECCAが録音したジョージ・セル指揮のチャイコフスキーの交響曲第4番の録音でセルがオケの出来が気に入らず、セルの生前にはお蔵入りとなったということが話題になったことによる。

 

ニュースソースは「レコードはまっすぐに」(ジョン カルショー 著, 山崎 浩太郎 訳 学習研究社 )

 

この本は非常に面白くて、同じ著者と訳者による「ニーベルングの指環 リング・リザウンディング」と並んで愛読書。

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カルショーによれば「そのころ、ロンドン交響楽団は世代の交代期にあった。

そのため秋にセルが戻って来たときには、最高の状態ではなかった。」

 

 

その状態のロンドン響を、はたして名伯楽モントゥーは同じチャイコフスキーどう捌いているのか・・・・

 

聴いてみると演奏はゆったり余裕の巨匠の至芸。

 

セルのチャイコフスキーでは、研ぎ澄まされたピリピリとした緊張感が前面に出ていた。

 

モントゥーでは懐深い暖かさが感じられるのは、曲の性格もあるけれども人間性の違いなのだろうか。

 

このような演奏を聴いていると細かな箇所を気にするのは些細なことに思えてくる。

オーケストラがバランス良く鳴り切っていて、ヴォリュームを上げても少しも煩く感じられないのはさすがだ。

 

EQカーヴは、手持ちのイコライザーでぴったりするのが見つからずRIAAで聴いた。

Youtubeはモントゥー指揮ロンドン響の1964年大阪ライヴ

 

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2019年11月14日 (木)

本日の練習、ニューイヤーコンサートへ向けて始動、そして聴き比べコラムの再開

曇りのち晴れ。
昨晩から降り続いた雨は朝には止んだ。

仕事帰りに歩いた狩野川堤防。

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正面には見事な満月。川面からの風が冷たかった。

タブレットのカメラではこれが限界。

北海道では猛吹雪。

夜と朝は冷えてきていよいよ冬の入口だ。

 

そして木曜夜はオーケストラ。

オータムコンサートも終わり、年明けの市主催のニューイヤーコンサートにむけての練習が始まった。

場所は市民文化センター大ホール。

 

練習を始まる前になぜかチラシが出来上がっている。

 

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今回は静岡県内唯一のプロオケ、静岡交響楽団とのコラボという初めての試み。

指揮は何度かおなじみの和田先生。

 

オペラアリアやオータムコンサートの使いまわしの歌劇「フィガロの結婚」序曲や「新世界より」第4楽章、「美しき青きドナウ」などのおなじみの曲ばかりだが、 今回は本番までの日が短い。
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今日はその譜読みから。

仕事が長引き遅刻、ウォーミングアップなしに最初は「美しき青きドナウ」。

ただし私は2番ホルンです。

 

沼響のHPの聴き比べコラムを再開します。

最後の更新から1年以上空いてしまいました。

 

 

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デュリュフレのレクイエムを聴く」にチョン・ミョンフムの演奏の感想です。

 

 

Youtubeはカルロス・クライバーの「美しき青きドナウ」

 

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2019年11月13日 (水)

マゼールのショスタコーヴィチ

晴れのち曇り夕方から一時雨。

朝、出掛けに自分を見送るポコがどこかアンニュイ。

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最近裏山にイノシシが出没するので疲れた様子。

 

今日はマゼールの指揮するショスタコーヴィチを聴いていた。

米テラークへの録音で手持ちは日本フォノグラムから出ていたLP.

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・交響曲第5番 ニ短調 作品47 :ショスタコーヴィチ

  ロリン・マゼール(指揮)
  クリーヴランド管弦楽団

  録音 1981年4月 
  クリーヴランド、マソニック・オーディトリアム

 

マゼールは一度も実演を聴く事ができなかった。

2014年に予定されていたPMFへの来演のチケットを確保していたけれども、その年の7月13日に急逝してしまった。
奇しくもマゼールと同年生まれのカルロスクライバーは、10年前の同じ日に亡くなっている。

 

マゼールは2012年のN響への客演や、翌年のミュンヘンフィルとの来日時での変わらぬ健在ぶりを知っていただけにその死がしばらく信じられなかった。

 

このマゼールのショスタコーヴィチはだいぶ前に沼響の定演で演奏したときに聞き比べている。

ほぼ20年ぶりの再聴。

 

当時は当然RIAAカーヴで聞いているが今回はAESで視聴。

聴いた印象は殆ど変わらない。

 

洗練されたクールな演奏。

だが以前聴いたときには気がつかなかったが、弦楽器の鳴らし方が独特で第3楽章では豊麗に弦楽器群を響かせながらも透明度の高い響きを獲得している。

これは自らが優れたヴァイオリニストでもあったマゼールの特別なボウイングの指示があったのかもしれない。

 

AESだと幾分音にダークさが加わってさらに落ち着いた印象。

だがAESがベストポジションかどうかはわからない。

youtubeはマゼール、N響と2012年のボレロ

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2019年11月12日 (火)

アーサー・フィードラーボストン響を振る

晴れ、本日の最高気温23.1℃

春からの肩の痛みがなかなか治らない。
その時の病院での診察結果はいわゆる五十肩。

その後痛みが収まる気配がないので今日は歯医者に行く母を送るついでに病院へ。

 

整形の専門病院はかなりの混雑。

2時間待ちで診察15分。

結局今月末にMRIを撮って精密検査をすることになった。

 

昨日は午後から雷を伴った激しい雨。

雨が降る前に畑のサツマイモを半分ほど収穫していた。
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ついでにサトイモ。

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聴いた音楽はアーサー・フィードラーの指揮する「新世界より」

手持ちは先日馴染みのオーディオショップでいただいた米RCAのLP.

 

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・交響曲第9番ホ短調作品95「新世界より」
・序曲「謝肉祭」作品92

  アーサー・フィードラー 指揮
  ボストン交響楽団

  録音 1970年1月5日 ボストン、シンフォニーホール

 

タワレコのサイトの復刻CDの説明によれば
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1970年録音のこの2曲が、フィードラーにとってDGに移籍する前のRCAへのほぼ最後の録音。
前年12月のフィードラーの75歳記念演奏会で取り上げられた余勢をかって、その約3週間後のセッションで収録された演奏

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とある。

聴くと速いテンポ、オケをバランスよく鳴らす手際の良さはさすがの 全てを知り尽くした老練な演奏。

 

スプラフォン新版をベースとしながらもかなり手を加えていて、ティンパニや チューバが通常の譜面にない各所で聴こえてきている。
時としてワーグナーのようにも響く。

 

だが同じようにオーケストレーションに手を加えた近衛秀麿の演奏と比べると、音楽の燃焼度と力強さでフィードラー盤が勝る。

これはオケの性能の差かもしれない。

第2楽章以外でチューバの鳴る部分が両方の演奏とも4楽章の同じ個所なのも面白い。

 

意外なことにこれが今のところボストン交響楽団唯一の「新世界より」のセション 録音 。

 

「謝肉祭」序曲もヴィヴィッドなお祭り気分満載の快演だ。

 

Youtubeはフィードラー指揮のチャイコフスキー、ピアノ協奏曲第1番。ピアニストはアール・ワイルド

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2019年11月10日 (日)

リヒターハーザーのベートーヴェンそしてキュエノーのトロヴァトゥール曲集

雲もなくほどよい気温の日曜日。
狩野川から富士山が良く見えた。
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本日午後は沼津市立図書館読書週間講演会。

数多くの歴史小説を書いている作家、伊藤潤の講演会に行っていた。
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演題は「歴史小説を読む楽しみ」
パワポを駆使して気合の入った講演会。

同じ会場では歴史小説の紹介展示もあった。

会場で退職した職場の先輩に会いしばしの雑談。
先輩は現在別組織で働いている。

 

 

昨日土曜日は静岡県内限定有名店「さわやか」で家内とランチ。
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ここはいわゆる行列の出来る店で一時間以上待つのは普通。

ところが昨日は開店まもなくの時間だったので10分待ちで入ることができた。

ラッキー・・・・・

 

帰りに契約している都市ガスの展示会に寄ってみた。
抽選券を出してガラガラポン。

この手の抽選はいつも末等のティッシュかサランラップ。
だがこの日は違った。

出たのはなんと1等!
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「魚名産コシヒカリ新米」だった・・・

こんな日もあるものだ。

 

聴いた音楽はベートーヴェンの3大ソナタ

ドイツのピアニスト、ハンス・リヒターハーザーの演奏で手持ちは蘭フィリプスのLP。
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・ピアノソナタ第8番ハ短調 Op.13「悲愴」
・ピアノソナタ第14番嬰ハ短調 Op.27-2「月光」
・ピアノソナタ第23番ヘ短調 Op.57「熱情」

  ハンス・リヒター=ハーザー(ピアノ)

  録音 1955年

「悲愴」のしみじみと歌う第2楽章に漂う悲哀と第3楽章のどしりとした安定感。

誰かがリヒター・ハーザー鍵盤上のベンツと評していたそのままの巨匠の風格。

黒光りするような重厚な響きのこれぞドイツのベートーヴェンだ。

 

 

そしてもう一枚はウェストミンスターから出ていたLPで108歳まで生きたスイスの名テノール、ユーグ・キュエノーの歌う「French Troubadour Songs」

14世紀のギヨーム・ド・マショーや15世紀に活躍したバンショワやデュファイらブルゴーニュ楽派の作曲家たちに加えて16世紀のクレメンス・ノン・パパのようなフランドル楽派に読み人知らずのいくつかの作品。
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いずれも2分前後の短い曲ながらキュエノーの柔らかで品格のある歌唱が印象深い。

時としてボーイソプラノのようにも聞こえるほど。

作曲者不詳の無伴奏で歌われる曲など涙が出そうになるほど美しかった。

キュエノーはシリーズものとしてイタリアやイギリスの同時代の作品のレコーディングをウェストミンスターに残している。

Hermann leebによるリュート伴奏。

いずれもEQカーヴはNABで聴いた。

Youtubeはメトの「トゥーランドット」でのキュエノー、この時キュエノーは85歳!

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2019年11月 8日 (金)

ひたすら増殖を続ける音盤たち

ゆっくりとしかし確実に(langsam aber sicher)秋から冬へ。

 

昨日木曜は休み。なじみのオーディオショップへ。

先日レコードのEQカーヴに興味を示した店主にMUSICAのフォノイコライザーアンプを持って行ったりしていた。

 

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ついでに近くの「桃屋」で甘いたれのカツサンドとメンチカツサンドを購う。
ここは開店して50年余の年輪を重ねた惣菜屋。

 

オーディオショップでは行きがけの駄賃でLPをいただいてきた。

 

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先日渋谷の名曲喫茶「ライオン」で聞いたベリオのチェンバロ曲 その他の入った独WERGO盤。チェンバロはA.ヴィッシャー。

 

ミトロプーロス指揮でシェーンベルクの「浄夜」、ヴォーン・ウイリアムスの「タリスの主題による変奏曲」米コロンビア盤。

 

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旧ソ連時代に多くの録音を残したイワーノフでブラームスのハンガリー舞曲他の日本ビクター盤。

60年代以降ほとんど録音を残さなかったイワーノフ晩年の記録。

 

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グルダ自作自演「メッセージ・フロムG」の第3集。

 

アーサー・フィドラー指揮ボストン響(ボストンポップスにあらず!)の「新世界より」と「謝肉祭」序曲。

フィードラーがボストンポップス以外のオケを振った唯一のスタジオ録音にしてRCA期最後の録音。
今のところボストン響唯一の「新世界より」のスタジオ録音。

しかも第2楽章以外にチューバを加えているという注目盤。 米RCAのLP.

 

モーツァルト初期の歌劇「バスティアンとバスティエンヌ」全曲。
エディット・マチスほかのハーガーの指揮。国内盤。

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フランスの名クラリネット奏者ジャック・ランスロが来日時に録音した小品集。
キング盤。

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昭和初期に海外でも活躍しながら若くして悲劇的な最後を遂げてしまったソプラノ歌手、関屋 敏子の自作「野いばら」などを含むSP期の録音を集めたもの。

 

ロシアのピアニスト、ドミトリー・アレクセーエフの弾くプロコフィエフのピアノソナタ第3番ほか。国内盤。
アレクセーエフは学生時代に札幌でプロコフィエフのピアノ協奏曲第3番を聴いた。

 

今や全く忘れられたアメリカのピアニスト、ロリン・ホランダーの弾く「展覧会の絵」ほか国内盤。

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ロス・アンヘレスとフィッシャー=ディースカウの二大名歌手による二重唱曲集。
パーセルやサン・サーンスほかの作品。
伴奏はジェラール・ムーア、東芝国内盤LP.

 

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ロシアのチェリスト、ダニエル・シャフランによるチャイコフスキーの「ロココの主題による変奏曲」。
カップリングはタチアナ・ニコラエーワの弾く同じくチャイコフスキーの知られざる作品、ピアノとオーケストラのための協奏的幻想曲。
伴奏はコンドラシン指揮のモスクワフィル、メロディア盤。

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軽いものではバーバラ・ヘンドリックスの歌うガーシュインの歌曲の数々。
伴奏はラベック姉妹。

パールマンのヴァイオリン、アンドレ・プレヴィンのピアノのスコット・ジョップリン作品集。EMI盤。

 

他にクリスマスアルバムを3枚。

ペーター・シュライヤー、ヘルマン・プライのドイツの2人の名歌手によるものにイタリアのフランコ・コレルリが歌ったクリスマスソング集などなどの30枚ほど。

 

ひたすら増殖を続ける音盤たち。

 

Youtubeはグルダ自作自演の「アリア」

 

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2019年11月 6日 (水)

沼津牧水記念館、ヴェルクマイスター音律によるドビュッシー

本日快晴、朝は冷えた。


旭川で初雪を観測。これは平年より14日遅れだという。


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昼に職場近くの「とんかつシリウス」に入ったところ、かつてお世話になった元上司のMさんに会った。

Mさんは自分とほぼ同世代。

定年を迎える前に惜しまれながら退職、今は悠々自適の生活だ。

 

お互いの近況その他を食事しながらの小1時間。


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そして文化の日の日曜日、ヴェルクマイスター音律によるドビュッシーの演奏という興味深い演奏会に家内と行っていた。

 

場所は沼津牧水記念館。


開演時間は18時半。100名ほどのサロン的なコンサート。

 

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事前情報で入場者が100人を超えそうだということを聞いていたので、早めに会場に行き駐車場に車を止めて夕食のために沼津港まで歩く。

お目当ての「にし与」は夜間営業を止めている。

時間も限られているので、比較的空いていた中心部から外れた古くからある店に入った。

 

ところがこれが大失敗。

あえて店の名は出さないがオーダーした海鮮丼はシャリが冷たくボソボソ。
ネタの鮮度も悪い。

結局家内はほとんど口をつけずに残してしまった。

自分は完食したもののしばらく胃の辺りが重かった。

こんなものを出していたら、食を楽しみに沼津港まで来ていただいた人たちを失望させるだけではないか。

 

街灯の少ない暗い道をトボトボと二人で牧水記念館へ。

会場では家内の同級生が入口で待っていた。

ドビュッシーを歌う岡田千香子さんも家内の高校時代の同級生。

 

10年程前に同じ会場でオンド・マルトノを交えた岡田千香子さんの歌を聴いている。

 

今回は前半がモーツァルトそして後半はドビュッシー。

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ドビュッシーは「月の光」「亜麻色の髪の乙女」「ピアノのためにから サラバンド」
を作曲家でもある小森俊明のピアノで。

 

続いて名バリトン、カミーユ・モラーヌに師事した岡田千香子の歌で「ビリティスの歌」

 

再びピアノでドビュッシー晩年の作品「6つの古代墓碑銘」のピアノソロ版から最初の2曲。

 

最後にドビュッシー若き日の歌曲「マンドリン」というもの。

 

ヴェルクマイスター音律はバッハ、モーツァルト、ベートーヴェンの時代に特にドイツ語圏で使われていた音律と言われていて、今でもバッハやモーツァルトの演奏会やレコーディングには使用されているらしい。

ドビュッシーの時代にはほとんど使われていなかったようだ。

 

今は平均律が一般的。


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ヴェルクマイスター音律では転調するたびに協和の色が変わる。

前半のモーツァルトでは古雅な響きに感じていたのが、♭や♯の多いドビュッシーになると雰囲気が一変!

 

曲の中でモノクロームな部分からいきなりセピア色に変化したり、時としてカラフルになったりと色彩の変化の妙を堪能。

 

「6つの古代墓碑銘」も大好きな曲で、ドビュッシーのアルカイックな部分で統一されたプログラムも良かった。

 

Youtubeは「6つの古代墓碑銘」、アラン・プラネスのピアノソロ版

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2019年11月 4日 (月)

沼響オータムコンサート、本番終わる

晴れのち曇り、夕方遠方で稲光り。

三連休最終日とはいえ本日諸事情で仕事。

写真は昨日の狩野川河川敷の富士。

 

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ここ数日この河川敷に野生の鹿が出没するらしい。

夜になると自宅の裏山からも鹿の鳴き声が聞こえて来る。

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土曜は沼響オータムコンサートの本番だった。

場所は沼津駅直近のプラザ・ヴェルデ

 

ここは音楽向きのコンサートホールではなく総合コンベンション施設。

国際会議も開催可能な総合施設だ。

 

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今回の企画運営は若手団員たちによる前半はアンサンブル、後半はフルオケなどいろいろと新しい試み。

 

初めて使用する会場なので本番二日前からの会場練習。

 

オケ全体の仕上がりはまだまだの感じではあったけれども、午前中のゲネプロの様子ではそれなりに形になっていた。

やはり当日となると緊張感と集中力が違うのだろう。
普段からこの調子ならばレベルアップにつながるとは思うのだが。

 

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いろいろと試行錯誤の結果、ブラスアンサンブルは開演直前になって立って演奏することになった。

 

会場のキャパは300人弱。

 

ほぼ客席はいっぱいになり、本番ではもともとデッドな響きのホールがますます残響の少ないものになった。

 

 

第一部

 

金管八重奏

 

・第1旋法によるカンツォン
・第7旋法によるカンツォン第2番 :以上ジョバンニ・ガブリエリ

木管十重奏
・シンフォニエッタから第3,4楽章  :ラフ

弦楽合奏
・弦楽セレナーデから第1,4楽章   :チャイコフスキー

第二部

・歌劇「フィガロの結婚」序曲   :モーツァルト
・トリッチ・トラッチ・ポルカ   :ヨハン・シュトラウス2世
・組曲「ペール・ギュント」から朝 :グリーグ
・「金と銀」           :レハール
・歌劇「ルスランとリュドミュラ」序曲 :グリンカ
・ハレルヤ            :ヘンデル(モーツァルト版)

 

最後のハレルヤは事前に楽譜を客様に配り会場全体で歌う趣向。

 

客席との距離も近く曲も軽いものが多いのでアットホームな雰囲気のコンサートとなった。

 

今回は打ち上げには参加せず、コンサートにも来ていた家内が「ららぽーと」でテイクアウトした、とんかつ新宿さぼてんのロースカツを食べながらラグビーワールドカップの決勝を見ていた。

 

そして日曜の夜は若山牧水記念館でのコンサート。

 

この内容については次回。

 

youtubeはハレルヤコーラスのフラッシュモブ

 

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2019年11月 1日 (金)

本日の練習、明日は本番、プラザ・ヴェルデにて

秋晴れの日は続く。

 

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狩野川河川敷からの富士山。

 

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鴨が堤防で日向ぼっこをしている。

 

首里城焼失の衝撃。

4月のノートルダム寺院の火災に続き、その地域に住む人々の誇りとともに生きる象徴のような歴史的建造物の火災。

沖縄にはまだ一度も行く機会がないけれども、沖縄では最も訪れたい場所だった。

沖縄の人たちの落胆は想像を超えるものがあるけれども、微力な自分でも何か再建の手助けになれば良いなとも思う。

 

 

沼響オータムコンサートは明日が本番。
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木曜の晩は場所を本番会場の「プラザ・ヴェルデ」に移しての初練習。

 

会場は3階のコンベンションホールB.

ここは会議場として建築されていて仕事では何度か大きな会議で使用している。

 

付属駐車場から建物に入ると、中学生らしきグループのいくつかが丸テーブルを囲んで勉強?をしている。

 

カツカツと靴音を立てて歩いていると一斉にこちらを振り向いた。

 

その顔を見てギョっとした。

それぞれが恐ろしげなペインティング・・・・・

 

そうか今日はハロウィンか・・・・

 

 

木曜は前半の各アンサンブルの音合わせだった。

 

普段とは異なる響きに最初は戸惑ったけれども次第に慣れてきた。

ブラスアンサンブルではいつもの並び方で吹くとガブリエリの掛け合いの妙がさっぱりわからない。

74694871_2542608022525236_88248376792469 そこで二つのグループの距離を離して対向配置にしてみると一変。
ガブリエリらしき雰囲気になってきた。

 

 

木管アンサンブルのラフでは比較的よい調子。
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弦楽セレナーデでは、多少響きがまとまりすぎて高音が強調されすぎの傾向はあるけれども及第点か。

 

そして金曜はフルオケでの直前練習。

6時集合皆で会場設営。
この会場の椅子は重かった。


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アンサンブルではまずまずの響きだったがフルオケだといまひとつよくわからない。

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トランペットの音は良く聞こえるのだが、木管楽器がほとんど聞こえない。

指揮の太田先生からは「ホルンもっと出してください」と言われたけれども、

 

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自分の位置ではかなり大きいような気がするのだが・・・・

 

youtubeは「フィガロの結婚」序曲、ルイージ指揮ウィーン響

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