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2019年12月に作成された記事

2019年12月30日 (月)

邦人フルート作品集、そしてオークラウロのことなど

今日は朝から雨。令和元年もいよいよあと2日。

 

帰省してきた娘はいつまでも布団の中。
もう一人の娘は同世代の仲間たちとキャンプ中。
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楽しそうな写真をLineで送ってきた。

 

雨降りなので今日は部屋の片づけ。

家内が買ってきた収納ケースに雑然としていた自分の衣類を片付けたりしていた。

 

友だちと食事に行く、という娘を市街地まで送ろうとすると母が一緒に乗せてってと言い出した。
どうやら一人で街中をショッピングしたいらしい。

雨も降っているし大丈夫か?

と聞いてもどうしても行きたいというので駅前まで送って行った。

 

自分でバスで帰る、とは言っていたけれど心配だったので連絡するように言っておいた。

 

2時間ほどして迎えに行くと、両手に持ちきれないほどの荷物。
こんなに買い込んで一人で雨の中帰るつもりだったらしい。

 

帰宅後は神棚の掃除。

 

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お稲荷さんのしめ縄を替えたりお飾りを飾ったりとでたちまち日が暮れる。

 

今日は邦人フルート作品集
Diskartから出ているCD
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フルート とピアノのためのソナチネ 平尾貴四男

幻想曲               石川榮作

叙情小曲集             上田真樹

献呈                上田真樹

北川森央  フルート
碓井俊樹  ピアノ

録音 2011年2月1日 上野学園

 

なんとなく体裁が私家版っぽいCD.

 

平尾貴四男以外は知らない人たち。

平尾貴四男(1907-1953)は東京生まれ、陸軍軍楽隊長の大沼哲に作曲を学んだ後にパリに留学。
スコラ・カントゥルム、セザール・フランク学校で作曲とフルートを学んでいる。

作曲の弟子として慶応の同窓だった冨田勲がいる。

 

フルートのためのソナチネは大倉喜七郎男爵が発明したというオークラウロという楽器のために作曲された曲 。

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オークラウロは尺八にフルートのキーのようなものを付けた改良楽器らしい。

今ではすっかり絶滅したと思いきや演奏団体もあるようだ。

 

このソナチネは五音 音階を駆使しながらフランス風の洗練さの中に和風の雅びな感触を融合させた作品。


初めて聴いてもどこか懐かしく愛らしいテイストが漂う素敵な曲だ。

 

南伊豆に拠点を置いて教員のかたわら作曲活動を続けている石川榮作(1946~)の幻想曲は「海、祭、峠」の3楽章形式。

素直で自然、こちらも平尾作品に共通する平明さが心地よい。

若い上田真樹(1976~)も同傾向の曲。

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youtubeは平尾貴四男の遺作となったオーボエソナタ

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2019年12月29日 (日)

年末年始休み、ハイティンクのラヴェル

年末年始休みに入り正月を迎える準備。
明日から天気が崩れそうなので今日は庭の植木の剪定。

昨日には出入りの植木屋が入り自分には手におえない大きな木々を選定していた。

 

年賀ハガキが足りなくなってしまって朝コンビニで追加分を購入。
ついでに車にガソリンを入れたりしていた。

急いで残りの年賀状を仕上げ着替えて庭木の剪定を二時間ほど。
その後は買い物に行きたいという母を連れて正月の買い出しへ。

 

帰宅するともう4時過ぎ。
年末は時間が経つのが早い。

 

そのうち東京にいる娘が帰省してきた。
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娘の大阪出張土産の「通天閣 もうカレー」


常温で食べるカレーらしい。
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昨日はラヴェルの命日。

そこで今年引退したハイティンクの 「ダフニスとクロエ 」を聴いた。
オケはコンセルトヘボウ管弦楽団 。

 

ハイティンクのダフニスは全曲がライヴを含めて3種類の録音がある。

この組曲はロンドンフィルとの最初の全曲録音 以前のもの。

 

手持ちは日本フォノグラムから出ていたグロリアシリーズのLP。

奇しくもジャケットは「ハプスブルク展」で実物を見たベラスケス。
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・ボレロ

 ピエール・モントゥー 指揮
 ロンドン交響楽団

・ 「ダフニスとクロエ」第2組曲
・亡き王女のためのパヴァーヌ

 ベルナルド・ハイティンク
 アムステルダム・コンセルトヘボウ管弦楽団

 

以前聴いたときの印象は全く残っていない。

けれども今聞いてみるとオケを自然にドライヴしながらよく歌う気品と風格も感じられる素晴らしい演奏だった。

 

カップリングはラヴェルと同年齢でダフニスとクロエの初演者 でもあるモントゥーのボレロだが貫禄敗けは していない。

 

NAB で聴いた。

 

Youtubeはハイティンクの「ダフニスとクロエ」

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2019年12月28日 (土)

「ハプスブルグ展」そしてビーチャムのメサイアのことなど

今年最後の土曜日は冷えて朝の気温は7度。

昨日で仕事納めといきたいところだけれども諸事情で今日が仕事納め。
現役の担当が経験不足のため以前関わりのあった自分が出勤してアドバイス。

 

この4月でサブリタイアとなったけれども自分の出勤場所はそのまま。
気楽な身分となった一方入ってくる情報は減った。

それでも自分の好きな分野、適度な緊張感もありそれなりに楽しめた1年だったと思う。

 

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お昼は中華。

「萬品香」の台湾ラーメンと回鍋肉丼。


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あい変わらずのカロリー多め。

 

さて明日から年始の準備をしよう。
今年はいつもと異なる来客の予定。

 

先月一橋大オケを聴くために上京したおり立ち寄った「ハプスブルク展」の備忘録。

 

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場所は上野の国立西洋美術館。

ハプスブルグ家の数あるコレクションからその栄光の歴史を辿ろうとするもの。

 

皇帝や皇妃らの肖像画が多いのは、自らの権威を示すと同時に最盛期の自分の姿を後世に残すためだろうか。

政略結婚のために嫁いだ王妃の近況を実家に知らせるための絵や、見合い写真のような役割をしたものまで。


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スペイン王フェリペ4世の娘で、神聖ローマ皇帝レオポルト1世の最初の皇后をベラスケスが描いた有名な「青いドレスの王女マルガリータ・テレサ」などはその代表的なものだ。

 

今回は同じモデルでポーズも同じブタペスト国立西洋美術館所蔵のフアン・バウティスタ・マルティネス・ デル・マーソ作の「緑のドレスの王女マルガリータ・テレサ」も並べて展示。


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サイズもほぼ同じなので遠目には同じように見えた。

だが近くで見ると芸格の差は歴然だ。

画家の大部分は自分には馴染みのない人たち。
工房作品も多かった。

 

展示の最後の部屋、ハプスブルク家の栄光の歴史が閉じようとする部分でのハプスブルク家最後の皇帝「オーストリア・ハンガリー二重帝国皇帝フランツ・ヨーゼフ1世の肖像」(ヴィクトール・シュタウファー作)の老いて疲れたように見える皇帝の姿。

 

同じ部屋でのその王妃「薄い青のドレスの皇妃エリザベト」(ヨーゼフ・ホラチェク作)の現実離れした美女エリザベトの姿とは対照的。
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他にはハプスブルク家最盛期の皇帝たちの輝くような西洋甲冑の数々が目を引いた。


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マキシミリアン1世のものなどピッカピカに磨き上げられていて、今にも動き出しそうな雰囲気。


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さぞや重かろう。

 

美術館を出ると東京文化会館前に見事な銀杏の黄葉。

 

 

音楽は、年末ということでヘンデルの「メサイア」。

 

イギリスの指揮者トーマス・ビーチャム指揮ロイヤルフィルによる全曲盤から。

数種類あるビーチャムの「メサイア」録音中最後のもので、同じくイギリスの指揮者ユージン・グーセンスによる現代の巨大編成オケのための編曲。

手持ちは国内盤LP3枚組。


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ジェニファー・ヴィヴィアン(ソプラノ)
モニカ・シンクレアー(メッゾ・ソプラノ)
ジョン・ヴィッカーズ(テノール)
ジョルジョ・トゥッツイ(バス)

指揮:サー・トマス・ビーチャム

ロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団&合唱団
(合唱指揮:ジョン・マッカーシー)

 

【録音】
  1959年6月9日~13日、15日~17日、20日、24日、26日、7月3日、
      17日~18日、

  ロンドン、ウォルサムストウ・アッセンブリー・ホール

 

これは金管楽器や打楽器が活躍するゴージャスなアレンジで、今となっては時代を感じさせる。

それでも今聞いてみると表面的な派手さばかりではなく、細かな部分での弦楽器と木管楽器の扱いなどが絶妙。

 

ソリストも合唱もオケに負けずにパンチのある歌唱を聞かせてくれていて、祝祭的でワクワクするような高揚感がなんとも楽しい。

 

Youtubeは大編成オケと合唱の「メサイア」

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2019年12月26日 (木)

本日の練習、今年最後のモーツァルト、そしてロザンタールのドビュッシーのことなど

師走は時の流れが速い。
今年もあと数日を残すばかり。

 

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昨日仕事で外に出たときの淡島越しの富士山。
駿河湾は歩いて渡れるように思えるほどのベタ凪ぎだった。

 

沼津の街は富士山に見守られているかのようにも見える。

 

 

今週月曜は新しくオープンした中華料理店で職場セクションの忘年会。

 

ここは先ごろ閉店した創業70年の老舗「萬来軒総本店」を引き継いでオープンした店。

 

前の店は比較的大きく沼津を代表する本格的な中華料理店だった。
新しい店は料理はそこそこ。
だが未だ慣れていない様子。

 

 

忘年会の出席は40名ほど。
昨年と同じ部署ながら気楽な身分になったので気軽に歓談。

 

 

クリスマス・イヴの火曜日は休み。

 

朝に先週の内視鏡検査で切除したクリニックに行きポリープの結果を確認。
結果は良性だとのことでまずは安心。
その後床屋に行き夕方には歯医者と医者巡りの1日。

 

帰りに寄ったケンタッキーフライドチキンは長蛇の列だったので、買うのを諦めローソンでフランドチキン数本とからあげくんを購入。
ところが帰宅すると家内が買ってきたチキンを料理中だった。

 

チキンばかりのクリスマス・イヴ。

 

 

昨日水曜は今年最後のオケの練習。
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和田一樹先生の指揮で市民文化センター小ホール。
仕事が長引き30分ほど遅刻。

 

曲は歌劇「フィガロの結婚」序曲、「新世界より」から、その他。

 

一度本番を経験している「フィガロ」に比べて完成度の低い「新世界より」。

 

自分はウォーミングアップ不足で絶不調。
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微妙に音の出が遅れるのを自覚。
上半身に力が入り過ぎているようだ。

 

本番まであと2回の練習を残すばかり。

 

 

クリスマス・イブの夜にフランスの名指揮者にしてラヴェルの弟子マニュエル・ロザンタールのドビュッシーが聴きたくなった。

 

取り出したのは70年代後半にキングレコードから出た管弦楽選集。
千円の廉価盤しか買えなかった貧乏学生時代に思い切って購入したLP2枚組。

 

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今でもその店の佇まいと購入時に迷いに迷ったその時の状況を鮮明に覚えている。
2枚組3,600円だったことも。

 

 

ロザンタールと言えばラヴェル。
だがこのドビュッシーも名演揃い。

 

「牧神の午後への前奏曲」の触れると壊れてしまいそうな柔らかで繊細なオーケストラの響き、それでいて表現そのものは明晰だ。

 

「夜想曲」の雲のコールアングレソロはセルジュ・ボドの父、エティエンヌ・ボド。

 

 

結局購入後生涯の愛聴盤となり、同時に出たラヴェルの管弦楽全集LP3枚組を長い間探すはめになった。

 

ラヴェルは、外盤の仏ADES盤のLPとCDは比較的容易に入手できたものの、音が気に入らなくて結局キングの3枚組LPを入手したのはごく最近のこと。

 

 

Youtubeはロザンタールの「牧神の午後への前奏曲」

 

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2019年12月22日 (日)

ダブルで内視鏡検査、そしてトスカニーニのグルックのことなど

今日は冬至。
曇り後夕方から冷たい雨の日曜日。

 

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昨晩はライヴを終えた娘と彼とで自宅で夕食。

 

職場隣席の職員の娘さんがインフルエンザに罹患したとの知らせが入った。

 

自分は昨日予防接種をしたばかり。

 

彼から、明日忘年会なので娘を病院に連れていってから出勤しますとのこと。

 

無理せず来なくても良いのに・・・と思う自分。

 

 

先週の月曜日は内視鏡検査だった。

 

今回は胃だけでなく大腸もお願いすることにした。

 

大腸の検査は13年ぶりでしかもちょうど12月のこの時期。
当時子供だった娘たちはもう社会人だ。

 

前回は市立病院だったが今回は歩いていける距離の胃腸科クリニック。

軽く麻酔をかけるので車の運転はできない。

 

当日朝早く、クリニックまでトボトボと歩く。

寒い・・・・

マフラーと毛糸の帽子その他の完全装備。

マスクをしていたので、犬の散歩途中のご近所のおじさんに挨拶しても向こうは気がつかない。

 

検査について当時のブログ記事を読んでみたら検査の方法は13年前とは変わっていない。

2リットルの下剤を1時間あまりで飲む苦行はそのままだ。
ただし今回は軽く麻酔をかけている。

 

あの時待合室でご一緒した大正生まれのおばぁさんたちは今も健在だろうか?

 

大腸と同時に胃の検査。

麻酔が効いて朦朧とした意識の中での検査なので苦痛はない。

 

結果は13年前に異常がなかった大腸にポリープ数個、さらに慢性胃炎に逆流性食道炎が判明。

ポリープは全て切除したけれども大きいものは病理検査に出すことになった。

検査終了は2時過ぎ、そのまま取れた奥歯の治療で同級生の歯医者タカちゃんのところへ。

 

体の劣化は着実に進行中。

 

 

音楽のことも少し。

通勤の車中でトスカニーニの演奏を集中して聴いている。

 

今は米盤CDでグルックの作品を集めたもの。

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・歌劇「アウリスのイフィゲニア」序曲
                  (1952年11月21&22日, カーネギーホール)
・歌劇「オルフェオとエウリディーチェ」第2幕全曲
                  (1952年11月20~22日, カーネギーホール)
・歌劇「オルフェオとエウリディーチェ」第2幕から精霊の踊り
                  (1946年11月4日, Studio 3A) 

                    :以上 グルック

・歌劇「フィデリオ」第1幕~悪者よ、どこへ急ぐのだ*
             (1945年6月14日, カーネギーホール)
                    :ベートーヴェン

   バーバラ・ギブソン (エウリディーチェ Sp),
   ナン・メリマン (オルフェオ  Ms),
   ローズ・バンプトン (Sp),*
   ロバート・ショウ合唱団

   アルトゥーロ・トスカニーニ指揮
   NBC交響楽団

ここでは有名な「精霊の踊り」を2種類の録音で聞くことができる。

 

巨大編成のオケと大合唱によるグルック。

自然とロマンティックにしてドラマティックな趣となっている。

曲の途中でドラが盛大に鳴ったりしていた。

 

強靭なカンタービレと引き締まった筋肉質の演奏。

適度な緊張感もあり聞き手を飽きさせない壮大な演奏だ。

 

ナン・メリマン(オルフェオ)のキリッと毅然とした歌唱が非常に良い。

歌劇「アウリスのイフィゲニア」序曲の格調高い表現には思わず姿勢を正したくなるほど。

 

グルックがこんなにも立派に響いた例を他に知らない。

「フィデリオ」ではNBC響のホルンセクションの優秀さが際立っていた。

 

Youtubeは歌劇「アウリスのイフィゲニア」序曲、ムーティ指揮フィラデルフィア管

 

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2019年12月21日 (土)

プレートルのプーランク、フランス組曲

土曜休み。
インフルエンザが職場で流行り始めたので、朝早くに定期的に通っているクリニックに行き予防接種を済ませた。

馴染みの看護師さんから「効果がでるまで2-3週間はかかりますからね」とのひと言。

今年は完全に出遅れた。

 

今日は娘が所属するバンドの演奏会。

家内と韮山時代劇場へ。


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かつての職場仲間を中心にクラシックからポップスその他、
様々なジャンルの音楽を気の合った仲間たちで演奏するというもの。

 

完全に内輪だけの難しいことを言わずに和気あいあいと楽しむ会。

 

フォークあり、モーツァルトあり、ギターの弾き語りあり。
編成もピアノ独奏、チェロ独奏、ロックバンドエトセトラ。

 

多彩な内容がめっぽう楽しい。

 

中でも音大の作曲科を出た女の子が、会場からテーマをもらって弾いたピアノ即興が実に見事なもので、この音楽がそのまま消え去ってしまうのが惜しいと思うほど。


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また別の女性はヒナステラのピアノソナタという珍しい曲をバリバリと弾いてくれた。

これも聴きごたえがあった。

 

娘は今回ヴォーカル。

最近のポップスやポピュラーソングをのびのびと歌っていた。

 

本日クリニックの帰りに馴染みのオーディオ店にメンテナンスと調整の終わったトーレンスを引き取りに行った。

そこでしばしのオーディオ談義。

 

家に持ち帰り早速聴き慣れたレコードを聴いてみた。

 

聴いたのはプレートルのプーランク、

学生時代に買った東芝EMIから出ていた「フランス音楽のエスプリシリーズ」のLP 中の一枚。

 

このシリーズは格調高い選曲と演奏で、特にプーランクの魅力を世に広く知らしめた名シリーズ。

1500円という価格も当時は求めやすかった。

 

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・シンフォニエッタ
・「エッフェル塔の花嫁花婿」より トルーヴィルで水浴する女の踊りと将軍の話
・2つの行進曲と間奏曲
・「フランス組曲」(ジェルヴェーズの作品による)
 
 ジョルジュ・プレートル 指揮
 パリ管弦楽団
 
   録音:Paris, Salle Wagram, 29,30,31 Jan. & 1,2,5 Feb 1968
   プロデューサー:Rene Challan
   エンジニア:Paul Vavasseur

中でも「フランス組曲」は何度聴いたかわからぬほどの愛聴盤だ。

Columbiaカーヴで聴く。

 

メンテナンスの終わったトーレンスは回転も安定し以前感じられたピッチの不安定感はなくなりSN比は明らかに向上していた。

 

音楽がヴィヴィッドに躍動して細かなニュアンスも豊かな 響く

 

今までとは 全く別の演奏のようだ。

 

Youtubeはプレートル指揮パリ管のプーランク、「フランス組曲」

 

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2019年12月20日 (金)

本日の練習、美しき青きドナウの難しさ

師走も後半へ。
狩野川河川敷からの富士山は裾まで白かった。


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出勤すると職場内でインフルエンザ発症の報告。

自分も朝からどうも熱っぽく体がだるいな。
今年に限って予防接種を受けてない。
どうしよう。

仕事を早めに終えて奥歯の治療のため歯医者へ。
彼は中学高校の同級生。

 

今日はオーケストラの練習。

多少時間の余裕があったので市内の書店で来年の手帳を購入。

夕食は自分にとってオケ練習日の定番、イタリアン「ボルカノ」。
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今日は薄切りベーコンが乗った「オリエンタル」にしようかと思っていたら今日は終わってしまったという。

やむなくレバーとウィンナーの乗ったBCランチにする。

 

そしてオケの練習。

場所は沼津市民文化センター大ホール。

年明けのニューイヤーコンサートに向けて指揮は和田一樹先生。

今日は「美しき青きドナウ」をみっちり練習。
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この複数のワルツの接続曲の中でワルツ毎にテンポと表情を細かく変化を付けていく先生の指揮。

 

今さらながら奥の深い曲だということを痛感。
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緊張感の中にも和やかな雰囲気の練習。

 

YOUTUBEは来年のウィーンフィルのニューイヤーコンサートに登場するラトビア出身の指揮者アンドリス・ネルソンス指揮の「ペトルーシュカ」。

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2019年12月19日 (木)

トーレンスを修理に出す

曇り、今にも振り出しそうな冬の空。

 

 

長い間レコードを聴くのに使っていたトーレンスのTD320。
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最近聴感上ピッチの低さが気になるようになってきた。
回転数がおかしくなってきたかもしれない。

 

馴染みのオーディオショップが貸してくれたストロボスコープとランプを使ってみると、やはり縞模様が左に流れていた。

回転が緩くなっている。

もう20年近く使っていたのでこの際オーバーホールに出すことに。

 

馴染みのオーディオショップにトーレンスを持ち込む。

 

以前このオーディオショップのご主人にEQカーヴの話をしたところ非常に興味を示した。

前から気にはなっていたということだったので、とりあえず家で遊んでいたMUSICAのフォノアンプを一か月ほど貸していた。


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その結果もついでに聞いてみる。

 

このショップは比較的ハイエンドなオーディオマニアが集まる店で、いろいろとその人たちと一緒に聴いてみたという。

 

その結果、レコードに刻まれた音がさまざまなカーヴとなっていることは確認できた。

 

EQカーヴが一致した時の効果は認めたうえで、普通のオーディオ装置ならば効果的テキメンだろう。

 

だがEQカーヴを合わせるならばこのようなチャチ?なものでなくもっと性能の良い?フォノアンプを使いたいという結論に達したという。

 

さらには、数多くのカーヴに完璧に対応させる装置を揃えレコードを聴くたびにカーヴを探るのは厄介だし、そこまでして音楽を楽しもうとする人は少数派だろう。

 

それならば最大公約数的なRIAAで音質向上を目指すのが一般的ではないのか、という意見が大多数だったということだった。

 

これはある意味現実なのかもしれない。

 

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その時店で鳴らしていたのは、EMTのレコードプレーヤーにマランツ7(このアンプにはold78とold columbiaの切り替えスイッチが付いている)のプリアンプ、パワーアンプは純正WESTANの300Bの真空管を使ったアンプ、そしてアルテックの大型スピーカーでブレンデルの弾くリストのピアノ協奏曲。

 

EQカーヴはRIAA.

 

かなり良い音だ。

 

日常この音で聴けるならば不満はないとは思いつつEQカーヴを合わせたらきっとこれ以上の音で聴けるだろうな、との思いは消えなかった。

 

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2019年12月18日 (水)

今年最後のボエームの会は牛モツ鍋

本日最高気温20度。
昨年もこのような日があった。

 

着実に進む地球温暖化。

 

昨晩は今年最後のボエームの会。

 

場所はいつもの三島の小料理「はちまき」


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参加はレギュラー4人組。

 

いつも遅い自分が早く着いたので定刻の18時には全員揃った。

 

産休中の酒豪クラリネット奏者が無事女の子を出産したとの知らせが入り、
最初に皆で祝杯。

 

 

今回の日本酒は「越の影虎 名水仕込み 特別純米酒 」「天虹 大竜爪 番外 特別純米生貯蔵酒」「杉錦 生酛純米ひやおろし」「花の舞 純米酒 超辛口」の4本。


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12月の鍋は牛モツ鍋。

 

時が経つにつれ牛脂が溶けてトロトロになり醤油ベースのスープの味が微妙に変化していく。

これが絶品。


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鰻の白焼きのすっきりとした味わいが牛モツ鍋と絶妙の対比。


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合間に出るお新香、塩辛もプロの味。

 

自然と会話も盛り上がる師走の宵。


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〆は裏メニューの牛テール素麺の牛づくし。

 

帰りにこちらも裏メニューのはちまき特製激辛カレルーをいただきました。


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これで今年の飲み納め・・・としたいところ。

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2019年12月15日 (日)

一橋大学管弦楽団創立百年記念第67回定期演奏会

寒さが戻ってきた日曜日。
狩野川河川敷からの富士山も寒々しい。

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なぜか明け方4時に目が覚めてしまった。
寝たのは午前1時頃だったのに。

ふたご座流星群の極大日であったことを思い出しべランダに出てみると、いつも東の空に見慣れたオリオン座が西南西の空に見えた。

 

頭上には僅かに欠けた満月が煌々と光を放っている。

30分ほど空を見上げていたが結局流星はひとつも見えなかった。

 

金曜の晩に歯を磨いていたら奥歯が抜けてしまった。

前から虫歯気味で歯医者に行こうとは思っていたものの、痛みがなかったので放置していた報い。
直ぐに友人の歯医者のタカちゃんの所へ電話。

あいにく土曜は予約でいっぱいだという。

月曜に直ぐに診るよと言ってくれたけれども、月曜は胃と大腸のダブルでの内視鏡検査が入っていて1日だめ。

とりあえず夕方の予約にしておいた。

 

月曜は体のメンテナンスで忙しい1日になりそうだ。

 

昨日土曜日は家内と二人で静岡市にいる娘のところへ行っていた。

一緒に入った夕食のステーキハウスは人気の店。
開店と同時に入ったらたちまち満席に。

歯のこともあったのでハンバーグにしておいた。

ハンバーグは「さわやか」の方が良いな。

 

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金曜には一橋大学管弦楽団創立百年記念第67回定期演奏会。

 

これは百周年の記念碑的な演奏会。
しかも曲はマーラーの大作、「復活」ということで足を運ぶ。

マーラー、特に「復活」の宇宙的な広がりはアマチュアとはいえ実演で聞いて初めて実感できるもの。

 

13時21分三島発の新幹線「こだま」で東京へ。

 

最初に上野の国立西洋美術館で開催中の「ハプスブルグ展」を観る。

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上野駅のホームでは電車の到着を告げる音楽がワーグナーの楽劇「ニュルンベルクのマイスタージンガー」のテーマになっていた。
これは期間限定だそうだ。

 

その後時間調整のためにお茶の水ディスクユニオンへ。

遅い昼食は御茶ノ水のとんかつ屋「濱かつ」でランチ。

 

ハプスブルグ展の感想とユニオンでの音盤購入については後日。

 

 

夕刻に池袋の東京芸術劇場に到着。

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一橋大のオケを聴くのは高校生の時以来。
もう40年以上も前のこと。

そのときは演奏旅行で沼津に来演、ダヴィッド・ハウエル氏の指揮でブラ2をメインとするプログラムであったことを今でも覚えている。
そしてアンコールが「赤とんぼ」であったことも。

 

ホールロビーに着くと 一橋大オケのOBにして現在ご沼響にご夫婦でヴァイオリン奏者として在籍しているKさんにお会いした。

Kさんの奥様も一橋大で、奇しくも自分が高校時代に聴いた当時の一橋オケでコンサートミシトレルをされていた。

Kさんと開演前にしばしの立ち話。
本日の指揮者の田中氏はそのKさんと同じ年で、当時コントラバスを弾いていただいたという話も伺った。

そして開演。
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・前奏曲      (齋藤栄一)
       一橋大学管弦楽団創立百年委嘱作品

・交響曲第2番ハ短調 「復活」  (マーラー)

  田中一嘉    指揮
  山田英津子  ソプラノ:
  森公美    アルト:

  一橋大学管弦楽団
  神奈川フィル合唱団

 

最初に置かれた前奏曲は当団トレーナーである齊藤栄一作曲の「前奏曲」。
当演奏会のための委嘱作品。

作曲者もプログラムで述べているように「復活」のための 前奏曲 のような曲。

「復活」の冒頭をモチーフに展開してゆく音楽。

オルガンを含む大きな編成も「復活」を意識したもの。
マーラーの交響曲の第5番や第9番のエコーが聞こえてくる。

聴いているうちにドイツの作曲家、ゴッドフリート・フォン・アイネムの「ブルックナー・ダイアローグ」のことを思い出したりしていた。

 

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そして「復活 」。

 

この演奏会のために半年をかけて練習したという

 

作曲者の指定とおりの第2楽章の前に5分以上の間を置いていた。

自分としては終演時間が気になり、最終の新幹線に間に合うか心配だったのでこの「間」は気が気ではなかった。

 

演奏の出来としては第3楽章からオケ全体の響きもブレンドしてきてよかったと思う。
コンミスのヴァイオリンソロも立派なものだ。

神奈川フィル合唱団は年齢層は高かったけれど、学生たちを温かく包み込むような響きが印象的だった。

 

ただ惜しむらくは田中の指揮。
曲を無難にまとめるのに終始した印象だった。

ともあれ学生達のひたむきさに心打たれる演奏。
力一杯の熱演を堪能させていただきました。

 

終演と同時にホールを飛び出し、芸術劇場の長いエスカレーターを駆け下りた。

21時16分発の山手線に滑り込み東京発21時43分発の「こだま」に乗車。

自宅到着は11時過ぎ。

 

興奮冷めやらず、寝る前にゴシゴシと歯を磨いていたら奥歯がポロリと抜けてしまった。

 

Youtubeはアラン・ギルバート 指揮ニューヨークフィルハーモニックの「復活」第5楽章

 

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2019年12月13日 (金)

本日の練習、月野進先生との初合わせ

師走の一日は早い。
12月も半ばの金曜日。

 

今日は東京に行っていた。
詳細は次回に・・・

 

 

水曜のパンクは前輪のひとつのみならず後輪もだった。
馴染みの修理屋さん曰く
「タイヤの横に小さな穴が二つ開いていました。これは被害届を出した方がいいと思います。」とのこと。

 

どうやら火曜夜の文化センターでのコンサートの最中に駐車場でやられたらしい。
針のようなもので故意に穴を開けられた小さな穴なので空気の洩れが少しずつなのでわかりにくいのだという。
同じ駐車場で 他に被害のあった方がいるのではなかろうか。

 

そんなことがあってドローンと気持ちが落ち込みなんとなく気分が晴れずモヤモヤした一日。

 

 

 

木曜の夜はオケの練習。

 

オケの練習でも被害のあった駐車場に停めているが大事をとって別の駐車場に停めることにした。

 

今回は和田一樹先生の指揮。

 

ニューイヤーコンサートで共演するバリトンの月野進先生 が初登場
78867483_2638205106298860_36658880274749 先生の歌で「カルメン」「椿姫」のアリアの初会わせ。
月野先生は 隣町の三島ご出身だ。

 

オペラアリアは降り番なので専ら客席での観戦。

 

 

続いてモーツァルトの歌劇「フィガロの結婚」序曲。

 

この曲は先月のオータムコンサートで取り上げたので最初から完成度は高い 。
79600619_2638221116297259_69449833175905 それでも和田先生はより高みを目指して情熱的な指揮。

 

先生のアドヴァイスで音楽に活気が満ち練習が楽しくてしょうがない。
これぞオケの醍醐味だ。

 

演奏しているうちに気分が晴れてきた。

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2019年12月11日 (水)

リッチ、ストラディヴァリウス合奏団の「四季」

晴れのち曇り。
朝出勤しようとすると車がパンクしていた。

 

馴染みの修理工場に連絡をして職場にも連絡。

 

今日は朝から出鼻を挫かれた思い。

 

 

昨晩、ベルリンコンツェルトハウス室内オーケストラの名演を堪能したヴィヴァルディの「四季」を聴く。

 

聴いたのは米MCA原盤のルジェロ・リッチ率いるストラディヴァリウス合奏団によるもの。
楽器の名前だけでメンバー表はないが明らかに臨時編成。

 

 

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名器ストラディバリウスを集めたデモンストレーションレコードのようなもの。

 

ヴィヴラートたっぷりのロマンティックに纏綿と歌う20世紀の演奏スタイルは昨晩の演奏とは対照的だ。

 

コントラバスを除く10本の弦楽器は全てストラディバリウス。

 

プロデューサーが苦労して借り集めた楽器の数々だが均質で艶やかな響きは大変な聞き物だ。

 

 

ソロのリッチは4種のストラドを使用

 

ストラディバリウス のヴァイオリンは製作時期と出来上がった個性の性格の違いで4つの時期に別れるという

 

この録音は「春夏秋冬」に合わせてリッチはヴァイオリンを使い分けている。

 

豊穣の「秋」の豊かな響きが特に印象に残る。

 

Img_20191209_162303 ライナーノート には使用された10本のストラディバリウスの楽器名はあるが演奏者の名前はないがいずれも達者な演奏だった

 

「冬」の使用楽器はストラディバリウス最晩年の製作

 

名ヴァイオリニスト、フリッツクライスラーが使用していた楽器だという

 

 

リッチの鮮やかで目の覚めるような美音とテクニックも見事。

 

ピリオド系とは異なるがこれはこれで楽しめる。

 

EQカーヴはColumbiaカーヴで聴いた。

 

Youtubeはリッチの弾くコレルリ

 

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2019年12月10日 (火)

日下紗矢子とベルリンコンツェルトハウス室内オーケストラ

穏やかで暖かな冬の一日。

 

今日は毎年恒例の沼津法人会青年部主催の「税を知る週間」チャリティーコンサート。

ウィーンフィルやベルリンフィル、チェコフィルなどの一流オーケストラのメンバーを招いて19年。
今年はベルリンコンツェルトハウス室内オーケストラだった。

母体は旧東ドイツ時代にベルリン交響楽団と呼ばれ、名指揮者クルト-ザンデルリンクが率いていたベルリンコンツェルトハウス管弦楽団。

 

コンサートミストレルの日下紗矢子を中心としたアンサンブルだ。

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曲目は

・カノンとジーグ    (パッヘルベル)

・ヴァイオリン協奏曲集Op.8-1~4「四季」 (ヴィヴァルディ)

・「リュートのための古風な舞曲とアリア」第3組曲(レスピーギ)

・組曲「ホルベアの時代から」   (グリーグ)

という弦楽合奏の王道を行くプログラム。

 

カノンはヴァイオリン3にチェロ1そして通奏低音の編成。
ノンヴィヴラートで格調高く歌い上げるパッヘルベル。

 

「四季」ではメンバーが揃い編成は1snVn3 2ndVn3 Vla2 Vc2 Cb1 Hcに日下紗矢子のヴァイオリンソロ。

ソネットに書かれた風景を意識した解釈の四季。

コンツェルトハウスオーケストラの第一コンサートマスターの日下紗矢子のソロは気品のある澄み切った音色に鮮やかなテクニック。

 

10月にテミルカーノフ指揮読響のチャイコフスキーを聞いた時のコンミスが日下だった。

今日もオケの統率力が凄い。

 

個性的な装飾音が新鮮でヴィヴァルディが現代に甦ったかのよう。

後半のレスピーギとグリーグでは一転して豊かな響きと緻密なアンサンブル。

グリーグのアリアの美しい歌ではホロリと来た。

 

アンコールはバッハの「アリア」とモーツァルトのK136のディヴェルティメントの第3楽章。

 

超快速のモーツァルトではこのアンサンブルが名手の集まりであることのデモンストレーション。

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後ろの席だったが、ヴァイオリンソロだけでなくすべての楽器がほどよいバランスで響いていた。

沼津でこれだけの演奏が聴けるとはありがたいことです。

 

法人会さん、また来年もお願いします。

 

Youtubeは日下紗矢子のソロでヴィヴァルディの「四季」から秋

 

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2019年12月 9日 (月)

シュヴァイツァーのバッハ

昨日日曜 は1日仕事。


昨日の富士山。

 

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ピシッとした冷気の中の富士。

肌を刺すような朝の空気。

いよいよ本格的な冬に突入

 

今日は一転して曇り空、夕方から雨。

 

本日休みで母を定期検診 へ。

気になった肺の影は完全消滅となり、一年がかりの検査と診察はこれでひとまず終わり。

元気になった母と病院帰りに回る寿司屋で昼食。

 

午後には雨戸の修理を依頼した建具屋が見に来た。

 

築80年を越える木造家屋の錆びた金具や乾燥しきった 板戸を見て首を傾げるばかり。

やはり無理か・・・・・

 

 

その後アラジンのブルーフレームの芯などを交換。

 

フィルターが汚れているためか、ブルーフレーム特有の冷たいブルー 色になかなかならない。
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今日はアルバート・シュヴァイツアーのバッハを聴く

 

手持ちはLP初期に出た日本コロンビアのXL規格のLP.

 

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・トッカータ、アダージョとフーガ ハ短調BWV.564
・幻想曲とフーガ BWV.542
・フーガ イ短調 BWV.543

 

 オルガン:アルバート・シュヴァイツァー

 

 録音 1951,52年
 フランス、アルザス、ゲンスバッハ parish church

 

この翌年シュヴァイツァーはノーベル平和賞を受賞している。

 

シュヴァイツァーは14才でオルガンを弾き初め、名指揮者シャルル・ミュンシュの叔父のオイゲン・ミュンヒや作曲家のヴィドールなど、当代一流のオルガニストに師事している。

 

だが聴いてみると、なんとなく漂うアマチュアのテイスト

 

落ち着いたほっこり暖かな演奏。

ゆっくりとしたテンポ、時として指の回らぬ箇所もあるが、これがこの演奏の良いところでもあり欠点でもあるようだ。

 

録音はこの時期のものとしては良い

イコライザーカーヴはold78で聴いた。

 

youtubeはシュヴァイツァーの弾くバッハ、「われ汝に呼ばわる、主イエス・キリストよ」

 

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2019年12月 7日 (土)

クラシックレコードコンサート、そしてゴルシュマンのラヴェル再聴

12月最初の土曜日は風もなく、見上げるとまるで蓋をされたかのようなびっしりの灰色の雲。

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雨がポツポツ降る中でポコの朝の散歩。


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気温は下がり横浜は初雪。

 

昨日の夜は市民文化センターでクラシックレコードコンサ―トの解説だった。

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今年没後30年だったカラヤンのベートーヴェン、「第九」を中心に取り上げた。

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今回も寒い中大勢の方に来ていただきました。

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お客様の中に富士市や遠方から来た方もいて、さらにはかつてドイツ・グラモフォンのハノーファー工場にいたという方もいて驚いた。

 

 

あるサイトで手持ちのウラディミール・ゴルシュマンのラヴェルを紹介したら大変な反響があった。

そこで久しぶりの再聴。

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・ボレロ
・組曲「マ・メール・ロア」
・道化師の朝の歌
・亡き王女のためのパヴァーヌ

  ウラディミール・ゴルシュマン指揮
  ラムルー管弦楽団

仏フィリップスのLP.

 

10年前の購入直後の感想と大きな違いはないが、やはり大変な名演だ。

 

音の綾の中のきっちりとした旋律線、そして一瞬の間浮かび上がって消え去っていく内声部など、気品もあってゾクッとするような色気漂う稀有な演奏。


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中でもこれほど見事な「マ・メール・ロワ」は他ではなかなか聴けない。

終曲の「妖精の園」冒頭の響きを聴くだけでも泣けてくるような感動的な演奏だ。


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幻のような儚さが漂う「亡き王女のためのパヴァーヌ」。

幾分憂いを感じさせる最初の部分から次第に艶やかにして熱を帯びながら華麗に盛り上がる「ボレロ」も見事。


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幾分ユルイアンサンブルを聞かせることもあるラムルー管だが、ここでは幾分素朴な音色でありながら超一流のアンサンブルで応えている。

 

演奏も秀逸だが、厚手のジャケットに豊富な資料、手に取るだけで嬉しくなるようなアルバム。


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解説も詳細で、さらにはシリアルナンバーが入っていて製作者の深い入れ込みも感じられる。

モノラルながら録音も良く、これほどの名演がCD化されず埋もれているのが不思議。

 

LPからの板起こしがYOUTUBEで聴くことはできる。

 

Youtubeはゴルシュマン指揮ラムルー管によるラヴェル、「マ・メール・ロア」終曲

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2019年12月 5日 (木)

本日の練習、和田先生との再会

ここ二日ほどは穏やかな良い天気。


写真は昨日の狩野川からの富士山。
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先週と今週水曜日はオケの練習。

今回は文化センター大ホールで本番を振っていただく和田一樹先生の指揮。

 

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和田先生とは沼響で過去3回ほど本番指揮をお願いしている。

その後ブカレスト国際指揮者コンクールでの準優勝や海外や国内プロオケへの客演など着実にキャリアを上げての再会。

 

曲は歌劇「フィガロの結婚」序曲、「新世界より」「美しき青きドナウ」など。
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いつもの笑いの絶えない練習の中での手馴れた指導に沼響の響きがみるみる変わっていく。

今回のコンサートはプロの静岡交響楽団とのコラボでオーボエの篠原さんに参加していただいた。

 

「美しく青きドナウ」では接続曲風の5つのワルツ毎にテンポを大きく変えた指揮。

最初は戸惑いもあったけれども曲への深い知識と薀蓄の話で納得。


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爆笑連続の練習であっという間の2時間。

youtubeはマゼール指揮ニューヨークフィルの「新世界より」

 

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2019年12月 2日 (月)

マリス・ヤンソンス逝く

今日は朝から雨、昼時には台風並みのゲリラ豪雨となってしまった。

今日は仕事が休みで母の定期健診のために隣町の病院まで。
行く途中に国道414号が渋滞。

どうやら三つ目ガードが冠水して通行止めとなったようだ。

 

指揮者のマリス・ヤンソンスの訃報が入ってきた。
76才というまだまだ活躍して欲しい年齢。

ひところマリスの父、アルヴィド・ヤンソンスに興味があってその録音を集めたことがあった。
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マリス・ヤンソンスは父の資質を受け継ぎ、知的で誠実な音楽造りの中に人間的な暖かさを感じさせる指揮者だった。

 

ヤンソンスは1991年に沼津市民文化センターの開館10周年に当たり沼津に来演してくれた。
オーケストラはサンクトペテルブルグフィル。(旧レニングラードフィル)。

ムラヴィンスキー亡きあと当時の音楽監督のテミルカーノフとの同行だった。

 

 

その時のプログラムが見つかった。78629005_2614145142038190_75685247368885

沼津公演は全行程の最終日でプログラムを見ると欄外に付け足したような感じで、見るからに直前になって決まったような公演だった。

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曲目はチャイコフスキーのピアノ協奏曲第1番とショスタコーヴィチの交響曲第5番。

 

ショスタコーヴィチはムラヴィンスキーがこのオケを振って初演した曲。
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当時昇り調子だった40代後半のヤンソンスがムラヴィンスキーとは異なるアプローチで果敢に挑戦したフレッシュな演奏だったと記憶している。

 

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招聘する前に何か目玉になるものはないか?と当時の文化センターの館長さんから話しかけられたことと、決まった後もチケットがなかなか売れず、苦労されていたことを思い出した。

その数年前にはベルリンフィルの前音楽監督のサイモン・ラトルもバーミンガム市響を率いて沼津に来演した。

 

隔世の感があり。

 

今日はマリス・ヤンソンスの指揮でラフマニノフの交響曲第2番を聴く。

いくつかあるヤンソンスの同曲の最初の録音。

 

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・フィルハーモニア管弦楽団

 

  1986年11月19、20日 
  オールセインツチャーチ ロンドン スタジオ録音

ヤンソンス40代のCHANDOSへの録音。

第一楽章序奏から情緒纏綿と歌いフォルティシモではオケを開放的に鳴らしている。

各楽器をきっちりとバランス良く響かせ理知的にまとめているところが知性派のヤンソンスらしい。

第一楽章でティンパニの強打に導かれ劇的なクライマックスに達する箇所もチューバの咆哮が凄まじく、第四楽章クライマックスでのシンバルの付加とともに若き日のヤンソンスの情熱が爆発した1枚。

 

youtubeはマリス・ヤンソンスの指揮でマーラーの「復活」フィナーレ

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2019年12月 1日 (日)

尾張・伊勢放浪記(伊勢編)

今日から12月。
本日地域防災訓練。

 

昨日は良い天気だったけれども殆ど外出せず。
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夕方はポコとの散歩。

 

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昨日は富士山が大きく見えた。

富士山に向かって全力疾走のポコ。
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先週の尾張・伊勢放浪記の伊勢編備忘録です。

 

明けて木曜日、チェックアウトを済ませて三重県津市へ。

津駅までは名古屋から1時間あまり。

時間調整のために駅前の津偕楽公園を散策。

 

ここは津藩第11代の藩主、藤堂高猷(たかゆき)が1859年(安政6年)につくった別荘「御山荘」(ござんそう)を起源とする。
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桜の名所らしい。

公園としては多少荒れていた。

もう少し整備をすれば良いと思う。
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しばらく周囲を散策すると瀟洒な雰囲気の喫茶店を発見。

 

店の名は「魔愁」
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店内に入ると初老のマスターが迎えてくれた。

 

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静かにジャズの流れる落ち着いた店。

ここでいただいたキリマンジャロは適度な酸味が美味しかった。

前の晩に遅くまでの飲み食い。

朝はホテルの朝食バイキングが良くて食べ過ぎたので昼食は抜きにした。

 

午後の所用を済ませた後、多少時間があったので近くの三重県立博物館へ。

 

近くには県立図書館もありここは三重県の総合文化エリア。

 

博物館の常設展示は三重の歴史。

入口に入ってすぐの巨大な古代ゾウの復元全身骨格標本が目に付いた。

これはミエゾウ。

400万年前に日本列島に生息していたステゴドン科のゾウで今のところ日本で生息していた最大の哺乳類らしい。

 

企画展は開館5周年記念特別展「三重の仏像~白鳳仏から円空まで~

 

奈良・京都に近いだけに多彩な仏像の数々。

畑から掘り出されたという白鳳期の小さな仏像など、素朴な趣が深い信仰を彷彿させて印象深かった。

 

夕刻に宿へ。

さて夕食は何にしよう。

何となく疲れが出てきてディープに店を探す気力が湧かなかったので、宿近くの天麩羅屋で天麩羅定食。

 

ここでは津のソウルフードだという津餃子があったのでオーダー。

学校給食が起源だという大きい揚げ餃子だった。
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これはビールのつまみには最適だった。

 

そして翌日の金曜日は朝から雨模様。

雲行きが怪しかったので前日に駅ビルのダイソーで折りたたみ傘を買っておいた。

 

午前中で所用は済ませ、帰途に着く前に津周辺の名所と名店に行ってみようと、いろいろサーチしたけれど、歩いて行けるような近場で手ごろな場所が見つからない。

 

築城の名手藤堂高虎の手になる津城址でも見ようかと検索すると駅から少し離れていて、バスか電車で行くことになるようだ。

 

帰りの電車の時間を考えると昼食時間も考慮してもギリギリの距離。

バスは本数が少なく近鉄線で津から一駅の津新駅で下車。

 

駅から15分ほど歩くと途中で東洋軒はこちらという看板が見えてきた。

 

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ネットで検索すると東京に起源を持ち創業91年のかなりの名店らしい。

 

東京の東洋軒は、精養軒と並ぶ日本の洋食文化の草分けであり宮内省御用達として皇居内の晩餐会などに出張したという。

三代目は天皇の料理番で有名な秋山徳蔵。

日本で初めてクリームコロッケを発案し銀座資生堂パーラーの料理長も務めた高石鍈之助も東洋軒出身。

 

ということで津城址を正面に見ながら路を曲がって店に入ってみた。
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ここでは松坂牛を使ったブラックカレーが有名らしい。

他のメニューも美味しそうだったのでハーフサイズにしておいた。


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そして松坂牛ハンバーグ。

 

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ついでに伝統のクリームコロッケも。

 

伝統と格式あるお店。

 

ブラックカレーは見ため以上に深いコク。

沼津の古い洋食屋千楽のハヤシライスをそのままカレーにしたような感じだ。

 

長い歴史に洗練され磨き上げられた風格の感じられる洋食屋さんだった。
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最後に出たルビーオレンジティーもここだけの逸品。

 

店を出ると外は小雨。

 

しばらく歩いて近くの津城址へ。
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バスの時間が迫ってきたので本丸内部には入らずに周辺をざっと眺めたのみ。

以前見た近くの松坂城とはまた異なる雰囲気。

復元された丑寅櫓は古写真とは異なり違和感有り。

松阪城の方が戦国の気風を残していた。

 

そして近鉄線を乗り継いで名古屋経由で沼津まで。

 

沼津駅に到着するとどしゃぶりの雨。

 

そのまま帰宅せずに仕事場に顔を出すと数人の後輩が出迎えてくれた。

 

飽食三昧の3日間。

以後しばらく摂生中。

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