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2020年2月に作成された記事

2020年2月27日 (木)

アンソニー・コリンズのディーリアス

新型コロナウイルスの流行はさらに身近に迫り新たなフェイズへ突入。
消費マインドは大きく低下し世界の株価も急落。

各種イベントの多くは中止もしくは延期となり自分の周囲にも影響が出ている。

 

本日予定していた沼響の練習も急遽中止になってしまった。

 

宴会などはそれでも良いけれども今は受験シーズン。

冠婚葬祭も中止延期するわけにもいかずテレワークが可能な企業はごく一部。

東京での朝の通勤ラッシュのいつもと変わらぬ混雑ぶりをテレビで見るともう防ぎようがないのが一目瞭然。

 

とにかく流行が治まるまでは冷静に粛々と日常生活を送るのみ。
もし罹った場合に備えて自らの抵抗力をアップしていくよりほかはないのだろうか。

 

この連休の月曜は家内と娘の住む静岡市に行っていた。
県庁所在地はマスクの人が多いほかはふだんと変わらぬ日常の姿。

 

今日はコリンズのディーリアス。
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90年代後半に出たBELARTのCD2枚から。

 

自分がディーリアスに開眼したのはコリンズ指揮の英ECLIPSE盤。
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「ブリック・フェァ」での強さの中にも繊細にして懐かしさが感じられる素晴らしい演奏だった。

 

その後90年代の終わりにBELARTから2枚のCDが出ているのを見つけて驚喜して買い求めた。モノラルながら鮮明な録音なのが良い。

 

10数年前にもこの2枚のCDについての感想をこのブログに書いていたのを発見。

Youtubeは「春はじめてのかっこうを聴いて」

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2020年2月23日 (日)

Heinz Markus Gottscheのバッハ、「フーガの技法」

本日快晴、昨日は九州、関東が春一番。
今日も風は強い。

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狩野川河川敷からの夕刻の富士。

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ウイルス感染の拡大と共に各種イベント開催中止の動きが 広がってきた。
自分の 身近でも 友人が 出演する予定のいくつかのコンサートが延期になったり中止になっている。

 

今日はバッハのフーガの技法を聴いていた。

伊JOKERのLP2枚組。

弦楽オーケストラによる演奏でウォルフガング・ホフマン指揮のマンハイム・・プファルツ選帝侯室内管弦楽団とハインツ・マルクス・ゲッツェのオルガンによる演奏。

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・フーガの技法

 ウォルフガング・ホフマン(指揮)
 マンハイム・プファルツ選帝侯室内管弦楽団
 ハンス・マルクス・ゲッチェ(オルガン)

 

Wolfgang Hofmann(1922-2003)はドイツ、カールスルーエ生まれのヴァイオニスト、指揮者、作曲家としてもいくつかの作品があるらしい。

父はフルトヴェングラー時代のライプツィヒ・ゲヴァントハウス管の首席クラリネット奏者だった人。

ウォルフガングもゲヴァントハウス管のヴァイオリニストからザルツブルク・モーツァルテウム管弦楽楽団のコンマスを歴任している。

その後指揮者に転じ、マンハイムのプファルツ選帝侯室内管の音楽監督(1959-1989)。

 

このオケ、プファルツ選帝侯室内管は現在クラリネット奏者のポール・メイエが音楽監督となり、ちょうどこの2月に来日している

オルガニストのHeinz Markus Gottsche(1922-2010)はドイツのいくつかの教会のカントルやオルガニストとして活動していた人らしい。

 

この演奏は弦楽合奏とオルガンによる演奏で、オケもオルガンも淡々と進めながらもバッハの巨大で深淵な宇宙を見事に描き出している。

人生の深さを考えさせるような厳粛な気持ちに誘われる見事な演奏だ。

 

アレンジが誰の手によるものかはジャケットには書いていない。

けれどもこの演奏の主導権はあきらかにオルガンだ。

それほどゲッチェの演奏は非凡なもの。

 

なお未完に終わったコントラプンクトウス14番は、譜面のとおりバッハが中絶したその場所で突然終わる。

そしてしばらくの間を置いて出版時に加えられたコラール「汝の御前にわれらは進まんBWV.668a」がオルガンで静かに演奏される。

 

このオルガン演奏が入るまでの絶妙な間、突然の終わりに空中に投げ出されたような感覚に襲われている中で、コラールの最初の音が鳴った瞬間に得られる救済感がなんとも感動的だ。

 

イタリアのバジェットレーベルの録音でCD化もされておらず、完全に埋もれている演奏だが内容は非常に深い。

EQカーヴはNAB。

 

Youtubeはバッハの「フーガの技法」 Musica Antiqua  Kolnの演奏

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2020年2月22日 (土)

エーリッヒ・クロスのベートーヴェン

三連休初日、曇り夕方から風雨強し。


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裏山の河津桜は満開、そして散り始めた。

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庭の4色に咲き分ける梅「思いのまま」がポツリポツリと咲き始め。


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今年は春の訪れが早い。

 

今日は定演で演奏するベートーヴェンの交響曲第1番。

ドイツの指揮者Erich Kloss指揮のニュルンベルク交響楽団によるLP.
昨年のハードオフ怒濤のジャンクLP大放出時に110円で購入したもの。



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・交響曲第1番 ハ長調

 エーリッヒ・クロス(指揮)
 ニュルンベルク交響楽団

米Magic MusicレーベルのLPで1枚にこの1曲だけ収録という贅沢なもの。

エーリッヒ・クロスについてはよくわからない。
店頭でこのLPを手に取った時は覆面指揮者かと思ったほど。

ネット情報では1898年ドイツのシュライツ生まれ、1967年5月31日ミュンヘンで死去。

ところがニュルンベルク響のウイキペディアの記事では首席指揮者を1949年から1968年まで勤めたことになっている。

このオケの来日演奏会のチラシにはクロスは1969年まで首席指揮者だったことになっている???

このくらい忘れられた指揮者なのだろう。


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ネット上で見つけた写真はなかなかカッコイイ指揮姿。

世代としてはカール・ベームやハンス・スワロフスキーとほぼ同世代。

 

このオケにはバジェットプライスの録音がLP期からかなりの数が出ていた。

映画「ベン・ハー」のサウンドトラックはこのオケが演奏しているらしい。

あのサウンドトラックの演奏は多少荒っぽかったように記憶している。

 

クロスの指揮はきっちりした古典的な佇まいに格調の高さも感じられてなかなか良い。

オケは響きが薄く、フォルテでの音の入りのタイミングに多少の粗さがあったりしているものの、各楽器がバランス良く鳴っているのでこの曲ではさほど気にならない。

 

音はEQカーヴのAESがピタリと嵌まり、LP1枚の余裕のカッティングもあって非常に良い。

コンサートホールの良い席で聞く響きだ。

 

Youtubeはアンドレス・オロスコ=エストラーダ指揮のベートーヴェン、交響曲第1番

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2020年2月21日 (金)

フルトヴェングラー、戦時下のブルックナー

2月も後半の金曜日。

朝の気温は13度。今年の冬は短かった。

 

10~12月までのGDP成長率はマイナス6%。

祖父の代から小さな小売店を営んでいた知人が店を閉めてしまった。

その店は大きな工場の正門そばで営業していて、そこそこ商売は成り立っていた。

だが消費税の引き上げの影響は大きく、零細小売店にとっては致命的なダメージだったらしい。

新型コロナウイルスの猖獗がさらに景気を下げるのだろう。

 

今日は久しぶりにブルックナー。

フルトヴェングラーの交響曲第9番を聴いていた。

 

手持ちは日本グラモフォンから出ていたペラジャケのLP。

ブルックナーの音楽が日本国内でさほど聴かれていなかった頃の発売で、別紙解説書にはブルックナーと他の交響曲についての詳細な解説。

録音時期が不明と書いてあるのにも時代を感じさせる。

 

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・交響曲第9番 ニ短調

 ヴィルヘルム・フルトヴェングラー (指揮)
 ベルリンフィルハーモニー管弦楽団

 録音: 1944年10月7日
   ベルリン

今のところフルトヴェングラー唯一の9番。

 

第二次世界大戦戦時下での放送用録音。

1944年10月といえば、西から侵攻してきたアメリカ軍がオランダに近いドイツの都市アーヘンに突入、さらには東からはソ連軍がドイツ国境に迫っていた。

 

その緊迫した情勢下でのブルックナー。

 

速いテンポで猛烈にテンポを動かすフルトヴェングラーの指揮に応えるベルリンフィル。

これほどドラマティックな演奏は類を見ない。

国家がまさに崩壊寸前にある時期の、落ち着きよりも怒りにも似た激しさも感じられる凄絶な演奏だ。

 

録音はこの時代のものとしては音は良い。

 

この曲の自分の刷り込みは、エドアルド・ヴァン・ベイヌム指揮のアムステルダム・コンセルトヘボウ管によるモノラル録音。
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70年代半ばにはこの唯一の国内廉価盤だった。

 

今聞いても落ち着いたテンポで、大きな広がりと懐の深さが感じられる大変な名演。

悲壮感を漂わせながら厳しい音響の壁が次々と現れては過ぎ去っていく。深々としたオケの響きが実に素晴らしかった。

 

Youtubeはフルトヴェングラーのブルックナー、交響曲第9番

 

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2020年2月19日 (水)

2月のボエームの会は雪見鍋

日曜日の風雨に続いて昨日までの気温が高い中での強風。
スギ花粉飛散の好条件が重なって昨日から眼がかゆくて悲惨。

 

本日出勤時にはマスク着用。

 

自分も家内も花粉症。
今のところ我が家のマスクにストックはあるものの、底をつく頃にはマスク不足は解消されているのだろうか。

 

新型コロナウイルスの流行、水際作戦は脆くも崩れ去りもはやパンデミック寸前。

 

 

昨日夜は定例のボエームの会。
場所は三島の小料理「はちまき」


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今回はいつもの4人に加え酒豪女性クラリネット奏者が産休明けで久しぶりの参加。

とはいえお酒はひかえなくてはならず、皆のうまそうに飲み干す様子を見て生唾ごっくん状態がお気の毒。

 

お酒は福岡八女の「繁桝」に始まり「亀齢」(広島)、「加茂鶴南洲翁」(広島)、「浦霞」(宮城)の4種。


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結局あけることができたのは3本ほど。

 

豚バラ肉たっぷりの雪見鍋を前にして「どんこ」の煮つけと霜降り牛刺エトセトラ。


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合間の箸休めにフライドポテト。


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これが絶妙の塩加減。

最後の〆は冷静なめこそばでした。


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ちょうど一年前のこの会には、リヒテルやミケランジェリのピアノ調律を手掛けていた日本を代表する調律師瀬川宏さんが加わっていた。

 

瀬川さんは昨年末に逝去。

瀬川さんを偲んで来月に皆で瀬川さんのお墓参りをすることになりました。

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2020年2月17日 (月)

本日の練習、2年ぶりに喜古先生の指揮

強風吹き荒れる月曜日。
気温は高く車の中にいると窓を開けたくなるほど。

昨日の日曜は風雨強き一日だった。

 

昨晩は沼響の練習。

練習開始は午後6時。

場所は市民文化センター大ホール。

5月の定期演奏会へ向けて、本番を振っていただく喜古恵里香先生の指揮。

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曲はチャイコフスキーの交響曲第1番「冬の日の幻想」にベートーヴェンの交響曲第1番、そしてボロディンの「中央アジアの草原にて」。

喜古先生とは2年ぶり。

今回久しぶりに指揮していただいて失礼ながら先生の成長著しいのを実感。

先生は現在、世界的指揮者パーヴォ・ヤルヴィのアシスタント。


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生来の明るさに落ち着きと自信が加わって、演奏していて楽しさと同時に安心感も感じさせるほど。

表現したいことも非常にわかりやすい。

 

まだ3曲とも練習を始めて日は浅いものの、客席で聞いていたベートーヴェンはしっかりとした音が出ていたし、ボロディンも弦楽器が美しく鳴っていた。

3時間みっちりの練習


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これからが楽しみになってきた。

 

ここ数ヶ月で沼響のカラーが変化してきたようだ。

アマチュアとはいえオーケストラは成長する有機体であることを実感。

 

Youtubeはミハイル・プレトニョフ指揮東京フィルで「中央アジアの草原にて」

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2020年2月14日 (金)

ドラティとザンデルリンクのウェーバー

曇り、夕方から一時雨。

今日はバレンタインデー。

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娘からの今年のプレゼントはドイツのローエンシュタイン。

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ドイツビールを使用した「ドイツビールショコラーデ」。
 

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連日報道は新型コロナウイルス一色。
死者も出ているし羅患者は増え続ける一方。

 

油断は禁物だが、インフルエンザウイルスと異なりコロナウイルスは壊れやすく、空気感染はせずに飛沫核感染しかしないといわれている。

 

正体が見えないだけに不安が増すのは判るけれども、過剰に危機を煽らずに適切で冷静な報道が必要だろう。

 

花粉症が始まったようだ。
自分としては花粉症用として使いたいマスク不足が心配。

 

 

今日はウェーバーを聴いていた。

 

伊fontanaのLPでドラティ指揮コンセルトヘボウ管による序曲3曲とOskar Michallikのクラリネット、クルト・ザンデルリンク指揮ドレスデン国立歌劇場管の伴奏によるウェーバーのクラリネット協奏曲第2番。

 

ハードオフのジャンクLPコーナーからの発掘品。

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・歌劇「魔弾の射手」序曲
・歌劇「オイリアンテ」序曲
・歌劇「オベロン」序曲

 

 アンタル・ドラティ(指揮)
 アムステルダムコンセルトヘボウ管弦楽団

 

・クラリネット協奏曲第2番 変ホ長調

 

 オスカー・ミヒャリク(クラリネット) 
 クルト・ザンデルリンク(指揮)
 ドレスデン国立歌劇場管弦楽団

 

ドラティはフィリップス音源、クラリネット協奏曲はスイトナーの一連の録音と同じ旧東独VEBからの音源だと思う。

 

ドラティの序曲集は、きっちりと引き締まった音楽運びの中に豊かに広がるコンセルトヘボウ管のしなやかな響きを生かした演奏。

 

何よりもこれしかないと思うような抜群のテンポ感が良い。

 

一方の協奏曲。
ミヒャリクはベルリン国立歌劇場管とベルリン・コミュッシュオパーの首席だった人。

 

ザンデルリンクの伴奏が非常に良い。
第2楽章アダージョなど、クラリネットのほの暗い音色を生かしながらじっくりと歌い上げ、ある種の軽さとノンキさを感じさせるウェーバーの音楽から深いものを引き出しているのが見事。

 

EQカーヴは序曲集はffrr、協奏曲はAESが最も良かった。

 

Youtubeはミヒャリクのモーツァルト、クラリネット協奏曲

 

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2020年2月13日 (木)

アブラヴァネルのマーラー、「復活」

昨晩からの雨は朝には本降りに。

風も強くなぜかポコが吠えている。


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雨は昼には上がり晴れてきた。

気温も上昇、本日の最高気温はなんと23度越えの5月上旬の気温。

 

新型ウイルス感染者は着実に広がりつつある。

感染者は国内に伝播、身近に広がりつつ有りフェイズは変わり次第に広がる社会不安。

 

今日は休みで午後から沼津御用邸に行っていた。

この暖かさで御用邸内の河津桜はほぼ満開。


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訪問の目的は御用邸の井戸。

我が家には古くから井戸があり、なぜか一般庶民には分不相応な八角形の立派なもの。

この井戸については沼津に御用邸が出来たときに、同じ職人が改修したということを聞いたことがあり、そのことを確かめたかった。

 

沼津御用邸内にある博物館の学芸員の許可を取って御用邸内の井戸を見せていただいた。

中をのぞくと言い伝えの通り家の井戸と同じ造り。

沼津御用邸が造営されたのは明治26年。
自分の曾祖父の代のことのようだ。

 

学芸員のSさんとしばしの立ち話。

この御用邸の井戸は海が近いのに真水で湧水量も豊富。

富士山や愛鷹山水系の伏流水ではなく、この豊富な湧き水がどこから来るのかは謎だという。

 

御用邸の帰りに近くの牛臥山公園に行ってみた。


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風が強く白い波頭が立っていた。


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今日はモーリス・アブラヴァネルのマーラーを聞いていた。

マーラーの交響曲全集録音中の1枚で交響曲第2番「復活」。

手持ちは米ヴァンガードのLP.

 

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・交響曲第2番『復活』(録音時期:1967年)
 
 ビヴァリー・シルズ(ソプラノ)
 フローレンス・コプレフ(アルト)
 
 モーリス・アブラヴァネル(指揮)
 ユタ交響楽団
 ユタ市民大学合唱団

 

アブラヴァネルはソルトレイクシティにあるユタ交響楽団を振って、数多くの録音を残している。

ブラームス、チャイコフスキー、シベリウスの交響曲全集からグリーグの管弦楽曲集やサティ、果てはルロイ・アンダーソンまで。

 

中でもマーラーの交響曲全集は、最初期のマーラー録音としてアブラヴァネルの代表作のひとつ。

世界最初期のマーラー録音、交響曲全集とはいえ「大地の歌」は欠けている。

 

数多くのマーラー演奏を聴いた今の耳ではアンサンブルも緩く、締り欠けるのは否めない。

ユタ響の他の録音にも感じるドライな感触には好悪が別れそうだ。

 

だが大きな広がりのある演奏で、聴いていて不思議な居心地のよさを感じさせる演奏。

アブラヴァネル自身がユダヤ人という理由だけではなかろうが、オケも合唱もソロも曲に対する深い共感が感じられ、やる気十分の合唱など非常に感動的だ。

 

中でも第4楽章のアルトソロは非常によい。

録音はも良くフィナーレの舞台裏ホルンのエコーの遠近感は見事なもの。

 

Youtubeはアブラヴァネルのマーラーから交響曲第4番

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2020年2月12日 (水)

ラトビアのオケのことなど

天気は西から下り坂。


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朝、狩野川河川敷から見る富士山には傘雲予備軍の「つるし雲」。

湿った空気が上空に流れ込んでいるようだ。


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家の近くの河津桜が咲き始めた。

枝にはメジロの姿。


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月曜の晩に高校吹奏楽部の後輩二人が家に遊びに来ていた。

一人は吹奏楽の指導者として自ら手塩にかけたバンドを率い、吹奏楽コンクール全国大会に出場した経験もある県東部でも知られた存在。
彼は今年のコンクールの自由曲について音源の相談。

 

もう一人はホルンを専門に勉強し今は外資系の会社に勤務。

彼は国内外の音楽家とも交流が広く頻繁に海外に出張。
その傍ら現地のレコード店を巡回して音盤を買い漁り、珍しい盤を見つけては時々持参してくる。

持参の音盤は独墺圏だけではなく、リトアニアやスロヴァキア、エトセトラ。

 

ロシア圏を中心に旧東欧圏の珍しい国々の田舎の音盤店を見つけ出して発掘。
多くはメロディア音源ながら国内ではまず目にしたこともない演奏家や曲目ばかり。

今回も10枚ほどを持ち込んできた。

 

ロシアの名ホルニスト、ブヤノフスキーのヒンデミットやブリテン、
ロシアの民族楽器のバヤンによる演奏でバッハの曲の数々。

ほかに国内外の音楽大オケの演奏も数枚。

 

70年代半ばの録音と思われるハンブルクの音楽大学のオケには、ヴァイオリンやチェンバロパートに日本人の名前も見える。
聴いたバルトークは演奏そのものが青いままで未だプロの域には遠い。

一方、スロヴァキアの音大のオケはマルティヌーのセレナード。
こちらは一流プロ団体顔負けの名演。
曲も美しい。

レコードジャケットには、カラヤン財団主催の国際青少年オーケストラ大会(通称・カラヤンコンクール)出場の記述がある。

1978年の同コンクールでは、世界の音楽大学オケを制し早稲田大学交響楽団が春の祭典をを演奏して優勝している。(ちなみにこの時のホルントップは沼響に在籍)

 

他にベラルーシのオケだったかな、知らない長老指揮者によるラヴェルの「クープランの墓」は、丁寧な歌い口と清々しい弦楽器の響きが曲想とぴったり合っていた。

オケはさほど高性能とは思えないけれど、これだけ音楽的にまとめる指揮者の力量は非凡なもの。

世界にはまだまだ知られざる名演奏家が存在するのだ。


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そしてお茶の水ディスクユニオンで見つけたというODEONレーベルのモーリス・アンドレ若き日の小品集。

ホラ・スタッカートやヴェニスの謝肉祭などは唖然とするほどのテクニック。

Columbiaカーヴで聴くとモノラルながら音もよい。

 

音盤を持参した彼もホルン吹きなので、自分の音源も含めいろいろな演奏を聴きながら誰がソロを吹いているのか推測したりして、それがめっぽう楽しい。


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先ごろ亡くなったバリー・タックウエルの話題になり、モントゥー指揮ロンドン響による超ド級の名演、ラヴェルの「亡き王女のためのパヴァーヌ」冒頭のホルンソロはタックウエルだろうか?

アルヘンタ指揮のパリの臨時編成オケによる同曲の冒頭ソロは、本当にクリュイタンス盤の名演で知られる名手ルシアン・テーヴェなのだろうか・・・など。


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さらに我が家にある来日オケの古いプログラムのオケのメンバー表を見ながら、彼のドイツ留学時に知り合ったメンバーを見つけてのいろいろな裏話など。

興味深い話ばかりで積もる話は深夜に及ぶ。

 

彼が持参したLPで、ダブリ買いしたとかでいただいたのはメロディアのLP2枚組。

ロシアの指揮者ワシリー・シナイスキー指揮のラトビアのオケの演奏で、R.シュトラウスの「英雄の生涯」そのほか。


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・交響詩「英雄の生涯」 Op.40      :Rシュトラウス
・婚礼の歌              :R.Kalsons(1936~)
・悲しきワルツ              :シベリウス
・牧神の午後への前奏曲          :ドビュッシー

 

 ワシリー・シナイスキー  (指揮)
 ラトビア国立交響楽団

 

 録音場所 Rīgas Skaņu Ierakstu Studija
 1984年  初出。

このオケは1926年創設、ラトビアの首都リガに有り放送や歌劇場のオケも兼ねているらしい。


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今年のウィーンフィルのニューイヤーコンサートに初登場したリガ生まれの指揮者アンドレアス・ネルソンズは、このオケのトランペット奏者から首席指揮者に就任し、指揮者のキャリアを始めている。

ちなみにネルソンズの前任者には西本智美の名が見える。

 

ワシリー・シナイスキーはカラヤン国際指揮者コンクール金メダル受賞、モスクワフィルやスヴェトラーノフのあとロシア国立響の首席指揮者となった実力者だが、この録音時はようやく国際的なキャリアを築き始めた頃。


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実際聴いてみると暗く重い音色のオケ。

R.シュトラウスなど、鈍重な牛を強引に引きずりまわしているような演奏だ。

その点他の軽い曲は良い。

ラトビアの作曲家Romualds Kalsonsの「婚礼の歌」は映画音楽風の軽い曲。

自国の作曲家ということなのだろう、オケも生き生きとしてコブシの効いた節回しに躍動するリズム。
これは楽しめる。

 

中でも第2曲のホルンソロが非常にうまい。


首席ホルン奏者Arvids Klisansは在籍50年に及ぶかなりの名手とされているらしい

 

「悲しきワルツ」もほの暗いオケの音色がピタリと曲にはまり、「牧神の午後への前奏曲」もヴィヴラートをかけた管楽器群が古めかしさを感じさせながらもよい雰囲気だ。

 

Youtubeはその首席ホルン奏者Arvids Klisansによるラトビアの作曲家Andrejs Jurjāns( 1856 – 1922)によるホルンと弦楽のための「舟歌」

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2020年2月 9日 (日)

コンセルトヘボウのソリスト達

 

今日は初午、天気も良い。


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帰省していた娘と一緒に庭のお稲荷さんのお祀りをして家内安全を祈った。

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まもなく開通の道路からは富士山がよく見えた。

ポコは今日も元気です。


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きょうはハイドン とモーツァルト。

コンセルトヘボウの首席オーボエ奏者だったLeo Driehuysのオーボエでハイドンとモーツァルトのオーボエ協奏曲、同じくメンゲルベルク時代からのコンセルトヘボウ管の首席ファゴット奏者だったThom de Klerkを聴く。


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・オーボエ協奏曲 ハ長調         (ハイドン)
・オーボエ協奏曲 ハ長調         (モーツァルト)
・ファゴット協奏曲            (モーツァルト)

 Leo Driehuys(オーボエ)
 Thom de Klerk(ファゴット)

 ベルンハルト・パウムガルトナー
 ウィーン交響楽団

 

イタリア fontanaのLPでファゴット協奏曲とのカップリング

伴奏はザルツブルクのモーツァルテイム音楽院の院長にしてモーツァルトの権威
ベルンハルト・パウムガルトナー指揮のウィーン交響楽団。

 

おそらくパウムガルトナー が残した一連のモーツァルトの歌劇序曲集録音と同時期だと思う。

 

オーボエのLeo Driehuysの音は細身で地味。

ホリガーのような華はないけれども堅実なテクニックで過不足なくモーツァルトの世界を聞かせてくれる。

ファゴットのThom de Klerkも同じような傾向だ。

 

だがここはやはりパウムガルトナーの伴奏指揮を聴く1枚 。
堂々として格調高く立派で威厳に満ちたハイドンとモーツァルト。

 

確信に満ちた指揮ぶりでソリストたちを完全に飲み込んでいた。

Youtubeはパウムガルトナーの「ジュピター」

 

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2020年2月 8日 (土)

マタチッチ、N響とのワーグナー

ここ数日冷えてきた。
今日も北海道方言で「しばれる朝」の土曜日。
Img_20200208_075207 狩野川河川敷からの富士山も寒々しい姿。

 

とはいえ6年前の今日沼津は雪。
Dsc00163 この日は時として吹雪模様だった。

 

この時以来沼津ではほとんど雪は降っていない。

 

 

昨日娘が一旦帰省、朝早くに埼玉で友人の結婚式があるとかで駅まで送った。

 

コロナウイルスの流行はパンデミックの様相に。

 

中国では物流にも支障が出ているという。

 

マスク不足だけではなく、様々な分野で中国経済に依存している日本にも大きな影響が出ているようだ。

 

ここで景気が一気に冷え込むかもしれない。

 

 

 

今日はマタチッチの来日時のワーグナーを聴いた。
手持ちはDENONから出ていたCD。

 

N 響との60年代の録音

 

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・楽劇「ニュルンベルクのマイスタージンガー」第1幕前奏曲 
・歌劇「ローエングリーン」第1幕前奏曲、第3幕前奏曲
・歌劇「さまよえるオランダ人」序曲
・歌劇「タンホイザー」序曲
・「ジークフリート牧歌」

 

 ロヴロ・フォン・マタチッチ(指揮)
 NHK交響楽団
     録音:1968年

 

 

マタチッチのワーグナー録音は意外に少ない。

 

いくつかのライヴはあるが、セッション録音ではこのN響との録音以外にはチェコフィルとの「神々の黄昏」のマタチッチ編版があるくらい。

 

N響とはこの1年前のライヴCDが存在する。

 

このN響との演奏は、当時の日本コロンビア録音特有の固くダークな音。
これは 同時期の岩城宏之との一連の録音 にも共通する。

 

巨匠マタチッチの棒の下、N響は健闘してはいるがマタチッチならばさらなるスケールの大きな演奏ができたと思う。

 

 

アンサンブルに締まりがなく音色も生真面目で固く朴訥、小さくまとまってしまっていてある種官能的な雰囲気が必要なワーグナーでは聴いていてもの足りない。

 

前年のライヴでは、燃え上がるような熱気がその欠点をマスクしていた。

 

その中では「ジークフリート牧歌」が木肌の温もりが感じられる暖かな演奏で良い。

 

それもザグレブフィルとのライヴの感銘には及ばないが。

 

 

 

youtubeはマタチッチのベートーヴェン、交響曲第2番

 

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2020年2月 6日 (木)

アンゲルブレシュトのラヴェル

全国的にこの冬一番の冷え込み。
とはいえここ沼津では朝は比較的暖かかった。

 

結局、この冬は霜柱も水たまりの氷も見ていない。

 

 

今日はドビュッシーの名演で名高いアンゲルブレシュトのラヴェル。

 

手持ちはいくつかあれど、今回聞いたのは伊デュクレテ・トムソンのLP.

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・スペイン狂詩曲
・組曲「マ・メール・ロワ」
・バレエ「ダフニスとクロエ」第2組曲

 

 デジレ・エミール・アンゲルブレシュト(指揮)
 シャンゼリゼ劇場管弦楽団
 録音 1955年

 

オケの実体はフランス国立放送管弦楽団。
ダフニスは全曲盤から第2組曲の部分を抜き出したもの。

 

クールでニヒル、それでいて洒落たテイストの漂う素敵なラヴェル。

 

スペイン狂詩曲における第1曲最後のピチカート間の微妙なパウゼなど、独特の間の取り方と呼吸感が時代の雰囲気を感じさせ、作曲者と同時代を生きた人ならではの強みを思う。

 

マラゲーニャでのバスクラリネットの強調も独特だ。

 

幻想的な雰囲気満点の「マ・メール・ロワ」。

 

美女と野獣との対話のワルツでのクラリネットソロ素朴でさりげない節回し。
遅いテンポでじっくりと歌い上げる終曲もよい。

 

「ダフニス」の全曲録音は架蔵済み。

 

夜明けの部分での合唱のバランスの扱いと独特の音色感も今では聞かれなくなった音。

 

Youtubeはアンゲルブレシュトの「ダフニスとクロエ」全曲盤

 

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2020年2月 5日 (水)

E.フィッシャー・トリオのブラームス

今年の冬は暖かかった。
立春も過ぎてこのまま春へ向かうのだろうか。

新型肺炎拡散中、対岸の火事ではなくなってきている。

 

マスクの品薄も深刻。

仕事帰りに寄ったダイソーでマスクを買い求める客が数人。
結局、店員から品切れを告げられ帰っていった。

 

フィッシャー トリオでブラームスのピアノトリオを聴く。
手持ちはワルター協会原盤の日本コロンビアのLP。

 

ピアノのエドウィン・フィッシャー、
ヴァイオリンはウィーンフィルのコンマスのウオルフガング・シュナイダーハン
チェロ はエンリコ・マイナルディという鳥肌もののすごいメンバー。

 

マイナルディとクーレンカンプはかつてエドウィン・フィッシャーと組んで「E.フィッシャー・トリオ」として活動していた。

1949年からヴァイオリンがシュナイダーハンに代わり、このメンバーでは1956年まで活動している。

 

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・ピアノ三重奏曲第1番 ロ長調 作品8
・ピアノ三重奏曲第2番 ハ長調 作品87*

   エドウィン・フィッシャー (ピアノ)
   ヴォルフガング・シュナイダーハン(ヴァイオリン)
   エンリコ・マイナルディ(チェロ)

   録音:1953年11月30日 1951年12月2日*
   バイエルン放送スタジオ

バイエルン放送局収録の放送用録音 。

当時3人の専属契約が異なっていたので、このメンバーでのスタジオ録音はない。

第1番については同じ年の8月、ザルツブルク音楽祭のライヴが存在する。

 

聴くとこれは大変な聴きものだった。

第1番冒頭のマイナルディののびやかなチェロに続くピアノの 黒光りするような深い音。

 

巨匠3人 ががっぷり四つに組んだ丁々発止の演奏ではなくフィッシャーのピアノを包み込むようにヴァイオリンとチェロが自由に飛翔していく。

ネットではピアノの音を十分に捉えていない録音との指摘が散見されるが、コロンビアカーヴで聴くとそれぞれの楽器がバランスよく響く。

放送録音ならではの良い音。

 

これは長らくの愛聴盤となりそうだ。


Youtubeはエドウィン・フィッシャーの弾くブラームス、間奏曲

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2020年2月 3日 (月)

三島のそば処「飯嶋」、そしてカラヤンのグルックのことなど

今日は節分。


朝、なにやら外が騒がしいと思っていたら、家の前で公共下水道の工事が始まっている。

 

外に出てみると突然大きな声で呼びかけられた。

現場監督らしいおっさんのヘルメットの下から日焼けした笑顔。
よく見ると中学の時の同級生のSちゃんだった。

 

 

月曜日は指定休、母を歯医者に連れて行ったりとそれなりに忙しい。

 

夕方豆を撒いたら足下でポコがバクバクと豆を食べていた。


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昨日は家内の両親と母を連れて隣町の三島にある名店。
「江戸かわりそば 飯嶋」で昼食。

 

年寄り3人連れなので開店と同時に入れるように予約していた。


が、年寄りの常として動きが遅い。


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予定した時間をオーバーしお店に着いたときには駐車場は満車だった。

やむなく年寄りを店の前で下ろして、離れた有料駐車場へ。

 

駐車場から店までの近道、源兵衛川沿いの遊歩道を急ぐ。

 

そこではアオサギが塑像のようにじっと立っていた。


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近くに寄っても微動だにしない。


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しばらく歩くとチュウサギも。

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静かな冬のせせらぎ。

 

「飯嶋」では天ぷら付き三色そば。

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中でもさらしなそばが絶品だった。

 

その後三嶋大社に行こうということになった。

 

大社前の駐車場は満車、空きを待つ車の車列が長かった。

足萎えの年寄りばかりなので簡単にあきらめて帰ることに。

 

甘いものが食べたいと年寄り達が言い出したので、家内の実家近くの「田子の月」直営店に寄り、おっぱいのような外観の銘菓「富士山頂」を購う。
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ちょっぴり家内と親孝行の日曜日。

帰宅したらどっと疲れが出た。

 

 

今日はカラヤン 若き日のライヴでグルックのオペラ。

1959年ザルツブルク音楽祭の記録
CDでも出ている。

 

手持ちはイタリアファブリのハイライト版でハードオフジャンクコーナーからの100均一掘り出し物LP/

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歌劇『オルフェオとエウリディーチェ』  :グルック
 
 ジュリエッタ・シミオナート(Ms オルフェオ)
 セーナ・ユリナッチ(S エウリディーチェ)
 グラツィエッラ・シュッティ(S アモール)
 
   ヘルベルト・フォン・カラヤン(指揮)
   ウィーン国立歌劇場合唱団
   ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
   

   録音:1959年8月5日
    ザルツブルク、フェルゼンライトシューレ

 

盛大な 拍手で始まり序曲なしにいきなり本編に入る。

このハイライト 盤固有のものかと思っていたら全曲 盤でもそうなっているらしい。


昨年聞いたトスカニーニのような巨大な音楽とは 異なりカラヤンはずっとスマートな音楽運び。

 

当時カラヤンはウィーン国立歌劇場芸術監督 にしてスカラ座の実質上の総監督 。
そのカラヤンならではの豪華な歌手の競演に酔う1枚。

 

絶頂期だったシミオナートが圧倒的な存在感 。
気品がありパンチの効いた名唱だ。

録音はモノラルながら非常によい。

 

Youtubeはグルックの「アウリスのイフィゲニア」序曲、スカラ座のムーティ

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2020年2月 1日 (土)

バーンスタインの「春の祭典」Youtubeの映像

今日から2月。
ちょいと冷えた土曜日の朝。

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狩野川河川敷からの富士山は真っ白だった。

 

Youtubeは便利なもので、時々 驚きの映像を目にすることができる。

 

昨晩はいろいろとネットサーフィンをしていて深夜に及ぶ。

昨年惜しまれつつ逝ってしまったマリス・ヤンソンスの指揮する伴奏で、若き日のヒラリー・ハーンの弾くショスタコーヴィチのヴァイオリン協奏曲第1番 。

吹奏楽の名曲、アルヴァーマー序曲の管弦楽版がすごく良かったり、昨年引退した老ハイティンクがロンドンの音大オケを振った 「ダフニスとクロエ」全曲版などは実に感動的だった。

 

そしてバーンスタインの春の祭典。

ロンドン響とのライヴで1966年のモノクロ映像だという。

ホルンに昨年亡くなったタックウエルの姿が見える。

ほかにもオーボエのアンソニー・キャムデンなど往年の名手たち。

カメラワークも素晴らしい。

 

火を噴くような壮絶な名演で、思わず全曲見てしまった。


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同じロンドン響とのスタジオ録音は1972年録音。

 

1972年のロンドン響とのライヴもYoutubeで見ることができるが、演奏の出来は1966年収録の熱気には及ばない。

 

このような貴重な映像がタダで手軽に見ることができる、有りがたい世の中になったものだ。

ネット配信の時代になって、コツコツとマニアックに音盤を集めてジャケットの絵や解説を見たり選曲と配列の妙に感心する時代は令和の到来とともに過去のものになったよう。

 

興奮冷めやらずなかなか眠れず、やっとウトウトしたら地震で目が覚めた。

時計を見ると2時を回っていた。

 

Youtubeはそのバーンスタインの「春の祭典」、1966年のライヴ

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