マタチッチ、N響とのワーグナー
ここ数日冷えてきた。
今日も北海道方言で「しばれる朝」の土曜日。 狩野川河川敷からの富士山も寒々しい姿。
とはいえ6年前の今日沼津は雪。 この日は時として吹雪模様だった。
この時以来沼津ではほとんど雪は降っていない。
昨日娘が一旦帰省、朝早くに埼玉で友人の結婚式があるとかで駅まで送った。
コロナウイルスの流行はパンデミックの様相に。
中国では物流にも支障が出ているという。
マスク不足だけではなく、様々な分野で中国経済に依存している日本にも大きな影響が出ているようだ。
ここで景気が一気に冷え込むかもしれない。
今日はマタチッチの来日時のワーグナーを聴いた。
手持ちはDENONから出ていたCD。
N 響との60年代の録音
・楽劇「ニュルンベルクのマイスタージンガー」第1幕前奏曲
・歌劇「ローエングリーン」第1幕前奏曲、第3幕前奏曲
・歌劇「さまよえるオランダ人」序曲
・歌劇「タンホイザー」序曲
・「ジークフリート牧歌」
ロヴロ・フォン・マタチッチ(指揮)
NHK交響楽団
録音:1968年
マタチッチのワーグナー録音は意外に少ない。
いくつかのライヴはあるが、セッション録音ではこのN響との録音以外にはチェコフィルとの「神々の黄昏」のマタチッチ編版があるくらい。
N響とはこの1年前のライヴCDが存在する。
このN響との演奏は、当時の日本コロンビア録音特有の固くダークな音。
これは 同時期の岩城宏之との一連の録音 にも共通する。
巨匠マタチッチの棒の下、N響は健闘してはいるがマタチッチならばさらなるスケールの大きな演奏ができたと思う。
アンサンブルに締まりがなく音色も生真面目で固く朴訥、小さくまとまってしまっていてある種官能的な雰囲気が必要なワーグナーでは聴いていてもの足りない。
前年のライヴでは、燃え上がるような熱気がその欠点をマスクしていた。
その中では「ジークフリート牧歌」が木肌の温もりが感じられる暖かな演奏で良い。
それもザグレブフィルとのライヴの感銘には及ばないが。
youtubeはマタチッチのベートーヴェン、交響曲第2番
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