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2020年4月に作成された記事

2020年4月29日 (水)

フィードラーのカルメン、シチェドリン版

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春うららの穏やかな昭和の日。


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朝、愛犬ポコの散歩から帰ると家のトイレの水が止まらなくなっていた。

悪戦苦闘、小一時間ほどでようやく治った。

築90年の我が家はこんなことばかり。

GWとはいえこのコロナ騒ぎ。

今日は冬物をまとめてクリーニングに出したり車の洗車。

帰省しない娘たちとLINEのビデオトークなど。

 

アーサー・フィードラーでビゼーのカルメン組曲を聴く。

手持ちはビクターから発売されていた国内盤LP.

CD-4の4チャンネル盤

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通常の組曲版ではなくて、ロシアの作曲家シチェドリンが夫人の世界的バレリーナ、マイア・プリセツカヤのために編曲した版。

弦楽器と打楽器のみという特異な編成のアレンジ。

 

手持ちにはこのフィードラーの演奏のほか初演者のロジェストヴェンスキーのメロディア盤。

 

ライナーノートにはこの録音のプロヂューサーの手記が書かれていて、これが非常に興味深い。

 

フィードラーの希望により実現したというだけあって演奏は非常に良い。

 

色彩豊かでヴィヴィッド、生き生きとしたリズムの冴え。

腕前抜群のオケに聴いていて自然とゴキゲンな気分。

 

オリジナルの4チャンネルで再生したらさぞ効果的だろう。

youtubeはシチェドリン版のカルメン、ゲルギエフの指揮

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2020年4月27日 (月)

アバドの「プルチネルラ」ライヴ

混迷の4月も終わりに近づいた。

日中暖かで昨日灯油を買ったのを多少後悔。
ほとんど冬まで残りそう。
夜は気温が下がり母はストーヴを点けていた。

 

東京での新たな感染者が100人を切ったとか・・
ここで油断してGWに突入するとさらなるパンデミック。

 

セミリタイアで出勤する日が減っていて本日休み。

コロナ禍で外出は控えているものの書留を出そうと郵便局に行くと、もともと少ない郵便局の駐車場は満車。

近くの銀行に行くとここもいっぱいだった。

 

こんな日は畑作業。

テレビはコロナ一色なので撮りためた録画を見たりしている。

 

放送時間が日曜朝から深夜に変わってしまった「題名のない音楽会」の録画をいくつか見ていた。

昨年放送された「題名のない音楽会」スペシャル「オーケストラと夢をかなえる夢響2019」

オーケストラと共演する夢を叶えたいと全国オーディションで選ばれた人たちの熱演。
その豊かな才能とひたむきな情熱にただただ感動。

 

見ていて今まで当たり前のように思っていたコンサートホールで音楽を楽しむことが、いかに幸福なことであったのかを思い浮かべたりしていた。

再びこのように音楽を楽しめる日はやってくるのだろうか。

 

日曜のドメニコ・ガロ繋がりでストラヴィンスキーの「プルチネレルラ」をアバドの指揮で聴く。

 

聴いたのは1991年に突然出現した駅売りCD2枚組。

「ライヴ・クラシックス・100」シリーズ中のアバド指揮のストラヴィンスキーのライヴを集めたセットから。


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このシリーズは出所不明のライヴ音源をCD化したもので全50点。

 

これは標記の演奏家と実際は異なる演奏家だったり収録年も曖昧な怪しげなシリーズだった。

それでも価格がお手頃(二千円の価格表示だが実際は千円で売られていた)。

演奏家が他に録音を残さなかった曲目とか、驚くような名演が含まれていたりしたので結局全部揃えてしまった。
そのころのCD2枚千円は破格の安値だった。

 

多くはその後良い音の正規盤が出ている。

 

ストラヴィンスキーを集めたものは若き日のアバドのライヴが中心。

・春の祭典       
・組曲「火の鳥」(1919年版)
・ペトルーシュカ
・組曲「プルチネルラ」

以上がアバド。

 

「春の祭典」と「ペトルーシュカ」がロンドン響
「火の鳥」はECユース管
いずれもザルツブルクでのライヴとされている。

「プルチネルラ」はシカゴ響。

 

おまけにハチャトリアンの自作自演の「ガイーヌ」抜粋と
ポンコンパーニ指揮のの「剣の舞」のライヴ付き。


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アバドのストラヴィンスキーの三部作はこれらの音源の数年後に3曲ともロンドン響のスタジオ録音がある。

ECユース管との「火の鳥」も、この日とは別の日のライヴがオーストリア放送の正規音源からCD化されている。

 

だが「プルチネルラ」について全曲版はロンドン響との録音があるものの、アバドは組曲版の録音は残さなかった。

「プルチネルラ」の組曲版はオケの名人芸がさらに際立つ点において声楽入りの全曲版とはまた異なる魅力があり、自分として組曲版を聴くことの方が多い。

 

シカゴ響との収録年の1980年が正しいとすれば、この頃のショルティ統治下のシカゴ響のアンサンブルの精度は当時世界最高水準だった。

中でもブラスセクションはトランペットのハーセス、ホルンのクレヴェンジャー、チューバのジェイコブスなど神様のような名だたる名手が揃っていた。

 

このライヴもアバドのシャープでありながら熱のこもった指揮にオケは一糸乱れず。

聴いていて鳥肌の立つようなアンサンブルの精度で大変な聴きものになっている。

 

録音も良好なステレオ録音なのがありがたい。

Youtubeはラトル指揮ベルリンフィルの「プルチネルラ」

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2020年4月26日 (日)

ドメニコ・ガロのトリオソナタ集

日中晴れて朝晩冷え込みの日曜日。

 

車の給油のついでに石油ストーヴ用の灯油を購入。
原油暴落でガソリンもだいぶ安くなった。

 

日曜だけれど今日は所用で出勤。

 

道行く車も少なく閉じている店も多い。

 

通勤途上、昼食用にローソンで買ったナポリタンを右手にぶら下げながら狩野川堤防沿いを歩く。

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川辺から見る富士山は不動の美しい姿。

 

 

18世紀ヴェネチア生まれの作曲家ドメニコ・ガロのトリオ・ソナタ集を聴く。

 

CPOから出ていたCDでパルナッシ・ムジチの演奏。

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・12のトリオ・ソナタ
(2つのヴァイオリンと通奏低音のための12のソナタ)

  パルナッシ・ムジチ

  録音  1999年2月22-23日、6月28,30日
      ドイツ、バーデンバーデン南西ドイツ放送 ハンス・ロスバウトスタジオ

 

古楽器によるヴァイオリン、チェロ、チェンバロの編成。

 

ドメニコ・ガロはハイドンとほぼ同世代の作曲家。

 

36歳の短い生涯でいくつの作品を残したのかよくわからない。

 

ガロの作品の多くはペルゴレージの名で出版されたという。

 

そしてこの曲はストラヴィンスキーの「プルチネルラ」の素材として取り上げられている。

 

かつて古い名曲解説書やレコードのライナーノートのほとんどで、「プルチネルラ」はペルゴレージの作品を素にしていると書いてある。

 

最初の第1番からして聴き慣れたメロディが流れていく。

 

ストラヴィンスキーの名作「プルチネルラ」の序曲そのものだ。

 

これは素晴らしい!!

 

パルナッシ・ムジチの演奏は確かな技巧に古楽ならではの透明な美しい音色。

録音の良さもあって非常に楽しめる。

 

今日のような春の終わりの爽やかな日曜日に聴くのにふさわしい名曲だ。

 

Youtubeはパルナッシ・ムジチのガロ、トリオ・ソナタ

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2020年4月25日 (土)

バリリ弦楽四重奏団のベートーヴェン

晴れて穏やかな土曜日。

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いつもの散歩のコースからは富士がよく見える。

GWを控えて沼津最大の観光スポット沼津港では今日から飲食店が営業自粛。

 

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今日は外出せずに畑作業。

トマトの苗を植えて風よけのカバー、そして蜜柑の苗木を植えたりしていた。

 

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先日朝のNHKニュースではノーベル賞受賞科学者の山中伸弥先生の談話が紹介されていた。

この状態は1年以上続くだろう。
そしてもう今は人類がウイルスに勝つということではなくいかに共存していくか、との趣旨だったと思う。

 

来年に延期となった東京オリンピックのことはもはや話題になることも少なくなり
ベートーヴェン没後250年もコンサートそのものが消滅してしまった今、騒がれることもなくなった。

 

そんな今日はせめて自宅でベートーヴェン。
作品29の弦楽五重奏曲そのほかを聴く。

演奏は往年のウィーンフィルのメンバーによるウエストミンスターレーベル原盤の国内盤LP.
ハードオフの100円均一ジャンクコーナーからの救出LP。

 

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・弦楽五重奏曲 ハ長調 Op.29
・三重奏曲 ハ短調  Op.87

  (2オーボエとイングリッシュホルンのための)

 

  バリリ弦楽四重奏団 

  ヴィルヘルム・ヒューブナー(第2ヴィオラ)
  ウィーン・フィルハーモニー木管グループ
 
  録音 1953年、1954年

 

第二次世界大戦後の50年代初頭、ウェストミンスターやヴァンガード、ヴォックスなどの新興のアメリカのマイナーレーベルが当時ギャラの安かったウィーンの演奏家たちを起用して多くの録音を残している。

中でもウェストミンスターの一連の録音は、演奏の格調の高さと選曲の良さで幾度も再発売されている。

 

弦楽五重奏曲はヴァイオリン2.ヴィオラ2チェロ1の4楽章編成。
この編成で多楽章としてはベートーヴェン唯一の曲。

 

草稿が出版前に盗難に会い、ベートーヴェンのあずかりしらぬアルタリア社から突然出版され裁判になったという曰く付きの曲。

 

演奏は豊かで厚い響きに、ウィーンフィルらしいしなやかなフレージング。

美しい演奏だった。

 

カップリングはオーボエ二本とイングリッシュホルンのためのトリオ

フィナーレで主題がフーガ風に展開していくのがモーツァルトのジュピターのフィナーレを彷彿させる。

 

聴いている途中、第3楽章で突然遠雷の音が聞こえてきて驚いた。

 

EQカーヴはNAB。

モノラルながら音は非常に良い。

 

Youtubeはベートーヴェンのオーボエ三重奏曲、モーツァルトのドン・ジョバンニの主題による。

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2020年4月24日 (金)

カイルベルトのモーツァルト

4月最後の晴れて暖かな金曜日。


夕方から風が出て寒くなってきた。


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庭の白ツツジが咲いている。

パンジー、ビオラなどスミレ科の花も一斉に咲きはじめた。


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夕方になってツバメたちが帰還。

一羽は巣の中で卵を抱いているようだ。


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本日仕事は休み。

家内と遠方の娘たちは在宅勤務中。

 

今日は髪がのびたので床屋 へ行くことにした。


感染のリスクが気になったけれど、幸い沼津は表面化している感染者は今のところ東京から転入してきた1人のみ。

 

今後の流行が予想されるので今のうちに思いきり。
床屋に行くのも命がけの異常な世界

 

全国展開している千円ちょっとの床屋にいくとお客はおばさん1人のみ。

店内では店長が暇そうに床を箒で掃いている。

 

平日とはいえ、腕が良いのでいつもは5~6人待ちの比較的人気のお店
いささか拍子抜け。

 

自分が刈っている間にはもう1人が来店したきり。気のせいかいつもよりも丁寧だった。

 

 

午後は定期検診の母を病院までの送迎。

帰りにいつものショッピングを所望されて難儀。

この非常時、人混みの中での買い物は手短にして欲しいのに母は相変わらず店頭で物色する時間が長い。

 

今日はカイルベルトのモーツァルトを聴いていた。

 

独テレフンケンの録音から国内盤CD.
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・交響曲 第39番 変ホ長調 K.543

・交響曲 第40番 ト短調 K.550

・交響曲 第41番 ハ長調 K.551「ジュピター」

 ヨゼフ・カイルベルト
 バンベルク交響楽団

このCDは10年ほど前に聴いている。

 

最初に「ジュピター」から聴いた。

素朴で痩せた響きに野暮そのものフレージング。

あれこんなだったのかな?

と聞いていくうちに次第に引き込まれていく自分。

バカがつくほど真正直にモーツァルトに向き合う姿。

 

フィナーレの突然のルフトパウゼなど意外な解釈も。

第2楽章での自然な音楽の流れるとバンベルクの優しげな音。

 

ト短調交響曲はこの3曲の中で最高の演奏だった。

渋いオケの響きの中で快適なテンポ。

まさに疾走する悲しみそのものが迫ってくる。

youtubeはカイルベルトのブルックナー

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2020年4月23日 (木)

ホルヴァートのバルトーク、オケコンなど

沼響の練習が中止になってから一ヶ月。
演奏できないことがこれほど辛いとは思わなかった。

 

昨日聴いたフサの指揮する「中国の不思議な役人」を今度はCDでも聴いてみた。

このCDは2007年ごろにドンキ風の輸入雑貨屋で購入したもの。

様々な作曲家を紹介するシリーズで購入記録では500円で購入。

 

この時、雑多な輸入雑貨が山積みとなっている店の中でクラシックのCDが数枚存在した場違い感がかなり印象に残っている。
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・管弦楽のための協奏曲

 カルロ・パンタリ (指揮)
 フィルハーモニア・スラヴォニカ

・組曲「中国の不思議な役人」
 

 カレル・フサ 指揮
 セント・ソリ管弦楽団

・ヴァイオリン協奏曲第2番 から第2楽章

 ヴァンダ・ヴィウコミルスカ (ヴァイオリン)
 ヘンリ・アドルフ(指揮)
 フィルハーモニア・スラヴォニカ

 

フサの演奏はモコモコした再生音でとても最後まで聴く気持ちにはならない。

 

ついでにパンタリ指揮のオケコンも聴いてみた。
パンタリという指揮者は実在しない。

録音が悪い状態ながらきっちり正統派の演奏の良さは伝わってくる。

 

だが左右が逆でヴァイオリンが右からコントラバスが左から聞こえてくる。

聴いているうちに同じ演奏とされるCDが家にあったことを思い出した。

 

こちらはPoint Classicsから出ていたCD。

このシリーズも80年代後半に千円前後で出ていた駅売りCDと大差はないものの演奏家の表記がまだ信じられるのと意外な音の良さもあって重宝している。
この頃のCDの価格で千円前後は破格の安値だった。


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・管弦楽のための協奏曲
・組曲「中国の不思議な役人」

 ミラン・ホルヴァート (指揮)
 オーストリア放送交響楽団

 

 とても同じ録音とは思えぬほど音は鮮明。

コントラバスの雄弁さがダイレクトに伝わってくる。

 

クロアチアの指揮者、ミラン・ホルヴァート

自然な音楽の流れのなかに軽妙にしてさりげないテンポの揺れ。

 

特に第2楽章がベテランの味わい

第3楽章エレジーの悲痛さも胸に迫る。

手に汗握る怒濤のフィナーレでは絶妙のタイミングで入るシンバルが見事。

 

バーバリスティックな野性味あふれる「中国の不思議な役人」はオケコン以上の凄演だ。

Youtubeはホルヴァートのベートーヴェン、交響曲第7番のリハーサル

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2020年4月22日 (水)

カレル・フサのバルトーク

曇りのち晴れ。

こちらはひと月ほど前に撮った庭のパンジー。
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先の見えない不安が漂う毎日。

ここ数日一日毎に激しい雨が降っている。

今週は月曜日が朝から雨。
その日は休みだったけれども結局自宅から一歩も出ずに家の中に逼塞。

 

今日聴いたのはバルトーク

仏ムジディスクの古いLPで「中国の不思議な役人」組曲にヴァイオリンとオーケストラのための二つのラプソディ。

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・組曲「中国の不思議な役人」

・ヴァイオリンとオーケストラのための二つのラプソディ*

 カレル・フサ 指揮
 セント・ソリ管弦楽団
 ドゥヴィ・エルリ (ヴァイオリン)

  録音:1953年9月12日 パリ、Maison de la Mutualite*

「中国の不思議な役人」もおそらく同じ時期の録音。

ステレオ表記ではあるけれどもモノラルからの疑似ステレオ。

 

カレル・フサは作曲家として著名なチェコの人。

指揮をクリュイタンスに学んでいる。

吹奏楽のために書かれた「プラハのための音楽1968」は傑作として知られ、後にオーケストラのために編曲されてジョージ・セルも取り上げているほど。

ヴァイオリンのドゥヴィ・エルリ(1928-2012)はパリ音楽院を卒業し1955年ロン・ティボー国際コンクール優勝のフランス人ヴァイオリニスト。

1980年以降はたびたび来日して指導者としての功績を残しているらしい。
録音は比較的多く残されているものの大部分はフランスのマイナーレーベル。

手持ちには同じくLe Club francaise du Disque系の録音から、ハチャトリアンのヴァイオリン協奏曲の国内盤LPがある。

「中国の不思議な役人」の録音についてはかつて怪しげな駅売りCDでも出ていた。

 

カップリングはバルトークの「管弦楽のための協奏曲」(カルロ・パンタリ指揮フィルハーモニア・スラヴォニカ、いずれも実在しない幽霊演奏家)とヴァイオリン協奏曲第2番の第2楽章。

こちらは実在するポーランドの女流ヴァイオリニスト、ヴァンダ・ヴィウコミルスカに実在しない架空指揮者ヘンリ・アドルフによるフィルハーモニア・スラヴォニカというでたらめぶり。

 

CDの音は音がこもり気味の悲惨な音だった。

LPではEQカーヴをNABに切り替えるとそれなりの音で聴くことができる。

 

演奏は二つのラプソディーが圧倒的に良い。

ひたすら暴走する突進的なヴァイオリンに懸命に付けるオケ。
手に汗握るスリリングな演奏だ。

一方の「中国の不思議な役人」の演奏は内声部を明確に浮き上がらせたユニークな演奏であるものの、音の貧弱さが感興を削ぐ。

 

Youtubeはバルトークの「中国の不思議な役人」メータ指揮ベルリンフィル

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2020年4月19日 (日)

ベイヌムのJ.C.バッハ

今朝の富士山。
雨上がり後の白く美しい姿。
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ウグイスの声も聞こえる日曜日。

 

本来ならばこの土日は沼響の合宿の予定が入っていた。

 

あぁ・・早く合奏がしたいなぁ・・・・

 

久しぶりに晴れた休日なので気分転換に畑作業。

畑に蜜柑とデコポンの苗を植えたりしていた。

 

 

そして今日もJ.C.バッハ。

 

オランダの名匠エドゥアルド・ヴァン・ベイヌムもJ.C.バッハの録音を残している。

手持ちは国内盤LPで「水上の音楽」とのカップリング。

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・シンフォニア 変ロ長調  Op.1 8-2  (J.C.バッハ)

・シンフォニア ニ長調   Op.18-4

・組曲『水上の音楽』   (クリュザンダー版 ヘンデル)
 
 エドゥアルド・ヴァン・ベイヌム(指揮)
 ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団

 録音:1958年

 

ベイヌム晩年の数少ないステレオ録音の記録。

 

ジンマンとは全く異なるアプローチのJ.C.バッハ。

 

ジンマンがバロック音楽の延長上からハイドン、モーツァルトへの橋渡しとしてのJ.C.バッハのスタンス。

ベイヌムはベートーヴェンへの橋渡しとしてのハイドン、モーツァルトと同じラインとしてのJ.C.バッハ。

 

演奏は繊細にして堂々たる風格。

曲そのものが実体以上に大きく聞こえ、ベートーヴェンに迫る域で響くのが圧巻だ。

 

オケがベラボーに上手く特にオーボエソロが秀逸。

 

Youtubeはベイヌム指揮のマーラー、交響曲第4番

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2020年4月18日 (土)

J.C.バッハのシンフォニア集

朝から激しい雨の土曜日。
一時台風のような暴風になった。

 

玄関先には避難するかのような黄金色のテントウムシ。

 

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あとで調べたらテントウムシではなくてハムシの仲間らしかった。

 

雨は3時過ぎには上がり夕方には青空。

 

ウイルス禍も長期戦の様相、その影響だろうか通勤時の車が目に見えて減っている。

 

消費動向もおかしくなり、仕事帰りにウェットティッシュを買おうと100円ショップに寄ってみると棚はカラ。
母がマスクに使うガーゼが欲しいとドラッグストアに一緒に行くと入荷待ちだという。

 

こんな天気なので外出は一度母との買い物に出たきり。
この時は人混みを避けて土砂降り暴風雨の時を狙っての外出。

 

例年この時期はSdsc00475定演に向けて天城で沼響の合宿だった。

 

今、沼響の練習は長期休止となりコンサートも全て中止か延期。

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そのようなことを思い出すと、なんとなく集中して音楽を聴く気にもならずホルンを練習する気にもならず。

 

そんな中で今日は大バッハの息子、ヨハン・クリスチャン・バッハ(J.C.バッハ)のシンフォニア集を聴いていた。

J.C,バッハはヨハン・セバスチャン・バッハの末子(11男!)

父や兄のカール・フィリップ・エマヌエル・バッハに音楽を学び、留学先のイタリアではサンマルティーニにも学んでいる。

イタリアとロンドンで成功。

 

モーツァルトには大きな影響を与えていて、モーツァルトはJ.C.バッハのピアノソナタのいくつかをピアノ協奏曲に編曲している。

 

50作を超えるオペラのほか、さまざまなジャンルで作品を残している。

管弦楽作品では失われたものも含め、30曲以上の交響曲の存在が目を引く。

 

いずれも3楽章形式のコンパクトな交響曲で、イタリア風の明るくのびやかな中にかっちりとした構成力が光る名品。

棚から出したのはディヴィッド・ジンマン指揮のオランダ室内管弦楽団の演奏。

 

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蘭フィリップスのLP2枚組。

作品18の5曲と作品 9の2、そしてオーボエ、チェロのコンチェルタンテの7曲を収録。

 

ジンマンの演奏は爽やかで見事なもの。

バラエティーに富んだ曲想、通奏低音のチェンバロが入る。

時として、ハイドンやモーツァルトの上質な交響曲のように聞こえる瞬間もあるのが楽しい。

 

YoutubeはJ.C.バッハのシンフォニア作品6の6

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2020年4月16日 (木)

カイルベルトの「新世界より」

晴れのち夜から雨
緊急事態宣言はいよいよ全国規模へ。

真綿で首を絞められるように徐々に行動の制限。

身近には休業廃業する店も増え始めた。

 

在宅勤務の増えている中今日は仕事で沼津の最南端戸田地区へ。

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オフィスで打ち合わせ中、窓の下を救急車が音もたてずに通過していった。
ここではサイレンを鳴らさないのだろうか?

軽トラの魚屋さんにおばさん二人が買い物中。

静かな漁村、コロナウイルスとは無縁の地のように見える。

ここだけは時間が止まったような町。

 

今日はカイルベルトの「新世界より」

70年代にキングレコードが出していたテレフンケン原盤の廉価盤LPで聴いた。


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・交響曲第9番ホ短調 Op.95「新世界より」

・連作交響詩『わが祖国』より「モルダウ」
              「ボヘミアの森と草原から」

 

   ヨゼフ・カイルベルト 指揮
   バンベルク交響楽団

   録音1961年7月17-21日、

 

ほぼ同じ時期に録音された3曲のドヴォルザークとスメタナの作品。

 

ぎゅっと引き締まった男の音楽。
こちらは15年前の感想

 

印象は今でも変わらない。

スメタナ2曲も雄大な出来。

 

EQカーヴはNAB.

Youtubeはカイルベルト指揮のオペラ「魔弾の射手」

 

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2020年4月14日 (火)

ヴァン・ベイヌムのドビュッシー

昨日の春の嵐から一転して本日快晴。

昨日休み。気温は低くストーヴを炊いていた。

1日家にいて在宅勤務中の娘とLINEのやり取りなど。

 

夕方、灯油のストックが気になったけれど、外に出るのが面倒なので買い出しはやめておいた。

結局昨日は外に出ることはなく、外部との接触は午前にガラスの入れ替えの打ち合わせに来た工務店さんのみ。

 

そんな中で雨降りの外を眺めながらオランダの名指揮者エドゥアルド・ヴァン・ベイヌムのドビュッシーを聴いていた。

PHILIS ELOQUENCEのCD.
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・夜想曲

・交響詩『海』

・管弦楽のための『映像』*

 

 エドゥアルト・ファン・ベイヌム(指揮)
 

 アムステルダム・コンセルトヘボウ管弦楽団

  録音:1957年 1954年*

 

「夜想曲」と「海」の録音の2年後にベイヌムはリハーサル中に急逝。

曲はブラームスの交響曲第1番だった。

「映像」はモノラル。

 

レンブラントの絵のような強烈な光と影の対比。

暗くよどんだ北海の海の鉛色の波が迫る様を連想させる演奏。

 

この頃のコンセルトヘボウ管の木管セクションは最高の名手を揃えていた。

弦楽器の流れに自然に絡んでは消えていくフルートやオーボエの音は惚れ惚れするほど。

 

「夜想曲」と「海」に比べ「イベリア」は随分と豪放磊落で明るい演奏。

ちょっと気になったのでLPでも聴いてみた。
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こちらは「海」「夜想曲」のカップリング。

SFL番号のおそらく国内初出盤。

EQカーヴはNAB。

LPでは暗い響きが強調されている。

ただ管楽器の奥行き感や演奏者の息づかいは明らかにLPの方が明快だ。

演奏のスケールが数倍に膨れあがったようだ。

Youtubeはヴァン・ベイヌムの「エロイカ」、フルトヴェングラーに匹敵する雄大な名演。ホルンは倍の6本!

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2020年4月12日 (日)

オーマンディのフランク

晴れた朝から一転、午後から冷たい雨の日曜日。

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いつもと変わらぬ今日のポコ。

お花大好き。

 

今日予定していた町内の一斉側溝清掃は新型コロナウイルス流行の影響で延期となった。

世界中の人たちが逼塞して自由に行動できない異常な状況。

まるで人類の終焉を感じさせるSF映画のような世界だ

これから世界の仕組みや人々のライフスタイル、そして政治経済も大きく変化していく予感。
崩壊する国も現れるかもしれない。

 

後の世の人は、2020年以前と以後で世界の歴史が大きく変わったことを実感するのだろう。

 

今までのありふれた日常から急激に周囲の環境が変わりつつ中、自分は未だ現実味が沸かない。

あい変らず変化を望まない一市民の日常。

 

昨日はこれから天気が崩れるのが予測できたので夏野菜の準備のための畑作業。
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ジャガイモと豆のための畝を作ったり九条ネギを植えたりしていた。

外出は母を連れて一週間の食糧の買い出しのみ。

 

今日はオーマンディのフランクを聴く

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・交響曲二短調

 ユージン・オーマンディ 指揮
 フィラデルフィア管弦楽団

 録音
 1961年2月5日、フィラデルフィア、タウン・ホール

 

オーマンディ3度目にして唯一のステレオ録音。

ライヴではこの2年後の北ドイツ放送響との録音が存在する。

 

手持ちはCBSソニー草創期1968年に「ダブル・シリーズ」として2枚組2600円で発売されたLP。もう一枚はサン・サーンスの交響曲第3番。

このシリーズはカッティングレベルが高くて音が良い。

音もColumbiaカーヴがぴったりはまり見事なもの。

 

オーマンディとフィラデルフィア管の他の演奏に共通のイメージの豪奢な音の饗宴ではなく、じっくり腰を落ち着けた渋い解釈。

 

そして練絹のような落ち着いた艶のある弦楽器の響きがこの曲にふさわしい。

あまり評判にはならぬが大変な名演だ。

 

Youtubeはオーマンディのラフマニノフ、交響曲第2番

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2020年4月10日 (金)

マルティノンのドビュッシー、「春」

毎日暗いニュースが続きドローンとした金曜日

 

朝からコロナ対応でオフィス内も落ち着かず。
メンバーも新年度から大幅に変わり多少の混乱あり。

 

季節は「春」。
ドビュッシーの「春」を聴く。

聴いたのはWarner Classicsから出ていたドビュッシー作品全集CD33枚組から
他の作曲家による管弦楽編曲集。

 

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1-2) 『交響組曲「春」』L.68c(アンリ・ビュッセル編)

3) 『スティリー風タランテッラ(舞曲)』L.77b(ラヴェル編)

4) 『月の光』L82b(カプレ編)

5) 『ピアノのために』L95bより「サラバンド」(ラヴェル編)

6-9) 『小組曲』(アンリ・ビュッセル編)

10) 『版画』L.108bより「塔(パゴダ)」(カプレ編)

11) 『喜びの島』L.109b(ベルナルディーノ・モリナーリ編)

12-17) 『子供の領分』L.119b(カプレ編)

 

  ジャン・マルティノン(指揮)
  フランス国立放送管弦楽団(1-3,12-17)

  準・メルクル(指揮)
  リヨン国立管弦楽団(4,10-11)

  アルミン・ジョルダン(指揮)
  バーゼル交響楽団(5)

  ジャン=フランソワ・パイヤール(指揮)
  パイヤール室内管弦楽団(6-9)

マルティノンはEMIから出ていた著名な全集。

 

冒頭から部屋いっぱいに広がる明るい響き。

まさに春の到来。

 

マルティノンのドビュッシー全集はLPや他の国内盤CDでも架蔵しているけれども、これほど良い演奏だとは思わなかった。

カップリングはNAXOSから出ている準メルクル指揮のドビュッシー管弦楽曲全集から比較的珍しいアレンジもの数曲。

 

メルクルの全集もNAXOS盤を架蔵済み。

この演奏もバランス感覚に優れた秀演だと思っていたが、マルティノンの後では正直聴き劣りがする。

 

オケの技量以上に指揮者の格の違いを感じさせるアルバムだ。

他にパイヤール指揮による「小組曲」とジョルダン指揮による「サラバンド」も収録。

いずれもスケールは小さいけれども手堅くまとめた佳演。

 

Youtubeはドビュッシーの「春」、クリヴィヌの指揮

 

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2020年4月 9日 (木)

ブルーノ・ヴァイルのモーツァルト、レクイエム

本日快晴。

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通勤途中に見つけた紅葉は眩しいほどの新緑。

爽やかな空気をよそに新型コロナウイルスの流行は、転勤や出張、帰省した学生達がキャリアとなって大都市から地方都市に拡散中。

少ないと思っていたここ静岡県もいつのまにか感染者が30人を超えている。

 

木曜の夜、いつもは沼響の練習なのに今はできない。

そこで書架から取り出したのはアルベール・カミュの名作「ペスト」。
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今注目されて累計発行部数が100万部を超えたという。

学生時代に読んで以来40年ぶりの再読。

当時360円の新潮文庫。


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紙が黄ばんでいた。

当時は感じなかったけれど字が小さいなぁ。

 

今の自分の目には読みにくい。

 

今日はモーツァルトのレクイエム。

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・レクイエム K.626 [ランドン版]

  ブルーノ・ヴァイル(指揮)
  ターフェルムジーク・バロック管弦楽団
  テルツ少年合唱団
  マリーナ・ウレヴィッツ(S)
  バルバラ・ヘルツル(Ms)
  イェルク・ヘリング(T)
  ハリー・ヴァン・デル・カンプ(BS)

   録音1999年9月

ランドン版による演奏。

これはジェスマイヤーが退けたモーツァルトのもう一人の弟子、アイブラーの加筆を数多く採用した版。

グッドマン、ショルティに続く3つめのランドン版だったと思う。

グッドマン盤は未聴。

 

スコア片手に聴いていないけれど、ショルティの演奏とは異なる部分が散見される。

ショルティ盤はオケがウィーンフィルということもあり、ジェスマイヤー版とさほど変わらぬ印象だった。

 

ヴァイル盤は古楽器でもありかなり速いテンポ。
全く異なる版のようにも聞こえる。

合唱は男声パートは大人が歌っているようだ。

 

演奏は水準が高く速いテンポで駆け抜けたあえてアイブラーの加筆したところを強調しているようにも思える新鮮さが良い。

 

Youtubeはショルティ指揮のモーツァルトのレクイエム。ランドン版による演奏。

 

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2020年4月 8日 (水)

ヘンドリックスとラベック姉妹のガーシュイン

晴れのち曇り。
ご近所の方がマスクを持ってきてくれた。

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一瞬アベノマスク?ずいぶん早いな、思ったところ自治会で確保していたマスクを各戸20枚ずつ配っているとのこと。
ありがたいことです。

 

市民文化センターから連絡が入り、自分が解説をしている5月のクラシックレコードコンサートは3月に引き続き中止とのこと。

 

予想されたとはいえ、30数年続いていた行事がここで中断するのが寂しい。
準備していたプログラムは今年生誕250年を迎えるベートーヴェンを中心としたものだった。

 

果たして今年中に再開できるのだろうか。

 

本日、ここ沼津と隣町の清水町に初めての感染者。
今月初めに転勤してきた人らしい。

 

新型コロナウイルスの感染は都会から地方に拡散中。

 

東京に住む娘はしばらく在宅勤務中。

 

こんな日は明るい曲を聴こう!と

 

棚からとりだしたのは、バーバラ・ヘンドリックスの歌うガーシュイン。
フィリップスから出ていた国内盤LP.

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1. The Man I Love
2. They Can't Take That Away From Me
3. (Our) Love Is Here To Stay
4. But Not For Me
5. Embraceable You
6. Nice Work If You Can Get It
7. I Got Rhythm
8. Summertime
9. Has Anyone Seen Joe
10. I Loves You, Porgy

 

バーバラ・ヘンドリックス(ソプラノ)
ラベック姉妹

 

録音 1981年 パリ

 

有名無名の歌7曲。

 

この録音当時 ラベック姉妹はサントリーのCMに出るなどかなりの人気デュオだった。

 

このアルバムは、ヘンドリックスの優等生的な歌唱のようでいて、微妙な崩しが魅力的。

 

中でも名作「ポーギとベス」の先駆的作品、オペラ ブルーマンディの長大なアリア
「Has any one seen Joe」の美しさに最も惹かれた。

 

ラベック姉妹の明るく奔放なピアノも非常によい。

 

EQカーヴはAES

 

youtubeはラベック姉妹のガーシュイン「パリのアメリカ人」

 

 

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2020年4月 6日 (月)

山田耕筰のオペラ、黒船

本日快晴、新たな一週間の始まり。

 

明日に予定された小中学校の入学式は今日になって突然の中止、そして19日まで休校になってしまった。

 

伊豆諸島が起源といわれるオオシマザクラが今年も咲いた。
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オオシマザクラはソメイヨシノの母種でいつのころからか自宅の裏山に自生している。
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沼津アルプス登り口の桜は散り始め。

 

第一線を退いてから仕事に出る日が減った。

 

今日は母を眼科まで送りつつ自分もかかりつけのクリニックで定期検診。
前回は空いていたけれども今日は通常の混み具合。

 

今回の血液検査の結果がかなり良かった。
終わって軽い買い物の後に母を迎えにいくとこちらもいつもと変わらぬ混みよう。

 

 

午後はドコモショップでタブレットOSの相談のついでに契約の見直し。
ショップの店員は全員男性だった。

 

予約してあったので待ち時間は10分ほど。

 

席に座ってふと横を見ると若い頃一緒に仕事をしたKさんの姿。

 

Kさんはかつて自分が異業種に出向した際にお世話になった方。

 

会ったのは実に20年ぶり。

 

年金生活に入ったので出費をスリムにするために契約の見直しに来たとのこと。

 

さっぱりと明るい笑顔は若い頃と変わらずだ。

 

髪の毛を短く切り、派手なシャツにチョッキの姿に日焼けした顔は見るからに自由人の姿。
日々元気に過ごしているご様子。

 

しばしお互いの近況などを立ち話。

 

 

ちょっとハイになって帰りにハードオフに寄ってみた。

 

ここは一年前に大量の輸入盤LPの大放出があった店。

 

行ってみるとほとんど残りものばかり。

 

でもジャンクコーナーに何枚か新しいものもあった。
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山田耕筰の歌劇「黒船」全曲盤2枚組。

東芝から出た初出LPで山田耕筰総指揮、森正指揮東京交響楽団、二期会合唱団。
伊藤京子、立川澄人ほか。

550円

 

キングから出ていたスーパーアナログディスクでアンセルメの指揮で「ボレロ」
「魔法使いの弟子」ほか。330円
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いずれも既に外盤LPで架蔵済みであるもののスーパーアナログディスクでこの値段は安い。

 

110円ではワルター・ウエラー指揮ロンドンフィルによるデュカの交響曲と「魔法使いの弟子」DECCA盤。
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昨年増えすぎたので今回はこのくらいで自制。

 

Youtubeは山田耕筰の序曲ニ長調、日本人による初めてのオーケストラ作品

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2020年4月 5日 (日)

ハイドンのリラ協奏曲

4月最初の日曜日、うららかな春。

昨日の朝、富士山には傘雲らしき雲がわずかに被っていた。

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雨は降らなかった。

 

昨晩は娘夫婦が来て餃子パーティ

今日は娘婿と一緒に昨年台風で倒れた畑の蜜柑の木をチェーンソーで切ったりしていた。

一年に数回しか使わないハスクバーナーが大活躍。


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今日はハイドンのリラ協奏曲を聴く。

 

米ターナバウトのLPでフランツ・レールンドルファー(Franz Lehrndorfer)のオルガン、ヒューゴ・ルフ(Hugo Ruf)のリラ・オルガニザータ、シュツットガルト・ソロイスツの演奏

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・リラ協奏曲第1番 ハ長調 Hob. VIIh, No. 1
・リラ協奏曲第3番 ト長調 Hob. VIIh, No. 3
・リラ協奏曲第5番 ヘ長調 Hob. VIIh, No. 5

 ヒューゴ・ルフ  (リラ・オルガリザータ)
 フランツ・レールンドルファー(オルガン)
 シュツットガルト・ソロイスツ 

 

ハイドンが好んでいた楽器、リラ・オルガリータはハーディー・ガーディにバグパイプ的な要素を加えたもの。

 

このレコードでは純粋なリラ・オルガリザータではなく、ヴィオラ・ダ・ガンバ奏者のユリウス・コッホが復元したライエルカステンが使われている。

ライエルガステンはいわゆる手回しオルガン的な楽器らしい。

 

このレコードのジャケット写真ではチェレスタのような形をしている。
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オリジナル通りのリラ・オルガリザータを使用した演奏のCDも出ている。

 

このターナバウト盤の音はストリートオルガンのような鄙びた響き。
なかなか古雅で魅力的だ。

 

だが表現の幅が狭い楽器のような印象を持つ。

 

第3番は名曲交響曲第100番「軍隊」の第2楽章にそのまま流用された。

第5番もその後交響曲第89番の第2、4楽章に引用されている。

 

またこのリラ協奏曲にはフルートとオーボエのためのヴァージョンもあり、手元にはフルートのランパル、オーボエのピエルロによる録音もある。


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Youtubeはリラ協奏曲第1番第2楽章

 

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2020年4月 2日 (木)

ベルマンのラフマニノフ

4月に入り令和の元号発表から丸一年。

一年前にはまさかこのような大変な時代になるとは思わなかった。
まさに第二次世界大戦以来の世界的危機。

 

本日隣町の長泉町で初の感染者。

 

今日は 木曜日。
毎週木曜の夜はオケの練習日なのに30年あまり続いていたルーティンがコロナウイルスで突然絶ちきられてしまった。

5月の定期演奏会は中止となり練習再開の目処は立っていない。

 

今日はラフマニノフ。

 

ピアノ協奏曲第3番をロシアのピアニスト、ラザール・ベルマンのピアノで聴いた。

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・ピアノ協奏曲第3番ニ短調 Op.30

 ラザール・ベルマン (ピアノ)

 クラウディオ・アバド(指揮)
 ロンドン交響楽団

 録音:1976年
 ロンドン、ヘンリー・ウッド・ホール

 

ベルマンはその晩年にチャイコフスキーのピアノ協奏曲第1番の実演を聴いた。

のっそり熊のようなおっさんが舞台に登場して、もっさりとピアノを弾く姿はなんとなくユーモラスだった。

 

演奏は見事で、内省的でじっくりと歌い上げた中にも余裕のテクニックが印象に残っている。

センセーショナルな西側デビューのあと、しだいに地味な活動に移っていったベルマン。
だが19世紀風のヴィルトオーゾとしての芸風は生涯にわたって変わらなかった。

 

この演奏は第一楽章は比較的穏やかな開始。
ホロヴィッツのような凄みはなく、しっとり落ち着いた哀愁が漂う。

 

ところが第2楽章から徐々に熱を帯びて煌びやかな演奏に豹変。

ヴィルトオーゾとしてのベルマンのテクニックも全開。
怒濤のフィナーレに突入していく。

アバドの指揮も節度を保ちながら風格の感じられる見事な伴奏だ。

 

Youtubeはベルマンの弾くラフマニノフ、楽興の時第4番

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