バリリ弦楽四重奏団のベートーヴェン
晴れて穏やかな土曜日。
いつもの散歩のコースからは富士がよく見える。
GWを控えて沼津最大の観光スポット沼津港では今日から飲食店が営業自粛。
今日は外出せずに畑作業。
トマトの苗を植えて風よけのカバー、そして蜜柑の苗木を植えたりしていた。
先日朝のNHKニュースではノーベル賞受賞科学者の山中伸弥先生の談話が紹介されていた。
この状態は1年以上続くだろう。
そしてもう今は人類がウイルスに勝つということではなくいかに共存していくか、との趣旨だったと思う。
来年に延期となった東京オリンピックのことはもはや話題になることも少なくなり
ベートーヴェン没後250年もコンサートそのものが消滅してしまった今、騒がれることもなくなった。
そんな今日はせめて自宅でベートーヴェン。
作品29の弦楽五重奏曲そのほかを聴く。
演奏は往年のウィーンフィルのメンバーによるウエストミンスターレーベル原盤の国内盤LP.
ハードオフの100円均一ジャンクコーナーからの救出LP。
・弦楽五重奏曲 ハ長調 Op.29
・三重奏曲 ハ短調 Op.87
(2オーボエとイングリッシュホルンのための)
バリリ弦楽四重奏団
ヴィルヘルム・ヒューブナー(第2ヴィオラ)
ウィーン・フィルハーモニー木管グループ
録音 1953年、1954年
第二次世界大戦後の50年代初頭、ウェストミンスターやヴァンガード、ヴォックスなどの新興のアメリカのマイナーレーベルが当時ギャラの安かったウィーンの演奏家たちを起用して多くの録音を残している。
中でもウェストミンスターの一連の録音は、演奏の格調の高さと選曲の良さで幾度も再発売されている。
弦楽五重奏曲はヴァイオリン2.ヴィオラ2チェロ1の4楽章編成。
この編成で多楽章としてはベートーヴェン唯一の曲。
草稿が出版前に盗難に会い、ベートーヴェンのあずかりしらぬアルタリア社から突然出版され裁判になったという曰く付きの曲。
演奏は豊かで厚い響きに、ウィーンフィルらしいしなやかなフレージング。
美しい演奏だった。
カップリングはオーボエ二本とイングリッシュホルンのためのトリオ
フィナーレで主題がフーガ風に展開していくのがモーツァルトのジュピターのフィナーレを彷彿させる。
聴いている途中、第3楽章で突然遠雷の音が聞こえてきて驚いた。
EQカーヴはNAB。
モノラルながら音は非常に良い。
Youtubeはベートーヴェンのオーボエ三重奏曲、モーツァルトのドン・ジョバンニの主題による。
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