アバドの「プルチネルラ」ライヴ
混迷の4月も終わりに近づいた。
日中暖かで昨日灯油を買ったのを多少後悔。
ほとんど冬まで残りそう。
夜は気温が下がり母はストーヴを点けていた。
東京での新たな感染者が100人を切ったとか・・
ここで油断してGWに突入するとさらなるパンデミック。
セミリタイアで出勤する日が減っていて本日休み。
コロナ禍で外出は控えているものの書留を出そうと郵便局に行くと、もともと少ない郵便局の駐車場は満車。
近くの銀行に行くとここもいっぱいだった。
こんな日は畑作業。
テレビはコロナ一色なので撮りためた録画を見たりしている。
放送時間が日曜朝から深夜に変わってしまった「題名のない音楽会」の録画をいくつか見ていた。
昨年放送された「題名のない音楽会」スペシャル「オーケストラと夢をかなえる夢響2019」
オーケストラと共演する夢を叶えたいと全国オーディションで選ばれた人たちの熱演。
その豊かな才能とひたむきな情熱にただただ感動。
見ていて今まで当たり前のように思っていたコンサートホールで音楽を楽しむことが、いかに幸福なことであったのかを思い浮かべたりしていた。
再びこのように音楽を楽しめる日はやってくるのだろうか。
日曜のドメニコ・ガロ繋がりでストラヴィンスキーの「プルチネレルラ」をアバドの指揮で聴く。
聴いたのは1991年に突然出現した駅売りCD2枚組。
「ライヴ・クラシックス・100」シリーズ中のアバド指揮のストラヴィンスキーのライヴを集めたセットから。
このシリーズは出所不明のライヴ音源をCD化したもので全50点。
これは標記の演奏家と実際は異なる演奏家だったり収録年も曖昧な怪しげなシリーズだった。
それでも価格がお手頃(二千円の価格表示だが実際は千円で売られていた)。
演奏家が他に録音を残さなかった曲目とか、驚くような名演が含まれていたりしたので結局全部揃えてしまった。
そのころのCD2枚千円は破格の安値だった。
多くはその後良い音の正規盤が出ている。
ストラヴィンスキーを集めたものは若き日のアバドのライヴが中心。
・春の祭典
・組曲「火の鳥」(1919年版)
・ペトルーシュカ
・組曲「プルチネルラ」
以上がアバド。
「春の祭典」と「ペトルーシュカ」がロンドン響
「火の鳥」はECユース管
いずれもザルツブルクでのライヴとされている。
「プルチネルラ」はシカゴ響。
おまけにハチャトリアンの自作自演の「ガイーヌ」抜粋と
ポンコンパーニ指揮のの「剣の舞」のライヴ付き。
アバドのストラヴィンスキーの三部作はこれらの音源の数年後に3曲ともロンドン響のスタジオ録音がある。
ECユース管との「火の鳥」も、この日とは別の日のライヴがオーストリア放送の正規音源からCD化されている。
だが「プルチネルラ」について全曲版はロンドン響との録音があるものの、アバドは組曲版の録音は残さなかった。
「プルチネルラ」の組曲版はオケの名人芸がさらに際立つ点において声楽入りの全曲版とはまた異なる魅力があり、自分として組曲版を聴くことの方が多い。
シカゴ響との収録年の1980年が正しいとすれば、この頃のショルティ統治下のシカゴ響のアンサンブルの精度は当時世界最高水準だった。
中でもブラスセクションはトランペットのハーセス、ホルンのクレヴェンジャー、チューバのジェイコブスなど神様のような名だたる名手が揃っていた。
このライヴもアバドのシャープでありながら熱のこもった指揮にオケは一糸乱れず。
聴いていて鳥肌の立つようなアンサンブルの精度で大変な聴きものになっている。
録音も良好なステレオ録音なのがありがたい。
Youtubeはラトル指揮ベルリンフィルの「プルチネルラ」
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