ウェルドンのヘンデル「水上の音楽」と「王宮の花火の音楽」
晴れのち曇り、夜おそくから霧雨。
本日休みで母を定期検診で病院に連れて行く。
体の不調を訴えたので予定外のCT検査。
結局、異常は無く、昨年指摘された肺の影もきれいに消えていたので安心する。
いつものとおり健康に関する自説と蘊蓄を始めた母に、にこやかに笑いながら頷く先生。
優しい人だ。
先生は3年前に102歳で大往生した大叔母の小学校教師時代の教え子。
愛犬ポコとの散歩の途中、名も知らぬ紫の花が咲いていた。
花がたくさん咲いていると必ず立ち止まるポコ。
その様子を見ていると、ふと犬は色を認識できるのか?
という疑問が湧いてきた。
ネットで色々見ていくとどうやら動物はその種によって色の見え方が異なるらしい。
人を含む類人猿は3色型(赤、緑、青)、他の哺乳類は2色型(赤、青)。
昆虫や魚、鳥類などは3色に加えて紫外線まで見えるそう。
面白いのは哺乳類の誕生期は恐竜が跋扈した時代だったので、哺乳類は昼間は息を潜め主に活動が夜間に限られ嗅覚や聴覚が発達した。
それに比べると視覚はさほど重要でなかったために2色型に退化していったという説。
その後類人猿は昼間に木上生活することになり、緑の木々の中の果実の色を認識できるよう再び3色の色覚を獲得するようになった。
するとポコは色よりも臭いに反応していたのか・・・などと考えたりしていた。
イギリスの指揮者ジョージ・ウェルドン(1906-1962)のヘンデル。
手持ちは東芝セラフィムの国内廉価盤LP.
・組曲「水上の音楽」
・組曲「王宮の花火の音楽」
ジョージ・ウェルドン (指揮)
ロイヤルフィルハーモニー管弦楽団
録音 1961年
ロイヤルフィルとの演奏で、ウェルドンの決して長くはない生涯を閉じる一年前の録音。
ウェルドンはグリーグの管弦楽曲集という愛すべき録音があり、今でも年に何度が取り出して聴く。
このヘンデルはハーティ編による近代オーケストラのための版。
名手を揃えた全盛期のロイヤルフィルの輝かしくもエレガントな響きと、
ウェルドンの格調高く老練な音楽運びが非常に良い。
この版での最右翼の名演だ。
Youtubeはウェルドンのグリーグ、「ホルベルク組曲」
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コメント
東芝セラフィム盤は発売していた時は無知だったので廉価盤らしいラインナップだと思っていましたが、知識が付いてくるとAngelやCapitolだけでなく、EMI系でイギリス国内アーティストで録音したSTUDIO2など貴重音源が少なくないことに驚かされます。廉価盤は製作予算が限られていることからいちいち音質を落とすなどの処理がないので、大抵オリジナル盤と殆ど変わらない音が楽しめますね。
投稿: ぶりちょふ | 2020年5月28日 (木) 20時42分
最近、若い頃に買った廉価盤LPをEQカーヴをいじりながら聴き直しています。
おっしゃるとおり音が良いですね。
特にオイルショック以前の盤は厚みがあって音に力があります。
いろいろな発見もあって宝の山の再発掘気分です。
投稿: 山本晴望 | 2020年5月31日 (日) 07時44分